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株式会社ブレインパッド_テクニカルナレッジ共有会#10 「生き物をはかる」渡邉謙二

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September 18, 2014

株式会社ブレインパッド_テクニカルナレッジ共有会#10 「生き物をはかる」渡邉謙二

スギ人工林の荒廃に伴う鳥類の個体数変動についてと、材食性昆虫群集の多様性に影響を及ぼす要因についての2つの研究の発表。

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September 18, 2014
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  2. お疲れさまです。 生き物を見て、ほっとしましょう。 植物 菌 鳥 虫

  3. 地元最弱の野獣 みいちゃん

  4. オオルリ

  5. シロガシラ

  6. イワヒバリ

  7. コムクドリ

  8. 苫 小 牧 ゴ ジ ュ ウ カ ラ

  9. 八甲田_最弱の野獣 オコジョ

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  21. 学部〜修士で学んだこと 植物 菌 鳥 虫 時系列とGLMM

  22. 時系列の話

  23. スギ人工林の荒廃に伴う 鳥類の個体数変動

  24. 荒廃が進む管理不十分な人工林 背景・目的 *日本の森林面積の4割を人工林が占める(林野庁 2002). *間伐ができない経営者が増えている(林野庁1997年アンケート) *管理が不十分な人工林が増加している(太田・服部 2002). *間伐をしないと土壌の保湿能が低下する(久米ほか 2008) →森林の荒廃が進行する.

    図. 調査地の人工林の状況
  25. 調査地 神奈川県逗子市〜葉山町 森戸川大山林道 調査方法・調査地 図. 調査地概要(国土地理院より) 逗子市〜葉山町 •調査面積: 28.3ha •年間降水量:

    1548mm •年平均気温: 15.6℃ •WI: 127.3℃・月
  26. 1998.1−8 1998.9-12 1999 2000 2002 2003.1-8 2003.9-12 2004.10-12 2005 2006

    2008 2009 c(1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 10) Legend N.River Evergreen Decidious Herb.Grass 結果 図. 1998年8月までの林相の状況 林相の時間的推移
  27. 1998.9−12 1998.9-12 1999 2000 2002 2003.1-8 2003.9-12 2004.10-12 2005 2006

    2008 2009 c(1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 10) Legend N.River Evergreen Decidious Herb.Grass 結果 図. 1998年9月から12月までの林相の状況 林相の時間的推移
  28. 1999 1998.9-12 1999 2000 2002 2003.1-8 2003.9-12 2004.10-12 2005 2006

    2008 2009 c(1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 10) Legend N.River Evergreen Decidious Herb.Grass 結果 図. 1999年の林相の状況 林相の時間的推移
  29. 2000 1998.9-12 1999 2000 2002 2003.1-8 2003.9-12 2004.10-12 2005 2006

    2008 2009 c(1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 10) Legend N.River Evergreen Decidious Herb.Grass 結果 図. 2000年の林相の状況 林相の時間的推移
  30. 2001 1998.9-12 1999 2000 2002 2003.1-8 2003.9-12 2004.10-12 2005 2006

    2008 2009 c(1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 10) Legend N.River Evergreen Decidious Herb.Grass 結果 図. 2001年の林相の状況 林相の時間的推移
  31. 2002 1998.9-12 1999 2000 2002 2003.1-8 2003.9-12 2004.10-12 2005 2006

    2008 2009 c(1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 10) Legend N.River Evergreen Decidious Herb.Grass 結果 図. 2002年の林相の状況 林相の時間的推移
  32. 2003.1−8 1998.9-12 1999 2000 2002 2003.1-8 2003.9-12 2004.10-12 2005 2006

    2008 2009 c(1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 10) Legend N.River Evergreen Decidious Herb.Grass 結果 図. 2003年の8月までの林相の状況 林相の時間的推移
  33. 2003.9−12 1998.9-12 1999 2000 2002 2003.1-8 2003.9-12 2004.10-12 2005 2006

    2008 2009 c(1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 10) Legend N.River Evergreen Decidious Herb.Grass 結果 図. 2003年の9月から12月の林相の状況 林相の時間的推移
  34. 2004.1−9 1998.9-12 1999 2000 2002 2003.1-8 2003.9-12 2004.10-12 2005 2006

