Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

ミニ四駆AI用制御装置の事例紹介

aks3g
August 22, 2024

 ミニ四駆AI用制御装置の事例紹介

FSS2023で発表に使用したスライドです

aks3g

August 22, 2024
Tweet

More Decks by aks3g

Other Decks in Research

Transcript

  1. 背景・目的 • ミニ四駆AI • ミニ四駆と制御装置を組み合わせてタイム・速度を競う競技 • 本来ミニ四駆には動的な制御は存在しない • 勝つ •

    速度制御 • タコメータを入力としたPID制御を用いた速度入力 • 位置推定(Localization) • 学習による走行規則の獲得 2023/9/7 FSS2023 2
  2. 制御モジュール概要 • センサ • 6軸IMU • 光学式タコメータ • モーター電圧・電流 •

    モータドライバ • Hブリッジドライバ • その他 • RTC(w全個体電池) • SPI-Flash 2023/9/7 FSS2023 3
  3. 位置推定 -地図ベースの位置推定 • 入力 • コースの地図 • ミニ四駆の場合コースは1次元で表現可能 • コースを100㎜のグリッドに分割

    • 各グリッドの回転半径で分類 • ミニ四駆の状態 • 6軸IMUから得られる姿勢情報 • タコメータから得られる速度情報 • 出力 • グリッド上での存在確率 Index 0 Pitch軸 回転半径<800mm 600mm≦Yaw軸回転半径<800mm 490mm≦Yaw軸回転半径<600mm 300mm≦Yaw軸回転半径<490mm 600mm≦ - Yaw軸回転半径<800mm 490mm≦ - Yaw軸回転半径<600mm 300mm≦ - Yaw軸回転半径<490mm 800mm≦ |Yaw軸回転半径| 2023/9/7 FSS2023 5
  4. 位置推定 – グリッド上での存在確率 • 瞬時的な存在確率と更新された既存存在確率の重み付き和 • センサ1サンプル毎にこの計算を繰り返す • 最も存在確率が高い箇所を自己位置として解釈 •

    メリット • 比較的計算コストが低い • 1ループで実装可能 • デメリット • 位置ロックまでにある程度の距離が必要 2023/9/7 FSS2023 9
  5. 制限速度の獲得 • 地図上の制限速度を獲得 • ミニ四駆の性質上きちんと作っていればジャンプ以外でコースアウトは無い • ミニ四駆の姿勢から着地・不安定状態を検出 • Roll角 •

    FTコースの場合通常Roll回転が発生しない • z軸加速度(衝撃) • ジャンプ後の着地で大きな値を示す 2023/9/7 FSS2023 15 着 地 T1 T2
  6. 獲得したルール • 更新条件 • T1=0.4[sec], T2=0.2[sec] • 1試走毎の制限速度上昇量2km/h • 更新結果

    • コース難所手前から十分な減速が得られている 2023/9/7 FSS2023 17 初期ルール 1回目更新後 2回目更新後 3回目更新後 4回目更新後 5回目更新後
  7. 結論・考察 • 位置推定 • 安定して動作する位置推定が実現できた • 位置推定の精度を上げる事が課題 • 重み付き和の重みなど,人間が決めているパラメータの調整が必要 •

    ストレート部分など,タコメータと速度の乖離が起こる場所で精度が落ちやすい • ルール獲得 • ジャンプを抑制する形でのルール獲得が実現できた • コースアウトを前提としていないことが課題 • ミニ四駆としての余力を使い切ってない • ルール更新の収束という観点がない • 制限速度を設けるだけなので,ルール更新の終点設定が出来ていない • 現在は回数で制限しているが,本来はミニ四駆の速度限界があるはず 2023/9/7 FSS2023 19
  8. 使用機材 2023/9/7 FSS2023 22 • カメラ sony XCU-CG160C • グローバルシャッタ―

    • フレームレート 100fps • 解像度 1456x1088 • レンズ