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仮説とはなにか?(s-dev talks. LT)
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h.t.
February 19, 2019
Technology
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仮説とはなにか?(s-dev talks. LT)
s-dev talks 〜サービス開発勉強会〜「仮説の立て方」
LT資料
h.t.
February 19, 2019
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Transcript
5分でわかる 仮定と仮説とゲシュタルトの話
-話したいこと2つ- そもそも「仮説」とは何か? 「仮説」の検証を繰り返していくとアイディアが 収束するだけで面白いことが出来ないのでは? ※ 自分が最近モヤモヤしていたことをLTという機会を作って強制的にアカデ ミックに整理してみましたので私の趣味にお付き合いください (LTドリブンの勉強)
そもそも仮説ってなんでしたっけ? Tips. エンジニアは言葉の定義とかにうるさいです
大事なポイント ・サイエンスな意味の「仮説」 ・ビジネスの場面で使われる「仮説」 この2つはだいぶ使われ方が違う。
一般的な意味の仮説: 「ある現象を合理的に説明するための仮の説」 のこと。
例えば、 「"リンゴが木から落ちた"という現象を 合理的に説明するためには どういう説明が考えられるか?」 このときの仮の説明が仮説。
りんごが落ちた ということは… つまり? りんごと地球は引 き合っている?
りんごが落ちた ということは… つまり? りんごと地球は引 き合っている? ↑ 現象を説明するため これが仮説 ↑ 事実・現象
ビジネスの場面で使われる「仮説」は これとは使われ方が少し違う。 ・この事業は儲かるはずだ こういうのを仮説と言う場面が多い。
この事業は儲かるはずだ ↑ 仮説
この事業は儲かるはずだ ↑ 仮説 事実 ×
この事業は儲かるはずだ ↑ 仮説 (仮説とは呼びづらい) 事実 ×
今みたいな例は何かを合理的に説明す るためのものではないし単なる思い付 き思惑にも見える。 これは「仮説」というより 「仮定( Assumption )」と呼ぶのが正し いのかも。
Lean startupの文脈での仮説と仮定 (Hypothesis vs. Assumption) 仮説(Hypothesis)… 検証可能なもの。 仮定(Assumption)… 検証できないもの・ 検証が不要だと思い込んでいるもの。
Lean startupの文脈での仮説と仮定 (Hypothesis vs. Assumption) 仮説(Hypothesis)… 検証可能なもの。 仮定(Assumption)… 検証できないもの・ 検証が不要だと思い込んでいるもの。
こっちが大事 ↓
データで見る仮説の重要性 赤: 仮定 青: 仮説 1800年代 近代ビジネスでは 仮説が重視されている
りんごは売れるに違いない
りんごは売れるに違いない ↑ 思い込み・思惑 検証できない 単なる"仮定"
りんごは売れるに違いない ↑ 仮説にしたい
りんごは売れるに違いない ↑ 仮説にしたい ↑ 検証可能にする
りんごは売れるに違いない ↑ 検証するためには?
りんごは売れるに違いない ↑ 検証するためには? 売ってみる 聞いてみる : ↑ 実験 りんご どう?
りんごは売れるに違いない ↑ 検証するためには? 売ってみる 聞いてみる : ↑ 実験 売った結果 聞いた結果
: ↑ 事実・現象 1日 100個 売れた
りんごは売れるに違いない ↑ 検証するためには? 事実・現象を得られたので 合理的な仮の説明が考えられる 売ってみる 聞いてみる : ↑ 実験
: ↑ 事実・現象 1日 100個 売れた なぜ 100個 売れた 売った結果 聞いた結果
りんごは売れるに違いない ↑ 検証するためには? 事実・現象を得られたので 合理的な仮の説明が考えられる 売ってみる 聞いてみる : ↑ 実験
: ↑ 事実・現象 売れた100個の特徴は◦◦ 売った結果 聞いた結果
りんごは売れるに違いない 売ってみる 聞いてみる : ↑ 実験 : ↑ 事実・現象 ◦◦の人に
仮説の 検証 ↑ 検証するためには? 事実・現象を得られたので 合理的な仮の説明が考えられる 売れた100個の特徴は◦◦ 売った結果 聞いた結果
りんごは売れるに違いない 売ってみる 聞いてみる : ↑ 実験 : ↑ 事実・現象 思い付きの「仮定」を検証してみることで、
検証可能な「仮説」が生まれた ↑ 検証するためには? 事実・現象を得られたので 合理的な仮の説明が考えられる 売れた100個の特徴は◦◦ 売った結果 聞いた結果 ◦◦の人に
仮定を検証することで仮説にできた ↓ これで 検証可能な仮説によって ビジネスを推進できる!
だがしかし 検証をベースとした仮説立案では アイディアが収束していくだけで、 新しい仮説を立てることができないのでは? という不安
NO!! 新しいアイディアにこそ"制限"が必要。 "制限"を作ることでゲシュタルト的に仮 説を作れるので逆に発想が広がる。
人の思い込みは激しくて、 何の気づきもなければ見えてい る中での最適解を探してしまい ます。
検証による気づきを得ると、 一歩引いてみて物事を俯瞰した り別の角度から見ることができ ます。 !
検証による気づきを得ると、 一歩引いてみて物事を俯瞰した り別の角度から見ることができ ます。
検証による気づきの結果物事を 俯瞰したり別の角度から見るこ とができる。
ゲシュタルト 要素を全体でみることで 個々の要素の総和以上の意味を持つ。 パックマン x 3 パックマン x 3 +
白い三角形 ←ゲシュタルト的に新たな気 づきを得ることができる
まとめ
言葉の意味として、仮定は仮説の前提、仮説は仮定の評価。 (にわとりたまご案件ですが)仮説を立てないと検証できないが、 検証をすることで仮説が立てられる。 検証を繰り返すことでゲシュタルト的に見えてこなかった新しいア イディアが見えてくることがある。 ……というアカデミックな話がありますが…… ……えっと…つまり…… 仮説の定義とかゲシュタルトとか頭でっ かちなことで時間を使っていないでつべこべ言わず手を動かして検 証していくのがより良い回答への道だということが再認識できた!
ご清聴ありがとうございました m__m GOOB (Get Out Of the Building : 建物から出よう!)