2021年11月25日に開催されたHyperledger Tokyo MeetupにおけるDatachain(YUI)の登壇資料です。
- YUIの詳細についてはこちら:https://github.com/hyperledger-labs/yui-docs - Meetyの特設ページはこちら:https://meety.net/articles/t2--6prrpol688m
CONFIDENTIAL Copyright © 2021 Datachain, Inc. All Rights Reserved.本資料の内容は、現時点での情報に基づく不確定な要素を含んでおり、当社がその実現を約束するものではありません。相互運用性プロジェクト:Hyperledger Lab: YUIのご紹介
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CONFIDENTIAL Copyright © 2021 Datachain, Inc. All Rights Reserved.本資料の内容は、現時点での情報に基づく不確定な要素を含んでおり、当社がその実現を約束するものではありません。Datachainでは、複数ブロックチェーンの相互運用性(インターオペラビリティ)を 実現するソリューション開発・実装を事業として推進 鳥海 晋Datachain BizDev マネージャ複数の顧客向けプロジェクトを推進YUIなどプロダクト策定にも従事佐藤 怜Datachain ソフトウェアアーキテクトプロダクトデザイン・設計および実装を手掛け、YUIではHyperledger Fabric向けのIBCモジュールを開発登壇者のご紹介
CONFIDENTIAL Copyright © 2021 Datachain, Inc. All Rights Reserved.本資料の内容は、現時点での情報に基づく不確定な要素を含んでおり、当社がその実現を約束するものではありません。本日のアジェンダ ● ブロックチェーンシステムのインターオペラビリティ ● 相互運用性プロジェクト:YUIに関する概要 ● 推進中/具体的なYUIのユースケース
CONFIDENTIAL Copyright © 2021 Datachain, Inc. All Rights Reserved.本資料の内容は、現時点での情報に基づく不確定な要素を含んでおり、当社がその実現を約束するものではありません。 4ブロックチェーンの本質的な価値を発揮する上でも、複数ブロックチェーン間でのインターオペラビリティ(相互運用性)は必須要素ブロックチェーンのインターオペラビリティ(相互運用性) ブロックチェーンの価値は、複数のステークホルダーのデータ/ビジネスプロセスを「つなぐ」ところにあるしかし、結果的には複数のブロックチェーンが立ち上がり、各々が「サイロ化」してしまう……複数のネットワークが立ち上がるのは避けられない● 既存システムとの接続● 対象とするサービス/要件● アセットに関する規制● 対象の国・地域メーカー 卸 小売複数ステークホルダーが合意形成により、改ざんの難しい形でデータを共有業務効率化などのDXに寄与メーカー 卸 小売物流元請物流事業者ネットワークの壁
CONFIDENTIAL Copyright © 2021 Datachain, Inc. All Rights Reserved.本資料の内容は、現時点での情報に基づく不確定な要素を含んでおり、当社がその実現を約束するものではありません。 5ブロックチェーンを「つなぐ」役割をTrusted Third Party(信頼できる第三者機関)に置くことは本質的な解決にはなっていないインターオペラビリティの難しさ チェーン間・システム間の連携には互いの合意形成を検証できる仕組みが必要「つなぐ」役割を信頼できる第三者機関に置く手段もあるが……何らかの妥協が必要となる「信頼」を作るためのコストコンソーシアムに関する制約システムの永続性他のブロックチェーン 既存システム 等外部データ/トランザクションを取り込む際、検証が必要第三者のメッセージを参加者が「信頼」
CONFIDENTIAL Copyright © 2021 Datachain, Inc. All Rights Reserved.本資料の内容は、現時点での情報に基づく不確定な要素を含んでおり、当社がその実現を約束するものではありません。Fabric-IBC Besu-IBC Corda-IBCYUIA Project to Achieve Interoperability Between Multiple Heterogeneous LedgersMiddleware ModuleIBC Module (通信モジュール)Development ToolsExplorer etc.Modules to support the development of cross-chain contractsClient (on-chain) modules to support various ledgers in align with the design principlesAvailable in YUITo be included in YUIRelayerAvailable in YUIa middleware to relay packetsbetween sets of variousledgers.To be included in YUIブロックチェーンをトラストレスに繋ぐソリューションを開発し、Hyperledger Labに「YUI」として寄贈。OSSで提供(https://github.com/hyperledger-labs/yui-docs)インターオペラビリティプロジェクト:YUI
