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猫ひねり問題

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December 12, 2020

 猫ひねり問題

猫ひねり問題

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December 12, 2020
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  1. 猫ひねり問題 2020/12/12 科学ファン じろー

  2. page.1 大学での専攻:原子物理 肩書:科学ファン 名前:じろー

  3. 猫ひねり問題って何? page.2 猫が足から着地できるのは 当たり前なのでしょうか? https://doi.org/10.1038/051080a0 Marey, “Photographs of a tumbling

    cat”. Nature 51 (1308) : 80–81. (1894).
  4. page.3 それほど自明(当たり前)なことではありません

  5. ことの発端 page.4 1860年ごろ マックスウェル、ストークスらが問題提起 マックスウェル (1831-1879) ストークス (1819-1903) ネコには何も力が働いていないのに 勝手に回転を始めている。

    初期状態のネコは静止 ⇒エネルギーゼロ 落下中のネコは回転 ⇒エネルギー発生 エネルギーが自然発生? 【マックスウェルらの疑問】 エネルギー保存則(角運動量保存則)が成立していないのでは?
  6. マックスウェルらへの反論 page.5 その他の物理学者 人間の手をキックしているからじゃね? 【ネコキック説】 人間をキックしたネコはその反力を受けて回転している 地面 人間が 地面を押す 地面が

    人間を押す 地面をキックした人間はその反力を受けて前に進む ネコキック!!!
  7. ロープで吊るされたネコ page.6 足から着地できた ネコキック説は間違い ・キックせずとも回転力を生み出す機構がネコには備わっている ・エネルギー保存則が成り立たないわけが無いのでメカニズムは不明 キックしたくてもふにゃふにゃで キックできないニャ…

  8. 猫ひねり問題の物理モデル page.7 1969年:ケインとシェアが2円柱モデルを提唱 マクスウェルらの問題提起から約100年後 Kane, Scher, “A dynamical explanation of

    the falling cat phenomenon”, Int J Solids Structures 5 (7): 663-670(1969) doi:10.1016/0020-7683(69)90086-9 従来モデル 1円柱モデル 2円柱モデル
  9. 猫ひねり問題の2円柱モデル page.8 【ポイント】 ・回転の分解 ・回転の足し算 猫は回転しているようで回転していない!? 動画:ネコひねり問題 - Wikipedia

  10. 回転の表現方法 page.9 【右ねじの法則】 右手親指の向きを回転の向きとする 回転の向き 回転の向き 回転の向き 皆さんも右手を動かして確認してみよう 回転の向き

  11. 回転の足し算と正味の回転 page.10 2つの円柱が一体モノだったら… 正味の回転はゼロ

  12. 応用問題:回転の足し算と正味の回転 page.11 2つの円柱が 一体モノだったら… 正味の回転

  13. 猫ひねり問題の2円柱モデル page.12 ・部分的には回転しているが全体で見ると回転してない ・正味の回転エネルギーは落下前と落下中で変わらずゼロ 正味の回転はゼロ = + 動画:ネコひねり問題 - Wikipedia

  14. まとめ page.13 【猫ひねり問題】 ・ネコを2つの円柱と考えることで科学的な説明が可能。 ・部分的には回転しているが、全体で見ると回転していない。 ・エネルギー保存則(本当は角運動量保存則)も成立。 【教訓】 ・適切な枠組みで思考しないと「答え」にたどり着けない。 ・行き詰った時は「木を見て森を見ず」を思い出す。 皆さんも身近に潜む科学について考えてみては如何でしょうか?