Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
[2025-09-30] Databricks Genie を利用した分析基盤とデータモデリン...
Search
和田 悠佑
September 30, 2025
Technology
0
650
[2025-09-30] Databricks Genie を利用した分析基盤とデータモデリングの IVRy の現在地
「AI時代の意思決定を支える 各社のデータ基盤Lunch Talk」(
https://findy.connpass.com/event/368980/
) での発表資料です。
和田 悠佑
September 30, 2025
Tweet
Share
More Decks by 和田 悠佑
See All by 和田 悠佑
[2025-03-25] 初のホリゾンタル SaaS 領域で思うデータ分析職の価値
wxyzzz
0
530
Other Decks in Technology
See All in Technology
ある編集者のこれまでとこれから —— 開発者コミュニティと歩んだ四半世紀
inao
4
3.1k
第65回コンピュータビジョン勉強会
tsukamotokenji
0
140
[mercari GEARS 2025] Keynote
mercari
PRO
1
260
us-east-1 の障害が 起きると なぜ ソワソワするのか
miu_crescent
PRO
3
890
AIと共に開発する時代の組織、プロセス設計 freeeでの実践から見えてきたこと
freee
3
700
「データ無い! 腹立つ! 推論する!」から 「データ無い! 腹立つ! データを作る」へ チームでデータを作り、育てられるようにするまで / How can we create, use, and maintain data ourselves?
moznion
8
4.3k
マイクロリブート ~ACEマインドセットで実現するアジャイル~
sony
1
370
Flutterにしてよかった?出前館アプリを2年運用して気づいたことを全部話します
demaecan
0
170
Amazon ECS デプロイツール ecspresso の開発を支える「正しい抽象化」の探求 / YAPC::Fukuoka 2025
fujiwara3
12
3.1k
AWS オブザーバビリティサービスアップデート
o11yfes2023
0
110
内部品質・フロー効率・コミュニケーションコストを悪化させ現場を苦しめかねない16の組織設計アンチパターン[超簡易版] / 16 Organization Design Anti-Patterns for Software Development
mtx2s
2
1.5k
LINEヤフー バックエンド組織・体制の紹介
lycorptech_jp
PRO
0
470
Featured
See All Featured
The Language of Interfaces
destraynor
162
25k
Docker and Python
trallard
46
3.6k
Mobile First: as difficult as doing things right
swwweet
225
10k
Build The Right Thing And Hit Your Dates
maggiecrowley
38
2.9k
The Illustrated Children's Guide to Kubernetes
chrisshort
51
51k
The Art of Delivering Value - GDevCon NA Keynote
reverentgeek
16
1.8k
Context Engineering - Making Every Token Count
addyosmani
9
380
Performance Is Good for Brains [We Love Speed 2024]
tammyeverts
12
1.3k
Java REST API Framework Comparison - PWX 2021
mraible
34
9k
How to Create Impact in a Changing Tech Landscape [PerfNow 2023]
tammyeverts
55
3.1k
Fireside Chat
paigeccino
41
3.7k
実際に使うSQLの書き方 徹底解説 / pgcon21j-tutorial
soudai
PRO
192
56k
Transcript
Databricks Genie を利⽤した分析基盤と データモデリングの IVRy の現在地 AI時代の意思決定を⽀える 各社のデータ基盤Lunch Talk #data_findy
株式会社 IVRy アナリティクスエンジニア 和⽥悠佑 2025-09-30
2013 年: ヤフー(カーナビ、オークション) Android エンジニア、データサイエンティスト、etc, ... 2019 年: メルカリ(フリマ) 検索機能周りのデータアナリスト、エンジニア
2022 年: estie(不動産領域バーティカル SaaS) データ基盤エンジニアとして Snowflake や dbt の導⼊ 2024 年: IVRy(対話型⾳声AI SaaS) アナリティクスエンジニアとして、 データ分析や各種データモデルの整備 2 ⾃⼰紹介 和⽥ 悠佑 Analytics Engineer
IVRとAIであらゆる電話対応を効率化 「アイブリー」 3 プロダクト
累計5,000万着電に⾃動応答しています 4
5 今⽇話すこと IVRy のデータ分析基盤での AI 機能の活⽤の現在地を紹介 現時点での AI 活⽤に対する情報の共有
6 もくじ 1. データ基盤アーキテクチャ 2. AI/BI Genie 3. metric view
4. 現在地まとめ 5. 課題 6. おわりに
7 データ基盤アーキテクチャ
8 7 ⽉から Databricks に本格移⾏ 移⾏の背景 BigQuery への転送、ストレージコストの削減 (プロダクトは AWS)
エンジニアリングの⾃由度が⾼そうと判断 (データ‧機械学習)
データ基盤のアーキテクチャ ( https://findy-tools.io/companies/ivry/90/76 ) 9
10 データを社内で使うところ中⼼に紹介
