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これからの情シス業務の最適解~欧米で拡大中のコンパウンドプロダクトとは?~

 これからの情シス業務の最適解~欧米で拡大中のコンパウンドプロダクトとは?~

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Masahiro Watanabe

November 18, 2025
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  1. © Dress Code Inc . • 業務 ◦ Webエンジニア ◦

    情シス領域のプロダクトを中心に開発 • 経歴 ◦ 2019/04 通信キャリア    ネットワークエンジニア ◦ 2020/08 建築系ベンチャー  CTO/情シス/なんでも屋 ◦ 2023/01 フリーランス    モバイルエンジニア ◦ 2024/10 現職 • 趣味 ◦ 旅行 / カメラ / ゲーム etc... 自己紹介 2 @cottpan
  2. © Dress Code Inc . 3 アジェンダ 1. 情シスDXの課題 2.

    コンパウンドプロダクト 3. DRESS CODEが目指すコンパウンドプロダクト 4. まとめ 5. 事業・プロダクト紹介
  3. © Dress Code Inc . 6 社内でのSaaS利用は増加傾向に • DX推進という名のツール乱立 ◦

    業務効率化推進した結果、社内でのSaaS・ツールの導入が進む ◦ 各部門で「ベスト・オブ・ブリード」を追求 ◦ エンタープライズ企業では、平均4.9サービス利用している[1] ◦ とある調査では、8割以上の企業が「2年前に比べSaaSの導入・利用が増えた」[2] ◦ そのうち9割以上が「今後もSaaSの導入・利用を増やしていく予定 」 [1]【2024年版】SaaS導入状況レポート https://service.biztex.co.jp/dx-hacker/it-dx-column/saas-map-2024/ [2] 情報システム部門 SaaS管理の実態調査 https://www.hammock.jp/assetview/media/saas_research.html
  4. © Dress Code Inc . 7 情シスの工数は増加 • ツール間連携の不備 ◦

    手動でのデータ転記によるヒューマンエラー ◦ 真の情報(SSoT)がどこにあるかわからない、何を参照するか不明 • セキュリティリスクの増加 ◦ 退職者に対するアカウント削除もれ ◦ SaaSのアカウント管理工数の増加 ◦ 個人で契約したサービスの利用(シャドーIT)
  5. © Dress Code Inc . 8 社内利用サービスの棚卸しをしたいが、大量のサービス・アカ ウントがあり、調査に時間がかかりすぎる。 コストの最適化する段階まで辿り着けない... 社員の退職、業務委託者の退場に気づかず、利用していない

    アカウントに無駄なコストをかけていたことが判明した 違う部署で、同じようなSaaSを契約していたことが後から判明 し、無駄なコストをかけていた。すでに利用しているサービス を統合するのは腰が重く、なかなか進められない... 情シス管理業務のつらみ
  6. © Dress Code Inc . デジタル化に伴う社会課題 -「摩擦問題」 - SaaS/ツール乱立に伴い、システムの分断・業務のサイロ化が進む 9

    採用 部門 法務 部門 労務 部門 人事 部門 情報 システム 部門 総務 部門 採用管理 システム 契約管理 システム 労務管理 システム 勤怠管理 システム SaaS管理 システム デバイス 管理台帳 採用関連データ 契約関連データ 労務関連データ 勤怠関連データ SaaS関連データ デバイスデータ
  7. © Dress Code Inc . デジタル化に伴う社会課題 -「摩擦問題」 - SaaS/ツール乱立に伴い、システムの分断・業務のサイロ化が進む 採用

    部門 法務 部門 労務 部門 人事 部門 情報 システム 部門 総務 部門 採用管理 システム 契約管理 システム 労務管理 システム 勤怠管理 システム SaaS管理 システム デバイス 管理台帳 採用関連データ 契約関連データ 労務関連データ 勤怠関連データ SaaS関連データ デバイスデータ ツールの乱立で、使いこなせない/慣れるのまでに時間がかかる ツール/部門間のアナログ連携が大変 担当間/部門間の摩擦が増大している 各業務担当者 経営/管理部全体 最適なSaaSを選定することが困難 データが散在していて利用/活用できない 連携/メンテのためのコスト(時間・お金)が膨大 ❌
 分断
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 分断
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 分断
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 分断
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 分断
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  8. © Dress Code Inc . 12 コンパウンドプロダクトとは • compound startup

