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男子プロテニスのサービス着地点およびランキングポイントに基づく予測得点確率モデルの構築 / C...

konakalab
June 17, 2022

男子プロテニスのサービス着地点およびランキングポイントに基づく予測得点確率モデルの構築 / Construction of scoring probability model based on service landing location and ranking points in men’s professional tennis matches

本研究ではサービスの着地点に加えて対戦相手(サービスを受けるレシーバー) との実力差も考慮し,サービスの着地点,およびサーバーとレシーバーのランキングポイントが得点確率に与える影響を定式化することを目的とする.2019 年に行われた男子プロテニスATP Tour 公式戦のうち,サービス着地点およびその後の得点が公開されている約11 万本のサービスを利用しモデルを構築した.

2022年6月に電子情報通信学会システム数理と応用研究会で発表しました.

プログラム:https://www.ieice.org/ken/program/index.php?tgs_regid=e48a1aa409da10fefd2ab5549ed286757b58e92b2000eae76ed465115809104b&tgid=IEICE-MSS

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June 17, 2022
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Transcript

  1. 研究背景:サービスの数理モデル化 サービスの有利・不利の境界線を機械学習 で算出して可視化[アキノヒ,2020] サービスエースの判定.K近傍法[Whiteside et al, 2017] サービスやストロークの位置(大まかな分類) と得点の関係.女子プロテニス.[Born et

    al, 2021] 本研究の目的 予測得点確率の出力 1st/2nd ,サービスサイドごとのモデル 構築 サービス着地点の情報を活用 Hawk-Eyeシステム 選手の実力差を考慮 公式ランキングポイント 電子情報通信学会MSS研究会(2022年6月)@八戸
  2. ATPとHawk-Eyeシステム ATP Association of Tennis Professionals (男子プロ テニス協会) プロテニスの公式戦の統括団体 データ取得システム(Hawk-Eye)の設置・管理

    およびデータ公開 ランキングポイント制度の設計・管理 Hawk-Eye 複数のカメラでボールの三次元位置を計測 審判の判定支援(「チャレンジシステム」など) ATP Tourの多くの大会で採用済み 電子情報通信学会MSS研究会(2022年6月)@八戸
  3. サービス得点モデル構築:データ 取得データ ATP Tour,2019年,30大会,897試合, 111473本 データ構成 位置 得点 サーバー,レシーバー名 ランキングポイント

    分布(右図) 電子情報通信学会MSS研究会(2022年6月)@八戸 変数 意味 𝑠, 𝑟 サーバー,レシーバーの添字 𝑥, 𝑦 サービス着地位置 𝑃𝑠 , 𝑃𝑟 ランキングポイント 𝑡 得点 (1:サーバー,0:レシーバー)
  4. サービス得点モデル構築: ステップワイズ回帰 前処理 各サービス→(𝑥, 𝑦, 𝑃𝑠 , 𝑃𝑟 , 𝑡)

    𝐿𝑠,𝑟 ≡ log 𝑃𝑠 𝑃𝑟 予測子変数:(𝑥, 𝑦, 𝐿𝑠,𝑟 ) 応答変数:𝑡 ∈ {0,1} ダミーデータ追加  意図:ネット付近のモデル精度向上 ステップワイズ回帰 予測子項:4次まで リンク関数:ロジット関数 MATLABのstepwiseglmを利用 1st/2nd サービス,Ad/Deuceサイド.4つ のモデルを構築 電子情報通信学会MSS研究会(2022年6月)@八戸 𝑡~ 1 1 + exp(−𝑋) 𝑋: 予測子の4次までの多項式