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地方におけるユーザー企業とベンダーの上手な付き合い方 / osh2026-tachibana
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Takuya Tachibana
March 20, 2026
Technology
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20
地方におけるユーザー企業とベンダーの上手な付き合い方 / osh2026-tachibana
https://osh-web.github.io/
2026年03月21日(土)
オープンセミナー2026@広島「事業を進めるコーポレートIT」
Takuya Tachibana
March 20, 2026
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Transcript
株式会社ヘプタゴン 立花 拓也 地方における ユーザー企業とベンダーの 上手な付き合い方 オープンセミナー2026@広島 #osh2026
© 2019, Amazon Web Services, Inc. or its affiliates. All
rights reserved. 立花 拓也 青森県出身・在住/41歳 ヘプタゴン 代表取締役 デジタルキューブ 取締役 AWS HERO(2023~) AWS Partner Ambassador (2021~) APN AWS Top Engineers (2021~) AWS Summit 2017 ソウル/北京 スピーカー JAWS DAYS 2017 実行委員長 趣味:スポーツ観戦
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地方でのIT活用の課題 IT人材の不足 地方では都市部以上に IT人材の確保が困難 ベンダー数が少なく 選択肢が限られている 限られた予算 IT予算がしっかり確保されてい ない場合が多い 既成パッケージの
導入が難しい場合も IT部門/情シスがない ユーザー企業側に ITに詳しい人がいない ベンダーとのギャップを 埋められる人がいない ユーザー企業 「丸投げ」になりがち 要件が曖昧なまま発注してしまう 社内にIT知見を持つ人がいない ベンダーの評価ができない ベンダー 御用聞きに終始してしまう 提案の幅が狭くなりがち 「言われたことだけ」になる ビジネス課題の理解不足
青森での事例
青森市にある業務用冷蔵庫メーカーとして全国各地へ設備の納入/メンテナンス 青森県青森市 果実用冷蔵設備 大青工業株式会社 様 (製造業)
青森県青森市 大青工業株式会社 様 (製造業) - 冷蔵設備の故障が夏場に集中するため人員の確保が困難になる場合がある - 設備をリモート制御する機器は市販されているが非常に高価 - 設備の故障により庫内の物品がダメになることも…
課題 - 設備を外部から確認/制御できるIoTシステムをAWS上に構築 (IoT core + Sitewise ) - センサーデータを基に故障を予知するAIモデルをAmazon SageMakerで開発 解決策
青森県青森市 大青工業株式会社 様 (製造業) 効果 お客様の声 - 本システムの導入により巡回メンテナンスのコストが低減が期待できるだけでなく、これ までクレームとなっていた設備故障が事前連絡が可能となり喜ばれるイベントに変化しま した。サービスの向上により顧客との関係も強化できました。
- これまで現地でしかわからなかった設備の状況をリアルタイムで把握できるようになり、 故障予兆を検知した際には商品に影響が出る前に対策を打つことが可能に - 遠隔監視システムの導入コストはこれまでの 1/10に軽減
( 青森県三沢市 KAWACHO RICE様 (農産物流通) 創業90年になる米の流通業者。 ペットボトルに米を封入した「ぺボラ」の製造 /販売も行っている
- 米の流通過程において、銘柄の検査が行われているが、多くの場合資格を有した検査 員が目視で検査を行っている - DNA検査も行われているが非常に高価なため全量検査は難しい - 不正混入などが発生すると大問題となるため、検査員への精神的負担が大きい 課題 - 米粒の画像から銘柄を判定するAIモデルをAmazon
SageMakerで作成し、撮影するだけ で銘柄を判定できるスマートフォンアプリを開発 青森県三沢市 KAWACHO RICE様 (農産物流通) 解決策
