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AI-DLC(AI-Driven Development Life Cycle) with Kiro
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Kazuki Adachi
February 25, 2026
Technology
0
98
AI-DLC(AI-Driven Development Life Cycle) with Kiro
2026/02/25 品川会#3 登壇資料
AWSの提唱するAI-DLC(AI-Driven Development Life Cycle)の概要とGithubリポジトリで試した所感です。
Kazuki Adachi
February 25, 2026
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Transcript
Copyright © 2026 AsiaQuest Co.,Ltd. All Rights reserved 2026/02/25 品川会
⾜⽴和⽣ / Kazuki Adachi AI-DLC(AI-Driven Development Life Cycle) with Kiro
今⽇のゴール 2 • AI-DLC(AI-Driven Development Life Cycle)とは何かを理解する • 従来の開発⼿法や「単なるAI⽀援」との決定的な違いを把握する •
直⾯する課題と、それを乗り越えるための対策を知る • 明⽇から現場で"AI駆動開発"を試すための第⼀歩を持ち帰る
まずはじめに AsiaQues t Copyright © 2026 AsiaQuest Co.,Ltd. All Rights
reserved 3 「AIのおかげでコードを書くのは何⼗倍も速くなった。 じゃあ、開発全体の時間は速くなったのか…?」
自己紹介 ⾜⽴ 和⽣(あだちかずき) @k-adachi-01 ▼ 所属 アジアクエスト株式会社 ▼肩書き 2025 AWS
Jr. Champion 2025 All AWS Certifications Engineer ▼現在の業務 建設会社様向けのIT⽀援や顧客折衝 業務ではAWSを触っていない(⾮エンジニア!) ▼趣味 ⾛ること(トレイルランニング、ウルトラマラソン)
AI開発の3つの段階 6
①AI⽀援(AI-Assisted) 7 AIを開発プロセスの⼀部に利⽤: ・関数単位やクラス単位の補完 ‧従来の開発にそのまま使える ‧⼈間がコントロールできる
AI⽀援(AI-Assisted)の限界 7 • 局所的な最適化: 関数単位やクラス単位の補完には強いが、アーキテクチャ全体を⾒据えた設計はできな い。 • コンテキスト供給の負担: AIが良いコードを書くためには、⼈間が常に詳細な⽂脈(コンテキスト)を与え続ける必 要がある。
• 主導権は依然として⼈間: ⼈間の認知的な負荷や思考速度がボトルネックのまま。
②AI丸投げ(AI-Managed) 7 AIを開発のすべてをお任せ: ・いわゆるVibe Coding ‧AIの性能をフルに本領発揮 ‧開発スピードが段違いにあがる
AI丸投げ(AI-Managed、Vibe Coding)の限界 8 • 要件のブレがバグを増幅: 曖昧な指⽰(Vibe)で動かすと、AIの幻覚(ハルシネーション)により意図しない巨⼤な コードの塊が⽣成される。 • ブラックボックス化: 「なぜ動いているのかわからない」コードが量産され、保守や障害対応が不可能になる。
• 責任の所在の消失: AIは最終的なビジネス要件に対して責任を取ることができない。
③AI-DLC(AI-Driven Development Life Cycle) 9 AI-DLC(AI-Driven Development Life Cycle)とは: •
AWSの提唱するAIネイティブな開発⼿法 • 開発ライフサイクル全体でAIが会話をリード • AIを実⾏の「主導者(Driver)」に据えつつ、 ⼈間が「仕様」と「ガードレール」で制御する
