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プロバスケットボール・B.LEAGUEにおけるインパクトメトリクスと総得点の関係 / Proposal of new impact metrics and its relation with points in B.LEAGUE

konakalab
August 19, 2022

プロバスケットボール・B.LEAGUEにおけるインパクトメトリクスと総得点の関係 / Proposal of new impact metrics and its relation with points in B.LEAGUE

プロバスケットB.LEAGUEの新しい選手評価指標としてWPA(Win Probability Added)を提案・算出しました.WPAは総得点との相関が弱く,得点とは異なる評価指標となっていること,および各チームのチーム構成の評価に利用できることを示しました.

電子情報通信学会第35回回路とシステムワークショップ(https://www.ieice.org/~kws/)で発表しました

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August 19, 2022
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  1. プロバスケットボール・B.LEAGUEにおける
    インパクトメトリクスと総得点の関係
    名城大学理工学研究科
    杉江幸治*,小中英嗣

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  2. 目次
    研究背景
    バスケットボールとスタッツ(統計)
    選手評価指標:インパクトメトリクス
    提案手法
    単調性・合理性を保証する勝敗確率モデル
    単調性リアルタイム勝敗確率を用いたWPAの算出アルゴリズム
    評価結果
    まとめ・今後の予定
    1

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  3. 研究背景
    バスケットボールではそれぞれの選手が関与したプレイの回数
    (得点,シュート数など)が記録される
    プロレベルではプレイ単位(得点とその方法,ボール保持の変更,
    選手交代などの事象とその時刻)まで記録・公開されている
    2

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  4. 研究背景
    バスケットボールではそれぞれの選手が関与したプレイの回数
    (得点,シュート数など)が記録される
    プロレベルではプレイ単位(得点とその方法,ボール保持の変更,
    選手交代などの事象とその時刻)まで記録・公開されている
    3
    選手の貢献度や活躍度を測るために使われる

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  5. 研究背景
    回数や割合を集計した単純なスタッツによる課題
    4
    課題1. コート上の全選手の貢献の評価
    課題2. 単一の指標での評価

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  6. 研究背景
    課題1「コート上全選手の評価」に対して開発された指標
    +/-(Plus/Minus,P/M)
    その選手がコート上にいた時間での得失点差
    課題2「単一の指標での評価」に対して開発された指標
    EFF(Efficiency)
    基礎的なスタッツの重み和
    P/MやEFFを発展させた指標:「インパクトメトリクス」
    PIPM,LEBRON,RPM,RAPTOR
    5

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  7. 研究背景
    既存インパクトメトリクスの課題
    6
    コート上にいたスタッツに
    記録されない選手の貢献を
    測定できていない.
    https://www.youtube.com/watch?v=qKde9M1gKvY&t=1311s
    2022/07/18 accessed

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  8. 研究背景
    勝敗確率の変化量を選手の評価に用いる手法
    得失点差に基づいてベイズ回帰モデルを用いる方法
    試合のリアルタイム勝敗確率モデルに基づいて
    ベイズ回帰モデルを用いる方法
    7

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  9. 研究背景
    勝敗確率の変化量を選手の評価に用いる手法
    得失点差に基づいてベイズ回帰モデルを用いる方法
    試合のリアルタイム勝敗確率モデルに基づいて
    ベイズ回帰モデルを用いる方法
    確率の合理性や単調性が保証されていない
    リアルタイム勝敗確率を用いている 8

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  10. 確率の合理性や単調性が保証されていない
    リアルタイム勝敗確率
    9
    試合経過時間



    S.K. Deshpande and S.T. Jensen,
    “Estimating an NBA player’s impact on
    his team’s chances of winning,”
    Journal of Quantitative Analysis in
    Sports, vol.12, no.2, pp.51–72, 2016.
    得点差が大きくなっても
    予測勝率が下がっている

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  11. 研究背景
    目的:インパクトメトリクスの提案および算出
    各試合時刻ごとに得点差に対して勝敗確率が単調性を保つ
    リアルタイム勝敗確率を用いる
    コート上の全選手を評価
    日本のB.LEAGUE,(特にB1リーグ)の選手を対象
    10

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  12. モデリング手法の概要
    モデリング手法
    各時間ごとの経験的勝敗確率に対して
    ロジスティック回帰を行うことで
    予測勝敗確率をモデリングする手法
    11

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  13. 各時間ごとの経験的勝敗確率の計算
    経験的勝敗確率の定義
    𝑤 Δ𝑠, 𝑡 =
    𝑂𝑤
    Δ𝑠, 𝑡
    𝑂(Δ𝑠, 𝑡)
    𝑡: 経過時間
    𝑖,𝑗: チーム添え字
    𝑠𝑖,𝑠𝑗
    : チーム𝑖,𝑗の得点
    Δ𝑠: 𝑠𝑖
    − 𝑠𝑗
    𝑂 Δ𝑠, 𝑡 : 経過時間𝑡ごとの
    Δ𝑠の発生回数
    𝑂𝑤
    Δ𝑠, 𝑡 : 𝑖が試合に勝利したときの
    経過時間𝑡ごとの
    Δ𝑠の発生回数
    12
    𝑡 = 1200[s]

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  14. 一般化線形モデルのあてはめ
    𝑤(Δ𝑠, 𝑡)に対して,各𝑡においてシグモイド関数に基づいて
    一般化線形モデルのあてはめを行うことで予測勝敗確率ෝ
    𝑤(Δ𝑠, 𝑡)を構築する.
    13
    𝑡 = 1200[s] 𝑡 = 1200[s]

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  15. モデリング結果
    14
    試合経過時間