効果 お客様の声 - 何度もヒアリングのために現場へ足を運んでいただき、現場で の作業や検査員の目の付け所をシステムに落とし込んでくれた からこそ今回の精度が実現できたと思います。地元の企業とこ のような高度なプロジェクトを進めることができて非常に楽し かった。 - 資格を有した検査員と同等以上の正解率を
AIで実現 - 今後全国の検査機関への普及を目指しサー ビスの準備中 青森県三沢市 KAWACHO RICE様 (農産物流通)
青森県三沢市 三沢市役所 (自治体) 三沢市は「住みたくなる街」を目指し、人口減少解決のために移住定住情報の発信 を積極的に行っています。 ホームページでの情報発信のほかに東京都での移住フェア、相談会などを通じて情 報提供を行っていました。
- 新型コロナウイルス感染症拡大を受けて相談会 等の対面での情報提供活動ができなくなったた め、オンラインでの施作を実現したい - もっと気軽に三沢市のことを知ってもらったり 、三沢市の移住について考えてもらいたい - 年度途中の事業のため大きな予算を確保するこ とが難しく、できるだけコストを抑えて開発、
運用を行いたい 課題 青森県三沢市 三沢市役所 (自治体)
青森県三沢市 三沢市役所 (自治体) 三沢市に関する質問をチャットボットをLINEアプリとして開発
効果 アップデート - 2024年:Bedrockを活用した生成バージョンにアップデート。回答の信頼度が低い場合 は、LLMが生成した回答案を職員がチェックして送信。 - 2025年:生成AIによる自動回答に完全移行。職員の手間なしでやり取りが完結。会話のメ モリ機能も追加し、より自然なやり取りを実現! - フロントエンドにLINEを活用することで開発工数/期間を大きく削減
- ユーザーにとってもネイティブアプリのダウンロードが不要で気軽に使い始められる - 問い合わせ履歴を蓄積することでこれまで把握できていなかった課題や要望を把握 青森県三沢市 三沢市役所 (自治体)
青森県青森市 青森放送 (テレビ局) 1953年の開局以来、70年以上にわたり青森県の基幹メディアとして、テレビ・ラ ジオの放送事業を通じて地域の情報発信を担う。日本テレビ系列局として全国 ニュースネットワークに加盟しながら、「RABニュースレーダー」をはじめとする 地域密着型の報道番組や、青森県の文化・伝統を伝える自社制作番組を多数展開。 青森県全域の詳細な情報を日々発信し続けている。
青森県青森市 青森放送 (テレビ局) - 報道現場では、選挙取材などで深夜まで続 く手作業の文字起こしが記者の大きな負担 となり、残業削減と正確性・スピードの両 立が課題となっていた 課題 -
生成AIを活用した文字起こしのシステムを開 発。テレビ局の業務にシームレスに組み込め るように、ワークフローを徹底的に洗い出 し、ワンクリックでの操作やタイムコード自 動付与など、現場が直感的に使える文字起こ しツール 解決策
青森県青森市 青森放送 (テレビ局) 出口調査・有権者アンケートの業務 - 紙アンケートの回収後に手作業での書き起こし・集計 が必要 - 集計完了までに多くの時間と人手がかかる -
開票速報や報道に活用するまでのタイムラグが大きい 課題 - 有権者が簡単に入力するシステムを構築。すぐに結果を把 握することができ、集計結果を即座に確認可能になった - 生成AIを活用した開発プロセスを取り入れることで、 2026年に実施された第51回衆議院選挙において、実施決 定から公示までのわずか約10日間という短期間で構築。 解決策
地方における ユーザー企業とベンダーの 関係性
事例から見える共通パターン 1 課題起点 技術ありきではなく 現場の課題から出発 2 強みの持ち寄り ドメイン知識は ユーザー企業 技術はベンダー
3 継続的な関係 単発の受発注ではなく 長期的パートナーシップ 4 地域への波及 プロジェクト成果が 地域全体の 価値向上につながる
地元ベンダーならではの強み 「距離の近さ」は最大の武器 顔の見える関係 同じ地域に住み、同じコミュニテ ィで暮らす。 信頼のベースが自然と生まれる。 スピード感 ちょっとした相談が即日できる。 「ちょっと寄っていい?」が成立 する距離。
文脈の共有 地域の事情・文化・課題を肌感 覚で共有。 説明コストが圧倒的に低い。
ドキュメントでは見えない課題が、現場にある 大青工業の場合 冷蔵冷凍設備の現場に足を運び、温度管理の実態を 自分の目で確認。ドキュメントだけでは見えなかった 「設備ごとの癖」を発見し、IoT監視の設計に反映。 KAWACHO RICEの場合 検査員の「目の付け所」を何度も現場で観察。 米粒のどこを見て銘柄を判断するか、その暗黙知を AIモデルの学習データ設計に落とし込んだ。
