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生成AIによる業務利活用アプリを、部門横断チームが3日でPoCを作ってみた!

YukiOgawa
October 11, 2024

 生成AIによる業務利活用アプリを、部門横断チームが3日でPoCを作ってみた!

※2024/10/12 JAWS FESTA 2024 in 広島 A-1セッションでの登壇資料です

皆様の職場でも生成AIを利活用したいけど、中々進まないという現状はありませんか?

私たちの職場では生成AIの業務利活用を促進するために、組織内で総務/開発/運用などの横断メンバーでチームを作り、3日間でPoC作成を行うアクセラレーションプログラムを行いました。

実際に作ったPoC内容と共に、アクセラレーションで得た開発体験についてお話しします。

YukiOgawa

October 11, 2024
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Transcript

  1. ©Mitsubishi Electric Corporation 三菱電機(株) IoT・ライフソリューション新事業推進センター 小川 雄喜 (Yuki Ogawa) 生

    成 AIに よ る 業 務 利 活 用 ア プ リ を 部 門 横 断 チ ー ム が3 日 で P oC を 作 っ て み た !
  2. ©Mitsubishi Electric Corporation 2 • 小川 雄喜(おがわゆうき) • IoT・ライフソリューション新事業推進センター IoT推進部/プラットフォーム開発グループ

    • 業務経験 • 家庭向けエネルギーマネジメントシステムの研究開発 • 米国向け空調クラウド開発 • IoT共通プラットフォーム”Linova”開発 • スマートフォン向けアプリ開発でのアジャイル開発導入 • 事業本部内クラウドCoEおよび社内 AWS コミュニティ活動 • 好きな AWS サービス • Amazon Bedrock • サーバーレスアーキテクチャ 自己紹介 @_YukiOgawa
  3. ©Mitsubishi Electric Corporation 5 三菱電機グループの事業と組織 空調・冷熱機器 ・システム 住宅設備機器 ・システム 家電機器

    ◦IoT・ライフソリューション 新事業推進センターの業務 リビング・デジタルメディア事業本部の ソリューション・サービスにおいて以下を担当 (20年4月発足) ・事業企画 ・プラットフォーム開発・運営 ・新事業インキュベーション推進 IoT・ライフソリューション新事業推進センター
  4. ©Mitsubishi Electric Corporation 6 家電IoTソリューション コンセプトと取組み ・エネルギーの見える化アプリ ミエネル ・条件設定に基づく自動制御 (あったかリンク、スマートe-Flo)

    ・霧ヶ峰REMOTE・おやすみサポート ・あったかリンク ・故障予知・診断 ・高齢者みまもり MeAMOR ・レシピサイト連携・冷蔵庫つながるアプリ ・IHクッキングヒーターアプリ 他社 ECHONET Lite 対応製品 オープン化 循環型デジタルエンジニアリング企業を目指し ・お客様から得られたデータをデジタル空間に集約、分析 → 新たな価値の創出 → 社会課題の解決に貢献 → 働きやすく暮らしやすい「しあわせな社会」を実現 三菱電機 家電統合アプリ MyMU(マイエムユー) 三菱電機 IoT製品 IoTライフソリューション プラットフォーム Linova(リノバ) MyMUデータ キャンペーンコード 利用履歴 IoT機器データ 省エネ 快適 自動化 遠隔保守 みまもり スマートe-Flo 情報発信 外部サービス データ統合分析基盤 KOTOLiA データ活用 新たな価値 課題解決 データ収集 アプリ、製品に搭載
  5. ©Mitsubishi Electric Corporation 外部サービス連携 (オープン化) 7 家電IoTソリューション プラットフォーム概要 当社製品 プロトコル変換器(オープン化)

