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アカツキのEngineering Managerは何をする人なのか / What is an ...
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Yoshihiro Yunomae
May 13, 2020
Technology
7
2.1k
アカツキのEngineering Managerは何をする人なのか / What is an EM in Akatsuki?
5/13にメルカリ社でアカツキのEMの役割について話しました
Yoshihiro Yunomae
May 13, 2020
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Transcript
アカツキのEngineering Managerは 何をする⼈なのか アカツキ 湯前 慶⼤
2 湯前 慶⼤(ゆのまえ よしひろ) @yunon_phys ・2010~2014(電気メーカー) R & D of
Linux カーネル ・2014~(アカツキ) Chief of Staff, Games VP of Engineering Engineering Manager
3 ゆのんさん! EOF2019で話していた話を メルカリでしてください!!
4 いやーー 時間も経っていて もう一度話すの辛いですw
5 話すならメルカリさんの 課題感に合わせたものが 良いです!
6 であれば、 EMのResponsibilityとは 何かを話して欲しいです!
7 メルカリさんにおいて、 EMとは何をする⼈なのか?
8 https://qiita.com/hirokidaichi/items/95678bb1cef32629c317
9 EM Triangle https://github.com/dskst/engineering-management-triangle
10 ・⽂化 ・プロダクト・サービス ・組織構造 ・会社の規模 ・会社のフェーズ ・在籍している⼈ 組織によって 全然コンテキストが違う件
11 ⼀般的なEM像について語らず、 アカツキにおけるEMとは何かを 話します!
12 2020 2015 EMという役割を 社内で正式に定義 PjMという役割 PjM?EM? アカツキのEMという役割の歴史
13 ・会社のステップアップに 重要なプロジェクト ・クオリティとスピードを上 げるために、⼈数ばかり多く なっていく → マネージメントコスト⼤
14 PjM第⼀号: 湯前
15 ・朝会⻑い・内容が薄い ・開発の属⼈化 ・タスクの粒度がバラバラ ・要件不明瞭 ・完了期⽇が曖昧 ・アラートが上がらない ・QAがまわってない
16 ひとつひとつ課題を整理 ※ 詳細は https://speakerdeck.com/yunon_phys/da-gui-mo-kai-fa- timufalsemanezimentofen-dou-ji
17 People Tech Project 1on1, 採⽤, exit, ⽬標設定, 評価等 DevOps,
CI/CD テスト, monitoring Scrum, 進捗管理, 開発計画, チーム 分割, 会議体設計
18 https://qiita.com/hirokidaichi/items/95678bb1cef32629c317 再掲
19 今考えると、EMそのもの (プロダクトMngはないが)
20 PjM(EM)がうまく⾏った結 果、各プロダクトに必要だと いう認識が全社的にできた
21
22 EMの募集要項を新しくした https://hrmos.co/pages/aktsk/jobs/0000147
23 ざっくり⾔うと、3つの役割
24 1. 開発プロセス・マネージメント (Tech + プロマネ) 2. ピープル・マネージメント 3. 汎⽤的な問題発⾒・解決
(問題を問題だと気がつく能⼒)
