Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
既存の仕組みを棄てる技術
Search
athagi
December 15, 2021
Technology
0
810
既存の仕組みを棄てる技術
20211215 の カイゼン Tips LT会 (#kaizenlt) で発表した内容です。
athagi
December 15, 2021
Tweet
Share
More Decks by athagi
See All by athagi
社内でAWS GameDayを開催しよう
athagi
2
550
petなEC2をまとめて監視してみた
athagi
1
260
冴えない開発環境の育てかた
athagi
0
100
GitLab-CI でPrivate Registry を利用する話
athagi
0
1.6k
Kubernetes がない世界の CloudNative ジャーニー
athagi
0
420
ゆるキャンはじめました。
athagi
0
1.7k
Windows Server にAnsibleを使ってみた話
athagi
2
2.2k
Other Decks in Technology
See All in Technology
Keycloak を使った SSO で CockroachDB にログインする / CockroachDB SSO with Keycloak
kota2and3kan
0
160
"作る"から"使われる"へ:Backstage 活用の現在地
sbtechnight
0
180
スケールアップ企業でQA組織が機能し続けるための組織設計と仕組み〜ボトムアップとトップダウンを両輪としたアプローチ〜
tarappo
1
140
Tebiki Engineering Team Deck
tebiki
0
27k
20260311 技術SWG活動報告(デジタルアイデンティティ人材育成推進WG Ph2 活動報告会)
oidfj
0
360
Postman v12 で変わる API開発ワークフロー (Postman v12 アップデート) / New API development workflow with Postman v12
yokawasa
0
140
品質を経営にどう語るか #jassttokyo / Communicating the Strategic Value of Quality to Executive Leadership
kyonmm
PRO
2
410
TypeScript 7.0の現在地と備え方
uhyo
7
1.7k
複数クラスタ運用と検索の高度化:ビズリーチにおけるElastic活用事例 / ElasticON Tokyo2026
visional_engineering_and_design
0
170
DevOpsエージェントで実現する!! AWS Well-Architected(W-A) を実現するシステム設計 / 20260307 Masaki Okuda
shift_evolve
PRO
3
950
決済サービスを支えるElastic Cloud - Elastic Cloudの導入と推進、決済サービスのObservability
suzukij
2
660
Sansanでの認証基盤内製化と移行
sansantech
PRO
0
550
Featured
See All Featured
Navigating Team Friction
lara
192
16k
Data-driven link building: lessons from a $708K investment (BrightonSEO talk)
szymonslowik
1
980
Building an army of robots
kneath
306
46k
The AI Revolution Will Not Be Monopolized: How open-source beats economies of scale, even for LLMs
inesmontani
PRO
3
3.1k
The Impact of AI in SEO - AI Overviews June 2024 Edition
aleyda
5
770
From π to Pie charts
rasagy
0
150
We Have a Design System, Now What?
morganepeng
55
8k
Optimising Largest Contentful Paint
csswizardry
37
3.6k
The Hidden Cost of Media on the Web [PixelPalooza 2025]
tammyeverts
2
250
The innovator’s Mindset - Leading Through an Era of Exponential Change - McGill University 2025
jdejongh
PRO
1
130
A Guide to Academic Writing Using Generative AI - A Workshop
ks91
PRO
0
240
Agile that works and the tools we love
rasmusluckow
331
21k
Transcript
既存の仕組みを棄てる技術 カイゼン Tips LT会 (#kaizenlt) あさぎ(@_athagi)
自己紹介 ▷ 所属企業 ◦ 1000~ 規模のBtoB 企業に所属 ◦ 20年程度のシステム ▷
担当 ◦ CICD周りを担当 ◦ DX推進担当 ▷ 最近 ◦ コロナになってから始めた筋トレの成果が でてきた ◦ 関節を痛めそうになった 2
こんなものを社内で見かけませんか? 3 なんでこうなっているのかわからないツール メインブランチではないブランチがメインとして扱われ ている社内ツール ドキュメントも担当者もわからない/いないけど 利用されていることだけはわかるツール
なぜ生まれてしまうのか 4
時代に則さなくなってくることで生まれる流れ 1. AとBというツールを連携させたい 2. それぞれには連携させる機能がついていなかった(解決したい問題) 3. A-Bを連携させるためのツールを作成する 4. しばらく運用される(ここでコンテキストが失われることもある) 5.
