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Challenge to data-driven 信託銀行で実践するデータドリブンな組織、カル...

Challenge to data-driven 信託銀行で実践するデータドリブンな組織、カルチャーへの挑戦 / Challenge to data-driven Culture - practiced at a trust bank

2023年6月9日開催 Women in Data Science Tokyo @ IBM
KEYNOTE資料
Speaker: 鈴木 みゆき 氏
データサイエンティスト

三井住友信託銀行
デジタル企画部
データサイエンスチーム
兼務
Trust Base株式会社

https://widstokyoibm2023.splashthat.com/

wids-tky-i

June 22, 2023
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Transcript

  1. ⾃⼰紹介 1 鈴⽊ みゆき データサイエンティスト 三井住友信託銀⾏ デジタル企画部 データサイエンスチーム Trust Base株式会社(戦略情報⼦会社)

    データサイエンスセンター 外資系ITベンダー コンサルタント 外資系ITベンダー Data&AI コンサルタント 経歴 現職 データサイエンティスト 三井住友信託銀⾏ デジタル企画部 データサイエンスチーム 兼務 Trust Base株式会社 SUZUKI MIYUKI 外資系ITベンダーのData&AIコンサルタントと して、データの連携、データの蓄積、機械学習 の導⼊、AIの活⽤、などデータの利活⽤⽀援に 従事。 三井住友信託銀⾏へ転職後、現在も業務ユー ザーとともに、DXユースケースを推進中。 ⼤学⾮常勤講師を兼務している。 最近の執筆 『⾦融AI成功パターン』⽇経BP 社 三井住友信託銀⾏の章を執筆
  2. 2 三井住友信託銀⾏とは 信託銀⾏の業務⼀覧 銀⾏業務 預⾦業務 貸出業務 為替業務 付属業務 (有価証券の売買等) 併営業務

    証券代⾏業務 不動産関連業務 (売買仲介、鑑定等) 相続関連業務 (遺産整理等) 経済全体を⾒渡せる、5事業2横断領域 銀⾏業務である預 ⾦、貸出、為替業 務 信託業務 年⾦信託業務 証券信託業務 資産流動化業務 (⾦銭債権、不動産等) 信託銀⾏ならでは の企業年⾦、確定 拠出型年⾦や、証 券代⾏、相続関連 業務 不動産や資産運 ⽤・資産管理など、 多様でユニークな 事業を展開してい る総合⼒も特徴 1 2 3
  3. Trust Baseの全体像 3 Trust Baseとは Trust Base設⽴の背景と⽬的 三井住友信託銀⾏とは切り離した環境を⽤意することで、フレキシビリティのある開発環境や⼿法の⾼度化、更なるデジタル⼈材の登⽤ と定着、ビジネス創出⼒の活性化などを背景と⽬的にデジタル戦略を⼀⼿に担う⼦会社を2021年4⽉に設⽴しました。 CxO(CEO/CDO/CSO/CAO等)

    取締役会 株主総会 ビジネスデザインセン ター 業務・サービス開発、 Base Day企画運営、広報 企画、リサーチ業務、採 ⽤等 データサイエンスセン ター データ利活⽤企画推進、 AI・BIツールやデータ分 析基盤等の⾼度利⽤推進、 データアナリティクス、 デジタル⼈材育成等 デジタルテクノロジーセン ター 先端テクノロジーを活⽤ する環境整備の統括、ア プリ企画・開発、システ ム開発・保守、⼈材育成 等 セキュリティインフラセン ター サーバーセキュリティ全 般、クラウド基盤の構 築・保守、デジタルワー クプレイスの構築・保守、 ⼈材育成等 デジタルオペレーションセンター 業務プロセス改⾰、オー トメーション化推進、 RPA・OCR・Bot等の最 新ツール活⽤導⼊、⼈材 育成等 企画管理部 戦略企画、新規事業開発、 当グループや社内連携の ハブ、コーポレート業務 全般(⼈事、総務、財務 等) UXデザインセンター CX開発、Webデザイン、 広報企画⽀援、採⽤等 フレキシビリティある開発環 境・ 開発⼿法の⾼度化 更なるデジタル⼈材の 登⽤と定着 ビジネス創造⼒の活性化 1 2 3
  4. ⺠主化 4 Challenge to data-driven この2年間で私たちは、4つのチャレンジを⾏ってきました。 チャレンジ 2本柱と4つのチャレンジ ⾼度化 Challenge1

    業務ユーザー主体 モデルの業務適⽤ モデルの精緻化 ⾃動化 ⽂化醸成 Challenge2 Challenge3 Challenge4 2本柱
  5. 6 Challenge2 ーデータドリブン⽂化の醸成 コンテストポスター 社内認知度向上! 部署間のデータをつなぎ合わせて、新たな価値の創造へ! 361名 コンテスト参加者 281名 研修受講