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  16. Win Probability Added(以降,WPA)の定義
    その選手が出場してからコートを退場するまでに
    変化した試合の勝敗確率の量
    15
    単調性リアルタイム勝敗確率を用いた
    WPAの算出

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  17. 単調性リアルタイム勝敗確率を用いた
    WPAの算出
    選手 出場 チーム 𝒕 𝚫𝐬 ෝ
    𝒘
    a OUT A 702 9 0.65
    b IN A 702 9 0.65
    b OUT A 1200 12 0.78
    a IN A 1200 12 0.78
    16



    選手bのWPAは
    0.78 − 0.65
    5
    = 0.026



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  18. 評価結果:構築データ
    リアルタイム勝敗確率の構築データ
    本研究の対象はB.LEAGUE,特にB1リーグとする.
    B1リーグの2016年9月から2019年10月6日までの
    全1736試合の結果(Play-by-playデータ)を利用
    17

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  19. 評価結果:評価対象
    評価対象
    対象リーグ: B1リーグ
    期間: 2018年10月04日から2019年4月21日
    試合数: レギュラーシーズンの540試合
    選手数: 268人
    18

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  20. 評価結果:シーズン総得点とWPAの分布
    19
    選手のシーズン総得点とWPAの
    相関係数は0.2723
    相関が認められなかった
    シーズン総得点

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  21. 評価結果:シーズン総得点とWPAの分布
    20
    シーズン総得点
    ポジション
    PG SG SF PF C
    総得点 0 0 0.5 3.5 6
    WPA 4.5 0.5 0 3 2
    総得点: PF,Cが多い
    WPA: 偏りがない
    WPAは得点とは違う観点で
    選手の貢献度合いが測れる指標

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  22. 評価結果:出場試合数とWPAの分布
    21
    出場試合数とWPAの
    変数間の相関係数は0.7518
    強い正の相関が認められた
    試合数
    CHIBA (2018-19)

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  23. 評価結果:先発出場試合数とWPAの分布
    22
    先発として出場した試合数とWPAの
    変数間の相関係数は0.8238
    強い正の相関が認められた
    先発試合数
    CHIBA (2018-19)

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  24. スターターの選出や試合中の選手交代
    千葉ジェッツは
    合理的な采配が振るわれている
    評価結果:先発出場試合数とWPAの分布
    23
    監督が自由に行える戦略
    先発試合数
    CHIBA (2018-19)

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  25. 評価結果:ポジションごとのWPAの比較(PG)
    24
    選手名 チーム
    チーム
    勝利数
    チーム
    敗北数
    WPA 出場時間[s] WPA/sec
    富樫勇樹 千葉ジェッツ 52 8 3.2582 91869 3.55E-05
    五十嵐圭 新潟アルビレックスBB 45 15 2.9073 110591 2.63E-05
    渡邉裕規 栃木ブレックス 49 11 2.7970 93138 3.00E-05
    鵤誠司 栃木ブレックス 49 11 2.7505 89080 3.09E-05
    遠藤祐亮 栃木ブレックス 49 11 2.7358 87449 3.13E-05
    安藤誓哉 アルバルク東京 44 16 2.2628 84967 2.66E-05
    西村文男 千葉ジェッツ 52 8 1.5223 48295 3.15E-05
    篠山竜青 川崎ブレイブサンダース 40 20 1.4778 96748 1.53E-05
    柏木真介 新潟アルビレックスBB 45 15 1.4374 91256 1.58E-05
    藤井祐眞 川崎ブレイブサンダース 40 20 1.2935 93922 1.38E-05
    選手交代したときにチーム力が維持できていない

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  26. 評価結果:ポジションごとのWPAの比較(PG)
    25
    選手名 チーム
    チーム
    勝利数
    チーム
    敗北数
    WPA 出場時間[s] WPA/sec
    富樫勇樹 千葉ジェッツ 52 8 3.2582 91869 3.55E-05
    五十嵐圭 新潟アルビレックスBB 45 15 2.9073 110591 2.63E-05
    渡邉裕規 栃木ブレックス 49 11 2.7970 93138 3.00E-05
    鵤誠司 栃木ブレックス 49 11 2.7505 89080 3.09E-05
    遠藤祐亮 栃木ブレックス 49 11 2.7358 87449 3.13E-05
    安藤誓哉 アルバルク東京 44 16 2.2628 84967 2.66E-05
    西村文男 千葉ジェッツ 52 8 1.5223 48295 3.15E-05
    篠山竜青 川崎ブレイブサンダース 40 20 1.4778 96748 1.53E-05
    柏木真介 新潟アルビレックスBB 45 15 1.4374 91256 1.58E-05
    藤井祐眞 川崎ブレイブサンダース 40 20 1.2935 93922 1.38E-05
    選手交代してもコート上のチーム力が
    維持できる選手構成
    富樫選手の出場時間が長く彼にWPAが集中
    3選手に出場時間とWPAが分配されている

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  27. まとめ
     WPAとレギュラーシーズンの総得点との分布を示し,
    これらに相関がないことを示した.
     対象期間で最も勝利したチームに所属している選手のWPAと出場試合数,
    先発として出場した試合数の分布を示し,
    WPAと出場試合数,および先発として出場した試合数に
    相関があることを示した.
     PGの選手に注目してWPAとWPA/sec.の比較を行い,
    WPAおよびWPA/sec.を合わせて分析することで,
    チーム編成の課題や起用の方針について分析可能となることを示した.
    26

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  28. まとめ
    今後の予定
    ボール保持・非保持(攻撃・守備)に分割したWPAの算出
    WPAの妥当性の確認
    27

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