CONFIDENTIAL Copyright © 2021 Datachain, Inc. All Rights Reserved.本資料の内容は、現時点での情報に基づく不確定な要素を含んでおり、当社がその実現を約束するものではありません。 7Trusted Third PartyRely on specific authorityVerification of transaction is done incentral authority検証Blockchain XTokenBlockchain YTokenVerifyVerifyRelayOn-chain verification on each chainSafety of the system is guaranteed byon-chain verificationBlockchain XTokenBlockchain YTokenVerification on EachBlockchain(conf.) HTLCHashed timelock of tokensBound to simple atomic swap of tokenBlockchain XBlockchain YTokenHashValueTokenHashValueYUIでは、信頼できる第三者機関に頼らず、オンチェーンで相互検証を行う形でインターオペラビリティを実現YUI:インターオペラビリティの実現方式
CONFIDENTIAL Copyright © 2021 Datachain, Inc. All Rights Reserved.本資料の内容は、現時点での情報に基づく不確定な要素を含んでおり、当社がその実現を約束するものではありません。RelayerBlockchain XClient (for Y)IBC ConnectionIBC ChannelBlockchain YClient (for X)IBC ConnectionIBC ChannelLight client protocolLight client protocolHandshakeHandshake + Packet transferApplication ApplicationClient: チェーンYからの通信パケットを Light Clientとして検証Relayer: XとYの間での通信をリレー(双方の台帳にアクセス)安全性に関する仮定を必要としないIBC-ModuleCross Framework Cross Framework相互検証を行うためのチェーン上のClientと、情報をやり取りするRelayerが重要モジュールYUI:アーキテクチャ概観
CONFIDENTIAL Copyright © 2021 Datachain, Inc. All Rights Reserved.本資料の内容は、現時点での情報に基づく不確定な要素を含んでおり、当社がその実現を約束するものではありません。 9Example: IBC for Tendermint (ICS-7)ChannelRelayerChannelLedger XYの検証をオンチェーンで実施Header/PacketHeader/Packet下記を介して、相手方の状態を検証・ブロックヘッダー・ステートルートLedger YXの検証をオンチェーンで実施下記を介して、相手方の状態を検証・ブロックヘッダー・ステートルートオンチェーン検証として、相手方のコンセンサス検証やチェーン上の状態検証を行うための仕組みを実装(台帳ごとに、個別の設計・実装が必要)(参考)YUI:チェーン上での検証(Verification) Illustrative explanation; not represent full technical detailsHeader/PacketHeader/PacketValidatorの署名 等を通じたブロックヘッダー検証を実施。ClientStateとして、最新のヘッダーを保持State Rootなどのヘッダーに含まれる情報を用いてチェーン上のKey, Valueペアなどを検証1 2
CONFIDENTIAL Copyright © 2021 Datachain, Inc. All Rights Reserved.本資料の内容は、現時点での情報に基づく不確定な要素を含んでおり、当社がその実現を約束するものではありません。 10Cosmos SDK / TendermintTendermint BFTCosmos Networkブロックチェーンを構築するために必要なコンポーネントを統合的に提供IBCはブロックチェーン間の通信を担う様々な種類のブロックチェーンがIBCを通して繋がるネットワークZoneやHubなどの構成要素Pegzone固有のチェーンzone同士を繋ぐ役割を果たすIBC RelayCosmosでは、「ブロックチェーンのインターネット」を目指し、インターオペラビリティプロトコルIBC(Inter Blockchain Communication)などの策定が進められている(参考)YUI:ベースとするCosmosプロジェクト概要