25 ΞΧπΩʹൃੑɾࣗओੑΛॏࢹ͢ΔΧϧνϟʔ͕͋Γ· ͢ɻ தུ ͍ͯͶ͍ʹࣄ࣮ΛूΊɺϝϯόʔͷݴ͍ͬͯΔ͜ͱ ʹࣖΛ͚ɺΒʹཱ͍ͬͯͬ͠ΐʹߟ͑ɺΈΜͳͷҙࢤΛ ݟ͚ͭग़ͯ͠എதΛԡͯ͋͛͠Δͱ͍͏Α͏ͳܗΛཧͱ͠ ·͢ɻ ུ ϝϯόʔΛ৴པͯͤ͠ɺࣦഊΛڪΕͣʹ࣮ݧతͳࢼΈΛߦ
͍ɺޭ͢ΔͳΒͦΕΛଓ͚ΔɾڧԽ͢Δɺࣦ͠ഊ͢ΔͳΒ ͔ͦ͜ΒֶΜͰվળʹ׆͔͢ͱ͍͏͜ͱΛ܁Γฦ͍ͯ͠·͢ɻ தུ ͦ͏͍ͬͨࢼߦࡨޡΛܦͯ࠷ऴతʹνʔϜ͕ࣗओత ʹൃݟɾղܾͰ͖Δঢ়ଶΛ࣮ݱ͢Δ͜ͱ͕ΰʔϧͱͳΓ ·͢ɻ ུ ະܦݧʹ͍ͭͯௐࠪɾֶश͠ͳ͕ΒՌΛग़͢͜ ͱΛָ͠ΊΔɺࣝཉɾح৺ͷڧ͍ํΛܴ͠·͢ɻ
26 技術の⽅向性を決めたり、 クオリティコントロール は⼊っていない
27 チームには多様な職能が 働いている(feature team)
28 Techは重要だが、Techの マネージメントだけでは 良いプロダクトは作れな い → プロダクトの不確実性 を下げる役割に特化させ る
29 アカツキで求められる EMのスタンス
30 ü 通信不確実性を下げる 私たちは、別の自意識をもっていて、すべての情報を一致さ せること は不可能です。私たちが会話したり、書き残したも のもすべて正しく伝わるとは限りません。また、正しく伝わっ たからといって、他人が思ったように行動するとも限りません。 このような不確実性を「通信不確実性(コミュニケーション不 確実性)」
といいます。これもいくら考え ても決してわかるも のではないので、コミュニケーションを通じて不確実性を削 減するしかありません。 広木 大地. エンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング
31 ü 通信不確実性を下げる u それぞれが⾔っていること・思っていることは、 それぞれの持っている情報・理解度からは正し い、という視点を持つ u 情報の⾮対称性を無くすようにアクションし、 同じ情報を持ったときに誰でも同じ意思決定が
出来るように何度も何度も話す/話し合いをして もらうよう促す
32 ü Y理論でマネージメント X理論 Y理論 ・⽣まれつき怠けもの ・指⽰される⽅が良い ・責任を回避する ・変化に抵抗する ・⾦銭と地位が報酬
・⾃主的に仕事を探す ・⽬標を⾃ら設定する ・責任を持ちたい ・⾃分の仕事を改善したい ・成⻑・挑戦的な仕事が報酬 ダグラス・マグレガーのX理論Y理論 参考: ⽇本企業の社員は、なぜこんなにもモチベーションが低いのか?
33 ü Y理論でマネージメント EMが全てがんばるモデルは、 無理・理想ではない・成果が低い 無理: スーパーマンではない 理想ではない: EM依存 成果が低い:
チームは思っている以上の成果を出せる
34 適切な権限委譲 u 権限・責任の認識の不⼀致はボールのお⾒合い を起こし、”メンバーは/EMは適切に仕事をやっ てくれない”という状態になる u メンバーが指⽰を待たずに意思決定出来るよう に、権限・責任範囲を明確にし、適切にガード レールをしく
u 全て権限委譲している状態が正解ではない
35 Delegation Board
36 対話 ⾒えない問題、向き合うの が難しい問題、技術で⼀⽅ 的に解決 ができない問題で ある「適応課題」をいかに 解くか ── それが、
本書 でお伝えする「対話」です。 宇⽥川元 . 他者と働く── 「わかりあえなさ」から始 める組織論
37 システム思考 要素還元主義的な思考だけ で、課題解決しない。何か を変えるだけでは変わらな かったり、逆に思いもよら ない⽅向に向かうかもしれ ない。 組織・チームをシステムと して捉え、課題解決してい
く⼒も必要
38 アカツキのEMに向いている⼈ 1. マネージメントを⾃⼰流ではなく 新たに学べる⼈ 2. 困難を成⻑の機会と捉えられる⼈ 3. 多職種の業務知識・価値観を理解 しようと⾏動出来る⼈
4. 休⽇に休める⼈
39 ご清聴 ありがとうございました