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Amazon Bedrock AgentCore Memory の 長期メモリー抽出・統合処理...

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January 21, 2026

Amazon Bedrock AgentCore Memory の 長期メモリー抽出・統合処理を カスタマイズしてみよう

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Kamoshika

January 21, 2026
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Transcript

  1. Amazon Bedrock AgentCore Memory の 
 長期メモリー抽出・統合処理を 
 カスタマイズしてみよう 


    2026.1.21 
 KDDIアジャイル開発センター株式会社 須賀晴也

  2. 2 KDDI Agile Development Center Corporation 自己紹介
 KDDIアジャイル開発センター株式会社
 開発6部ソフトウェアエンジニア
 須賀

    晴也(すが はるや)
 ↑のアイコンでXやってます @kamo__shika 経歴 2022-04〜 2025-09〜      金融系の受託開発 KAG入社   おすすめマンガ ジャンプ+で 無料で読めるぞ!
  3. 4 KDDI Agile Development Center Corporation 現在の案件と課題 
 データ共通基盤のリアーキテクチャ案件に参画中
 -

    メインデータはCS(カスタマーサービス)系
 
 今後の課題として、
 通話音声の文字起こしログといった、
 非構造化データを活用したい
 
 →AIエージェントを使って
  解決できないか

  4. 5 KDDI Agile Development Center Corporation 現在の案件と課題 
 非構造化データをそのままAIエージェントに読み込ませると
 -

    文字起こしの精度があまり高くなく、
 分析に使いづらい
 - 余分なコンテキストが多くなる
 
 なので、AIエージェントに
 要約等を依頼してワンクッション挟みたい
 結果を簡単に保存できる場所ないかな。。。
 
 
 

  5. 8 KDDI Agile Development Center Corporation Amazon Bedrock AgentCore Memory

    とは? 
 
 AWS が提供する、
 AIエージェントに過去の出来事を記憶するサービス
 
 - 短期メモリー 
 - AIエージェントとやり取りした会話を簡単に記録できる
 - 長期メモリー 
 - やりとり内容から下記の内容を簡単に抽出・統合できる
 - 事実や知識
 - ユーザーの好み
 - 会話の要約
 - エピソード

  6. 10 KDDI Agile Development Center Corporation Amazon Bedrock AgentCore Memory

    のすごいところ 
 
 先程の仕組みがマネージドで簡単に利用できる! 
 
 - 短期メモリーだけ使うことも可能
 - 長期メモリーの抽出・統合処理は非同期で行われる
 - 組み込み戦略(デフォルトのまま)であれば、
 AIモデルの利用料が掛からない
 

  7. 11 KDDI Agile Development Center Corporation Amazon Bedrock AgentCore Memory

    のすごいところ 
 
 マネージなのに安そう!
 出典:https://aws.amazon.com/jp/bedrock/agentcore/pricing/ 

  8. 12 KDDI Agile Development Center Corporation 長期メモリーの組み込み戦略一覧 
 Semantic Memory

    (事実) 会話データから 重要な事実情報と文脈知識を識別・抽出 User Preference (嗜好) 会話データから ユーザーの好み、選択、スタイルを 自動的に識別・抽出 Summary (要約) 単一セッション内の会話の要約を リアルタイムで生成 Episodic memory (エピソード) ユーザーとのエピソード(出来事)から リフレクション(振り返り)を生成し、 品質向上に活かす
  9. 15 KDDI Agile Development Center Corporation Amazon Bedrock AgentCore Memory

    をカスタマイズする 
 
 組み込み戦略のままだと、
 抽出・統合するプロンプトが修正できない
 
 ドメイン固有の情報が抽出できないかも。。。
 
  →カスタマイズする方法が2通りある!

  10. 16 KDDI Agile Development Center Corporation Amazon Bedrock AgentCore Memory

    をカスタマイズする 
 
 
 1.組み込み戦略の上書きする形式でカスタマイズする
   オーバーライド戦略
 - 既存のプロンプトに追記したり、条件を調整する
 - 構築難易度は低いが、自由度は低め
 
 
 2.メモリ抽出および統合パイプラインを完全に制御できる
   セルフマネジメント戦略
 - 抽出・統合プロンプトやパイプラインを一から作成
 - 構築難易度は高いが、自由度高め
 

  11. 17 KDDI Agile Development Center Corporation Amazon Bedrock AgentCore Memory

    をカスタマイズする 
 
 
 1.組み込み戦略の上書きする形式でカスタマイズする
   オーバーライド戦略
 - 既存のプロンプトに追記したり、条件を調整する
 - 構築難易度は低いが、自由度は低め
 
 
 2.メモリ抽出および統合パイプラインを完全に制御できる
   セルフマネジメント戦略
 - 抽出・統合プロンプトやパイプラインを一から作成
 - 構築難易度は高いが、自由度高め
 

  12. 18 KDDI Agile Development Center Corporation 組み込み戦略を試してみた 
 
 まずは組み込み戦略のまま試してみると、


    顧客分析の依頼者を軸として、長期メモリーが抽出された
 
 - このユーザーは通話ログを解析するのが好き(嗜好)
 - このユーザーは、
 過去に通話ログ解析を依頼した(事実)
 - etc…
 
 通話ログに出てくる顧客を軸に、
 長期メモリーを抽出してほしい!
 
 
 

  13. 19 KDDI Agile Development Center Corporation オーバーライド戦略を試してみた 
 
 次にオーバーライド戦略でカスタマイズした


    
 抽出プロンプトに以下の文脈を追加してみる
 - 通話の文字起こしログであること
 - 顧客の情報を抽出すること
 
 嗜好の抽出条件を一部緩和する
 - 変更前) 暗黙的な好みについて推測は許容されますが、
 何かを複数回要求するなど、強いシグナルを伴うものに限る。
 - 変更後) 暗黙的な好みについて推測は許容されますが、
 文脈があるものに限る。
 

  14. 20 KDDI Agile Development Center Corporation オーバーライド戦略を試してみた 
 
 結果


    
 文脈の追加によって、顧客を軸に長期メモリーが抽出された
 - 顧客が求めていること(嗜好)
 - 顧客の属性情報(事実)
 - 顧客の通話履歴(要約)
 - 顧客とオペレーターの対応方法とその振り返り(エピソード)

  15. 21 KDDI Agile Development Center Corporation オーバーライド戦略を試してみた 
 抽出例(嗜好) 


    ※例示している内容はテストデータから抽出したものです。 

  16. 22 KDDI Agile Development Center Corporation オーバーライド戦略を試してみた 
 抽出例(事実) 


    ※例示している内容はテストデータから抽出したものです。 

  17. 23 KDDI Agile Development Center Corporation オーバーライド戦略を試してみた 
 抽出例(要約) 


    ※例示している内容はテストデータから抽出したものです。 

  18. 24 KDDI Agile Development Center Corporation オーバーライド戦略を試してみた 
 抽出例(エピソード) 


    ※例示している内容はテストデータから抽出したものです。 

  19. 25 KDDI Agile Development Center Corporation オーバーライド戦略を試してみた 
 抽出例(エピソード) 


    ※例示している内容はテストデータから抽出したものです。 

  20. 27 KDDI Agile Development Center Corporation まとめ
 - オーバーライド戦略を用いることで、
 長期メモリーの抽出方法を簡単にカスタマイズできた


    - 文脈を追加してみる
 - 条件を書き換えてみる
 - 例示を追加してみる
 
 - 次はセルフマネージド戦略も試してみて、
 今後のエージェント開発に使えるか調査したい