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飲みかけ飲料液における微生物の増殖挙動〜温度と含有成分の影響〜 | 外崎研究室 | 青森中央短期大学

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February 20, 2026
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飲みかけ飲料液における微生物の増殖挙動〜温度と含有成分の影響〜 | 外崎研究室 | 青森中央短期大学

ペットボトル飲料に口をつけたさいに、なるべく早く飲み切るように注意喚起がなされている。本研究では、炭酸、人工甘味料、茶カテキンなど微生物増殖に影響を与えるであろう成分に着目した。温度条件(4℃・37℃)とこれらの含有成分が、飲みかけの飲料液において、一般生菌の増殖挙動にどのように影響するのか微生物実験を通して考察した。

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February 20, 2026
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  1. 飲みかけ飲料液における微生物の増殖挙動 ~温度と含有成分の影響~ 外崎研究室 佐藤光優 福原花袖 飲みかけのペットボトル飲料において 温度条件および含有成分が 一般生菌数の増殖挙動にどのように影響を及ぼすか ① 清涼飲料水の規格基準

    常温保存のミネラルウォーターに関しては 一定時間経過後、急激に増加するため、 2時間以内に飲み切ることが望ま しい。 吉井美穂ら、小型ペットボトル飲料使用における安全性の検討 日本看護研究学会雑誌Vol.32 No.1 p128 標準寒天培地法を用いて一般細菌1ml の検水で 形成されるコロニー数が 100 以下であること 食品、添加物等の規格基準(昭和 34 年厚生省告示第 370 号)より 試料の選定 種類 選定理由 商品名 含有成分 実験結果まとめ コーラ 炭酸飲料かつ、砂糖と人工甘味料では、 菌の栄養源となる性質が異なり、 増え方に差が出ると考えられたため コカ・コーラ 果糖ブドウ糖液糖 スクロース 炭酸 37℃条件下で5時間経過後に 清涼飲料水の規格基準(コロニー数100以下)に到達していた コカ・コーラゼロ アスパルテーム アセスルファムK 炭酸 37℃・4℃いずれも 清涼飲料水の規格基準(コロニー数100以下)には5時間以内には到達していない お茶 カテキンは悪玉菌に対しては抗菌作用・ 乳酸菌には増殖を助ける作用をもつため、 配合量によって増殖または抑えられる と考えられるため お~いお茶緑茶 緑茶 ビタミンC 37℃・4℃いずれも増殖挙動が同程度 清涼飲料水の規格基準(コロニー数100以下)には3時間以内に到達していた 綾鷹濃い緑茶 緑茶 ビタミンC 37℃・4℃いずれも増殖挙動が同程度 清涼飲料水の規格基準(コロニー数100以下)には3時間以内に到達していた ヘルシア緑茶 スリム 高濃度茶カテキン 緑茶エキス 37℃・4℃いずれも増殖挙動が同程度 清涼飲料水の規格基準(コロニー数100以下)には3時間以内に到達していた 水 対照 いろはす天然水 - 37℃・4℃いずれも増殖挙動が同程度 清涼飲料水の規格基準(コロニー数100以下)には3時間以内に到達していた 試料の選定 試料溶液の調整 4 ℃ 40mL 40mL 37 ℃ 清潔な口で一口ずつ飲料を含み、 一度ペットボトルに戻し蓋をして混合したものを チューブに入れ、それぞれ4℃と37℃に放置し、0時間後、3時間後、5時間後に1mL採取 標準寒天培地法にて一般生菌数を計測 ② 先行研究 •コーラ類は、強い酸性であることや炭酸ガスの影響に よって微生物が増殖しにくい環境であり、コーラゼロに使 われる人工甘味料は、微生物がほとんど利用できない成分 であるため、一般生菌の増殖が見られなかったと考える •水・茶系飲料は、4℃条件下であっても摂取後3時間以内 に基準値に到達していたため、給食の現場では、飲み物で あっても食事と同じようにできるだけ早く飲むように(提供後 2時間以内)に対象者の方に伝えていく必要がある •ヘルシア緑茶スリムについて、カテキンは悪玉菌を抑制・ 殺菌する一方で、ビフィズス菌や乳酸菌の増殖は助けるため ※、口内にいた低温性細菌が低温下で増殖した可能性がある と考える ※原征彦:_日本食品保蔵科学会誌V,26,p.49(2000) 食品衛生検査指針 収載 背 景 目 的 考 察 結 果 方 法