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AI事業者ガイドラインから読み解く、企業が意識すべきAI活用のポイント

 AI事業者ガイドラインから読み解く、企業が意識すべきAI活用のポイント

Classmethod Odyssey (https://classmethod.jp/m/odyssey/) 登壇時の資料です。

Yoshiki Eguchi

July 11, 2024
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Transcript

  1. 参考:各主体とその役割 11 主体 役割 AI開発者 (AI Developer) AIシステムを開発する事業者 ・AIモデル・アルゴリズムの開発 ・データ収集、前処理

    ・AIシステムの構築 AI提供者 (AI Provider) AIシステムを組み込んだサービスを提供する事業者 ・AIシステムの検証、他システムとの連携の実装 ・AIシステム・サービスの提供・運用 AI利用者 (AI Business User) 事業活動においてAIシステム/AIサービスを利用する事業者 ・AI提供者が意図する適正な利用 ・AIシステムの運用 ・業務外利用者に対する影響の考慮 ※同じ企業が複数の主体を兼ねる場合もある (提供者かつ利⽤者など)
  2. 噛み砕いて⾔うと • ⼈間の尊厳が尊重される ➢ ⼈間 > AI、あくまでAIは道具 • 多様な背景を持つ⼈々が多様な幸せを追求できる ➢

    AIが多様な価値観を妨げない、むしろ発展させ ていくべき • 持続可能 ➢ 環境問題へ配慮する、AIをそのために活⽤する 18
  3. 共通指針 • AI開発者、AI提供者、AI利⽤者それぞれが共通 で取り組むべき指針 • 以下のカテゴリで構成されている 21 ⼈間中⼼ 安全性 公平性

    プライバシー 保護 セキュリティ確 保 透明性 アカウンタビリ ティ 教育‧ リテラシー 公正競争確保 イノベーション ▪:各主体が連携し、バリューチェーン全体で取り組むべき事項 ▪:社会と連携して取り組むことが期待される事項
  4. その他の項⽬ 25 カテゴリ 概要 具体的な項目(抜粋) プライバシー保護 ステークホルダーのプライバシーが尊重・保護され るよう対応を取る ・個人情報保護法にもとづいた対応の 確保

    ・国際的な個人データ保護の原則およ び基準の参照 セキュリティ確保 不正操作によって AI の振る舞いに意図せぬ変更 又は停止が生じることのないように、セキュリティを 確保する ・AIシステム・サービスに影響するセ キュリティ対策 ・最新動向への留意 公正競争確保 AI をめぐる公正な競争環境の維持に努める - イノベーション 社会全体のイノベーションの促進に貢献する ・オープンイノベーション等の推進 ・相互接続性・運用製への留意 ・適切な情報提供
  5. AI開発者向けの指針 • データ前処理‧学習時 ◦ 適切なデータ利⽤、データに含まれるバイアスへの配慮 • AI開発時 ◦ ⼈間の⽣命‧⾝体‧財産、精神および環境に配慮した開発 ◦

    リスクを抑えるガードレールの設置 ◦ 開発時からのセキュリティ対策(セキュリティ‧バイ‧デザイン) etc • AI開発後 ◦ 攻撃⼿法等の最新動向への留意 ◦ ステークホルダーへの情報提供 ◦ 開発関連状況の⽂章化 etc 27
  6. AI提供者向けの指針 • システム実装時 ◦ 適正利⽤に資する提供 ◦ プライバシー保護、セキュリティ対策の仕組みの導⼊ ◦ システムアーキテクチャの⽂書化 •

    システム‧サービス提供後 ◦ 適正利⽤の検証、プライバシー侵害への対策 ◦ 脆弱性への対応 ◦ ステークホルダーへの情報提供 ◦ サービス規約等の⽂書化 etc 28