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電気工学II第8回 /eleceng2_08

電気工学II第8回 /eleceng2_08

Kazuhisa Fujita

March 27, 2023
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Transcript

  1. 電気⼯学2第8回
    藤⽥ ⼀寿

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  2. アンペールの法則

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  3. 簡単なアンペールの法則
    • 閉経路を垂直に貫く電流を𝐼,閉経路上の進⾏⽅向の磁束密度を𝐵,経
    路⻑を𝑙とすると次の関係が成り⽴つ.
    • ただし,経路上の磁束密度は⼀定とする.
    閉経路の⻑さ𝑙
    磁束密度𝐵
    電流𝐼
    経路に沿って𝐵を⾜したときの総和
    𝐵𝑙 = 𝜇!
    𝐼
    経路内を貫く電流の総和
    磁束密度×経路⻑= 𝜇!
    ×電流

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  4. アンペールの法則
    • 電流Iを閉経路Cで囲んだとする.
    • Cに沿って,磁束密度Bと経路の接線ベクトルtの内積を積分すると次
    のような等式が成り⽴つ.
    • これをアンペールの法則という.
    • Nは経路Cの作る⾯の法線ベクトルである.
    • Sは閉経路の⾯積である.
    閉経路𝐶
    法線ベクトル𝒏(𝒓)
    電流密度𝒊(𝒓)
    電流
    経路の接線ベクト
    ル𝒕(𝒓)
    電場𝑩(𝒓)
    位置𝒓
    発展
    %
    "
    𝑩(𝒓) ⋅ 𝒕(𝒓)𝑑𝑠 = 𝜇!
    %
    #
    𝒊 𝒓 ⋅ 𝒏 𝒓 𝑑𝑆
    経路に沿って𝐵を⾜したときの総和 経路内を貫く電流の総和

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  5. アンペールの法則
    • ∫
    !
    𝑩(𝒓) ⋅ 𝒕(𝒓)𝑑𝑠 = 𝜇" ∫
    #
    𝒊 𝒓 ⋅ 𝒏 𝒓 𝑑𝑆
    • 𝑩(𝒓) ⋅ 𝒕(𝒓)は経路⽅向の磁束密度の成分である.
    • よって,左辺は経路に沿って磁束密度を⾜したものである.
    • 𝒊 𝒓 ⋅ 𝒏 𝒓 は場所 𝒓 における単位⾯積あたりの閉経路が作る⾯を垂直に
    貫く電流の量である.
    • よって,右辺は閉経路を貫く電流の総和である.
    閉経路𝐶
    法線ベクトル𝒏(𝒓)
    電流密度𝒊(𝒓)
    電流
    経路の接線ベクト
    ル𝒕(𝒓)
    電場𝑩(𝒓)
    位置𝒓
    発展

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  6. 無限に⻑い直線導線に流れる電流が作る磁場の磁束密度
    • 無限に⻑い直線導線に流れる電流が作る磁場を求める.
    • 図のように直線に対し垂直な半径rの円を考える.
    • アンペールの法則から次の等式が成り⽴つ.
    • 2𝜋𝑟𝐵 = 𝜇"𝐼
    • よって,直線導線に流れる電流が作る磁場の磁束密度は
    • 𝐵 = $!%
    &'(
    (磁束密度×経路⻑= 𝜇!
    ×電流)

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  7. 無限に⻑いコイルが作る磁場
    • 単位⻑さあたりの巻数nの無限に⻑いコイルに電流Iを流したときに作ら
    れるコイル内部の磁場の磁束密度を求める.
    • 無限に⻑いため,磁場は⼀様であり,コイルに対し並⾏あると考えられ
    る.
    • 無限遠⽅の磁場は0となるが,磁場は⼀定である.つまり,コイル外部
    の磁場は0でなくてはならない. 177
    図 6-19 円筒形の コ イ
    ル に流れ る電流のつ く
    る 磁場.

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  8. 無限に⻑いソレノイドが作る磁場
    • 図のように閉経路Cを考える.
    • 経路は⻑⽅形で電流に対して垂直で,かつ,磁場に対し
    て平⾏である.
    • そうすると,磁場は⻑辺に対し並⾏で短辺に対し垂直と
    なる.
    • よって,アンペールの法則から次の式が成り⽴つ.
    • 𝐵𝑙 = 𝜇$
    𝑛𝑙𝐼
    • 𝐵𝑙は内部⻑辺に沿って磁束密度を積分したものである.
    • 経路内に𝑛𝑙本の導線があるので,経路内を流れる電流の
    総和は𝑛𝑙𝐼である.
    • よって磁束密度は
    • 𝐵 = 𝜇$
    𝑛𝐼
    電流
    コイル断⾯
    𝑙
    経路𝐶
    内部 外部
    磁場𝐵

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  9. 問題
    • 磁気の性質について正しいのはどれか.(臨床⼯学技⼠国家試験34)
    1. 無限に⻑いソレノイドでは内部の磁束密度は⼀様である.
    2. 有限⻑のソレノイドでは外部に⼀様な磁場が存在する.
    3. ⼀回巻き円形コイルの中⼼における磁場の⼤きさは,円形コイルの
    半径の2乗に反⽐例する.
    4. 直線電流によって⽣じる磁場の⼤きさは,電流からの距離の2乗に
    反⽐例する.
    5. 永久磁⽯に使⽤する磁性体の⽐透磁率は約1である.