    ◦ 米Rippling社CEO Parker Conradによって提唱された言葉 ◦ 「複数のポイントソリューションシステムを一度に扱い、相互に運用可能な幅広い製品 ポートフォリオを構築するもの」 • スタートアップ戦略の変化 ◦ 従来は特定領域に焦点を当てた、バーティカルなプロダクトが暗黙的な常識 ◦ 複数のプロダクトを展開して、複合的に価値を生み出すことが主流に Why and how Rippling is taking the compound startup model global https://www.rippling.com/blog/rippling-compound-startup-model-global
  9. © Dress Code Inc . 13 マルチプロダクトとの違い • マルチプロダクト ◦

    主力の商品から派生する形で複数プロダクトを展開 ◦ 必ずしも既存プロダクトとのシナジーはなくても良い ◦ 単一での収益最大化 ◦ データ基盤が独立 • コンパウンドプロダクト ◦ 最初から同時に複数プロダクトを提供 ◦ 複数のプロダクトで総合的な収益最大化 ◦ データ基盤/ミドルウェアが共通
  10. © Dress Code Inc . 14 • Rippling 2017年創業 ◦

    8年間で売上300倍超 ◦ 企業価値1兆8000億円超 ◦ 顧客数:20,000社以上 ◦ 対応国:150カ国以上 • 純継続率(NDR) ◦ 200%(顧客が翌年に2倍使う) コンパウンドプロダクトへの期待感
  11. © Dress Code Inc . 15 • 「統合」による価値創出を戦略的に生み出す ◦ HR領域に止まらず、IT領域、ファイナンス領域を横断してリリース

    ◦ 複合的なプロダクトによるシームレスな価値創出 • コンパウンド戦略を支える組織 ◦ 創業者人材を積極的に採用 ◦ R&D領域への先行投資 • HRシステムのグローバル展開 ◦ 国ごとの商習慣・法規制が厳しく、グローバルなプロダクトが避けられる領域 ◦ グローバル採用強化の流れから、共通で利用できるHRシステムが求められる Ripplingの強み 6年間でゼロからデカコーンへ!ココがスゴいよ、Rippling! https://blog.allstarsaas.com/posts/compound-rippling
  12. © Dress Code Inc . 16 なぜコンパウンドなのか • 単一のUX/UIによる学習コスト削減 ◦

    新しいSaaSを導入するたびに学習が必要 ◦ 操作方法がツールごとに異なる ◦ 1つのUIを覚えれば、同じ操作感で使える ◦ 新製品が追加されても学習コストゼロ • バンドル価格によるコスト削減 ◦ 価格を総合的に最適化できるので、競合他社に比べてのコストメリット ◦ 各ツールの契約・更新作業が不要、サポート窓口の一本化 • 製品群の密接な連携 ◦ 共通DBやコンポーネントの活用による開発速度向上 ◦ プロダクトを素早くリリースすることができる
  13. © Dress Code Inc . 17 SaaSも「統合」の時代へ • 2010年代:スタートアップ黄金期 ◦

    モバイル・クラウド技術の普及による、レガシーシステムからの脱却 ◦ 各領域に特化したSaaSが大量に誕生 ◦ 「ベスト・オブ・ブリード」のもと導入が進む • 現在:統合の時代へ ◦ SaaSが過渡期になり、全領域に複数サービス存在している ◦ 利用者の管理・金額コストも増大 ◦ コンパウンドスタートアップへのVC投資が急増 ◦ ワークフロー自動化の高度化
  14. © Dress Code Inc . 19 「ヒト」を中心としたデータ管理 正社員
 パート・アルバイト
 関連会社社員

    派遣社員
 人事部 業務委託
 外部パートナー
 Etc...
 各部署 PeopleGraph (Core DB) SaaS・オンプレ管理
 デバイス管理
 ライセンス管理
 ID&アクセス管理
 ネットワーク管理
 etc...
 バラバラの台帳を一元管理、抜け漏れのない情報管理を実現
  15. © Dress Code Inc . 20 DRESS CODE全体像 HR Force

    RCT Force GA Force PJ Force Platform Capabilities CG Force ソフトウェア管理 デバイス管理 ID & アクセス ライセンス管理 セキュリティ & MDM ストレージ & ファイルズ メンバー管理 組織管理 労務コア 給与計算 勤怠管理 福利厚生 メンバーサーベイ 業務契約者コア ATS 入社前事前調査 面談管理 リファラル推進管理 役職&職務内容管理 オファーレター&サイン 拠点管理 備品&消耗品管理 車両管理 選考ステップ最適化 タレントプール プロジェクト 予算管理 リソース管理 スケジュール管理 マンパワー&ワークロード プライバシー リスク & インシデント コンプライアンス 監査 ベンダー管理 IT Force プロビジョニング&スケジューラ 
 通知&回答
 ユーザーアカウント&認証 
 契約&支払 
 People Graph + CoreDBs 分析&レポート
 ワークフロー&自動化
 ルール&ポリシー
 権限&役割 
 オペレーションエンジン 
 UI/UX デザインシステム 
 ※Recruiting ※General Affairs ※Project ※Corporate Governance ファシリティ管理 安否確認 郵便管理 社内イベント 株主総会 3 other Products ネットワーク管理 IT オペレーションコア マーケットプレイス 

