Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

AI時代における技術的負債への取り組み

 AI時代における技術的負債への取り組み

⬢イベント
TechLead Conference 2026
https://eight-event.8card.net/techlead-conference/
https://sansan.connpass.com/event/387148/

⬢株式会社ROUTE06 (ルートシックス) について
会社情報: https://route06.com/jp

Avatar for Tadashi Shigeoka

Tadashi Shigeoka

April 22, 2026

More Decks by Tadashi Shigeoka

Other Decks in Technology

Transcript

  1. 誰にとっての負債? コンテキスト境界・SSOT 不在 可読性・命名・構造 AI はコードを " 読む" のではなく "

    辿る" 。 同じコードでも、AI が扱う時と人が読む時では、負債の見え方が違う。 🤖 AI にとって AI エージェント SSOT 化・探索可能性・粒度 即効・複利で効く(優先度:高) 誰が扱う: 効くもの: リズム: 👥 人にとって チーム / 新メンバー / 自分 命名・関数分割・コメント・凝集 ゆるやか(数ヶ月〜で効く) 誰が読む: 効くもの: リズム:
  2. 同じ社内に、戦い方の違う repo が 2 種類ある AI-first repo Human-first repo 可読性の「軸」が違う。だから打ち手も変わる。

    新規プロダクト 最初から AI が書く前提で立ち上げ。 基準は AI にとっての可読性(宣言的・SSOT 徹底) 。 既存プロダクト 人が書き継いできたコード。 基準は 人にとっての可読性(歴史・暗黙知あり) 。 「バイブコーディングで生成されたコードはそれっぽく動くものの、本番環境で長期運用には多くの改善が必要」 — ROUTE06 Tech Blog 「AI 活用とプロダクト開発の民主化、その現在地」
  3. AI-first :AI の得意に集中させる 技術選定と命名で決まる PR で作ってから要件整理 AI が間違えようがない土台 AI-first では、AI

    に迷わせない設計で、負債を作りにくくする。 苦手を避ける AI が弱い技術・マニアックな DSL は選ばな い。命名とモジュール境界で AI 可読性を担 保。 プロトタイピングファースト 初めから正確な生成 < プロトタイプから改 善。AI の速さを、要件を削り出す道具として 使う。 Private SDK を足場に 宣言的スキーマ / インフラ / ステートマシ ン。 AI の自由度を削ることが、質を上げる。 (参考)自社の AI プロダクト・Private SDK 群 AI 要件定義プラットフォーム / AI デザインプラットフォーム AI 駆動開発 kit / AI 駆動テスト kit E2E 宣言的ワークフローランタイム 大規模宣言的スキーマ設計 / 宣言的インフラ管理(ISMAP / SOC2 水準) UI-DSL / 高度グラフィック-DSL Compiler AI プロダクト 開発・テスト 実行基盤 宣言的定義 DSL / Compiler
  4. Human-first :コンテキスト汚染に抗う 既存repo は、そのままAI に渡すと、暗黙知と例外に引っ張られる。 起きていること 真実が散らばる(SSOT 不在) 暗黙知が残る 人前提の命名・構造でAI

    が迷う やっていること — 4 本の柱 フィードバックループの高速化 エージェント品質基盤 コードレビューの再定義 開発サイクルの変革 Pre-hook / 並列テスト / 差分ビルド AGENTS.md / Linter / ポストモーテム BDD 起点で、仕様・設計へ上流シフト Feature Flag / Preview / DevSecOps AI のために整えると、結果として人にも読みやすい repo になる。
  5. 効くのは、古典的な教養 レビューだけで品質を担保するのは、以前より難しくなっている。 だから、事前の設計で効かせるしかない。 何を守り、何は譲るか 境界・責務・依存 真実は一箇所に 設計思想 AI に判断させないための原則の明文化。 アーキテクチャ設計

    骨格がしっかりしていれば、負債は局所化 できる。 SSOT 散らばった真実は、AI のコンテキストを必 ず汚染する。 骨格があれば、負債があっても付け直せる。 骨格がなければ、AI でも人でもどうにもならない。
  6. まとめ 01 「その負債、誰にとってのもの?」をまず問う。 02 AI-first は得意に集中させる、Human-first はコンテキスト汚染に抗う。 03 返すかどうかは、型で判断する。 04

    効くのは、設計思想・アーキテクチャ・SSOT という古典的な教養。 人と AI エージェントで、効く対策は違う。 戦い方は違うが、目指す姿は同じ。 急いで返さなくていい。AI の進化で消える負債もある。 AI 時代こそ、これまで以上に効く。
  7. References 株式会社 ROUTE06 Acsim — AI 要件定義プラットフォーム Vaden — AI

    デザインプラットフォーム ROUTE06 Tech Blog 「AI 活用とプロダクト開発の民主化、その現在地」 About me