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  10. 問題
    • 磁気の性質について正しいのはどれか.(臨床⼯学技⼠国家試験34)
    1. 無限に⻑いソレノイドでは内部の磁束密度は⼀様である.
    2. 有限⻑のソレノイドでは外部に⼀様な磁場が存在する.
    有限⻑の場合,ソレノイドの端から端への磁場が発⽣し,ソレノイドから遠けれ
    ば遠いほど弱くなる.
    3. ⼀回巻き円形コイルの中⼼における磁場の⼤きさは,円形コイルの半径
    の2乗に反⽐例する.
    半径に反⽐例する.
    4. 直線電流によって⽣じる磁場の⼤きさは,電流からの距離の2乗に反⽐
    例する.
    距離に反⽐例する.
    5. 永久磁⽯に使⽤する磁性体の⽐透磁率は約1である.
    関係ない.

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  11. 磁性体

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  12. 磁性体
    • 鉄やニッケルは永久磁⽯でもないのに,永久磁⽯に引き寄せられる.
    なぜか?
    • 鉄やニッケルが⼀時的に磁⽯になり,永久磁⽯と引き合うと考えられ
    る.
    • 物質の中には⼩さな磁⽯があり(もしくは⽣じ),それが揃うと磁⽯
    として振る舞う.
    磁⽯は難しのでそんなもんか程度に聞く.スピンは回転の意味ではない.量⼦の世界は古典論的発想では分からない.

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  13. 磁性体
    • 外部の磁場などにより物質が磁場を帯びることを磁化という.
    • 物質が磁化するときの性質を磁性という.
    • 反磁性:磁場をかけられると,その地場を打ち消すような磁場を作る.
    • 常磁性:磁場がかけられると,その磁場を強める.
    • 強磁性:外部磁場だけではどのような磁場ができるか決まらない.外部磁
    場がないときでも磁場を作ることもある.

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  14. 誘導起電⼒

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  15. 電磁誘導
    • 導線を流れる電流が磁場を作る
    • 磁場を導線に近づけるとどうなるか?
    • 2つの回路を並べ⽚⽅に電流を流す.回路2のスイッチをON,OFFした
    瞬間に回路1に電流が流れる.(ファラデー, 1831)
    • 回路2の代わりに磁⽯を近づけたり遠ざけたりしても電流は流れる.
    • 回路に,磁場の変化を与えた時,電流が⽣じる.この現象を電磁誘導
    という.この時⽣じる電流と電圧をそれぞれ,誘導電流,誘導起電⼒
    という.
    回路1 回路2 回路1 回路2

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  16. 誘導電流の向き(レンツの法則)
    • N極を近づける.
    • 回路が現在の磁場を維持するため磁⽯の磁場を打ち消す⽅向に磁場を
    作ろうとする.
    • 電流が流れる.
    • N極を遠ざける.
    • 回路が現在の磁場を維持するため磁⽯の磁場と同じ⽅向に磁場を作ろ
    うとする.
    • 電流が流れる.

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  17. 問題
    • 次のおのおのの場合に,検流計Gに流れる電流は(ア),(イ),(
    ウ)のうちどれか.
    (ア)右向きに流れる(イ)左向きに流れる(ウ)流れない
    1. 図(a)で,磁⽯をコイル⽅向に動かす.
    2. 図(a)で,磁⽯をコイルの中に留める.
    3. 図(a)で,磁⽯をコイルから遠ざける.
    4. 図(b)で,スイッチを⼊れた直後.
    5. 4の状態から⼗分⻑い時間がたったあと.
    6. 5の状態からスイッチを切った直後.

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  18. 問題
    • 次のおのおのの場合に,検流計Gに流れる電流は(ア),(イ),(ウ)のうちどれか.
    (ア)右向きに流れる(イ)左向きに流れる(ウ)流れない
    1. 図(a)で,磁⽯をコイル⽅向に動かす.
    2. 図(a)で,磁⽯をコイルの中に留める.
    3. 図(a)で,磁⽯をコイルから遠ざける.
    4. 図(b)で,スイッチを⼊れた直後.
    5. 4の状態から⼗分⻑い時間がたったあと.
    6. 5の状態からスイッチを切った直後.
    移動⽅向 移動⽅向
    磁⽯の磁場 磁⽯の磁場
    誘導電流が作
    る磁場
    誘導電流が
    作る磁場
    左のコイルの磁場
    直前まであった
    左のコイルの磁場
    誘導電流が作
    る磁場
    誘導電流が作
    る磁場
    1. (ア)
    2. (ウ)
    3. (イ)
    4. (ア)
    5. (ウ)
    6. (イ)
    1. 3.
    4. 6.