  16. © Dress Code Inc . 21 入社イベントで利用するツール 採用
 部門 法務


    部門 人事
 労務
 部門 採用関連データ 契約関連データ 労務関連データ 採用 契約 入社手続き 人事
 労務
 部門 情報
 システム
 部門 総務
 部門 備品 管理台帳 勤怠関連データ IT資産関連データ 総務関連データ 入社前準備 入社前準備 入社前準備 採用管理 システム 契約管理 システム 労務管理 システム 勤怠管理 システム IT資産管理 システム H S H G C D S J F K M J A J W E G
  17. © Dress Code Inc . 22 入社イベントで利用するツール 採用
 部門 法務


    部門 人事
 労務
 部門 採用 契約 入社手続き 人事
 労務
 部門 情報
 システム
 部門 総務
 部門 入社前準備 入社前準備 入社前準備 RCT Force GA Force HR Force HR Force IT Force GA Force 全てのコーポレート業務が、DRESS CODEで完結
  18. © Dress Code Inc . 25 DRESS CODEを活用することで すべてのデータを統合しシームレスな連携を 


    従業員情報 
  DRESS CODE HR Force
 直雇用人材データ  DRESS CODE HR Force
 外部人材データ 人事労務システム SaaS 
  DRESS CODE IT Force
 SaaSデータ 人事労務システム デバイス 
  DRESS CODE IT Force
 デバイスデータ 人事労務システム オンプレ 
  DRESS CODE IT Force
 オンプレデータ 人事労務システム ライセンス 
  DRESS CODE IT Force
 ライセンスデータ その他IT資産 
 人事労務システム  DRESS CODE IT Force
 IT資産データ その他IT資産 
 入社時 
 入社日に合わせて、必要な
 アカウントを自動発行 ライセンス/デバイスの
 余裕を持った事前手配。 在籍時 
 各個人が所有しているIT資産を
 即座に把握/棚卸し。 人事異動に伴うアカウントの
 権限変更を自動化。 退職時 
 退職者アカウントを
 自動で停止/削除。 退職者へ貸与していたIT資産
 を抜け漏れなく回収。
 従業員ライフサイクルごとの業務を効率化 全ての業務プロセスを整理することを目指す
  19. © Dress Code Inc . 27 まとめ • コンパウンドプロダクト ◦

    国内外で急速に利用が拡大している、新しいプロダクト形態 ◦ 複数プロダクトを最初から提供し、「個別最適」から「全体最適」への転換期 • DRESS CODEが目指す未来 ◦ 「ヒト」の情報を中心に、全ての業務プロセスを整理 ◦ すべてのデータを統合しシームレスな連携を目指す ◦ 業務の分断と摩擦を解決し、Workforce Management領域の全体最適化
  20. © Dress Code Inc . 14.1億円  資金調達を実施 Pre Seed&Seed Round

    200+社 が利用中  Number of companies Number of countries 5カ国 で事業を展開  Dress Code 会社概要 Company Name / 会社名 Dress Code 株式会社 2024年9月(正式創業:2025年4月) 23名 東京都中央区築地2-1-4 銀座PREX East 8F CEO / 代表取締役 Date of establishment / 設立年月 Location / 所在地 江尻 祐樹 Member / メンバー数 29
  21. © Dress Code Inc . 挑戦する事業ドメイン/マーケット Dress Codeが初めに挑戦するのは、グローバル(まずアジア)のWorkforce Management 領域全体

    Asia to Global Workforce Management領域 労務 管理 育成/ 定着 人事/ 配置 採用 管理 拠点/ 環境 プロ ジェ クト 福利 厚生 ITツール /備品 外部 人材 活用 セキュ リティ /ガバナ ンス 【Entry】 入社/入場 【Retire】 退職/退場 ライフサイクル × 30
  22. © Dress Code Inc . 35 ”グローバル”に挑戦する仲間を募集しています! • PdM(プロダクトマネージャー) •

    コミュニケーションデザイナー • デジタルプロダクトデザイナー • デザインエンジニア • プロダクトエンジニア • SRE・QA • etc… Dress Code イベント登壇情報まとめ