Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
バクラクの認証基盤の成長と現在地 / bakuraku-authn-platform
Search
Sponsored
·
Your Podcast. Everywhere. Effortlessly.
Share. Educate. Inspire. Entertain. You do you. We'll handle the rest.
→
convto
April 23, 2025
Technology
2.3k
4
Share
Embed
Copy iframe code
Copy JS code
Copy link
Start on current slide
バクラクの認証基盤の成長と現在地 / bakuraku-authn-platform
convto
April 23, 2025
More Decks by convto
See All by convto
monorepo の Go テストをはやくした〜い!~最小の依存解決への道のり~ / faster-testing-of-monorepos
convto
2
680
詳解!defer panic recover のしくみ / Understanding defer, panic, and recover
convto
0
390
MCPと認可まわりの話 / mcp_and_authorization
convto
2
1.6k
gob バイナリが Go バージョンによって 出力が変わることについて調べてみた / Investigating How gob Binary Output Changes Across Go Versions
convto
0
180
Go 関連の個人的おもしろCVE 5選 / my favorite go cve
convto
3
610
バイナリを眺めてわかる gob encoding の仕様と性質、適切な使い方 / understanding gob encoding
convto
6
3.5k
みんなでたのしむ math/big / i love math big
convto
0
350
Go1.22からの疑似乱数生成器について/go-122-pseudo-random-generator
convto
2
1.1k
Go1.20からサポートされるtree構造のerrの紹介と、treeを考慮した複数マッチができるライブラリを作った話/introduction of tree structure err added since go 1_20
convto
0
1.5k
Other Decks in Technology
See All in Technology
20分でわかるセキュアAPI
nwiizo
2
210
Software Supply Chain Attackからクラウド環境を守るためにできること
lhazy
2
230
メルカリのグローバルアプリで挑んだ AlloyDB 運用と課題解決の実践記
hatappi
0
240
強化学習「理論」入門
enakai00
3
3.6k
ブラウザ研修 2026
recruitengineers
PRO
5
820
事業価値と Engineering 2026年度版
recruitengineers
PRO
45
22k
【AG-UI × A2UI × MCP Apps】Generative UIをやさしく解説する
nrinetcom
PRO
1
100
JavaScript 研修 (2026)
recruitengineers
PRO
2
480
変化の早いClaude Codeを 書籍に落とし込む
oikon48
7
1.3k
【CEDEC2026】専門性の高いデフォルメチームが挑んだ人材育成戦略 〜Cygames Academiaの企画から実施まで〜
cygames
PRO
0
540
クラウドセキュリティ入門 ~安全なクラウド利用のための基礎知識~
lhazy
12
8.4k
もう一度考える SRE チームの作り方・育て方 / Rethinking SRE #1: Building and Growing SRE Teams
rrreeeyyy
6
1k
Featured
See All Featured
Google's AI Overviews - The New Search
badams
0
1.1k
How to Think Like a Performance Engineer
csswizardry
28
2.7k
Lightning Talk: Beautiful Slides for Beginners
inesmontani
PRO
2
630
Future Trends and Review - Lecture 12 - Web Technologies (1019888BNR)
signer
PRO
0
3.7k
How to Ace a Technical Interview
jacobian
281
24k
How to Talk to Developers About Accessibility
jct
2
490
Marketing Yourself as an Engineer | Alaka | Gurzu
gurzu
0
270
AI: The stuff that nobody shows you
jnunemaker
PRO
9
900
The agentic SEO stack - context over prompts
schlessera
0
860
CoffeeScript is Beautiful & I Never Want to Write Plain JavaScript Again
sstephenson
162
16k
Abbi's Birthday
coloredviolet
3
9.3k
Writing Fast Ruby
sferik
630
63k
Transcript
バクラクの認証基盤の成長と現在地 2025/04/23 LayerX/kubellの実例から学ぶ プロダクトが大きくなっても壊れない 認証設計とは @convto
はじめに
自己紹介 © LayerX Inc. convto (よみは「こんぶと」です) LayerX (2023-03 -) バクラク事業部
Platform Engineering 部 ID チーム 2023-03 ~ 2023-09 まで申請/経費精算などのプロダクト担当 2023-09 くらいからID基盤の開発に関わっています 3
今日話すこと © LayerX Inc. プロダクトの成長に合わせて基盤への要求も増えるが、実際にどんな要求がくるかはサ ービス性質によって異なる サービスの成長に伴って増えた認証基盤への要求、の一例をこの場で紹介します! 基盤チームとして、どのように整合性を保ちつつ機能拡張していったか説明 4
バクラクシステムへの要求の拡大
前提: 初期のバクラク認証基盤について © LayerX Inc. バクラクでは初期から認証基盤が切り出されていた 上記よりもともとマルチプロダクト展開がしやすい構成 認証手段などについてはカバーしきれていない部分も多く、追加の対応が必要だった 6
プロダクト成長に伴う要求 最初はシンプルなパスワード認証のみをサポートしていました © LayerX Inc. 7
プロダクト成長に伴う要求 企業向けサービスとしての成長に伴い、SAML認証やGoogle認証の要求が増えていきました © LayerX Inc. 8
プロダクト成長に伴う要求 いまではもっとさまざまな要求が増えました!! © LayerX Inc. 9
めっちゃいろいろ増えた © LayerX Inc. いろいろ増えるたびにどう実現するか頭を悩ませました プロダクトの成長の一つのケースとして、弊チームの対応事例を紹介していきます! 10
ケース1: API platformのための OAuth2.0認可コードフロー
API platformのためのOAuth2.0認可コードフロー 背景と課題 © LayerX Inc. API platformのためのOAuth2.0認可コードフロー バクラクのサービスに対するAPIアクセスを提供したいモチベーションがあった 将来的に外部サービスとの連携ニーズがあることも見越して、標準仕様に乗ることに!