三沢市の場合 一度作って終わりではなく 導入後も業務の担当者の声を聞きながら 毎年ブラッシュアップを実施 青森放送の場合 テレビ局出身の担当者が何度もヒアリングし、 プロトタイプを見せながら現場に使ってもらいやすいシステムを目指した
関係性の3つのフェーズ Phase 1 受発注 関係:発注者と受注者 起点:仕様書・RFP ゴール:納品 期間:案件単位 Phase 2
伴走 関係:相談相手 起点:困りごと・課題 ゴール:課題解決 期間:年単位 Phase 3 共創 関係:パートナー 起点:ビジョン・将来 像 ゴール:事業成長 期間:継続的 → →
事例で見る関係性の進化 どの事例も、関係性が段階的に深まっている 大青工業 IoT監視システム構築 (受発注) 日報DXの伴走支援(伴走) 冷蔵設備シェアリング 新規事業へ(共創) KAWACHO RICE
米銘柄判定の相談 (受発注) 現場に通い詰めて AIモデル開発(伴走) RiceTag特許取得 全国展開へ(共創) 三沢市 LINE Bot構築(受発注) 機能アップデート活用(伴走) 市の戦略パートナー(共創) 青森放送 だはんで開発(受発注) 継続的な改善運用(伴走) 新サービス共同企画(共創)
失敗する関係の構造 悪循環 ── 誰もオーナーシップを持たない状態 丸投げ → 御用聞き → 期待外れ →
不信感 → さらに丸投げ ユーザー企業 「よく分からないからお任せで」 「とりあえず作ってください」 「言った通りにできてない」 ベンダー 「言われた通りに作ります」 「仕様書に書いてありません」 「追加費用が発生します」
成功する関係の構造 好循環 ── 小さな成功体験が信頼の土台になる 課題共有 → 対等な議論 → 期待以上の成果 →
信頼深化 → 次の挑戦 ユーザー企業 「困っていることを正直に話す」 「ミーティングに参加して一緒に考える」 「成果を社内に共有してフィードバックする」 ベンダー 「なぜ作るのかをまず聞く」 「現場に足を運んで課題を自分の目で見る」 「技術の選択肢を分かりやすく提示する」
地方 ≠ レガシー 顧客が地方にいることは、 レガシーな技術を使う理由にならない ヘプタゴンの考え方 「顧客にITの知識がないから」は、レガシーな技術を選ぶ言い訳にはならない。 知識や技術は場所に関係ない。顧客が地方にいるだけであり、提供するサービスは世界基準であるべき。 地方の案件において技術選定は、ベンダー側にあるので、技術的なチャレンジができる機会が多い。
課題に近い ── エンジニアのやりがい 地方で働くエンジニアの最大のメリット 自分が作ったものが、目の前の人の課題を解決する実感がある 1 課題との距離がゼロ 都市部の大規模案件では、エンドユーザーの 顔が見えないことも多い。 地方では「誰のために作っているか」が明確。
2 フィードバックが直接届く 使っている人の声がダイレクトに聞こえる。 「便利になった」「助かった」が エンジニアの原動力になる。 3 フルスタックに関われる 地方の小規模チームだからこそ、 課題発見から設計・実装・運用まで 一気通貫で関われる。 4 技術の社会実装を体感 AI・IoT・クラウドが「論文の中」ではなく 「隣の工場」「地元の市役所」で 実際に動いている手応え。 上流工程から関わり最先端の技術を触れるAI時代のエンジニアに最適!
地方でのさらなるIT推進
会社に情シスがいないなら、地域全体を1つの組織と考える CCoE(Cloud Center of Excellence)── クラウド活用を推進する専門集団 大企業のCCoE 社内に専門チームを設置 部署を横断してクラウド推進 情シスが旗振り役
→ 地域のCCoE 同じ志を持つ地場IT企業が連携 地域を横断してクラウド推進 地場ITベンダーが旗振り役 1社ではできないことも、地域のプレイヤーが手を組めばできる。 「情シスのいない会社」を、地域全体で支える。
https://heptagon.co.jp/download/showcases-
https://heptagon.co.jp/download/showcases-
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中国地方でのリアル開催も検討中!!
まとめ 課題が多い地方だからこそ、 「人と人」の関係がさらなる価値を生む 受発注から伴走、そして共創へ ── 関係性を進化させる 現場に行き、課題を自分の目で見る AI時代だからこそ、上流工程 ── 課題発見・要件定義が人の仕事
地方だからレガシーではない。世界基準のサービスを届ける 情シスがいないなら、地域全体でCCoEになればいい 距離の近さは「信頼の近さ」── まずは困っていることを話すことから