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  19. 誘導起電⼒の⼤きさ
    • ⾯積Sの閉じた導線Cを垂直に貫く磁束の密度をBとすると,閉経路を
    貫く磁束Φは
    • 𝛷 = 𝐵𝑆
    • である.誘導起電⼒は次のように表される.
    • 𝑉 = − )*
    )+
    • これをファラデーの法則という.
    • N回巻きのコイルでは
    • 𝑉 = −𝑁 )*
    )+
    • の起電⼒が⽣じる.

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  20. 磁場中を移動する回路
    • 磁場の変化が誘導起電⼒を発⽣する.
    • 回路を磁場中に挿⼊し,回路内の磁場を変化させ
    れば誘導起電⼒が発⽣するだろう.
    • 図のように⼀様に分布した⻑⽅形の磁場があると
    する.磁場に対し垂直で磁場の分布に対し平⾏に
    おいた⻑⽅形の回路を磁場に速度𝑣で挿⼊する.
    回路の磁場に近い辺の⻑さは𝑙とする.
    • 磁場分布に接した瞬間を𝑡 = 0とすると,回路内
    の磁場分布の⾯積は𝑣𝑡𝑙である.
    磁場
    回路
    移動
    𝑙
    磁場
    回路
    移動
    𝑙
    𝑣
    𝑣

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  21. 磁場中を移動する回路
    • 磁場分布に接した瞬間を𝑡 = 0とすると,回路内
    の磁場分布の⾯積は𝑣𝑡𝑙である.
    • 磁場の磁束密度を𝐵とすると,回路を貫く磁束は
    • Φ = 𝑣𝑡𝑙𝐵
    • である.よって,回路に発⽣する誘導起電⼒は
    • 𝑉 = )*
    )+
    = )
    )+
    𝑣𝑡𝑙𝐵 = 𝑣𝑙𝐵
    • となる.
    • ただし,回路全体が磁場中に⼊ると磁場変化はな
    くなり誘導起電⼒は0となる.
    磁場
    回路
    移動
    𝑙
    磁場
    回路
    移動
    𝑙
    𝑣
    𝑣

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  22. 磁場中を回転する回路
    • 図のように,⼀様な磁場中で回路を磁場に対し垂
    直な軸の周りで⼀定の速度で回転させたとき,起
    電⼒が発⽣する.
    • 回路の回転の⾓速度を𝜔,𝑡 = 0の時の⾓度を𝜃$

    すると,回路を貫く磁場は
    • Φ = 𝑆𝐵 sin 𝜔𝑡 + 𝜃$
    • である. 𝐵 sin 𝜔𝑡 + 𝜃$
    は回路に対し垂直な磁束
    密度の⼤きさを表す.
    • よって誘導起電⼒は
    • 𝑉 = − %&
    %'
    = − %
    %'
    𝑆𝐵 sin 𝜔𝑡 + 𝜃$
    =
    − 𝐵𝑆𝜔 cos(𝜔𝑡 + 𝜃$
    )
    • となる.
    𝜃
    ⾯積𝑆
    磁束密度𝐵
    𝜃 𝑩
    𝐵$
    = 𝐵 sin 𝜔𝑡 + 𝜃!
    回転軸
    回路

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  23. 問題
    • 図に⽰すように,⻑⽅形(2𝑚×1.4𝑚)の導線が磁場のない領域から,
    0.2m/sの速度で磁束密度10Tの磁場を通過して,再び磁場のない領域
    に抜けた.導線に流れる電流の時間変化をグラフにかけ(0sから30s
    ).ただし,0sのとき図の位置に導線はある.電流は時計回りを正と
    し,回路全体の抵抗を10Ωとする.
    磁場
    回路
    移動
    2m
    𝑣 = 0.2m/s
    1.4m 1m
    3m

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  24. 問題
    • 図に⽰すように,⻑⽅形(2𝑚×1.4𝑚)の導線が磁場のない領域から,0.2m/s
    の速度で磁束密度10Tの磁場を通過して,再び磁場のない領域に抜けた.導線
    に流れる電流の時間変化をグラフにかけ(0sから30s).ただし,0sのとき図
    の位置に導線はある.電流は時計回りを正とし,回路全体の抵抗を10Ωとす
    る.
    磁場
    回路
    移動
    2m
    𝑣 = 0.2m/s
    1.4m 1m
    3m
    0sから5s,12sから20s,27sから30sでは,磁場の変化が
    無いので誘導電流は発⽣しない.
    5sから12sまでは,回路内に磁場の変化があるため誘導電
    流が⽣じる.このときの誘導起電⼒は
    |𝑉| =
    𝑑
    𝑑𝑡
    𝐵𝑙𝑣𝑡 = 𝐵𝑙𝑣 = 10×2×0.2 = 4𝑉
    また,誘導電流は反時計回りの⽅向に流れる.よって誘導
    電流は
    𝐼 = −
    4
    10
    = −0.4𝐴
    となる.

