Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

組織急拡大中のDX宿泊業にジョインしたスクラムマスターが文化づくりを通じて見たチームの学びと成長

kawanotron
June 18, 2022
2.1k

 組織急拡大中のDX宿泊業にジョインしたスクラムマスターが文化づくりを通じて見たチームの学びと成長

2022.06.18 スクラムフェス大阪2022

kawanotron

June 18, 2022
Tweet

More Decks by kawanotron

Transcript

  1. 今まさに『50人の壁』が目の前に 「何をすべきかを指示するつもりはないよ」 『ユニコーン企業のひみつ』にあるような組織文化 • 信頼し権限委譲して自律して動く • フラット&マチュア • 失敗から学ぶやってみよう精神 •

    プロセス重視 アジャイルに近い文化が情シスに限らず元々ある 総支配人立候補制、接客業務の多能工化など、詳しくは藤井さんの過去の発表をご参照ください 星野リゾートの情報システムグループとは? エンジニア リーダー 藤井崇介 9
  2. 今まさに『50人の壁』が目の前に 星野リゾートの情報システムグループとは? 星野リゾート情報システムグループ Spotifyモデル 情報システムグループ トライブ 各プロダクトチーム スクワッド 職能チーム チャプター

    フロントエンジニア勉強会、モデリング勉強 会、UX勉強会など ギルド 投資判断会議 カンパニーベット 投資判断会議を取りまとめるNさん ロードマネージャー 週次共有会 全員参加のオフサイトミーティング すでにSpotifyモデルのようになっている 10
  3. 今まさに『50人の壁』が目の前に 文化の維持を妨げる障害物 • 小さい組織だった頃の名残で個人で仕事をする習慣が 残っている • 長くいる太い(濃い)経験をしてきた人の存在感が大きい • 組織全体を”客観的に”俯瞰して見る役割の人がいない •

    中途採用が増え、星野リゾートの文化を持たない人材が 増えてきた • 各チームでスクラムを採用し習熟していきたいが、 スクラムを支援できる人材が足りない ユニコーン企業のような文化を維持できるのか? 14
  4. チームの文化を育てる コロナ禍での温泉IoTの成功などもあり 社内には「リリースはMVPで」という認識はあった、が 半年以上の規模になるとMVPが膨らみ実現可能性が危うい ➡「やらないことを決めるのが大事」という共通認識を作る MVPe(Minimum Viable Product experiment) という言葉を合言葉に

    プロジェクトの初期に検証可能なプロダクトを作りきる ※リリース前の早いタイミングでステークホルダーからフィードバックをもらうことで  作りすぎず本当に必要なものだけを実現することができた 「やらないことを決める」を印象付ける 33
  5. チームの文化を育てる 「見える化する」を習慣化する 『自分たちで見える化する』をさせてみる 最初は jamboard の付箋から始める ふりかえりやちょっとしたワークショップで使ってみる ※Google Workspace を使っているので導入障壁が低い

    みんなが jamboard に慣れてきたタイミングで miro へ ※jamboard は導入障壁が低い代わりに使いにくい 今では miro なしには話し合いできないくらい見える化が習慣に させてみせ 38
  6. • 文化は固定ではない、維持するためには働きかけが必要 • やり方を変えるのではなく、習慣/文化に働きかける • ちょっとずつ分かりやすい合言葉で刷り込んでいく • 必要としたタイミングで新しいプラクティスを紹介する • スクラムをうまく取り入れることでチームは自然と成長する

    • スクラムマスターはただ当たり前なことを言っているだけ 忙しいと忘れがちなことを思い出すきっかけを作る • スクラムマスターが問いかけると自分たちで考えてくれる • 客観的な立場で支援する役割はいた方が良い • 自分自身の忍耐力と謙虚さと好奇心を育てる まとめ 67