Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
令和時代の PHP Extension の 作り方 〜 FFI を添えて〜
Search
COLOPL Inc.
October 11, 2023
Technology
0
1.5k
令和時代の PHP Extension の 作り方 〜 FFI を添えて〜
COLOPL Inc.
October 11, 2023
Tweet
Share
More Decks by COLOPL Inc.
See All by COLOPL Inc.
コロプラのオンボーディングを採用から語りたい
colopl
5
1.2k
怖くない!ゼロから始めるPHPソースコードコンパイル入門
colopl
0
35
大規模トラフィックを支える ゲームバックエンドの課題と構成の変遷 ~安定したゲーム体験を実現するために~
colopl
3
3.5k
長期運用プロジェクトでのMySQLからTiDB移行の検証
colopl
3
1.6k
ゲームを支えるバックエンドエンジニアのリアルを公開!
colopl
1
1.1k
コロプラ_SRE_LCE_ゲームバックエンド_性能との戦い
colopl
0
840
新卒3年目の ゲームバックエンドエンジニアが これまでに経験したこと
colopl
1
1.4k
大規模タイトルを ノーメンテで運用するコツ
colopl
1
1.3k
サーバーサイドエンジニアの ゲーム企画との向き合い方
colopl
1
1.3k
Other Decks in Technology
See All in Technology
embedパッケージを深掘りする / Deep Dive into embed Package in Go
task4233
1
210
Git scrapingで始める継続的なデータ追跡 / Git Scraping
ohbarye
5
490
Docker Desktop で Docker を始めよう
zembutsu
PRO
0
160
AWSサービスアップデート 2024/12 Part3
nrinetcom
PRO
0
140
ゼロからわかる!!AWSの構成図を書いてみようワークショップ 問題&解答解説 #デッカイギ #羽田デッカイギおつ
_mossann_t
0
1.5k
Building Scalable Backend Services with Firebase
wisdommatt
0
110
comilioとCloudflare、そして未来へと向けて
oliver_diary
6
440
商品レコメンドでのexplicit negative feedbackの活用
alpicola
1
350
【JAWS-UG大阪 reInvent reCap LT大会 サンバが始まったら強制終了】“1分”で初めてのソロ参戦reInventを数字で振り返りながら反省する
ttelltte
0
140
#TRG24 / David Cuartielles / Post Open Source
tarugoconf
0
580
実践! ソフトウェアエンジニアリングの価値の計測 ── Effort、Output、Outcome、Impact
nomuson
0
2k
AWS re:Invent 2024 recap in 20min / JAWSUG 千葉 2025.1.14
shimy
1
100
Featured
See All Featured
CSS Pre-Processors: Stylus, Less & Sass
bermonpainter
356
29k
The Straight Up "How To Draw Better" Workshop
denniskardys
232
140k
The Web Performance Landscape in 2024 [PerfNow 2024]
tammyeverts
3
360
GitHub's CSS Performance
jonrohan
1030
460k
StorybookのUI Testing Handbookを読んだ
zakiyama
28
5.4k
Building a Modern Day E-commerce SEO Strategy
aleyda
38
7k
Become a Pro
speakerdeck
PRO
26
5.1k
Producing Creativity
orderedlist
PRO
343
39k
Designing for humans not robots
tammielis
250
25k
Being A Developer After 40
akosma
89
590k
Site-Speed That Sticks
csswizardry
2
270
Testing 201, or: Great Expectations
jmmastey
41
7.2k
Transcript
令和時代の PHP Extension の 作り方 〜 FFI を添えて〜 株式会社コロプラ 技術基盤本部
サーバー基盤チーム 工藤 剛 1
アジェンダ 2 1. 自己紹介 2. PHP Extension とは 3. PHP
7.4 の FFI とは 4. How to Extension 開発 ◦ PHPT によるテスト ◦ Valgrind によるメモリチェック ◦ LLVM Sanitizer によるチェック
工藤 剛 技術基盤本部 第3バックエンドエンジニア部 サーバー基盤グループ PEチーム 2017 年新卒入社 運用タイトルのサーバーサイドエンジニアを経験後 SRE
に その後は PE として全社共通部分などの開発、導入などを担当 PHP 8.2 の ext-random とか作ったり X (formerly Twitter): @zeriyoshi Mastodon: @
[email protected]
3 氏名 : 部署名 : 自己紹介
PHP の実行エンジンを拡張し、機能を提供する仕組み 組み込みの関数・クラスなどの多くも PHP Extension PHP Extension とは 4
Zend Extension PHP Extension PHP FFI PHP Library 記述言語 C
*1 C *1 PHP + C *2 PHP 実行形態 ネイティブ ネイティブ ハイブリッド Zend VM 拡張性 ほぼ何でも 広い 広い 言語の範囲内 開発難度 非常に高い 高い 中程度 低い 導入難度 高い 高い 非常に高い 低い PHP Extension とは 5 *1: C ABI (PHP ABI) に準拠したバイナリを出力可能なもの *2: FFI で呼び出した先はネイティブ, それ以外は Zend VM または ext-ffi で実行 主要な PHP の機能を拡張する仕組み
PHP 7.4 の FFI とは 6 PHP 7.4 から導入された C
ABI のライブラリを 利用できるようにする PHP Extension (ext-ffi) Extension を作らずともネイティブライブラリを利用可能に! …ただし
PHP 7.4 の FFI とは 7 動作させるために必要な要件が結構多い! • ext-ffi PHP
Extension が必要 ◦ 標準的な PHP 環境には入っていない ◦ Linux では libffi が必要 • 危険なこともできてしまう ◦ Z-Engine (ランタイムで実行エンジンに変更を加える) https://github.com/lisachenko/z-engine
PHP 7.4 の FFI とは 8 FFI を用いて libc の関数を呼び出してみる
開発環境での検証用に使うのは良いが 本番環境に導入は厳しそう... (個人の感想です) PHP 7.4 の FFI とは 9
How to Extension 開発 10 PHP 同梱の ext_skel.php が使える が、少々ハードルが高い...
How to Extension 開発 11 開発環境含めてすぐ構築できるテンプレートを作成 コンパイラや VSCode の設定済みなので 面倒くさい環境構築ほぼゼロで開発が可能
GitHub Actions による CI も構築済みで すぐ使える (はず) https://github.com/zeriyoshi/pskel
実演 How to Extension 開発 - Pskel 12
How to Extension 開発 - PHPT によるテスト 13 PHP は本体含め
PHPT でテストが書かれている https://qa.php.net/phpt_details.php 最近追加されたドキュメント化されていないディレクティブ • EXTENSION: 読み込まれていなければスキップ • XLEAK: テストケースによる leak (Valgrind) を許容
How to Extension 開発 - Valgrind によるメモリチェック メモリやスレッド管理の不備を実行時に チェックできるツールチェーン メモリリークや未初期化アクセスなどを
事前に検出可能 run-tests.php を実行する際に -m オプションを指定することで実行可能 14
How to Extension 開発 - LLVM Sanitizerによるチェック ※ Pskel では
MemorySanitizer のみ Valgrind 同様、メモリリークや未初期化領域へのアクセスを検出可能 Valgrind で見逃すようなものも検出可能なのでかけておくと一層安心できる run-tests.php を実行する際に –msan オプションを指定することで利用可能 15
PHP を拡張する機運は FFI の導入や Extension Skeleton の整備で 高まってきている! コードサンプルを交えた具体的な例は COLOPL
Tech Blog で後日...! 空き時間はスポンサーブースにもいます! まとめ 16