AにBと連携する機能が追加される 6. 解決したい問題がわからなくなり、なぜそのツールが存在しているのかわからな い。捨てられない。 5
構築したシステムから文脈が失われる流れ 問題に直面した人が解決するツールを作成する (1) の作成者がいなくなり、コンテキストが失われる ▷ 他の人がボランティアで引き継ぎを行う ▷ 片手間で引き継ぐので問題が発生したときにアドホックな修正だ けを行うようになる ▷
周辺の人からは運用回っていると思われる (2) の人がいなくなり、コンテキストが完全に失われ、周辺ツールも変わっ てくるので何を解決したかったのかがわからなくなる 6 1世代: 2世代: 3世代:
ハイラムの法則(暗黙のインターフェースの法則) あるAPI に十分な数のユーザーがいるとき、APIを作った者 自身が契約仕様として何を約束しているかは重要ではない。 作られたシステムが持つあらゆる観察可能な挙動に関して、 それに依存するユーザーが出てくるものである。 7 「Googleのソフトウェアエンジニアリング」
積み重ねで認知負荷が高まってくる 8
ここで2択 ▷ (過去の人も行ってきた)アドホックな修正だけを行って今を生きる ▷ 書き直しを行って、コードが動くようにする 9
業務改善の4つの視点 ▷ 排除(Eliminate) ◦ 作業をやめられないか ▷ 結合(Combine) ◦ 別々の工程・作業を一つにまとめられないか ▷
交換(Rearrange) ◦ 工程や作業の順番を入れ替えられないか ▷ 簡素化(Simplify) ◦ より簡単な方法で実現できないか 10
ここで2択 3択目 ▷ (過去の人も行ってきた)アドホックな修正だけを行って今を生きる ▷ 書き直しを行って、コードが動くようにする ▷ もう役目を終えていることを示してやめる ◦ コードが利用されていないことを証明
◦ 利用するツールに追加された機能で代替する 11
問題の母数を減らすことを考える 12
やめようとすると... ▷ ケアしたほうが良い集団 ◦ やめることをやめさせようとする人 ▪ ヒアリングしつつ、改善するための味方にできる ▪ なぜやめたほうがいいのかと説明の向きを変える ▷
ケアしなくて良い集団 ◦ 「いいぞ、もっとやれ」という人 ◦ 無関心な人 ▪ 見えるところにログを残して、自主的に進めればよい ▪ 後で問題が発生するのはここの集団なのでログを残す 13
進め方 −立ち位置− ▷ 自分がコードの管理をできる立場につく ◦ 主担当が別にいて、現状に満足していると、口を出しても(正論を言ったとし ても)動かないし、拒絶されてしまう ◦ 「わたし vs
あなた」ではなく「わたしたち vs 問題」という構図をつくる ◦ 問題が起きたときに対処する主体性 ▷ 分かる範囲で全体像を掴む 14
進め方 −調査方法− ▷ ログを確認し、連携先を確認 ▷ 問題が起こらないことを事前に証明することは難しい ◦ 「エラーが許される vs 問題が起こらないことを証明する」のコストを比較し
て、リスク許容度に応じて実行に移してしまう ▷ 解決したい問題を再定義する ◦ ドキュメントが存在しない場合、、どんな問題を解決したくてこのツールが存 在しているのかを再定義してドキュメント化 ◦ 問題の前提が変わったりしたときに棄てるタイミングが分かる 15
許可を求めるな、謝罪せよ の精神 It's easier to ask forgiveness than it is
to get permission. (事前に許可を得るより、あとで許してもらうほうが楽) − Grace Hopper − 16
進め方 −削除方法− ▷ ロールバック可能な状態で棄てようとしている機能を無効化する ◦ AMIのバックアップ ◦ 設定のバックアップ(設定値のメモ) ◦ 外部サーバと連携している場合は、対象サーバとのネットワークを遮断する
◦ 削除するのではなく、停止しておく 17
削除して初めて問題があらわになることも... ▷ 削除することで、影響範囲外にあるコンポーネントから火の手があがることもあ る ◦ ロールバックできるようにしておくことで精神的に安全になる ◦ 「利用されている箇所がわかった!」という認識 ▷ チーム内で共有しておくことでカバー
◦ 他のメンバーが問題に対応 ◦ 上司に責任を渡すことができる 18
……やったか!? (問題を倒しきりました) 19
……やったか!? (問題を倒しきりました) 20 やってない
完全に削除する ▷ しばらく削除したい機能を止めておき、安全が確認できた段階で完全に削除する ◦ 普段の仕事を行っていると忘れがち ◦ 削除をしきることで不要なコンテキストもなくせる(認知負荷が低くなる) ◦ これを忘れると、歴史を繰り返すことになる 21
重要!
まとめ ▷ 積み重ねで認知負荷が高まる ▷ 問題の母数を減らそう ▷ 許可を求めるな、謝罪せよ の精神 ▷ ロールバックできるようにしておこう
▷ 完全に削除するところまでがゴール 22