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  25. 問題
    • 図に⽰すように,⻑⽅形(2𝑚×1.4𝑚)の導線が磁場のない領域から,0.2m/s
    の速度で磁束密度10Tの磁場を通過して,再び磁場のない領域に抜けた.導線
    に流れる電流の時間変化をグラフにかけ(0sから30s).ただし,0sのとき図
    の位置に導線はある.電流は時計回りを正とし,回路全体の抵抗を10Ωとす
    る.
    磁場
    回路
    移動
    2m
    𝑣 = 0.2m/s
    1.4m
    1m
    3m
    20sから27sまでは,回路が磁場から出ていくので回路内の磁場
    の変化があり誘導電流が⽣じる.このときの誘導起電⼒は
    |𝑉| =
    𝑑
    𝑑𝑡
    𝐵𝑙𝑣𝑡 = 𝐵𝑙𝑣 = 10×2×0.2 = 4𝑉
    また,誘導電流は時計回りの⽅向に流れる.よって誘導電流は
    𝐼 =
    4
    10
    = 0.4𝐴
    となる.
    A

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  26. 問題
    • 2本の導線XXʼ,YYʼを,𝑙[m]の間隔で平⾏にかつ⽔平に固定し,X,Yに𝑅Ωの
    抵抗を接続する. 導線に垂直に質量𝑀[kg]の導体棒をのせ,これに意図をつけ
    て,同じ⽔平⾯上の滑⾞を経て,質量𝑚[kg]のおもりをつるす.はじめ,棒を
    おさえておき,鉛直上向きに⼀様な磁束密度𝐵[Wb/m^2]の磁場をかけ,棒を
    放す.重⼒加速度を𝑔[m/s^2]とし,棒と導線との間,⽷と滑⾞の間の抵抗や
    摩擦は無視する.
    1. おもりの速度が𝑣[m/s]である瞬間の加速度𝑎を求めよ.
    2. おもりはやがて⼀定速度に達する.その速度𝑣%
    を求めよ.
    3. ⼀定速度に達したときに,導体に流れる電流𝐼%
    を求めよ.

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  27. 問題
    • 2本の導線XXʼ,YYʼを,𝑙[m]の間隔で平⾏にかつ⽔平に固定し,X,Yに𝑅Ωの抵抗を接
    続する. 導線に垂直に質量𝑀[kg]の導体棒をのせ,これに意図をつけて,同じ⽔平⾯上
    の滑⾞を経て,質量𝑚[kg]のおもりをつるす.はじめ,棒をおさえておき,鉛直上向き
    に⼀様な磁束密度𝐵[Wb/m^2]の磁場をかけ,棒を放す.重⼒加速度を𝑔[m/s^2]とし,
    棒と導線との間,⽷と滑⾞の間の抵抗や摩擦は無視する.
    1. おもりの速度が𝑣[m/s]である瞬間の加速度𝑎を求めよ.
    棒を引っ張る⼒𝐹+

    𝐹+
    = 𝑚𝑔
    誘導起電⼒𝑉は
    𝑉 = −
    𝑑
    𝑑𝑡
    𝑙 𝑣𝑡 + 𝑥,
    𝐵 = −𝐵𝑙𝑣
    よって誘導電流𝐼は
    𝐼 =
    𝑉
    𝑅
    =
    𝐵𝑙𝑣
    𝑅
    この誘導起電⼒により⽣じる磁場からの⼒𝐹-

    𝐹-
    = 𝐼𝐵𝑙 =
    𝐵.𝑙.𝑣
    𝑅
    よって棒が受ける⼒𝐹は
    𝐹 = 𝑀 + 𝑚 𝑎 = 𝐹+
    − 𝐹-
    = 𝑚𝑔 −
    𝐵.𝑙.𝑣
    𝑅
    よって加速度は
    𝑎 =
    1
    𝑀 + 𝑚
    𝑚𝑔 −
    𝐵.𝑙.𝑣
    𝑅

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  28. 問題
    • 2本の導線XXʼ,YYʼを,𝑙[m]の間隔で平⾏にかつ⽔平に固定し,X,Yに𝑅Ωの
    抵抗を接続する. 導線に垂直に質量𝑀[kg]の導体棒をのせ,これに意図をつけ
    て,同じ⽔平⾯上の滑⾞を経て,質量𝑚[kg]のおもりをつるす.はじめ,棒を
    おさえておき,鉛直上向きに⼀様な磁束密度𝐵[Wb/m^2]の磁場をかけ,棒を
    放す.重⼒加速度を𝑔[m/s^2]とし,棒と導線との間,⽷と滑⾞の間の抵抗や
    摩擦は無視する.
    2. おもりはやがて⼀定速度に達する.その速度𝑣%
    を求めよ.
    加速度𝑎が0のとき⼀定速度となるので
    𝑎 =
    1
    𝑀 + 𝑚
    𝑚𝑔 −
    𝐵.𝑙.𝑣
    𝑅
    = 0
    𝐵.𝑙.𝑣
    𝑅
    = 𝑚𝑔
    𝑣 =
    𝑚𝑔𝑅
    𝐵.𝑙.