11 分析データパイプライン Lake 層 (raw data) source 層 (staging 層)
warehouse 層 mart 層 intermediate 層
12 AI/BI Genie
13 集計‧分析に対する課題 データサークルへの依頼がボトルネック 各々が書いた集計クエリの品質がまちまち
14 Databricks に対する期待 データエンジニア観点ではコストダウン(当初の⽬的) 分析観点では⾃然⾔語でのデータ集計‧分析
15 AI/BI Genie データに対して⾃然⾔語で問い合わせできる Databricks 公式サイトより
データサークルに依頼するとリードタイムがかかる ビジネスメンバーが⾃分⾃⾝でやると、細かい定義に差がでうる 課題 Genie で解決できないだろうか? 16 返答の品質が担保できれば ビジネスメンバーが⾃分で必要なデータを Genie を使って取得できる
⾃分で完結できる上に、データの定義もズレない 理想
17 Genie 検証 raw data 側 MQL をカウントして SELECT COUNT_IF(is_mql)
AS mql FROM salesforce.hoge inner join …… is_mql ってカラム初めて⾒たかも……
18 Genie 検証 raw data 側 is_mql ってなんですか? 昔使っていて、 今使ってないやつっぽい
なるほどですね Salesforce Admin 様
19 Genie 検証 raw data 側 - 結果 😢 任意の
raw data に対して Genie でアプローチして 正確なデータを得るのは難しい Genie が悪いのではなく raw data が⼈間にとっても難しすぎる (メタデータが不⾜している)
20 Genie 検証 ダッシュボード側 ダッシュボードに登録されたデータに対して質問可能
21 内訳の可視化の切り替えはかなり正確
ダッシュボード⽤に整備されたデータに対しては Genie は正確に動作する 曖昧な問い合わせでもちゃんと解釈してくれる 「業種をサービス業に絞って」という指⽰も SQL 作成時は industry = 'サービス業(他に分類されないもの)'
とデータの中⾝を考慮してくれる 22 Genie 検証 Dashboard 側 - 結果 👍
23 IVRy の現在地 - Genie まずはダッシュボードと併⽤で Genie を使ってもらう⽅針に ダッシュボード内のデータの深堀りに活⽤ ダッシュボード作成⼯数削減効果も
ただし、ダッシュボード内で表現できないデータは Genie でも回答不能であることが課題
24 metric view
25 metric view セマンティックレイヤーの役割の View Databricks ドキュメントより
26 yml で定義(dbt 対応がまだ)
27 ダッシュボードや Genie と相性が良い SELECT month, MEASURE(revenue) FROM sample_metric_view GROUP
BY ALL SELECT client_id, MEASURE(revenue) FROM sample_metric_view GROUP BY ALL ⽉ごとに revenue を集計したい client 単位で revenue を集計したい
28 様々な要求に耐えうる粒度のデータが必要 ダッシュボードを深堀りする⽤途で Genie を使う場合 ダッシュボードで表⽰するよりも細かい粒度で データを保持しておく必要がある
今まで逃げていた アドホック集計で必要となるような粒度のデータも できるだけ事前に⽤意しておかないと AI 対応できない 29 AI 対応のためには逃げられない! (⾃分でスプシで加⼯するから) 全項⽬のデータください
(⼤変なんだよな……) ⼀旦、全体感を⾒るか、影響の⼤きいところ上位を⾒ましょう 依頼者
30 AI 時代でも、事前のデータモデリングが⼤事 Fact Table Dimension Table staging 層 mart
層 warehouse 層 ダッシュボード with Genie metric view として実装 (セマンティックレイヤー) ここが⼤事!
31 IVRy の現在地まとめ
32 IVRy の現在地 セマンティックレイヤーを metric view として実現 1 ダッシュボードと Genie
で metric view を参照 2 整備済みデータに対して Genie は有効に活⽤可能 3 様々な要求に耐えられるデータモデリングに奮闘中 4
33 課題
34 Genie をより⾃由度⾼く使いたい metric view をベースにした ダッシュボードと Genie の運⽤は metric
view の中⾝にキャップされる Genie はもうちょっとポテンシャルがありそうなので raw data 側でも使えるようにしていきたい
35 両側からデータ整備を推進中 Lake 層 mart 層 Analytics Engineer 側で ダッシュボードと
Genie を想定した セマンティックレイヤーの description 等を整備 Data Infra 側で Claude Code を使って Ruby on Rails のコードから description を⾃動⽣成
36 Genie の動作の調整 Genie に対する⾃然⾔語問い合わせの履歴は確認可能 評価もつけられるので、マイナス評価のものに対応していく
37 継続な普及活動が必要 問い合わせ結果に対して 👍 / 👎 で評価できるとしても 利⽤者はできないことに当たると遠ざかってしまう データの出⼝側から進める場合は 継続的に利⽤してもらう働きかけも課題になる
CEO が分析での AI に協⼒的で⼼強い Analytics Engineer 側はできないことをできるように データモデルを改善して社内展開 38 トップダウン⽀援も
39 おわりに
40 まとめ データの出⼝側から AI 利⽤を推進 1 整備されたデータに対して AI での集計は有⽤ 2
AI 時代もデータモデリングが⼤事 3 より曖昧な問い合わせへの対応の実現が課題 4
41 IVRy, AI で⾊々チャレンジしてます! 9/1 〜 30 まで各種領域で AI 関連のブログ発信してます!
ぜひご覧ください! https://note.com/ivry/n/na4f8be95a13b
42 We are Hiring!