3フェーズの紹介―Inception, Construction, Operation 16 1 Inception(構想‧仕様定義) ⼈間がビジネス要件を定義し、AIが解釈可能な「構造化された仕様書」を作成する。 2 Construction(構築‧実装) 仕様書をもとに、AIエージェントが⾃律的にコードとテストを⽣成‧修正する。
3 Operation(運⽤‧改善) 稼働後のログやエラーをAIが分析し、次のInceptionに向けた改善案を提⽰する。
課題と対策 18
根本的な問題―LLMの⾮決定性 19 • LLM(⼤規模⾔語モデル)は確率的モデル: 全く同じ仕様書(Spec)を作成しても、出⼒されるコードが毎回同じになるとは限らな い。 • システム開発における「⾮決定性」の恐怖: 既存の機能に影響を与えず、安全にコードを更新‧維持できるか(再現性)の担保が極め て難しい。
レビュー負荷の爆増―⼈間の認知資源がボトルネックに 20 • AIは数秒で数百⾏、数千⾏のコードを⽣成する。 • ⼈間がその「他⼈が書いた(しかもAIが書いた)⼤量のコード」の意図を汲み取り、正し さを⽬視で確認するのは⾮現実的。 • 結果として、レビュー待ちのPR(Pull Request)が⼭積みになり、プロジェクト全体が停
滞する。
⼈間が承認すれば「安⼼」なのか?―厳しすぎるスキル要件 22 「最終確認は⼈間が⾏うから安全」という主張の落とし⽳。 • AIのコードを正しくレビューするには、AI以上のアーキテクチャ理解と経験を持つシニア エンジニアが必要。 • ジュニアエンジニアがAIを使って⽣成したコードを、シニアエンジニアが時間をかけてレ ビューする構造になり、本末転倒になるリスク。
実際に試してみた 25
AWSの公開しているOSS―ai-dlc-workflows 27 • AWSが試験的に公開しているAI-DLCの実装例。 • 構成要素: KiroのSteeringファイルとしてAI-DLCのワークフローを定義 • 狙い: Issueの発⾏から、要件定義、実装、PRの作成までをエージェントが⾃律的に進めるエン
タープライズ向けワークフローの模索。 https://github.com/awslabs/aidlc-workflows
どのように開発が進むか? 28 AI-DLCパイプラインでの開発の流れ: 1 Inception: ⼈間がIssueに「やりたいこと(What)」をざっくり書く。AIが詳細な要件仕 様(Markdown等)に落とし込み、⼈間に確認を求める。 2 Construction: 承認された仕様をもとに、AIエージェントがコードベースを解析し、実装
‧テストコードを記述。PRを作成。 3 Operation: デプロイ後、監視ツールのアラートをAIが受領し、修正のIssueを⾃動起票。
どのように開発が進むか? 28 ai-dlc-workflowのフォルダの中⾝:
実際に触ってみた所感 30 • 予想以上に動く: 適切な仕様書さえあれば、CRUD機能やAPIのモックなどは⼀瞬で組み上 がる。 • 仕様書の品質が全て: 曖昧な⽇本語や⽭盾した指⽰は、容赦なくバグとして実装される (Garbage
In, Garbage Out)。 • 「コードを直す癖」からの脱却が⾟い: 意図と違うコードが出た時、⼿でサクッと直した くなる誘惑(これをするとAIとコードの同期が取れなくなる)に耐える必要がある。
個⼈開発での限界―AI-DLCの真価はコラボレーション 31 • ⼀⼈で開発している場合、認識の齟齬は起きない • 真価が発揮されるのはチーム開発: ‧PdMが書いた仕様書(Markdown)をそのままAIが実装する。 ‧「誰が読んでもわかる仕様」が常に最新の状態で維持される。 ‧属⼈化の排除と、オンボーディングコストの劇的な低下。
まとめ 33
AI-DLCはAIが開発の実⾏を主導するアプローチ 34 もはやAIは「開発を助けてくれる補助ツール」ではありません。 • 開発の「How(どう実装するか)」はAIの仕事へ。 • ⼈間は「What(何を作るか)」と「Why(なぜ作るか)」の定義に全⼒を注ぐ。 • 仕様こそがソースコードとなり、コードは単なるビルド成果物へと変化していく。
最後に伝えたいこと 36 AIが開発を主導する世界で⼈間の役割とは? 倫理的な判断、ビジネス価値の創出、 そして「AIに対する最終的な責任を背負うこと」。 そのための「技術スキルを磨き続けること」。