2021/04/16(金) に開催したExploratory データサイエンス勉強会#18の木の香往診クリニック様のご登壇資料です。
ExploratoryとSalesforceを利用したビジネスデータのモニタリング医療法人 青嶺会 木の香往診クリニックコーポレート部 松本 真二
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アジェンダ● 自己紹介● 在宅医療の事業モデル● 活用事例のご紹介● 今後やりたいこと2
自己紹介● 松本 真二(まつもと しんじ)● 2018年8月に医療法人 青嶺会へ入職。● 経営企画としてクリニックの経営課題は何でも対応しています。○ exploratory・Salesforce等、各種システムの導入・運用○ 営業組織の立ち上げ・マネジメント○ マーケティング(SNS、広報誌など)○ 人事仕組み化のサポート(適性検査やリファレンスチェック導入)● 通販会社や介護事業者向けSaaS等でマーケティングをやっていました。3
法人概要法人名 医療法人 青嶺会代表者名 理事長 佐竹重彦設立 2010年4月診療科内科、緩和ケア、皮膚科、精神科、整形外科、泌尿器科、眼科など体制医師:30名(常勤:5名、非常勤:25名)看護師:13名、作業療法士:1名、社会福祉士:2名、放射線技師:1名、事務員等:28名事業所木の香往診クリニック名古屋市北区駒止町2-22木の香往診クリニック中川名古屋市中川区山王3-13-15 グローバル山王2024
5在宅医療(訪問診療)の事業モデルケアマネージャー・訪問看護介護施設・急性期病院②患者様の紹介木の香往診クリニック患者様③訪問診療の提供● 定期的(月2回)の訪問診療:定期的な健康管理● 24時間365日の往診対応:緊急時の対応①介護・在宅看護の提供④連携
6昔、院内で行われていた会話「XXケアマネさんからの紹介が多いと思う。」「そういえば、■■訪問看護ステーションからの紹介が最近少ない気がする。」「なんとなく診療が最近バタバタしている感じがする。」「私たちが展開しているエリアではこれ以上患者は増やせないと思う。」
起きていた問題定量化された情報がなく、適切な現状把握ができない● アクションを考え始めることができない。● アクションの指針を立てられない。● アクションを実行したときの効果を計測できない。● 自分が持っている仮説の確からしさを検証できない。7
問題解決のために取り組んだことちゃんとデータを収集し、一元管理・集約するデータを誰でも分かるような形で可視化し、みんなが見れるようにする8
Salesforceを使ったデータ管理各種データインプットCSVで連携電子カルテ診療情報インプット<現在Salesforceで管理しているデータ>● 新規患者様の問い合わせ情報● 診療実績情報(カルテから連携)● 診療圏における医療機関・介護事業所の情報● 連携している医療機関・介護事業所の担当者情報● 営業の活動情報など9
なぜSalesforceレポート/ダッシュボード機能ではだめか<Salesforceのレポート・ダッシュボード機能の問題点>● 複数テーブルのリレーションを組んだ分析が簡単にはできない。● 複雑な計算ができない。● チャートのバリエーションや表現が弱い。exploratoryを活用した集計・可視化へ10
当院にとっての必須機能 -ODBC接続-クラウドアプリケーションデータベースやデータベース・データソースにはSalesforceがないため、接続できないように見える。11
当院にとっての必須機能 -ODBC接続-Cdataという有償の汎用ODBCドライバを利用すると、Salesforceに接続することが可能。データフレーム→データ・ベース・データソース→ODBCコネクション設定するとSalesforceへ接続できる12
当院にとっての必須機能 -ODBC接続-コネクションを作成するとSalelsforce内のテーブルが表示される。テーブルを選択し保存すると、SalesforceデータをExploratoryで利用可能に。Salesforceのテーブルを選択SalesforceのデータをExploratoryで利用できるようになるノンエンジニアの私にとっては必須機能の一つ。13
当院にとっての必須機能 -ODBC接続-【参考】CdataさんのブログにExploratoryとSalesforceの連携に関する記事が掲載されています。具体的な接続設定のやり方をご確認いただけます。Cdataさんの記事以下をクリックすると記事にリンクしますhttps://www.cdatablog.jp/entry/2019/11/26/14062314
Exploratoryで作成したダッシュボードは、Exploratoryのサーバーにパブリッシュできる。当院にとっての必須機能 -ダッシュボードの社内共有-15