    2008 2009 c(1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 10) Legend N.River Evergreen Decidious Herb.Grass 結果 図. 2004年9月までの林相の状況 撹乱から6年後 林相の時間的推移
  35. 2004.10−12 1998.9-12 1999 2000 2002 2003.1-8 2003.9-12 2004.10-12 2005 2006

    2008 2009 c(1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 10) Legend N.River Evergreen Decidious Herb.Grass 結果 図. 2004年10月から12月までの林相の状況 林相区分には反 映されない変化 も多数生じた 夏緑樹林を巻き込 んでの倒木 林相の時間的推移
  36. 2005 1998.9-12 1999 2000 2002 2003.1-8 2003.9-12 2004.10-12 2005 2006

    2008 2009 c(1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 10) Legend N.River Evergreen Decidious Herb.Grass 結果 図. 2005年の林相の状況 林相の時間的推移
  37. 2006 1998.9-12 1999 2000 2002 2003.1-8 2003.9-12 2004.10-12 2005 2006

    2008 2009 c(1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 10) Legend N.River Evergreen Decidious Herb.Grass 結果 図. 2006年の林相の状況 林相の時間的推移
  38. 2007 1998.9-12 1999 2000 2002 2003.1-8 2003.9-12 2004.10-12 2005 2006

    2008 2009 c(1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 10) Legend N.River Evergreen Decidious Herb.Grass 結果 図. 2007年の林相の状況 林相の時間的推移
  39. 2008 1998.9-12 1999 2000 2002 2003.1-8 2003.9-12 2004.10-12 2005 2006

    2008 2009 c(1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 10) Legend N.River Evergreen Decidious Herb.Grass 結果 図. 2008年の林相の状況 林相の時間的推移
  40. 林相の時間的推移 2009 1998.9-12 1999 2000 2002 2003.1-8 2003.9-12 2004.10-12 2005

    2006 2008 2009 c(1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 10) Legend N.River Evergreen Decidious Herb.Grass 結果 図. 2009年の林相の状況 オオルリやホオジ ロのソングポスト へ 安定していた人工林 も荒廃の一途に
  41. 190 195 200 205 210 215 220 225 190 195

    200 205 210 215 220 225 EVERGREEN DECIDUOUS GRASS & HERB NoVEG & RIVER 1998 2000 2002 2004 2006 2008 0 10 20 30 40 50 0 10 20 30 40 50 VEGITATION CHANGE NUMBER of plot Time [MONTH]
  42. No. 種 個体数 姿 囀り 地鳴き ① ② ③ 1

    トビ 2 2 2 ヒヨドリ 2 2 1 3 ウグイス 1 1 1 調査項目:種名,認知手段別の観察個体数,調査地点 調査距離:直線にして約1300m,道のりにして2400m 調査時間:100分(1.6km/hの速度)を基準 開始時刻:10:30までに調査を開始する 調査頻度:一旬(10日)に1回の頻度 調査者 :渡邉を含めて11名 調査期間:1998/1~2009/3 調査回数:661 鳥類調査方法: ラインセンサス・マッピング 4 ウグイス 1 1 ④ 4 メジロ 1 1 調査方法・調査地
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  45. 常緑樹(スギ)の減少&低木落葉樹の増加 葉群量:夏↗ 冬↘ 190 195 200 205 210 215 220

    225 190 195 200 205 210 215 220 225 EVERGREEN DECIDUOUS GRASS & HERB NoVEG & RIVER 1998 2000 2002 2004 2006 2008 0 10 20 30 40 50 0 10 20 30 40 50 VEGITATION CHANGE NUMBER of plot Time [MONTH] ウグイスの生活: 夏楽冬苦
  46. None
  47. ポアソン分布に従わない 鳥類の個体数推定方法

  48. Zero-inflated Poisson分布の話 0 10 20 30 40 50 60 70

    80 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 一回の調査当たりのオオルリの観察個体数(例) カウント数 ⇒ポアソンや負の二項分布じゃ説明出来ない 一山型じゃないもの。。。
  49. Zero-inflated Poisson分布の話 ⇒ゼロは複数の因子から成り立っている。 観察個体数 1-pの確率で観察 Pの確率でよそみ 0 本当にいない 本当にいない 1~