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  29. 問題
    • 2本の導線XXʼ,YYʼを,𝑙[m]の間隔で平⾏にかつ⽔平に固定し,X,Yに𝑅Ωの
    抵抗を接続する. 導線に垂直に質量𝑀[kg]の導体棒をのせ,これに意図をつけ
    て,同じ⽔平⾯上の滑⾞を経て,質量𝑚[kg]のおもりをつるす.はじめ,棒を
    おさえておき,鉛直上向きに⼀様な磁束密度𝐵[Wb/m^2]の磁場をかけ,棒を
    放す.重⼒加速度を𝑔[m/s^2]とし,棒と導線との間,⽷と滑⾞の間の抵抗や
    摩擦は無視する.
    3. ⼀定速度に達したときに,導体に流れる電流𝐼%
    を求めよ.
    𝐼 = -/0
    1
    かつ 𝑣 = +21
    -&/&
    だから電流𝐼3
    𝐼3
    =
    𝑚𝑔
    𝐵𝑙

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  30. 問題
    • 2本の導線XY,XʼYʼを,𝑙[m]の間隔で平⾏にかつ⽔平⾯から⾓度φだけ
    傾けて固定し,X,Xʼに𝑅Ωの抵抗を接続する.鉛直下向きに⼀様な磁
    束密度𝐵[Wb/m^2]の磁場をかけ,導線に垂直に質量𝑚[kg]の導体棒を
    のせると,棒は滑り出す.重⼒加速度を𝑔[m/s^2]とし,棒と導線との
    間の抵抗や摩擦は無視する.
    1. 棒の速度が𝑣[m/s]の瞬間の加速度を求めよ.
    2. 棒はやがて⼀定の速度になる.その速度は何[m/s]か.

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  31. 問題
    • 2本の導線XY,XʼYʼを,𝑙[m]の間隔で平⾏にかつ⽔平⾯から⾓度φだけ傾けて固定し,X
    ,Xʼに𝑅Ωの抵抗を接続する.鉛直下向きに⼀様な磁束密度𝐵[Wb/m^2]の磁場をかけ,
    導線に垂直に質量𝑚[kg]の導体棒をのせると,棒は滑り出す.重⼒加速度を𝑔[m/s^2]と
    し,棒と導線との間の抵抗や摩擦は無視する.
    1. 棒の速度が𝑣[m/s]の瞬間の加速度を求めよ.
    2. 棒はやがて⼀定の速度になる.その速度は何[m/s]か.
    1. 棒が重⼒から受ける斜⾯に対し⽔平な⼒は
    𝐹
    2
    = 𝑚𝑔 sin 𝜑
    誘導電流の⼤きさは
    𝐼 = 𝑉/𝑅 =
    𝑑
    𝑑𝑡
    𝑙 𝑣𝑡 + 𝑥,
    𝐵 cos 𝜑 /𝑅 =
    𝑙𝑣𝐵
    𝑅
    cos 𝜑
    よって磁場から受ける⼒の斜⾯に対し⽔平な⼒は
    𝐹-
    = 𝐼𝑙𝐵 cos 𝜑 =
    𝑙.𝐵.𝑣 cos. 𝜑
    𝑅
    棒が受ける⼒は𝐹
    2
    − 𝐹-
    なので加速度𝑎は
    𝑎 =
    𝐹
    2
    − 𝐹-
    𝑚
    = 𝑔 sin 𝜑 −
    𝑙.𝐵.𝑣 cos. 𝜑
    𝑚𝑅
    𝐹
    &
    𝑚𝑔
    𝐵
    𝐹-
    𝐼𝐵𝑙

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  32. 問題
    • 2本の導線XY,XʼYʼを,𝑙[m]の間隔で平⾏にかつ⽔平⾯から⾓度φだけ傾けて固定し,X
    ,Xʼに𝑅Ωの抵抗を接続する.鉛直下向きに⼀様な磁束密度𝐵[Wb/m^2]の磁場をかけ,
    導線に垂直に質量𝑚[kg]の導体棒をのせると,棒は滑り出す.重⼒加速度を𝑔[m/s^2]と
    し,棒と導線との間の抵抗や摩擦は無視する.
    1. 棒の速度が𝑣[m/s]の瞬間の加速度を求めよ.
    2. 棒はやがて⼀定の速度になる.その速度は何[m/s]か.
    2. 棒の速度が⼀定になる条件は加速度𝑎 = 0である.
    よって
    𝑎 = 𝑔 sin 𝜑 −
    𝑙.𝐵.𝑣 cos. 𝜑
    𝑚𝑅
    = 0
    を𝑣について解けば良い.
    𝑙.𝐵.𝑣 cos. 𝜑
    𝑚𝑅
    = 𝑔 sin 𝜑
    𝑣 =
    𝑚𝑔𝑅 sin 𝜑
    𝑙.𝐵. cos. 𝜑
    𝐹
    &
    𝑚𝑔
    𝐵
    𝐹-
    𝐼𝐵𝑙

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  33. ⾃⼰インダクタンス

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  34. ⾃⼰インダクタンス
    • 閉じた回路CにIの電流を流すとき発⽣する磁場の磁束は次のように表
    せる.
    • 𝛷 = 𝐿𝐼
    • Lは⽐例定数である.
    電流
    回路
    磁場Φ発⽣
    磁束=定数×電流と書ける.

