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なぜ今、ITサービスマネジメントが重要なのか?

IT VALUE EXPERTS
April 27, 2024
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 なぜ今、ITサービスマネジメントが重要なのか?

2021年4月21日に開催されたITプレナーズ社のオンラインセミナーで、弊社代表広木が講演した資料です。
講演者:広木共郷
タイトル:なぜ今、ITサービスマネジメントが重要なのか?

IT VALUE EXPERTS

April 27, 2024
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Transcript

  1. ITプレナーズについて 2001年 オランダ ロッテルダム、インド デリーで設立 2006年 日本支社設立 2019年 株式会社ビジネス・ブレークスルーとの資本・事業提携を開始 •

    ミッション:私たちの使命 ライトを付けて変革を促す • ビジョン:会社が組織としてありたい姿 人生を変えるフィールドを提供する
  2. IT VALUE EXPERTS(IVE)紹介 ©️ IT VALUE EXPERTS Inc. 2021 7

    ITサービスマネジメントをコアとした専門コンサルティング会社 企業向け コンサルティング サービス 実務者向け ネットワーキング サービス 一般向け インサイト提供 サービス 主要サービス 事業概要 オンライン 情報提供・相談 サービス ITに関わる組織と人財の能力を最大限に引き出し、企業の情報活用力を飛躍的に引き上げる ミッション
  3. IVEのコンセプト ©️ IT VALUE EXPERTS Inc. 2021 8 様々なニーズを持つパートナーが集まり、コラボレーションすることで 各自のゴールを実現する新たな組織の形を追求

    コラボレーションプラットフォーム 共働・共栄・共助 個人事業主 会社経営者 会社員(副業) 休職者 求職者 リモートワーカー 空いた時間で 仕事がしたい 売上を 増やしたい もっと 仕事したい もっと柔軟に 働きたい 収入を 増やしたい パートナー 随時募集中!
  4. 講演者プロフィール ©️ IT VALUE EXPERTS Inc. 2021 9 特定非営利活動法人 itSMF

    Japan 理事 経済産業省「見える化」指標、診断スキーム構築に向けた全体会議委員 ITマネジメントに特化したコンサルティング会社を経営 企業のデジタル化の推進をITマネジメント変革の領域から支援 外資系ITプロバイダ → 国内系コンサルファーム → 起業 広木 共郷(ひろき ともさと) 株式会社 IT VALUE EXPERTS 代表取締役 ITIL v2 Manager、ITILv3 Expert、ITIL4 Managing Professional
  5. アジェンダ ©️ IT VALUE EXPERTS Inc. 2021 11 1.イントロダクション(5分) 2.なぜ、今ITサービスマネジメントなのか?(30分)

    1. ITサービスマネジメントとは? 2. ITSMを取り巻く環境変化とは? 3. 最新のITIL=ITIL4とは? 3.Q&A(10分) 4.クロージング(5分) ※Q&Aは最後にまとめて実施します。 ※質問は講演中もチャットで受け付けます。
  6. ITサービスマネジメント(ITSM)とは? 12 ©️ IT VALUE EXPERTS Inc. 2021 • ITIL®

    , PRINCE2® and RESILIATM are (registered) Trade Marks of AXELOS Limited. All rights reserved. • PMI®, CAPM®, PMP® and PMBOK® Guide are registered certification marks and trademarks of the Project Management Institute Inc. • SIAM™ is a registered trademark of EXIN. • VeriSM™ is a registered trademark of IFDC. • COBIT® is a registered trademark of ISACA.
  7. ITSMに関する様々な誤解 ©️ IT VALUE EXPERTS Inc. 2021 14 • ITSM=ITIL?