    IoTアダプター 修理・保守 販売・提案 課金・回収 再エネソリューション Living・EARTH デジタル田園都市 石川県能美市 空調ソリューション テストベッドクラウド クラウド型HEMS ミエネル グループ内 ITシステムとの連携 顧客情報を統合 くらし×おトク+サイト、 MyMU 機能拡張を継続 ECHONET Lite 機器対応 オートメーション機能 仮想機器 など 生活支援ソリューション 最適環境IEQソリューション ライフソリューション /循環型ソリューション 外部サービス Webサイト 修理 サービス 電力サービス 公共サービス 家庭サービス ビルサービス IT-OT連携基盤 ECHONET Lite*1機器 (他社機器*2・センサーなど) 機器接続レイヤー ビジネスロジック 共通 Web API データベース ライフサイクル 安全・安心&快適 グリーンエナジー 家電統合アプリ MyMU データマート データウェアハウス データレイク データ分析基盤 KOTOLiA IoT共通プラットフォーム Linova 機器機能の 高度化・知能化 連携制御・ 自動化の実現 共創による新サービス創出 *1: ECHONET Liteは、一般社団法人エコーネットコンソーシアムの登録商標 *2: 蓄電池、太陽光発電システムなど
  6. ©Mitsubishi Electric Corporation 11 背景 生成AI面白い! これって今の業務改善でも利用できるんじゃない? わたし 生成AIは使ってみたけど、答えの精度がねぇ・・・ まだまだ業務レベルでは使えないと思うけど・・・

    Bさん Aさん 生成AI使ってみたけど、確かに良い感じ! 内部で使う文書検索やレビューなどに使えそう! 生成AIをある程度触った経験あり ChatGPTを少し触った程度 生成AIを多くのメンバーに触れてもらう必要がある!
  7. ©Mitsubishi Electric Corporation 12 背景 組織メンバーを生成AIに触れさせるために、 良いトレーニングとかハンズオンってないっすか? わたし CSRさん それならば、EBA(Experience-Based

    Acceleration)は いかがでしょうか? 短期間の伴走型パイロット開発支援で、お客様自身の 手で開発するので、実践的に知識を体得できます。 三菱電機グループでは初の試みになりますね! 上司の理解もあり、メンバー募集してやってみることに!
  8. ©Mitsubishi Electric Corporation 13 3つのチームにて組織が抱える課題にチャレンジ 当組織でのEBA内容 市場対応DX化 開発業務効率化 データ分析サポート コードレビューによる

    開発スピードの向上 仕様書とコードの整合性、 コーディング規約を確認し、 過不足やレビュー強化箇所 を指摘 目標 内容 チーム 構成 ×3 ×3 ×1 ×4 ×3 ×1 ×2 ×1 ×5 運用エンジニア 開発エンジニア 管理職、非エンジニア Webお問合せの 回答スピードを向上 過去のお客様との質疑、製品の 取扱説明書や仕様書を参照した 回答案の作成 データ分析基盤を 初心者でも簡単に使える 自然言語での問合せに対して、 機器データカタログから問合 せに合うSQL文を生成
  9. ©Mitsubishi Electric Corporation 14 CoE的な機能を持ち、各チームの状況を確認&支援 コマンドセンターが各チームを支援 開発業務効率化 (嵐山チーム) ×3 ×3

    ×1 データ分析サポート (鎌倉チーム) ×4 ×3 ×1 市場対応DX化 (先斗町チーム) ×2 ×1 ×5 コマンドセンター (御所チーム) • 組織目標:EBAが組織目標とつながるように • 進捗フォロー:インセプションデッキ、チーム目標 • 教育支援:勉強会やハンズオン(底上げ) • イベント盛上げ:ドレスコード、懇親会準備など
  10. ©Mitsubishi Electric Corporation 15 EBA全体スケジュール 24/4 24/5 24/6 24/7 8-

    15- 22- 29- 6- 13- 20- 27- 3- 10- 17- 24- 1- 8- 全体定例 / イベント ハンズオン 勉強会 各チーム ★キックオフ ★中間発表 7/9-11 EBA パーティー •AWS 様生成AI ハンズオン① •AWS 様生成AI ハンズオン② •全体定例② •全体定例③ アーキテクチャ検討 インセプション デッキ •内部サーバーレス勉強会 •内部アジャイル開発練習会 メンバー募集&チーム分配 EBA全体目標設定 •AWS 様 アジャイル座学 PBI検討 EBA環境準備 パーティー準備
  11. ©Mitsubishi Electric Corporation 16 • 3日間でのMVP作成&デモ披露をEBAパーティーと呼ぶ • EBAパーティー以前はアジャイル開発のスプリント0に相当 EBAパーティー Day1

