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対応時間9割削減!?入金消込業務の自動化をがんばりました / Automation of pa...
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yayoi_dd
April 19, 2023
Technology
0
97
対応時間9割削減!?入金消込業務の自動化をがんばりました / Automation of payment reconciliation work
弥生株式会社 もくテク
もう戻りたくない!業務効率化のあれこれ Vol.2(2022/08/18)
https://mokuteku.connpass.com/event/249454/
yayoi_dd
April 19, 2023
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Transcript
対応時間9割削減!? 入金消込業務の自動化をがんばりました いっしー
自己紹介 • いっしー • エンジニア歴10年目 • 情報システム部 新課金チーム • 課金システムの開発・運用・保守
課金システムとは? • クラウドサービスの販売管理を行うシステム • 契約 • 請求 • 回収 •
支払方法
入金消込業務とは? • お客さまからの入金により回収できた請求書を消し込む業務 • お客さまを特定する • 請求書(売掛金)の残高を0にする • 請求書のステータスを「入金済み」にする 【お客さま】
••さんですね 請求書Aに対する入金 を確認しました
入金消込業務のツラさ • ユーザー数が増えるほどに煩雑になる • 請求データと入金データの紐づけに手間がかかる
弥生での入金消込業務
これまで(1年半ほど前) ①弥生の銀振用口座に入金 【お客さま】 【CS本部】 ③対象のお客さま を特定し、 入金明細リスト (Excel)を作成 課金システム ④依頼をもとに、
各システムを手動で データメンテナンス 【開発本部】 関連システム ②入金情報 を手動取得 ④チケットを起票し、 開発本部へ消込依頼
問題点 • ユーザー数の増加に伴い、他の業務をひっ迫 • そしてこれからもどんどん増える・・・ • 手動での作業が多いため、ミスをするリスクが常にある • なにそれこわい・・・ •
データメンテナンス時に個人情報に触れざるを得ない • 自動化されてれば負わなくてもいいリスクを負っていてこわい・・・
いま ①弥生の仮想口座に入金 【お客さま】 【CS本部】 課金システム 関連システム ②入金情報ファイル をダウンロード 【課金システム】 入金情報
③入金情報ファイル を手動配置 ④入金情報 を自動取得 ⑤入金情報をもとに自動消込 ⑥エラーになったものだけ確認・対応
1件あたりの対応時間が50分→5分に! CS本部 30分 開発本部 20分 5分 Before After
1件あたりの対応時間が50分→5分に! CS本部 30分 開発本部 20分 5分 Before After
自動化するとき 意識した3つのポイント
全体最適をめざす 開発メンバーのデータメンテナンス負荷だけでなく CS本部メンバーの負荷も下げる 大前提
これまで(1年半ほど前) ※再掲 ①弥生の銀振用口座に入金 【お客さま】 【CS本部】 ③対象のお客さま を特定し、 入金明細リスト (Excel)を作成 新課金
④依頼をもとに、 各システムを手動で データメンテナンス 【開発本部】 ⑤対応結果を連絡 関連システム ②入金情報 を手動取得 ④チケットを起票し、 開発本部へ消込依頼
これまで(1年半ほど前) ※再掲 ①弥生の銀振用口座に入金 【お客さま】 【CS本部】 ③対象のお客さま を特定し、 入金明細リスト (Excel)を作成 新課金
④依頼をもとに、 各システムを手動で データメンテナンス 【開発本部】 ⑤対応結果を連絡 関連システム ②入金情報 を手動取得 ④チケットを起票し、 開発本部へ消込依頼 ?
1. 丁寧なヒアリングでAS-ISを明確に • 開発に消込依頼がくるまで、CS本部の方は何をしているのか? • どんな作業があるのか? • どこに時間がかかっているのか? • すぐになくせる作業はないか?
• 方法 • 実際に作業を見せてもらう • 運用手順書を確認させてもらう • 対面でヒアリングをする
1. 丁寧なヒアリングでAS-ISを明確に • 開発に消込依頼がくるまで、CS本部の方は何をしているのか? • どんな作業があるのか? • どこに時間がかかっているのか? • すぐになくせる作業はないか?
• 方法 • 実際に作業を見せてもらう • 運用手順書を確認させてもらう • 対面でヒアリングをする 明確にするだけで システムに依らない改善点が見つかるかも
2. できる範囲からすこしずつ • カスタマーセンターの繁忙期(1~3月) • この時期は業務フローの変更はできない • この時期までにはできるだけ負荷を減らしたい • 日々のデータメンテナンスに時間が奪われて開発が進まない
今回は段階を分けてリリースしよう!
2. できる範囲からすこしずつ • STEP1(2021年1月) • 入金消込ツールを作成し、消込を実行(一部消込できないデータ有り) • 【CS本部】チケット起票がなくなる • 【開発本部】手動でのデータメンテナンスが減る
• STEP2(2021年4月) • STEP1で消込できなかったデータを消込できるようにする • 【CS本部】あらゆる入金情報を、入金消込ツールで消込できるようになる • 【開発本部】手動でのデータメンテナンスがなくなる • STEP3(2022年1月) • バーチャル口座を導入し、自動消込がエラーになった入金のみ確認・対応 • 【CS本部】お客さま特定作業が減る
3. システムに苦手なことはさせない • 入金消込エラーとなった場合の原因調査は人間の方が得意 • 設計や実装が複雑になり、保守しにくくなる懸念もある どこまでをシステムで対応し、 どこからを人間が対応するのかを明確にする
まとめ • 入金消込業務を自動化して、対応工数を9割削減! • 自動化するときに意識したポイント 前提 全体最適をめざす 1. 丁寧なヒアリングでAS-ISを明確に 2.
できる範囲からすこしずつ 3. システムに苦手なことはさせない
おまけ:役に立った書籍 • ITエンジニアのための【業務知識】がわかる本 • https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798157382 • 運用設計の教科書~現場で困らないITサービスマネジメントの 実践ノウハウ~ • https://gihyo.jp/book/2019/978-4-297-10793-2