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  35. ⾃⼰インダクタンス
    • 電流が変化すると磁場も変化するため,その磁場の変化のため回路に
    誘導起電⼒が発⽣する.誘導起電⼒はΦ = 𝐿𝐼だから
    • 𝑉 = − )*
    )+
    = −𝐿 )%
    ,-
    • と表せる.
    • Lを⾃⼰インダクタンスという.単位はH(ヘンリー)=Vs/A
    電流
    回路
    磁場Φ発⽣
    発⽣した磁場を打
    ち消す⽅向に誘導
    電流が発⽣
    磁場Φを打ち消そうとする磁場

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  36. コイルの⾃⼰インダクタンス
    • 単位⻑さあたりの巻数𝑛,⻑さ𝑙,断⾯積𝑆のコイルの⾃⼰インダクタン
    スを求める.
    • コイルに電流𝐼を流したときその内に発⽣する磁場の磁束密度は
    • 𝐵 = 𝜇"𝑛𝐼
    • である.コイル全体を貫く磁束はコイル⼀巻きを貫く磁束に巻数をか
    けたものなので
    • Φ = 𝑛𝑙𝐵𝑆 = 𝜇"𝑛&𝑙𝑆𝐼
    • よって⾃⼰インダクタンス𝐿は
    • − )*
    )+
    = − )
    )+
    𝜇"𝑛&𝑙𝑆𝐼 = −𝜇"𝑛&𝑙𝑆 )
    )+
    𝐼から
    • 𝐿 = 𝜇"𝑛&𝑙𝑆
    き に は た らく. こ の現象を自己誘導 (self-induction)
    路の形に よ っ て決 ま る も の で, 自己イ ンダクタ ン ス (
    己誘導係数 と い う .
    MKSA 単位系では, 電流の単位をア ン ペア (A), 起
    と し た と き , イ ン ダ ク タ ン ス の単位を へ ン リー (
    H) と
    I 1 H
    =
    l v s A -l
    I
    で あ る .
    例 題 1 単位長 さ 当 り の巻 き数 n, 長 さf, 断面積
    イ ン ダ ク タ ン ス を求 め よ .

    n
    𝑛𝑙が総巻数

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  37. 問題
    • 透磁率𝜇 = 6.3×10./の鉄⼼に単位⻑さ(1[m])当たりn=1000回⼀様
    に巻かれた無限⻑ソレノイドの断⾯積を𝑆 = 100[𝑐𝑚&],流れる電流を
    𝐼 = 5[𝐴]とするとき,1[m]当たりの⾃⼰インダクタンスを求めよ.

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  38. 問題
    • 透磁率𝜇 = 6.3×10./の鉄⼼に単位⻑さ(1[m])当たりn=1000回⼀様
    に巻かれた無限⻑ソレノイドの断⾯積を𝑆 = 100[𝑐𝑚&],流れる電流を
    𝐼 = 5[𝐴]とするとき,1[m]当たりの⾃⼰インダクタンスを求めよ.
    𝐿 = 𝜇𝑛G𝑙𝑆 = 6.3×10HI×1000G×100×10HJ = 63H/m

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  39. 問題
    • 1巻きコイルに2Aの電流を流したとき,0.08Wbの磁束が⽣じた.この
    コイルを50回巻にしたときの⾃⼰インダクタンス[H]を求めよ.

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  40. 問題
    • 1巻きコイルに2Aの電流を流したとき,0.08Wbの磁束が⽣じた.この
    コイルを50回巻にしたときの⾃⼰インダクタンス[H]を求めよ.
    Φ = 𝜇"𝑛&𝑙𝑆𝐼 = 1×2×𝜇"𝑙𝑆 = 0.08
    𝜇"𝑙𝑆 = "."1
    &
    = 0.04
    よって
    𝐿 = 𝜇"𝑛&𝑙𝑆 = 50&×0.04 = 100H

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  41. 問題
    • インダクタに流れる電流を2秒で0.5Aから1Aに⼀定の割合で増加させ
    た.そうすると2Vの誘導起電⼒が⽣じた.このインダクタの⾃⼰イン
    ダクタンス[H]を求めよ.

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  42. 問題
    • インダクタに流れる電流を2秒で0.5Aから1Aに⼀定の割合で増加させ
    た.そうすると2Vの誘導起電⼒が⽣じた.このインダクタの⾃⼰イン
    ダクタンス[H]を求めよ.
    電圧と電流の関係は
    𝑉 = −𝐿
    𝑑𝐼
    dt
    だから
    𝐿×
    1 − 0.5
    2
    = 2
    よって
    𝐿 = 8H

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  43. 問題
    • 図のように,巻数nの中空コイルに周波数𝑓の交流電圧Vを加え,電流I
    を流したとき,正しいのはどれか.(臨床⼯学技⼠国家試験32回)
    1. 巻数nを増加させると,電流Iは減少する.
    2. コイル径を⼤きくすると,電流Iは増加する.
    3. コイルに鉄⼼を⼊れると,電流Iは増加する.
    4. 周波数𝑓を⾼くすると,電流Iは増加する.
    5. 電圧Vを⾼くすると,電流Iは減少する.

