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プロバスケットボール・B.LEAGUEにおけるインパクトメトリクスの提案 / Proposal...

konakalab
March 28, 2022

プロバスケットボール・B.LEAGUEにおけるインパクトメトリクスの提案 / Proposal of an impact metrics in B.LEAGUE

2022年3月28日に電子情報通信学会システム数理と応用研究会(MSS)で発表したスライドです.

https://www.ieice.org/ken/program/index.php?tgs_regid=02e6886afc9523cbe9432c0c05a6a05ad899abc6a5f5ca8b67078a89db8a14d3&tgid=IEICE-MSS

予測勝率の変化量(WPA, Win probability added)を選手・ラインナップの評価指標として活用することを目的とし,そのための準備について発表しました.

前回の発表はこちら(https://speakerdeck.com/konakalab/realtime-win-probability-model-for-b-dot-league)
注:Work in progress(現在進行中の研究)ですので,十分に妥当性・有用性・新規性が確認された発表ではありません.

konakalab

March 28, 2022
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Transcript

  1. 確率の合理性や単調性が保証されていない リアルタイム勝敗確率 9 試合経過時間 得 点 差 S.K. Deshpande and

    S.T. Jensen, “Estimating an NBA player’s impact on his team’s chances of winning,” Journal of Quantitative Analysis in Sports, vol.12, no.2, pp.51–72, 2016.
  2. 各時間ごとの経験的勝敗確率の計算 経験的勝敗確率の定義 𝑤 Δ𝑠, 𝑡 = 𝑂𝑤 Δ𝑠, 𝑡 𝑂(Δ𝑠,

    𝑡) 𝑡: 経過時間 𝑖,𝑗: チーム添え字 𝑠𝑖 ,𝑠𝑗 : チーム 𝑖, 𝑗 の得点 Δ𝑠: 𝑠𝑖 - 𝑠𝑗 𝑂 Δ𝑠, 𝑡 : 経過時間 𝑡 ごとの Δ𝑠の発生回数 𝑂𝑤 Δ𝑠, 𝑡 : 𝑖 が試合に勝利したときの 経過時間 𝑡 ごとの Δ𝑠の発生回数 12
  3. 単調性リアルタイム勝敗確率を用いた WPA の算出 15 0 1 2 3 4 5

    6 7 8 9 home away 試合状況 𝑡 = 0, Δ𝑠 = 0, ෝ 𝑤 = 0.50 得点:0 得点:0
  4. 単調性リアルタイム勝敗確率を用いた WPA の算出 16 5 6 7 8 9 away

    試合状況 𝑡 = 600, Δ𝑠 = 5, ෝ 𝑤 = 0.68 得点:17 1 2 3 4 home 得点:22 0 10
  5. 単調性リアルタイム勝敗確率を用いた WPA の算出 17 1 2 3 4 5 6

    7 8 9 home away 試合状況 𝑡 = 600, Δ𝑠 = 10, ෝ 𝑤 = 0.68 得点:22 得点:17 背番号0番の選手のWPAは0.68 − 0.50 = 0.18 ラインアップ[0,1,2,3,4]のWPAも0.68 − 0.50 = 0.18 0 10
  6. 選手個人評価 20 • 千葉,A 東京の 𝑟𝑘 の合計はそれぞれ 2.3438, −2.3438 であり,

    両チームの合計は0.0 • それぞれのチームで 試合終了時に出場していた選手の 𝑟𝑘 の平均はそれぞれ 0.6251, −0.3761 であった. 𝑟𝑘 選手名 チーム 0.8721 アキチェンバース 千葉 0.6872 ギャビンエドワーズ 千葉 0.6239 富樫勇樹 千葉 0.6083 ジョシュダンカン 千葉 0.3341 石井講祐 千葉 0.1347 田口成浩 千葉 0.0796 齋藤拓実 A東京 0.0725 竹内譲次 A東京 -0.0040 安藤誓哉 A東京 -0.0795 菊地祥平 A東京 -0.1551 西村文男 千葉 -0.1698 小野龍猛 千葉 -0.2336 原修太 千葉 -0.3345 ザックバランスキー A東京 -0.3580 マイケルパーカー 千葉 -0.3702 ミルコビエリツァ A東京 -0.5320 馬場雄大 A東京 -0.5357 小島元基 A東京 -0.6398 アレックスカーク A東京
  7. 選手個人評価 21 • 千葉,A 東京の 𝑟𝑘 の合計はそれぞれ 2.3438, −2.3438 であり,

    両チームの合計は0.0 • それぞれのチームで 試合終了時に出場していた選手の 𝑟𝑘 の平均はそれぞれ 0.6251, −0.3761 であった. 試合終盤のプレイは勝敗に与える 影響が大きいことがわかる 𝑟𝑘 選手名 チーム 0.8721 アキチェンバース 千葉 0.6872 ギャビンエドワーズ 千葉 0.6239 富樫勇樹 千葉 0.6083 ジョシュダンカン 千葉 0.3341 石井講祐 千葉 0.1347 田口成浩 千葉 0.0796 齋藤拓実 A東京 0.0725 竹内譲次 A東京 -0.0040 安藤誓哉 A東京 -0.0795 菊地祥平 A東京 -0.1551 西村文男 千葉 -0.1698 小野龍猛 千葉 -0.2336 原修太 千葉 -0.3345 ザックバランスキー A東京 -0.3580 マイケルパーカー 千葉 -0.3702 ミルコビエリツァ A東京 -0.5320 馬場雄大 A東京 -0.5357 小島元基 A東京 -0.6398 アレックスカーク A東京
  8. 課題 1. WPA の粒度の向上  WPA の算出期間を 1 プレイ ごとにすることでより細かく

    WPA を算出 することが可能.  ボール保持/非保持も含めたプレイ単位で WPA を算出する ことにより, 選手ごとの攻撃・守備時の貢献も評価 24
  9. 課題 1. WPA の粒度の向上  WPA の算出期間を 1 プレイ ごとにすることでより細かく

    WPA を算出 することが可能.  ボール保持/非保持も含めたプレイ単位で WPA を算出する ことにより, 選手ごとの攻撃・守備時の貢献も評価 25 守備での貢献の定量化は本研究の主たる目的の一つ
  10. 課題 2. 𝑟𝑘 , 𝑟𝐿 の妥当性の確認  直近の試合でのWPAが直後の試合のWPA を説明する能力があるのかどうか, などの検証が必要

    3. 評価対象の拡大  より多くの選手を評価する予定 4. モデルの拡張 (対戦相手の考慮)  選手がそれぞれボール保持・非保持時の評価値を持つモデルを仮定し, 実際の試合での WPA を適切に説明する評価値を算出する手法を検討 26