    • IT運用のための管理手法? • プロセスのフレームワーク? • Mode1のための管理手法? • ITプロバイダのための手法? • アジャイル、DevOpsとは別世界? • DX(デジタル・トランスフォーメーション)とは関係ない?
  8. • (もともとは)IT Infrastructure Libraryの略 • 最も成功した「ITサービスマネジメント」のベストプラクティス・ガイダンス • (テクノロジーではなく)ITサービスを担う組織運営のためのマネジメント・ フレームワーク •

    ビジネスに価値をもたらすITサービスの提供に関する多くの管理領域の ベストプラクティスを体系化 • 世界中の企業・組織で活用されている「共通言語」 ©️ IT VALUE EXPERTS INC. 2021 15 ITSMのベストプラクティス=ITIL®
  9. • 1989年 Version 1リリース • 2001年 Version 2リリース ※世界的に普及 •

    コア書籍:『サービスデリバリ』『サービスサポート』 • 2007年 Version 3リリース • コア書籍:『サービスストラテジ』『サービスデザイン』『サービストランジション』 『サービスオペレーション』『継続的サービス改善』 • 2011年 Version 3 2011リリース • 2019年 ITIL4リリース • コア書籍:『Digital & IT Strategy』『Create, Deliver & Support』『High Velocity IT』 『Drive Stakeholder Value』『Direct, Plan & Improve』 ©️ IT VALUE EXPERTS INC. 2021 16 ITIL®の歴史
  10. • 2003年に特定非営利活動法人itSMF Japanが設立され、日本での普及が始まる • プロバイダ組織(ITプロバイダ、IT子会社)を中心に活用が広がる • 現在はピーク期、幻滅期を超え安定期へ • ITIL資格取得者数(国内):約200,000人(推定) •

    上位資格者の割合は非常に少ない • 多くの組織はIT運用での活用が中心 • 事業のグローバル化に伴い、取り組みを(再)開始するケースも増えている ©️ IT VALUE EXPERTS INC. 2021 17 日本におけるITSM
  11. 19 VUCAな世界 Volatility – 変動性 Uncertainty – 不確実性 Complexity –

    複雑性 Ambiguity – 曖昧性 VUCA 技術的要因 政治的要因 経済的要因 社会的要因 ©️ IT VALUE EXPERTS Inc. 2021
  12. 21 成長のドライバーとしてのテクノロジー 指数関数的成長 (エクスポネンシャル) 突然死 線形的成長 GAFAMの時価総額、 東証1部超え 560兆円に (日本経済新聞

    2020年5月9日) “デジタル・ディスラプター” “Amazon Effect” ©️ IT VALUE EXPERTS Inc. 2021 テクノロジーの活用が 生死を分ける
  13. 24 環境の変化がITSMに与える示唆 ITSMはこれまで以上に重要なものに! ©️ IT VALUE EXPERTS Inc. 2021 東京証券取引所

    株式売買 システム障害 みずほ銀行 ATMシステム 障害 セブンペイ 不正利用 Salesforce設定 不備問題 接触確認 アプリ(COCOA) 不具合 Trelloの 個人情報流出 出典:情報処理推進機構 報道された情報システムの障害発生件数の推移
  14. 25 ©️ IT VALUE EXPERTS Inc. 2021 不確実な世界においては、変化に柔軟に対応していくことが重要成功要因となる。 環境の変化に伴い、サービス開発手法も急速に変化してきている。 タイプA

    タイプB 実装方法 価値の提供 前提となる 考え方 未来は(ある程度)見通せる 未来は誰にもわからない 全体設計に従って機能を まとめて実装 小さい単位に分けて 実装 全行程の完了後に提供 (3か月~) 短期間で繰り返し提供 (2~4週間ごと) 反復型開発 アジャイル 従来型開発 ウォーターフォール 変更要求への 対応 仕様確定後は変更は 受け入れない 変更を可能な限り 受け入れる 構築 テスト 開発 デプロイ Dev 開発 Sec セキュリティ Ops 運用 参考:サービス開発手法の変化 開発 開発 開発 開発 リリース 反復型開発
  15. 1. サービス=顧客との価値共想 2. サービスバリュー・チェーン(SVC) 3. サービスバリュー・システム(SVS) 4. 4つの側面(4 Dimensions) 5.

