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Snowpark for Python を効率的に使いこなすスタートライン(UDF)

Toru Hiyama
September 19, 2024

Snowpark for Python を効率的に使いこなすスタートライン(UDF)

Toru Hiyama

September 19, 2024
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  1. © 2023 NTT DATA Corporation 2 2 自己紹介 Snowpark for

    Pythonって何? そもそもUDFって?どうやって使うの? UDFの効率的な使い方1(Vectorized UDF) UDFの効率的な使い方2(CacheTools)
  2. © 2023 NTT DATA Corporation 3 Snowpark for Pythonって何? ➢

    Snowpark for Python は、主に以下の3つの機能で構成されます。 • 本日は、主に「UDF」にスポットを当ててみます。 UDFはとっつきづらい所はありますが、非常に便利なツールです。
  3. © 2023 NTT DATA Corporation 4 そもそもUDFって?どうやって使うの? ➢ UDF(User Defined

    Function)とは、POWやSQRT、HASHなどのシステム定義関数と同じように使用できる 関数を自作できる機能です。 • 各入力行を複数のノードで並列処理するため、効率的に計算できます。 [Python: UDF定義] @udf(name=multiply) def multiply( a:float, b:float ): return a*b 1 2 3 a b a b a*b ノード1:1×2 ノード2:2×3 ノード3:3×4 2 3 4 2 6 12 4 5 ノード4:4×5 ノード5:5×6 5 6 20 30 [SQL: UDF呼び出し] select a, b, multiply(a,b) from table; UDFの処理イメージ インプットデータ アウトプットデータ UDFの定義・呼び出しイメージ
  4. © 2023 NTT DATA Corporation 5 そもそもUDFって?どうやって使うの? ➢ UDF(User Defined

    Function)とは、POWやSQRT、HASHなどのシステム定義関数と同じように使用できる 関数を自作できる機能です。 • 各入力行を複数のノードで並列処理するため、効率的に計算できます。 [Python: UDF定義] @udf(name=multiply) def multiply( a:float, b:float ): return a*b 1 2 3 a b a b a*b ノード1:1×2 ノード2:2×3 ノード3:3×4 2 3 4 2 6 12 4 5 ノード4:4×5 ノード5:5×6 5 6 20 30 [SQL: UDF呼び出し] select a, b, multiply(a,b) from table; UDFの処理イメージ インプットデータ アウトプットデータ UDFの定義・呼び出しイメージ つまり、「各行に対する処理」が独立している場合、(=スカラー) UDFを使用することで効率的な処理が可能! 機械学習の推論ユースケースにも非常に適している。 例:画像認識、音声・言語処理、などなど・・・
  5. © 2023 NTT DATA Corporation 6 UDFの効率的な使い方1(Vectorized UDF) ➢ 処理したいデータは、数億レコード以上にのぼります。このとき、UDFをレコード

    一行ずつに対して呼び出していたのでは、オーバーヘッドが大きくなってしまいます。 • そこで役立つのが、この「Vectorized UDF」です! • これにより、バッチでデータを入力・処理でき、呼び出し回数を大きく削減できます。 • 使い方は、Pandas Dataframeを処理する関数を定義するだけ、です。 • 呼び出しも通常のUDFと全く同じ・・・! @udf(name=“infer_model”) def vectorized_infer_model( df: pd.DataFrame ) -> pd.Series: model_name = 'model.sav' model = load(import_dir+model_name) scored_data = pd.Series(model.predict(df)) return scored_data ※上記コードは簡略化のため一部省略しています。 通常のUDFの結果 Vectorized UDFの結果 > 7倍高速! (42.9s -> 5.87s)
  6. © 2023 NTT DATA Corporation 7 UDFの効率的な使い方2(CacheTools) ➢ 機械学習モデルはしばしば大容量になります。そのため、UDFのノード起動のたびにモデルを読み込むと、それだ けでも結構な時間になってしまいます。

    • そこで役立つのが、この「キャッシュ」です! • 使い方は、モデル読み込み関数を定義し、キャッシュデコレータを付与することで、モデルの読み込みをキャッ シュできます。 @cachetools.cached(cache={}) def load_model(model_path): return load(model_path) @udf(name=“infer_model”) def vectorized_infer_model( df: pd.DataFrame ) -> pd.Series: model_name = 'model.sav' model = load_model(import_dir+model_name) scored_data = pd.Series(model.predict(df)) return scored_data Vectorized UDF(キャッシュ)の結果 通常のUDFの結果 > 12倍高速! (42.9s -> 3.54s) ※上記コードは簡略化のため一部省略しています。
  7. © 2023 NTT DATA Corporation 8 おわりに ➢ このようにSnowpark for

    PythonにおけるUDFは、機械学習の推論などの処理と、非常に相性のよいツールとなっています。 • 今回は機械学習タスクにフォーカスして紹介しましたが、その他のデータ処理においても効果的にはたらく機能です。 • ぜひUDFとストアドプロシージャの違いを知っていただいて、今後の開発に役立てていただければと思います! • 今回は紹介できていませんが、UDTFというグループに対する集計(Window関数)用のUDFも用意されています。ぜ ひそちらもチェックしてみてください。 ➢ SnowparkやPythonに関するアップデートも続々とリリースされてきているので、今後のアップデートも要チェックです! ★ ご興味ある方は、ぜひのちほどのフリートークの場などでお声がけください!