Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
Docker時代の分散RSpec環境の作り方
Search
Tomohiro Hashidate
March 20, 2017
Programming
21
12k
Docker時代の分散RSpec環境の作り方
大江戸Ruby会議06 トーク資料
Tomohiro Hashidate
March 20, 2017
Tweet
Share
More Decks by Tomohiro Hashidate
See All by Tomohiro Hashidate
今改めてServiceクラスについて考える 〜あるRails開発者の10年〜
joker1007
22
14k
rubygem開発で鍛える設計力
joker1007
4
1.1k
実践Kafka Streams 〜イベント駆動型アーキテクチャを添えて〜
joker1007
3
1.2k
本番のトラフィック量でHudiを検証して見えてきた課題
joker1007
2
1.1k
5分で分かった気になるDebezium
joker1007
1
150
Rustで作るtree-sitterパーサーのRubyバインディング
joker1007
5
1.4k
tree-sitter-rbsで作って学ぶRBSとパーサージェネレーター
joker1007
3
310
Kafka Streamsで作る10万rpsを支えるイベント駆動マイクロサービス
joker1007
7
4.9k
neovimで作る最新Ruby開発環境2023
joker1007
3
4.6k
Other Decks in Programming
See All in Programming
NixOS + Kubernetesで構築する自宅サーバーのすべて
ichi_h3
0
1.2k
Webサーバーサイド言語としてのRustについて
kouyuume
1
5k
CSC305 Lecture 12
javiergs
PRO
0
240
マイベストのシンプルなデータ基盤の話 - Googleスイートとのつき合い方 / mybest-simple-data-architecture-google-nized
snhryt
0
100
登壇は dynamic! な営みである / speech is dynamic
da1chi
0
390
外接に惑わされない自システムの処理時間SLIをOpenTelemetryで実現した話
kotaro7750
0
110
SwiftDataを使って10万件のデータを読み書きする
akidon0000
0
250
AI時代に必須!状況言語化スキル / ai-context-verbalization
minodriven
2
200
業務でAIを使いたい話
hnw
0
120
実践Claude Code:20の失敗から学ぶAIペアプログラミング
takedatakashi
18
9.1k
Amazon ECS Managed Instances が リリースされた!キャッチアップしよう!! / Let's catch up Amazon ECS Managed Instances
cocoeyes02
0
110
モテるデスク環境
mozumasu
3
1.4k
Featured
See All Featured
Building Adaptive Systems
keathley
44
2.8k
The Cost Of JavaScript in 2023
addyosmani
55
9.1k
Put a Button on it: Removing Barriers to Going Fast.
kastner
60
4k
Fantastic passwords and where to find them - at NoRuKo
philnash
52
3.5k
Navigating Team Friction
lara
190
15k
Visualization
eitanlees
150
16k
Visualizing Your Data: Incorporating Mongo into Loggly Infrastructure
mongodb
48
9.7k
The Illustrated Children's Guide to Kubernetes
chrisshort
49
51k
We Have a Design System, Now What?
morganepeng
53
7.8k
Statistics for Hackers
jakevdp
799
220k
Balancing Empowerment & Direction
lara
5
700
What's in a price? How to price your products and services
michaelherold
246
12k
Transcript
Docker時代の 分散RSpec環境の作り方 @joker1007
self.inspect @joker1007 Repro inc. CTO (要は色々やる人) Ruby/Rails uentd/embulk Docker/ECS ←
今日はこの辺 Bigquery/EMR/Hive/Presto
Reproのサービス モバイルアプリケーションの行動トラッキング 分析結果の提供と、それと連動したマーケティン グの提供 大体Ruby・RailsでほぼAWS上で稼動している Dockerやterraform等も活用している 会社規模の割にデータ量が多い。
フレンズ(エンジニア)を募集中です Railsがとくいなフレンズ Hadoopがとくいなフレンズ JavaScriptがとくいなフレンズ 等々、様々なフレンズを募集しております
なんちゃらRuby会議歴 東京Ruby会議スピーカー 関西Ruby会議スピーカー x2 (+CFP応募) TokyuRuby会議 LT王 RubyKaigi日本酒スーパーバイザー 東京Ruby会議日本酒仕入れ RubyKaigi
LT x3 名古屋Ruby会議スピーカー 大江戸Ruby会議Ninja (NEW!!)
本題へ
皆さんCI回してますか?
Docker使ってますか?
この2つに該当する人なら、 明日からでもRSpecを分散実行し 高速化できます (いや、もうちょいかかるかも)
RailsアプリケーションのCIに おける障壁 独立したDBの準備 テスト毎にクリーンな環境 関連ミドルウェアの準備 マルチコアを使えない parallel_test ? 中々辛いですね……。 Docker(コンテナ)と相性が良い
コンテナ化のメリット アプリケーション起動環境の再現性 一時利用のミドルウェアを簡単に用意できる mysql, postgresql redis elasticsearch uentd 複数プロセスでテスト範囲を分割しても、環境の 独立性が確保できる
コンテナでテストを実行でき ると、起動した時点で全ての ミドルウェアが揃っている しかもそれぞれが独立している
つまり spec_helper で子プロセスを起動 とかやらなくていい!