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  44. 問題
    • 図のように,巻数nの中空コイルに周波数𝑓の交流電圧Vを加え,電流Iを流
    したとき,正しいのはどれか.(臨床⼯学技⼠国家試験32回)
    1. 巻数nを増加させると,電流Iは減少する.
    𝐿 = 𝜇"
    𝑛#𝑙𝑆, ̇
    𝑉 = 𝑗𝜔𝐿 ̇
    𝐼より ̇
    𝑉 = 𝑗𝜔𝜇"
    𝑛#𝑙𝑆 ̇
    𝐼, ̇
    𝐼 =
    ̇
    %
    &'(4)5*+
    なので巻数を増加させる
    と電流は減少する.よって正しい.
    2. コイル径を⼤きくすると,電流Iは増加する.
    径を⼤きくすると𝑆が⼤きくなるので,径を⼤きくすると電流は⼩さくなる.よ
    って間違い.
    3. コイルに鉄⼼を⼊れると,電流Iは増加する.
    鉄⼼を⼊れると透磁率が増えるので電流は⼩さくなる.よって間違い.
    4. 周波数𝑓を⾼くすると,電流Iは増加する.
    周波数が⾼くなると𝜔が⼤きくなるので,電流は⼩さくなる.よって間違い.
    5. 電圧Vを⾼くすると,電流Iは減少する.
    ̇
    𝑉 = 𝑗𝜔𝐿 ̇
    𝐼より電圧を⾼くすると電流は増加する.よって間違い.

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  45. 相互インダクタンス

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  46. 相互インダクタンス
    • 図のようにコイルを並べ,回路1に電流𝐼2
    を流すと磁束Φ2
    ができる.そ
    の磁束は回路2の内部を貫く.
    • 磁束 Φ2
    は電流𝐼2
    に⽐例するので,回路2内部の磁束Φ&
    も電流𝐼2
    に⽐例
    するだろう.つまり磁束Φ&
    は次のように書ける.
    • Φ& = 𝐿&2𝐼2
    電流 𝐼,
    回路1
    磁束Φ,
    発⽣
    回路2
    磁束Φ#
    貫く
    磁束2=定数×電流1と書ける.

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  47. 相互インダクタンス
    • 磁束Φ&
    が時間変化すると回路2に誘導起電⼒𝑉&
    が⽣じる. 𝑉&
    は次のよ
    うに書ける.
    • 𝑉& = − )3-
    )+
    = −𝐿&2
    )%.
    )+
    • 逆の場合も同様に
    • 𝑉2 = − )3.
    )+
    = −𝐿2&
    )%-
    )+
    • 実は, 𝐿2& = 𝐿&2
    であり,これを相互インダクタンスという.
    電流 𝐼,
    回路1
    磁束Φ,
    発⽣
    回路2
    誘導起電⼒発⽣
    磁束Φ#
    貫く
    磁束Φ#
    に逆らう磁場が発⽣

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  48. 2つのコイルの相互インダクタンス
    • それぞれ単位⻑さあたりの巻数𝑛2, 𝑛&
    ,⻑さ𝑙2, 𝑙&
    ,断⾯積𝑆2, 𝑆&
    の2つの
    コイル1,2が図のように重ねてある.
    • コイル1に電流𝐼2
    を流したとき,コイル内部に発⽣する磁場の磁束密度

    • 𝐵 = 𝜇"𝑛2𝐼2
    • となる.コイル2を貫く磁束は,コイル⼀巻きあたり𝐵𝑆2
    でコイル2の
    巻数は𝑛&𝑙&
    だから
    • Φ& = 𝐵𝑆2𝑛&𝑙& = 𝜇"𝑛2𝑛&𝑙&𝑆2𝐼2
    • である.よって,相互インダクタンス𝑀は
    • 𝑀 = 𝜇"𝑛2𝑛&𝑙&𝑆2

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  49. 変圧
    • は⾃⼰インダクタンスを𝐿 の回路1に流れる電流を𝐼2 𝑡 とする.回路に
    電流を流すには,電流の時間変化によって⽣じる誘導起電⼒に⾒合う
    電圧𝜙2(𝑡) をかけなければならない.よって
    • 𝜙2 𝑡 = 𝐿 )%. +
    )+
    • となる.⼀⽅,回路2に⽣じる起電⼒は相互インダクタンス𝑀とすると
    • 𝜙& 𝑡 = −𝑀 )%. +
    )+
    • 式を整理すると
    • 𝜙& 𝑡 = − 4
    5
    𝜙2(𝑡)
    • となる.
    • つまり,回路1にかけた電圧の 6
    7
    倍の電圧が回路2に⽣じる.
    電圧𝜙6
    電流 𝐼6
    回路1
    磁場Φ6
    発⽣
    回路2
    7
    8
    𝜙6
    の誘導起電⼒発⽣
    磁束Φ.
    貫く