パブリッシュしたダッシュボードはWEB上で無料で共有できる。当院にとっての必須機能 -ダッシュボードの社内共有-WEBへパブリッシュしたダッシュボードにメンバーを招待。exploratoryアカウント登録(無料)してもらえれば閲覧が可能に。16
当院にとっての必須機能 -ダッシュボードの社内共有-担当が自分一人で、リソースをそこまで避けない分析工数の削減は非常に助かる<一連の流れ>● Cdata接続を使って、ワンクリックでデータをアップデート。● WEB公開(無料)して院内に共有。(※WEB公開はプライベート設定で招待メンバーしか閲覧できない。)● 日々のビジネスデータをダッシュボードでモニタリング。「データの再インポート」ボタンをクリックすることで、最新のデータを取得えできる。データ加工のステップが自動で流れ直して、ダッシュボード内のチャートも自動で更新してくれる。17
当院にとっての必須機能 -複数テーブル結合・分析-訪問診療は診療圏にある介護事業所からの患者紹介がビジネスの成長を左右。ケアマネージャー・訪問看護介護施設・急性期病院②患者様の紹介木の香往診クリニック患者様③訪問診療の提供● 定期的(月2回)の訪問診療:定期的な健康管理● 24時間365日の往診対応:緊急時の対応①介護・在宅看護の提供④連携18
当院にとっての必須機能 -複数テーブル結合・分析-市場浸透率が低ければ、まだまだ開拓の余地があると考えることができる。※診療圏にある介護事業所の中から1年のうちに1回でも紹介が発生している事業所の割合を市場浸透率と定義し、それを計算することができれば判断することができる診療圏にある介護事業所 1年のうちに1回でも紹介が発生している事業所市場浸透率を計算し、まだ開拓の余地があるかを検証19
当院にとっての必須機能 -複数テーブル結合・分析-診療圏にある事業所数(市区町村x事業所種別ごとに算出)1回でも紹介が発生した事業所数(年x市区町村x事業所種別ごとに算出)市場浸透率 =診療圏にある事業所数1回でも紹介が発生した事業所数20① ②④③結合
①診療圏にある事業所数の集計● Salesforceに登録されている診療圏の事業所データををCdataを使ってexploratoryへ連携。● 集計機能を使ってエリアx事業所種別ごとに事業所数を計算。診療圏にある介護事業所数は「集計(Summarize)」機能を使って計算。21
②紹介が一度でも発生した事業所データの整形● 今回は、各事業所からの「紹介数」ではなく、各事業所から「紹介があったかどうか」を年ごとに知りたいので、「紹介があった」事業所名が1行あればよい。● 事業所名を紹介発生年で一意な行だけを残す。紹介発生年に対して一意な行だけを残こす。事業所に対して紹介が発生した年が紐付いたデータを作成22事業所名紹介発生年
③データの結合23紹介元事業所x紹介年データ 事業所名x事業種別x所在エリアデータテーブルを結合
④市場浸透率の計算診療圏にある事業所数(市区町村x事業所種別ごとに算出)1回でも紹介が発生した事業所数(年x市区町村x事業所種別ごとに算出)24テーブルを結合市場浸透率の計算
当院にとっての必須機能 -複数テーブル結合・分析-● 分析した結果、想像していたよりも市場浸透率が低いことが分かった。● 地域に対して広報活動を強化するというアクションの指針につながる。● 市場浸透率はダッシュボードでモニタリング。25
26当院にとっての役立ち機能 -パラメーター-● 日付やエリアなどをパラメータ化。● WEB公開されているダッシュボードでもパラメータを変更できるため、ユーザーが自分の見たい軸で分析できる。
27当院にとっての役立ち機能 -チャートの表現力-● トレンドライン・信頼区間も簡単に出してくれるので月次のブレに一喜一憂せずに結果を把握できる。
データ管理・分析構成各種データインプットCSVで連携電子カルテ診療情報インプットCDataODBCDriver デスクトップダッシュボードデータの加工・可視化28
29わかったこと● 経験や業界の常識は時に目を曇らせ、誤った意思決定につながることがある。● データ分析結果を適切に捉えて、打ち手を打てるとビジネスインパクトを出せる。● exploratoryを活用すると限られたリソースの中でも効率的に分析環境を整えることが可能。(※市場浸透率等の重要指標も簡単に算出・見える化することができる)
今後やりたいことCDataODBCDriverデスクトップ人事データやクレームデータなど多様なビジネスデータのインプット時系列予測や異常検知などのアナリティクス機能の活用データ分析や分析環境構築は一人でやっていますが、exploratoryのおかげで成果につながっています。まだまだ課題も多いですが、がんばります!30