    Day2 Day3 9:00 開始前 事前チェック 事前チェック 9:30 事前チェック タイムテーブルの説明 タイムテーブルの設営 10:00 キックオフ デイリースタンドアップ デイリースタンドアップ 10:30 デイリースタンドアップ チームごとの作業 チームごとの作業 11:00 チームごとの作業 11:30 12:00 ランチ ランチ ランチ 12:30 13:00 デイリースタンドアップ デイリースタンドアップ デイリースタンドアップ 13:30 チームごとの作業 チームごとの作業 チームごとの作業 14:00 14:30 レトロスペクティブ 15:00 15:30 報告会(デモ/QA) 16:00 16:30 結果報告 結果報告・総評 17:00 ゲーム(全体) クロージング 17:30 結果報告 終了 懇親会 18:00 終了 全体イベント 各チームイベント ワークタイム 報告会 として 社内配信
  12. ©Mitsubishi Electric Corporation 19 EBAパーティー3日間を通じて、パーティー目標を達成 EBAパーティー全体の評価 生成AIを使ったMVP作成・デモを実施し、 当社ライフビジネス事業での生成AI活用で当組織が先行していることをアピール 目標① 当組織がアジャイル開発により短期間で

    MVP作成ができることを証明し、内外で共有する 目標② • 参加者アンケートから当組織への期待として、 生成AI活用がEBA前後で約15%向上した※1 • 実質2.5日で3チームすべてがMVP作成を達成した • 報告会には社内で約500人が参加・視聴し、社内全体に共有できた *1: EBAパーティー申込者の事前事後のアンケートにて、当組織への期待のうち「生成AI利用のソリューション開発」が14.7%向上した。
  13. ©Mitsubishi Electric Corporation 21 開始からしばらくはネガティブな意見が多かった EBA実施前の参加者の声 今やっている業務が 忙しいんだけど・・・ 開発やってないから、 実装・設計できない

    打合せまでにメンバーが 何もやってこない コマンド センター • もちろんメイン業務が優先です!チームの中でうまくタスクを分担しな がら、本番まで準備をしていきましょう! • デイリースクラムを開催して、自分と他のメンバーの状況を共有しましょ う!他のメンバーの進捗が刺激になって、主体性が出てきます! • チーム横断での勉強会やハンズオンを企画します!一緒に学んでいきま しょう!
  14. ©Mitsubishi Electric Corporation 23 EBAを通じて組織メンバーの意識をかえることができた EBA実施後の参加者の声 0 5 10 15

    とても良くなった 良くなった 変わらない、分からない 悪くなった とても悪くなった 評価できない EBA参加者のアジャイル意識 0 2 4 6 8 10 ぜひ実施すべきだと思う 実施した方がよい 分からない・回答できない あまり実施しない方が… 実施すべきではない EBA参加者のアクセラレーション導入 アジャイル・マインドの向上 • コミュニケーション、主体性などのアジャイル開発での マインドが浸透できた • チームメンバーを混ぜたことで、専門技術で集まるので はなく、部/課の壁を超えた共有ができた • アジャイル開発を体験して、組織としてアジャイルに対 するポジティブな意見が増えた EBAが組織をアジャイル化するための 良いはじめの一歩となった
  15. ©Mitsubishi Electric Corporation 24 EBAを通じて社内全体にアピールできた 組織としての評価も上がった 0 50 100 150

    今回初めて聞いた 名前だけは聞いたことはあった 知り合いが所属している部署がリソ推であ… 業務でかかわりはないが、リ本に属している… MyMUやLinovaなどのアプリやクラウドを… 開発依頼をしたこと、または開発依頼を受… 普段の業務で深くかかわっている 以前または現在の所属組織である その他 EBA前の組織の社内認知度 0 10 20 30 40 50 60 70 80 とても良くなった 良くなった 変わらない、分からない 悪くなった とても悪くなった 評価できない EBAによる組織の印象変化 0 10 20 30 40 50 60 70 80 参加してとても良かった 参加して良かった 概ね期待通りの内容だった 期待したものではなかった とても見られたものではなかった 不参加のため評価できない EBA聴講者の評価 当組織を 知らない人が約半数 EBAにより 印象アップ! EBA報告会も 好評!
  16. ©Mitsubishi Electric Corporation 25 • 生成AIアプリの利用継続と推進 • EBAでの開発成果を自分たちの日常業務に活用しつつ、組織として継続的な 見直し&改修をしていく •

    獲得した生成AI知見を当社ソリューション事業にも積極的に展開していく • 部門横断でのEBA的な取り組み • 組織内だけでなく、全社横通しで取組んでいきたい • 今回のEBAを契機に、アジャイル開発やアクセラレーションを組織文化とし て取り込む 今後の取組み