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  50. 変圧
    • また,回路に同じ⻑さ同じ⾯積のコイルを2つ使った場合,⾃⼰インダ
    クタンスと相互インダクタンスは
    • 𝐿 = 𝜇"𝑛2
    &𝑙𝑆, 𝑀 = 𝜇"𝑛2𝑛&𝑙𝑆
    • と書けるから回路2のコイルの電圧は
    • 𝜙&(𝑡) = − 8-
    8.
    𝜙2(𝑡)
    • となる.
    • コイルの巻数で電圧の⼤きさを変えることができる.誘導起電⼒を⽤
    い電圧を変えることを変圧という.
    • 変圧を実現する回路素⼦を変圧器という.
    • 実際に変圧器は2つのコイルから構成される.
    電圧𝜙6
    電流 𝐼6
    回路1
    磁場Φ6
    発⽣
    回路2
    7
    8
    𝜙6
    の誘導起電⼒発⽣
    磁束Φ.
    貫く

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  51. 問題
    • 図のように同⼀の鉄⼼に巻かれた相互インダクタンス0.3[H]のインダ
    クタ𝐿2, 𝐿&
    がある.𝐿2
    を流れる電流が0.2秒間に200[𝑚𝐴]変化したとき,
    𝐿&
    に⽣じる誘導起電⼒を[V]求めよ.

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  52. 問題
    • 図のように同⼀の鉄⼼に巻かれた相互インダクタンス0.3[H]のインダ
    クタ𝐿2, 𝐿&
    がある.𝐿2
    を流れる電流が0.2秒間に200[𝑚𝐴]変化したとき,
    𝐿&
    に⽣じる誘導起電⼒を[V]求めよ.
    起電⼒は
    𝜙& 𝑡 = −𝑀
    𝑑𝐼2 𝑡
    𝑑𝑡
    = −0.3×
    200×10./
    0.2
    = −0.3
    よって誘導起電⼒は0.3V

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  53. 問題
    • 2 つのコイル間の相互インダクタンスが 0.5H のとき、⼀⽅のコイルの
    電流が 1ms の間に 10mA か ら 12mA に変化すると、他⽅のコイルに
    ⽣じる誘導起電⼒の⼤きさ[mV]はどれか。(臨床⼯学技⼠国家試験29
    回)
    1. 50
    2. 100
    3. 250
    4. 500
    5. 1000

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  54. 問題
    • 2 つのコイル間の相互インダクタンスが 0.5H のとき、⼀⽅のコイルの
    電流が 1ms の間に 10mA か ら 12mA に変化すると、他⽅のコイルに
    ⽣じる誘導起電⼒の⼤きさ[mV]はどれか。(臨床⼯学技⼠国家試験29
    回)
    1. 50
    2. 100
    3. 250
    4. 500
    5. 1000
    𝜙'
    𝑡 = −𝑀 ()! *
    (*
    だから
    𝜙'
    𝑡 = −0.5×
    12 − 10 ×10+,
    1×10+,
    = −1V

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  55. コイルのエネルギー

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  56. コイルのエネルギ
    • インダクタンス𝐿のコイルに電流𝐼を流したときに貯まるエネルギー𝑊
    は次のように書ける.
    • 𝑊 = 2
    &
    𝐿𝐼&
    おまけ
    コイルの誘導起電⼒は
    𝜙 𝑡 = 𝐿
    𝑑𝐼 𝑡
    𝑑𝑡
    となる.微⼩時間Δ𝑡の間に電荷𝐼 𝑡 Δtの電荷がコイルを通過するので,外から
    Δ𝑊 = 𝜙 𝑡 𝐼 𝑡 Δt
    の仕事をしなければならない.よって,時刻0から𝑡6
    までになされる仕事は
    𝑊 = ,
    ,
    9'
    𝜙 𝑡 𝐼 𝑡 dt = 𝐿 ,
    ,
    9' 𝑑𝐼 𝑡
    𝑑𝑡
    ⋅ 𝐼 𝑡 dt = 𝐿 ,
    ,
    9' 1
    2
    𝑑
    𝑑𝑡
    𝐼. 𝑡 dt =
    1
    2
    𝐿 𝐼. 𝑡 ,
    9' =
    1
    2
    𝐿𝐼.

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  57. 問題
    • 20Hのインダクタに2Aの電流が流れているとき,インダクタに蓄えら
    れるエネルギー[J]はいくらか.

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  58. 問題
    • 20Hのインダクタに2Aの電流が流れているとき,インダクタに蓄えら
    れるエネルギー[J]はいくらか.
    𝑊 =
    1
    2
    𝐿𝐼& =
    1
    2
    ×20×2& = 40 𝐽

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