    社⻑・取締役 コンテスト審査/表彰 参加者のコミュニティを作成し、データに興味のある⼈がつながれる環境を作成。 ポスターを作成することで、⽇常の会話でもコンテストの会話が出ていると評判。 取締役の間で会話に出るなど社内認知度も向上。 全国⽀店114か所、および拠点ビル⾷堂、 本店・御成⾨等の職務エリアへの掲⽰ コンテスト継続、社内参加者の増加、グループ会社巻き込みの⽅法を模索中
  6. 7 Challenge3 ー⺠主化からモデルの業務適⽤へ ※TableauはBIツール、Qualtricsはアンケートツール、dotdataはAutoMLツールです。 データの⺠主化をフックに業務課題を再認識! Try&Errorを繰り返しながら試していく機会の創出! 曖昧なものを具現化、業務適⽤へ! 効果の⾒込めるモデル にあたっては、モデル の⾼度化を⾏う。

    精緻化、パフォーマン ス、業務特化の観点か ら⾼度化を⾏う。 業務フローに組込むた めの⾃動化を⾏う。 【⾃動化・⾼度化】 効果のあるモデルを⾃ 動化・⾼度化 データの可視化、原因 箇所の特定、アンケー トの作成を通じてデー タを触ってみる。 Tableau、Qualtrics、 dotdataのツール使いな がら業務データに親し む。 【⺠主化】 各種ツールを利⽤して データを触ってみる NLP(⾃然⾔語処理)、機 械学習モデルなどを利⽤ しながら課題解決に導く。 精緻化のみを求めるので はなく、業務に適⽤可能 なモデルの作成を検討す る。 【データサイエン ス】 機械学習、データサ イエンススキル データの可視化や原因箇 所の特定を通して、業務 課題を明確化する。 あいまいな課題を明確化 するとともに、業務への インパクトも把握する。 【業務課題の顕在 化】 あいまい→明確化 リストや、モデル結果の 還元⽅法、業務アクショ ンとの組み合わせを通じ て業務へのインパクトを 明⽰する。 効果の測定も含めて、業 務適⽤を視野に⼊れた分 析を⾏う。 【業務へのインパク ト】 効果を明確化 フック
  7. 8 Challenge4 ーモデルの精緻化・⾃動化 ⽣成型AI(ChatGPTなど)の社内データを利⽤したPOCなどにも積極的に推進 効果が⾒込まれるモデル を⾃動化へ! 機械学習が常に業務で利 ⽤される環境へ! POCをアジャイルで進め ながらシステムニーズを

    明確化! 銀⾏内で、モデルを⾃動 実⾏できる環境を整備。 ⼤規模なシステム開発の POCにも利⽤。 1 業務ユーザーの⼿作業がい らず、定期的に結果を⼊⼿、 可視化できる仕組み作り。 2 3
  8. 感情分析モデルを 作成、PoCで有効 性を実証 Tableauによる可 視化の実施 ユースケース例( 1 ) 9 紙で受領していた「お客様の声」をスマホに

    よるアンケートに変更。 アンケート結果を早期に店部還元。 ※TableauはBIツール、Qualtricsはアンケートツールです。 お客様の声はがきDX化 これまでの活動 アンケート結果のさらなる早期還元。 ⼀部残る⼿作業の⾃動化。 Qualtricsによるアンケート 結果のデジタル化 ⾃動化・⾼度化によ る早期還元を実施 (今期) 取組イメージ 今期の活動
  9. ユースケース例( 2 ) 10 ※TableauはBIツール、dotdataはAutoMLツールです。 受電量予測 受電量予測に関係がある情報か ら予測モデル作成 これまでの活動 モデルの精度改善

    受電量予測数値を⾃動還元す る 仕組構築 今期の活動 スミトラTA ご担当者様 前⽉受電量 証券代⾏部 ご担当者様 共有 隔地間フォルダ DS基板S3 前⽉受電量+ SmartPlan発送データ+ 祝⽇?(年⼀回) 予測値⾃動出⼒ (翌⽇?) ⾃動運⽤イメージ DS基板 独⾃にモデルを作 成し、モデルの精 度向上 dotDataによるモ デル作成により ニーズ明確化 Tableauによる 可視化の実施 さらなる精度向上、結 果の⾃動還元(今期)
  10. 世の中のアンコン シャスバイアスが データにも反映さ れる 11 アンコンシャスバイアスとデータサイエンス データサイエンスによりアンコンシャスバイアスを顕在 化! バイアスのない社会に向けてデータサイエンスを活⽤! AutoMLの発展に

    伴い、⼤量の特徴 量からモデルを作 成する際に、アン コンシャスバイア スが顕在化する場 合がある (例)2017年 Amazon が採⽤AIを開発中に、 ⼥性やマイノリティに 対する差別を 確認しAI開発を中⽌す る アンコンシャスバイア スの認知にデータサイ エンスは有効 私たちデータサイエ ンティストがデータ と真摯に向き合い、 バイアスのない社会 に貢献
  11. 12