■目次
1.日本のネットスーパー事業概況
2.米国におけるClick & Collectの概況
3.フランスにおけるClick & Collect概況
4.日本におけるClick & Collectの可能性
5.会社紹介/お問い合わせ
■サマリー
・日本のネットスーパーの課題は配送の逼迫とレガシーなシステム。配送課題の解決のために「配送キャパシティの流動化」と「非配送ソリューション」が必要
・非配送ソリューションとして、顧客がネットで注文した後に、店舗・ドライブスルーで注文商品を受け取ることができる「Click & Collect」モデルに注目が集まる
・米国ではCOVID-19により食品EC化率が以前と比べて3倍超に増加。中でもe-Groceryを初回利用したユーザーの内、56%がWalmart(ウォルマート)を利用、市場の寡占化が進む
・e-groceryの利用方法としてClick & Collectが伸長しており、2016~2018年でe-grocery全体売上の約半分をClick & Collectが占めるまで急成長
・店内混雑を嫌う顧客に支持されるだけでなく、CRMや荷物受け取り時の追加購入促進により、客単価は店頭顧客の2倍超へ
・フランスではClick & Collectモデルが2000年から始まり、受取り店舗数も多く顧客にとって利便性が高い。結果、食品EC市場全体の60%をClick & Collectが占める
・特に受け取り方法の多角化を進めるE.Leclerc(ルクレール)は顧客の支持を得て、Click & Collect市場で圧倒的なシェアを獲得
・日本ではリソースの制約から「店舗優先」の戦略を取らざるを得ず、Click & Collectの導入率は2.1%とまだまだ低い
・イオンは他社に先駆け店舗・件数を絞ってドライブスルー型を導入
・日本でも食品小売のEC化率上昇に合わせ、地域特性にあわせた形でシームレスな店舗受取り・ドライブスルーを設計することができれば、Click & Collectの普及が進む可能性は高い