標準仕様を自前で実装するのはコストやリスクがある 12
OAuth2.0 の実現手段を選定 © LayerX Inc. API platformのためのOAuth2.0認可コードフロー Ory Hydra を採用
対抗馬として Auth0 や他ソフトウェアもあったが、以下理由から判断 社内メンバーの運用経験 ID管理のオーナーシップを移さず、既存の認証部分を利用しながら OAuth2.0 を用いた認可処理が実現ができる 13
Ory Hydra を使った OAuth2.0 認可コードフローの実現 © LayerX Inc. API platformのためのOAuth2.0認可コードフロー
詳細なシーケンスはここでは扱いませんが、プロダクトとしては OAuth2.0 認可コード フローで発生する認証/認可処理を実装するのみでOKです OAuth2.0 の基本的なやり取りなどは全て Ory Hydra がサポートしています 14
Ory Hydra を使った OAuth2.0 認可コードフローの実現 © LayerX Inc. API platformのためのOAuth2.0認可コードフロー
認証処理は既存のものを使いつつ、上から被せて OAuth2.0 認可部分を Ory Hydra で実 現 これによりID管理の主体を変更するなど大掛かりな対応をせず、最小限の変更で標準仕 様の対応を実現した 15
おまけ 全体的な構成も面白いのでぜひこちらもみてください! https://tech.layerx.co.jp/entry/2025/04/18/131034 © LayerX Inc. API platformのためのOAuth2.0認可コードフロー 16
ケース2: 非バクラクユーザーからの テンポラリな認証/認可要求
非バクラクユーザーからのテンポラリな認証/認可要求 背景と課題 © LayerX Inc. 非バクラクユーザーからのテンポラリな認証/認可要求 非バクラクユーザーの取引先などにリソース共有したいニーズがあった バクラクユーザーではないので、今までとは別の認証手段を考える必要があった 取得可能なリソースを制限することも必要だった 18
テンポラリな認証要求の実現 © LayerX Inc. 非バクラクユーザーからのテンポラリな認証/認可要求 可能な操作を限定したセッションの発行に対応 onetime pass から上記セッションを発行できるように 19
テンポラリな認証要求の実現 簡略化したシーケンスのイメージは以下 © LayerX Inc. 非バクラクユーザーからのテンポラリな認証/認可要求 20
ケース3: ICカード打刻むけの用途限定セッ ション
ICカード打刻のためのしくみ 背景と課題 © LayerX Inc. ICカード打刻むけの用途限定セッション PCにICカードリーダーを接続し、Suicaなどをかざして打刻機として利用したかった オフィスに置かれてさまざまなメンバーが操作可能なので、通常通りバクラクは操作さ せたくない ICカードリーダーを読み取るしかできない、用途を限定したセッションが必要
22
ICカード打刻むけ用途限定セッションの実現 © LayerX Inc. ICカード打刻むけの用途限定セッション すでにバクラクには「テンポラリな認証/認可要求」のときに作った、用途限定セッシ ョンの仕組みがあった 今回のセッションもこの一種とみなし、ユースケースにあったセッション発行方法をサ ポートすれば要求は満たせて、かつ今後のメンテナンスも容易になる 今回は用途限定セッションでは新しい発行手段を追加し、それを利用することとした
23
ICカード打刻むけ用途限定セッションの実現 © LayerX Inc. ICカード打刻むけの用途限定セッション 24
ケース4: メールアドレス以外の識別子を使 ったログイン
メールアドレス以外での認証 背景と課題 © LayerX Inc. メールアドレス以外の識別子を使ったログイン 業態や雇用形態によってメールアドレスを所持しない従業員がいるケースがある より広く価値提供するため、メールアドレスによらない識別子が必要 26
メールアドレス以外の識別子による認証の実現 © LayerX Inc. メールアドレス以外の識別子を使ったログイン ログインIDという新しい識別子を設計 ログインIDによる従業員登録、ログインをサポート 連絡先が存在せず、たとえばパスワード設定などのフローでメールを使ったケースのよ うな本人確認ができない。カバーが必要 27
ログインIDの形式を決定 © LayerX Inc. メールアドレス以外の識別子を使ったログイン ユーザーが記憶/入力しやすい パスワードマネージャなどとの相性のため、入力項目を一つにする 他社との採番体系の競合を避けるため、事業者を識別する要素も含める 28
ログインIDの設計 © LayerX Inc. メールアドレス以外の識別子を使ったログイン 29
メールを送って所有を確認するようなフローの見直し © LayerX Inc. メールアドレス以外の識別子を使ったログイン 30
おまけ こちらも背景まとまった記事あるのでよろしければご覧ください! https://tech.layerx.co.jp/entry/2025/02/14/163140 © LayerX Inc. メールアドレス以外の識別子を使ったログイン 31
まとめ
バクラク認証基盤の進化 初期構成から現在までで、さまざまな変化が起きています © LayerX Inc. さまざまな認証方式のサポート OAuth2.0 などの標準仕様のサポート 用途を限定したセッションの仕組みをサポート 複数種別の識別子をサポート
33
プロダクトの発展を支えるには © LayerX Inc. プロダクトの発展とともにさまざまな要求が出る それらをサポートするためには、認証基盤の成長が必要 場当たり的な対応ではなく、要望に応えつつメンテナンスしやすい形で実現していく Ory Hydra を使った、既存認証基盤に影響を与えない標準仕様のサポート
「用途限定セッション」という機能群を抽象的にとらえ、個別開発を避ける これらの意思決定のために、チームとしてプロダクトの現状を正確に把握し、長期を見 据えて周辺技術のキャッチアップに努める 34
ご清聴ありがとうございました!