    プラクティス(Practices) 6. 従うべき原則(Guiding Principle) ©️ IT VALUE EXPERTS INC. 2021 27 ITIL4の主要概念
  16. ©️ IT VALUE EXPERTS INC. 2021 28 これまでのサービス: • 一方向の関係性

    • プロバイダが顧客にサービスを 提供 • 両者の関係性は希薄 • ネゴシエーションが常に発生 プロバイダ 顧客 現在・これからのサービス: • プロバイダと顧客のアクティブな コラボレーションを通じた価値の共創 • フィードバックを通じてサービスを 継続的に改善 サービス=顧客との価値の共創 プロバイダ 顧客 パートナー 価値共創
  17. ©️ IT VALUE EXPERTS INC. 2021 29 ITIL4の主要概念 サービスバリュー・チェーン(SVC) •

    製品とサービスの開発とマネジメントを通じて、 サービスプロバイダが顧客と共に継続的に価値を 創出するためのIT運営モデル(ITIL4の「エンジン」) • ITILv3のサービス・ライフサイクルに代わる概念 • サービス毎、状況毎に6つのバリューチェーン活動 が様々に組み合わされて実行され、価値を創出 サービスバリュー・システム(SVS) • サービスバリュー・チェーンの活動を方向付ける マネジメント・システム • 5つのコンポーネントからなる • 従うべき原則/ガバナンス/ サービスバリュー・チェーン/ プラクティス/継続的改善
  18. ©️ IT VALUE EXPERTS INC. 2021 30 ITIL4の主要概念 4つの側面(4 Dimensions)

    • サービスマネジメントを実現するサービス バリュー・システム(SVS)の土台 • 4つの側面を包括的に理解・検討することでSVSが 機能する • ITILv3のサービスデザインの4つのPのコンセプトを サービスマネジメント全体に拡張 分類 内容 一般的マネジメント プラクティス 一般のビジネスマネジメント の領域から採用された プラクティス サービスマネジメント プラクティス サービスマネジメントの領域 で発展してきたプラクティス 技術的マネジメント プラクティス 技術管理の領域から採用 されたプラクティス プラクティス(Practices) • サービス毎にバリューストリームを作成するために、 適宜組み合わせることができる部品、もしくは見本 • ITILv3までのプロセス/機能に相当 • 34のプラクティスがある
  19. ©️ IT VALUE EXPERTS INC. 2021 31 一般的マネジメント プラクティス サービスマネジメントプラクティス

    技術的マネジメント プラクティス • アーキテクチャ管理 • 継続的改善 • 情報セキュリティ管理 • ナレッジ管理 • 測定と報告 • ポートフォリオ管理 • 組織変更の管理 • プロジェクト管理 • 関係管理 • リスク管理 • サービス財務管理 • 戦略管理 • サプライヤ管理 • 要員及びタレント管理 • 可用性管理 • 事業分析 • キャパシティ及び パフォーマンス管理 • 変更実現 • インシデント管理 • IT資産管理 • モニタリングおよび イベント管理 • 問題管理 • リリース管理 • サービスカタログ管理 • サービス構成管理 • サービス継続性管理 • サービスデザイン • サービスデスク • サービスレベル管理 • サービス要求管理 • サービスの妥当性確認 及びテスト • 展開管理 • インフラストラクチャ 及びプラットフォーム 管理 • ソフトウェア開発及び 管理 参考:ITIL4プラクティス
  20. ©️ IT VALUE EXPERTS INC. 2021 32 価値の創出につながる全ての活動に適用できる原則を他のプラクティス、 フレームワーク等を参考に整理。 ✓

    価値にフォーカスする ✓ 現在あるものから始める ✓ 短期間のフィードバックを繰り返す ✓ コラボレーションと可視化を推進する ✓ 全体的な視点(エンドツーエンド)で考え行動する ✓ シンプルで実践的であること ✓ 最適化と自動化を推進する 従うべき原則
  21. ©️ IT VALUE EXPERTS INC. 2021 33 4つの側面を土台にして、 サービスバリュー・ システムが形成される

    参考:ITIL4の主要概念の関係性 プラクティスはサービス バリュー・チェーンの 各活動に具体的な手法を 提供 4つの側面 サービスバリュー・システム サービスバリュー・チェーン サービスバリュー・システムの 中心に、「エンジン」としての サービスバリュー・チェーンが 存在 従うべき原則は価値創出に 関わる全ての活動の指針を提供 価値創出のための 運営モデル
  22. ITIL® Strategist Direct, Plan & Improve ITIL® Foundation ITIL® Leader