Railsコンテナ化Tips productiontとテストの共用は止めた方がいい 起動時に実行するprehookを用意する 環境変数を元にcon gを切り替える 本番環境での秘匿情報の取得・複合化等を行う シグナルハンドルに気を付けること 子プロセスまでシグナルが届かないと操作でき ない shellを噛ます場合はexecすること
ビルドサーバーはあった方が良い
RSpec分散実行に必要なもの 実行のキューイング ポーリングするワーカー テストレポートの収集と統合 レポートの表示
これらはほとんど 作る必要は無い
Amazon ECSの活用 ECSはEC2インスタンスをバックエンドにしたコンテ ナ管理サービス 複数のコンテナをセットにして1ノードで起動でき る。 各コンテナが利用するリソースの量を定義でき、空 いているインスタンスを自動的に検索してそこでコ ンテナを起動できる。 つまりAPIを叩くだけで、必要なノードで勝手にタス
クを実行して終わったら空けるということが簡単に 実現できる。 GKEやkubernetes、docker-swarm等でも可
CIサービスの部分的活用 PullReqのフック受信 JUnitフォーマットの結果表示
テストレポートの格納先 俺達にはS3(GCS)がある
作る必要があったもの RSpecのレポートをS3にストアするもの rspecの実行コマンドを渡すとECSのAPIに変換し て実行してくれるもの 作った rspec-storage wrapbox
rspec-storage -o オプションを拡張して任意のストレージに出力で きる用にした。 $ rspec -r rspec/storage spec/example_spec.rb \
-f doc \ -f json -o s3://your-bucket/spec_result.json URIのスキーマと表現により、アダプターを書けば何 にでも出力できる。 (rspec-coreの実装が行儀悪いので一部モンキーパッ チが……)
wrapbox コマンドを渡すとECSのAPIリクエストを構築して、 よしなにコンテナを起動してくれるヘルパー。 default: cluster: ecsr-test runner: ecs region: ap-northeast-1
container_definition: image: joker1007/wrapbox cpu: 512 memory: 1024 essential: true $ wrapbox ecs run_cmd -f config.yml -e RAILS_ENV=test \ "bundle exec rspec spec/models"
二つの簡単なgemを組み合わせる 1. specファイルを適当に分割してwrapboxに投げれ ば、勝手にECSがコンテナをEC2上で分散実行し てくれる。 2. wrapboxで実行したRSpecの出力はrspec-storage によってS3に収集される。 3. 終了した後でjsonを収集してjunit
format形式に変 換すれば良い。 簡単!しかもメンテフリー!
コンテナでテストを行うメリ ット リソースが抽象化される ノード毎のマシンスペックを気にしなくてよい テスト実行に必要なリソースを1ユニットとし て、一つのノード内に共存できる スポットインスタンスと相性が良い 特にスポットフリート
スポットフリート 複数のインスタンスタイプに対して、まとめてスポ ットインスタンスのリクエストを出せる。 リソースの割合を決めておけば、複数のインスタン スタイプの中で必要なリソースに対して最も安いイ ンスタンスを利用できる。 m4.large (weight 1): $0.03/1
= 0.03 c4.large (weight 1): $0.025/1 = 0.025 c4.xlarge (weight: 2): $0.04/2 = 0.02 ←Use もし必要なユニット数が8ならc4.xlargeが4台起動 c4.xlargeが高騰したら自動で変動する
スポットフリート (続き) 価格が高騰しても、別のインスタンスタイプからノ ードを起動して自動的に補充されるので計算リソー スを確保できる。 AutoScaleと大きく異なるのは複数のインスタンスタ イプを組み合わせて自動的に調節してくれる点。
スポットフリートでECSのクラスタ を構成する 常にスポットインスタンスの低価格を利用して、 一定の並列度でテスト実行できるクラスタが手に入 る。 複数のインスタンスタイプを組み合わせて、性能は 余り変わらないし並列度の調節もコンテナのリソー ス定義で自動的に行われる。 APIでリソース数を調節できるので、夜間だけ減ら す、とかも割と簡単。
コスト削減とテスト時間の短縮に成功 元々はCircleCIだったが、 並列度を3倍ぐらいまで上げて、 テスト実行時間を短縮 しかも、コストは月100$以上も安くなった
コンテナ化のメリットは環境再現性 だけではない 独立したミドルウェア環境 ミドルウェアや言語処理系のバージョン管理 計算リソースの抽象化 コンテナ化するにはある程度の手間と苦労が必 要だが、やる価値はある。
Let's containerize your app!! まずはテストから