    見つけた! 見損ねた 0 10 20 30 40 50 60 70 80 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 一回の調査当たりのオオルリの観察個体数(例) カウント数
  50. Zero-inflated Poisson分布の話 ⇒ゼロは複数の因子から成り立っている。 pの確率でよそみする(二項分布に従う) × 1-pの確率で観察している(ポアソン分布に従う | | 観察個体数は、よそみ確率と計数データが従う確率の合成から成り立っている

  51. 博士で学んだこと 植物 鳥 類似度・入れ子状解析 菌 虫

  52. 材食性昆虫群集の多様性 に影響を及ぼす要因

  53. 系統がホスト特異性に与える影響 キクイムシに考えられる可能性1 系統的な影響がある=種数推定に利用可能 昆虫D 昆虫C 昆虫B 昆虫A 昆虫E ミズキ カツラ

    シナノキ カエデ サクラ ヤナギ ◦ ◦ ◦ ◦ ◦ ◦ ◦ ◦ ◦ ◦
  54. 系統がホスト特異性に与える影響 キクイムシに考えられる可能性2 系統的な影響がない=種数推定に難あり ミズキ カツラ シナノキ カエデ サクラ ヤナギ ◦

    ◦ ◦ ◦ ◦ ◦ ◦ ◦ ◦ ◦ ◦ ◦ ◦ ◦ ◦ 昆虫D 昆虫C 昆虫B 昆虫A 昆虫E ◦
  55. 方法・調査地

  56. コメツガ ホオノキ フサザクラ アワブキ ヤマグルマ コシアブラ アオハダ アセビ カツラ シナノキ

    コミネカエデ フジ タカネザクラ イヌブナ バッコヤナギ ミズキ ケアオダモ 系統:幅広い系統からホスト特異性を計 測するため、目レベルでサンプリング 被子植物の系統樹 は、Davies et al.(2004)が作成し た系統樹から抜粋 系統樹を作成する Phylocomから作成 した。コメツガ は、(Jiao et al. 2011) に基づき、分岐年 代190Myaに組み込 んだ。
  57. 調査対象 17目 17種 コミネカエデ ミズキ アオハダ シナノキ タカネザクラ コメツガ ケアオダモ

    イヌブナ コシアブラ カツラ バッコヤナギ アワブキ アセビ フジ ホオノキ フサザクラ ヤマグルマ
  58. 1800m 1100m 樺小屋 1800m 1450m バケモノ沢 17種 × 3標高 ×

    4時期× 3replicates 計459本の材を使用 捕集デザイン:上述の植物を長さ1m、 平均直径7.4cmの材に揃えて曝露
  59. 割材によるサンプリング サンプリングと解析は穴を単位にして行った。

  60. 割材によるサンプリング

  61. 主な解析条件の設定 • ホスト特異性の解析からsingletonを除外 • ホストの類似性の指標はJaccard’s indexを使用 • 推定種数は、ホスト数増加に伴う種数の平均積算 値の傾きを利用して、日本の植物種数で外挿 •

    実験条件の違いから、2011年の結果と、2012年を 合わせた複合年度の結果を分けて解析 • GLM(poisson誤差)によるモデル選択から種数 への環境要因の影響を評価。 Full モデル:種数 ~ 曝露日数 + 標高 + 17種ホスト + 材最大直径 + 材の密度
  62. HOST 材食性昆虫による1924の穴から16種の キクイムシ成虫を確認 Ambrosia Bark 図. 2011年のホストごとの出現種(枠内はABD)

  63. Ambrosia beetle Bark beetle 系統による影響:ホスト特異性に影響を 与えることを確認した。 Jaccard’s similarity Phylogenetic distance(MYA)

    図. 系統とホスト特異性(ホスト類似性)との関係 r= -0.579*** r = -0.637*
  64. 推 定 種 数 図.ホスト特異性から推定した日本におけるキクイムシの推定種数 種数推定:キクイムシの推定種数は、 既存の記載種数*を下回った。 *記載種数ambrosia 119種, bark

    201種 日本の植物種数(APGⅢに基づく)