    Digital & IT Strategy ITIL® Strategist Direct, Plan & Improve ITIL® Specialist High Velocity IT ITIL® Specialist Create, Deliver & Support ITIL® Specialist Drive Stakeholder Value ITIL® Managing Professional (MP) ITIL® Strategic Leadership (SL) Managing Professional (MP) Transition ITIL® Master 各ストリームで対応するモジュールに合格することで取得可能 ITIL® Managing ProfessionalまたはITIL® Strategic Leaderを取得するために必須のモジュール ITIL® Managing ProfessionalおよびITIL® Strategic Leader取得で共通しているモジュール ITIL® V3にて17クレジット以上保有者またはエキスパートがITIL® MPに移行するためのモジュール 出典:ITプレナーズ社資料 ©️ IT VALUE EXPERTS INC. 2021 34 ITIL4書籍と資格体系
  23. 補足:ITILv3からの主な変更点(IVEの見解) より多くのステークホルダーを対象 • プロバイダが顧客に価値を提供するモデルではなく、ステークホルダーとの価値共創を前提 としたモデル • 組織サイロ、プロセスサイロからの脱却 より幅広い領域をカバー • もはや運用のためのフレームワークではない

    • ITILv3よりもさらに運用のポーションは減少 より多くのフレームワーク・メソドロジーとの統合 • ITILを「アンブレラフレームワーク」として位置付けるのではなく、他フレームワークとの 統合を意識している • 他フレームワークの良いものはそのまま採用(ITIL独自のものはかなり減った) • Agile、DevOps、Lean、COBIT、Service Design、OCM、Cynefinなど ©️ IT VALUE EXPERTS Inc. 2021 35
  24. より時代にマッチ • デジタルトランスフォーメーション(DX)の時代に企業が変革を遂げるための アプローチを提示 • コンテンツもDXを強く意識 • 「Digital & IT

    Strategy」 • 「High Velocity IT」 • 一部のプラクティスはMode1、Mode2システムそれぞれに対応するガイダンスを提供 「ITIL」らしさも残している • 概念だけでなく、具体的な手法も含まれる(プラクティス) • プラクティスを実行するためのJob Description(職務記述書)も定義 • 既存のITIL資産はそのまま有効活用可能 ©️ IT VALUE EXPERTS Inc. 2021 36 補足:ITILv3からの主な変更点(IVEの見解)
  25. 赤字:ITIL4で新規に追加されたプラクティス ©️ IT VALUE EXPERTS Inc. 2021 37 参考:ITILv3プロセスとの比較 一般的マネジメント

    プラクティス サービスマネジメントプラクティス 技術的マネジメント プラクティス • アーキテクチャ管理 • 継続的改善 • 情報セキュリティ管理 • ナレッジ管理 • 測定と報告 • ポートフォリオ管理 • 組織変更の管理 • プロジェクト管理 • 関係管理 • リスク管理 • サービス財務管理 • 戦略管理 • サプライヤ管理 • 要員及びタレント管理 • 可用性管理 • 事業分析 • キャパシティ及び パフォーマンス管理 • 変更実現 • インシデント管理 • IT資産管理 • モニタリングおよび イベント管理 • 問題管理 • リリース管理 • サービスカタログ管理 • サービス構成管理 • サービス継続性管理 • サービスデザイン • サービスデスク • サービスレベル管理 • サービス要求管理 • サービスの妥当性確認 及びテスト • 展開管理 • インフラストラクチャ 及びプラットフォーム 管理 • ソフトウェア開発及び 管理 なくなったITILv3プロセス •需要管理 •デザインコーディネー ション •移行計画とサポート
  26. サービスの開発・運営に活用可能なベストプラクティスはITIL以外にも存在 します。(以下は例であり、網羅的なリストではありません。) • デジタル時代のサービスマネジメント・アプローチ:VeriSM™ • 情報と技術(ICT)のガバナンス:COBIT • サービス統合管理:SIAM™ • サービス開発:アジャイル

    • データマネジメント:DMBoK • 開発と運用の協働:DevOps • サービスデザイン:リーン・キャンバス • 不確実な状況における状況判断・意思決定:Cynefinフレームワーク ©️ IT VALUE EXPERTS INC. 2021 38 補足:関連するプラクティス、フレームワーク