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20260801_スクフェス大阪
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hikari
July 31, 2026
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20260801_スクフェス大阪
20260801のスクフェス大阪での登壇資料です。
hikari
July 31, 2026
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Transcript
スクラムフェス大阪2026 / 影中 光 「普通こうですよね?」の声がつ らい ~新人と既存メンバーのすれ違いから考える改善~
自己紹介 影中 光 かげなか ひかり PMO / スクラムマスター 所属:横河レンタ・リース株式会社 計測器・PCレンタルを主軸にする会社で、ソフトウェア開発を担当。
昨年、産休・育休を取得し、今年4月に復帰。 Microsoft MVP JAZUG JAZUG for Women
ちょっと前置き 私のチームに新人さんが入ってきた時の話 一般論やベストプラクティスの話ではない 私のチームで起きたことからの気づきと学び 皆さんのチームには、別の答えがある うちのチームなら、 どうだろう?
今日、一番伝えたいこと 問題を見つけたとき Let’sの気持ち! 「一緒に改善しましょう」 「改善を止めない」と「人を傷つけない」を、両立させる。
01 傷ついた話 共感 / EMPATHY
「普通こうですよね?」―具体的には 新人 「ちゃんとしたドキュメントないんですか?」 新人 「テスト自動化じゃないんですか?」 新人 「スプリントイベント、形骸化してませんか?」 私 私 「ぐぅ‥‥‥」
私たちも、知らなかったわけじゃない 過去に議論した 最善策が見つからない 改善を試した 失敗した 人も時間も足りなかった 何年も向き合ってきた。だから「正しいけど、つらい」。
02 気づいたこと 発見 / DISCOVERY
産休復帰で、見えたこと 歴史を知っている + でも、今は知らない 「歴史を知っている、外部者」になった
そして、新人側の景色が見えた 「確かに、そうだな」 改善した方がいい。その通り。
チーム立ち上げ時からいる私の視点 ― 私の心の声(正直) 「何も知らないくせに」 頭では、正しいと分かっている。でも、感情がついてこない。
指摘される“側”に起きていること 新人の素直な疑問は、受け手には「否定された」ように届くことがある 01 新人の景色 02 受け手の内側 03 防御反応 • 理想の現場との
ギャップが見える • 改善を続けてきたのに できていない所だけ 見られている気がする • 先輩として答えなきゃ 私が何とかしなきゃ というプレッシャー • 頑張りが見えていない • プライドから 「これでいい」と 見栄を張ってしまう • 信頼しているから 素直に聞いてくれる • 改善提案なのに ダメ出しに聞こえる 悪意ではなく、見えている景色の違い。だから、受け止め方を翻訳する必要がある。
新人と既存メンバーが見ている景色 新人 既存メンバー 今の問題 今の問題 + そこに至る歴史 「今」だけを見た正しさを渡すだけでは、チームは前に進まない。
「できていない」の理由は、3種類 ① ② ③ やってみて、やめた 分かっているけど、 まだできていない 本当の盲点 もう要らなくなった チームに合ってなかった
他が優先だった 改善の途中 気づいていなかった 例:お客様向けの詳細な仕様書を やめた 例:テストの自動化ができていな い(CI/CD) 例:スプリントイベントの形骸化
03 本当に怖いこと 問題提起 / THE REAL FEAR
本当に怖いのは、指摘が止まること 新人が提案する 既存メンバーが却下する 新人が言いづらくなる 提案が減る チームの改善が、進まなくなる
04 事前にできること 予防 / PREVENTION
新人参加時に、チームが事前に準備できること ① 「歴史」を、見える形に残す ② 「試して、やめた」も引き継ぐ なぜ今こうなっているかを、記録しておく 同じ議論の、繰り返しを防ぐ ③ ④ 指摘を歓迎する、と先に決める
改善提案は「ダメ出し」ではない、を共有 実例① 改善は「チームの責任」と合意 言い出した人/言われた人が、全部やらない 話し合いはすべてMiroに残し、チームの歴史をいつでも見られるように。 課題:情報量が多く、新人には読み解きにくい(試行錯誤中)
05 翻訳が必要 解決 / TRANSLATION
どちらも、間違っていない 見えている景色と、持っている情報が違うだけ 新人さん 既存メンバー 「今」の課題が見えている 理想と現実のギャップに気づく 「今」と「歴史」が見えている そこに至るまでの経緯を知っている どちらが正しいかより、これからどうするかを一緒に考える。 SMは「翻訳者」:言葉を、お互いに届く形へ訳し直す
※ SMに限らず、チームの誰でもできる
SMは、翻訳者 ― 4つの翻訳 意図と歴史を「引き出し」、相手に届く言葉へ「翻訳」する。 引き出す(聞く) 新人 サイド 既存 サイド 翻訳する(渡す)
① 新人から「意図」を引き出す ② 新人の言葉を「改善提案」へ 「何を見てそう思った?」と、意図や課題を 探す。 「改善できる余地が見つかった」と既存メン バーへ。 ③ 既存メンバーから「歴史」を引き 出す ④ 歴史を「学び」へ翻訳する 「何が原因? 今も同じ条件?」と、歴史を整 理する。 「当時は難しかった。でも今なら?」と新人 さんへ。 翻訳とは、単なる言い換えではなく「情報の橋渡し」。
新人サイド:指摘を「翻訳」する(①→②) ① 新人 → SM | 指摘を「意図(困りごと・理想)」に翻訳 「UIの詳細仕様ドキュメントはないんです か?」 「何がわからなくて困った?」
「スプリントイベント形骸化してません か?」 「どんな状態が理想だと思った?」 ② SM → 既存メンバー | 「当事者として一緒に扱う課題」に翻訳 「UIの詳細仕様ドキュメントはないんです か?」 「新しく参加した人が迷うポイントがあるようです。 既存の仕様書に少し追記しませんか」 「スプリントイベント形骸化してません か?」 「目的を見直すきっかけになりそうです」 「誰か対応して」ではなく、「チームでどう扱おうか?」(一緒にやる)
既存サイド:歴史を「翻訳」する(③→④) ③ 既存メンバー → SM | 歴史を整理する(「失敗」を「経験」と「当時の制約」に翻訳) 「昔、失敗した」 「昔試して、やめたのはなんでだっけ?」 「わかっているけど手が回らない」
「当時は優先度が低かった。今はどうか?」 ④ SM → 新人 | 歴史を「学び」に翻訳する 「昔、失敗した」 「前はスキル不足でやりきれなかった。今ならどうだ ろう?」 「わかっているけど手が回らない」 「今のチームにとっての優先度を考えてみよう」 「もう議論した」で終わらせず、「今ならどうか」を一緒に考える(一緒にやる)
翻訳の判断基準は Let’s 迷ったら、その翻訳が「一緒にやろう」になっているかを見る。 「あなたがやる」 押しつけになっていないか ✕ 「私がやる」 抱え込みになっていないか ✕ 「一緒にやろう」
Let's になっているか 〇 チームの問題を、誰か一人の問題にしない。 「あなた」でも「私」でもなく、チームで扱う。
私がチームで、学んだこと 「なんでやらないんですか?」から、 「一緒にやりましょう」へ。 One’s Problem → Our Problem Let's.