CONFIDENTIAL Copyright © 2021 Datachain, Inc. All Rights Reserved.本資料の内容は、現時点での情報に基づく不確定な要素を含んでおり、当社がその実現を約束するものではありません。 11ApplicationミドルウェアIBC module(通信モジュール)トランザクション実行のハンドラロック付きデータストア複数ブロックチェーンを跨がるトランザクションのコーディネーションを行う● 例、チェーンX上のContract Aが成功したらチェーンY上のContract Bを呼ぶ 等● 複数Contractの同時実行なども可能上記の実行のために、ロック機構を備えたデータストアを導入● 同時実行のため、各ブロックチェーンでの状態を一時的にロックし、成功した場合更新(コミット処理) 等IBCの通信上に、トークン転送を含む様々なクロスチェーンコントラクト実行を行うためのミドルウェアとして、Cross Frameworkを開発・リリース(今後、YUIに含める予定)YUI:Cross Framework概要 Cross Frameworkにより、複数チェーンに跨がる処理(クロスチェーンコントラクト)を実現可能
CONFIDENTIAL Copyright © 2021 Datachain, Inc. All Rights Reserved.本資料の内容は、現時点での情報に基づく不確定な要素を含んでおり、当社がその実現を約束するものではありません。Hyperledger Cactusとの差異は、相互運用性の実現(クロスチェーンコントラクト実行 等)が、接続したいチェーン同士のオンチェーンモジュールのやり取りで完結する点(参考)YUIの設計原理 ● オンチェーン上での相互検証の実現● 統一的なコミュニケーション仕様の提供● 特定のチェーン/DLTに非依存● 任意のデータ・手続きの取扱● 信頼が新たに必要なコンポーネントを導入しない● 新たなやり取りのためのレイヤを導入しない12345
CONFIDENTIAL Copyright © 2021 Datachain, Inc. All Rights Reserved.本資料の内容は、現時点での情報に基づく不確定な要素を含んでおり、当社がその実現を約束するものではありません。 13輸入者 輸出者 Asset Token Trade Platform Payment PlatformPacket Packet DvP取引Hyperledger Fabric Ethereum(e.g. USDC)RelayerPayment Token NTTデータ様とDelivery versus Payment(アセットトークンおよび決済トークンの安全な取引)について、YUIを用いて実現YUI:ユースケース(DvP取引) YUI
CONFIDENTIAL Copyright © 2021 Datachain, Inc. All Rights Reserved.本資料の内容は、現時点での情報に基づく不確定な要素を含んでおり、当社がその実現を約束するものではありません。Hyperledger Fabric決済基盤Payment token ownershipHyperledger BesuNFT基盤NFT ownership日立製作所様と連携し、決済トークン(ERC-20)とNFT(ERC-721)の異種ブロックチェーン基盤上でのアトミックスワップに関し共同研究を推進YUI:ユースケース(NFT・決済) YUIAtomic Swap
CONFIDENTIAL Copyright © 2021 Datachain, Inc. All Rights Reserved.本資料の内容は、現時点での情報に基づく不確定な要素を含んでおり、当社がその実現を約束するものではありません。ソラミツ様と複数のHyperledger Iroha基盤におけるトークンのやり取りについて共同研究を推進YUI:ユースケース(Inter-payment) Iroha基盤 A(例、Byacco) Iroha基盤 B(例、Bandai)基盤A、基盤Bの間でトークン交換 等を実現● 例、異なる地域通貨基盤の相互乗り入れYUI
CONFIDENTIAL Copyright © 2021 Datachain, Inc. All Rights Reserved.本資料の内容は、現時点での情報に基づく不確定な要素を含んでおり、当社がその実現を約束するものではありません。 16医療プラットフォームデジタル通貨基盤保険プラットフォーム保険請求への払込実施1. 医療情報の更新2. 付保疾病への問合せ3. カルテの確認4. 請求処理の実行アセットのやり取りだけで無く、複数のブロックチェーンが絡む複雑なフローも実行可能YUI:ユースケース(クロスチェーンコントラクト実行) YUIYUI
CONFIDENTIAL Copyright © 2021 Datachain, Inc. All Rights Reserved.本資料の内容は、現時点での情報に基づく不確定な要素を含んでおり、当社がその実現を約束するものではありません。サプライチェーンSCM・貿易デジタル通貨・ポイント金融・保険エネルギーモビリティ電力売買・グリーンファイナンス車両・トレース決済・付帯…今後、デジタル通貨含め、様々な産業でエンタープライズブロックチェーンが立ち上がる事が見込まれ、YUIを活用し、それらを繋ぐことで新たなサービス創造に貢献YUI活用によるエンタープライズブロックチェーンの統合 YUI認証や、監査/公証 等相互運用に必要な機能を付与していく
CONFIDENTIAL Copyright © 2021 Datachain, Inc. All Rights Reserved.本資料の内容は、現時点での情報に基づく不確定な要素を含んでおり、当社がその実現を約束するものではありません。YUIの開発・ユースケース拡大をご一緒できませんか?Meetyにてお話しましょう!https://meety.net/articles/t2--6prrpol688m