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PHPUnitのマニュアルを徹底解剖してみる パート2

kouki.miura
September 09, 2024

PHPUnitのマニュアルを徹底解剖してみる パート2

PHPUnutのマニュアルを要約しながら、実装されている機能・オプション等を見ていきます。

kouki.miura

September 09, 2024
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  1. パート1 SUMMARY ・1章 PHP拡張機能は cli, json, mbstring, xml, pov, xdebug ・1章 PHPUnitのためのphp.iniの設定

    ・1章 インストールはPHARがおすすめ ・1章 Global Installationはおすすめしない ・2章 expectException()で例外の発生をテスト ・2章 属性でDataProviderを指定できる ・2章 expectOutputRegex|String()で出力をテスト ・2章 不完全なテストの定義、スキップ、テスト間の依存関係(順序) パート1
  2. h2 h3 サマリ phpunitコマンドでテストランナーを起動。 Phpunit tests/ArrayTest.php を実行すると、カレントディレクトリからtests/ArrayTest.phpファイルを ロードしてArrayTestテストケースクラスを見つけて、テストを実行。 Outcome and

    Issues テストの結果をエラー、失敗、不完全、スキップ、合格および、テストの危険、 警告に分類する。 失敗とエラーを区別する。 エラーは失敗よりも修正が簡単なため、問題のリストが大量にある場合、先 にエラーの対応をする方が良い。 進行状況: .=合格、F=失敗、E=エラー、W=警告、R=危険、D=非推奨、N=注意、I= 不完全、S=スキップ 3. The Command-Line Test Runner
  3. h2 h3 サマリ Command-Line Options Configuration --bootstrap <file> テスト実行前に読込むPHPスクリプト。テスト対象 コードをロードする以外はするべきではない。

    -c | --configuration <file> XML構成ファイルを指定。カレントディレ クトリにphpunit.xml, phpunit.dist.xml, phpunit.xml.distファイル がある場合は不要。 --no-configuration カレントディレクトリにあるXML構成ファイルを使 用しない。 --no-extensions XML構成ファイルでい指定したディレクトリのPHARs からテストランナー拡張機能をロードしない。 --include-path <path> include_path先頭にパスを追加。 – d <key=value> php.iniパラメータを設定。 --cache-directory <dir> テスト結果、情報、分析等をキャッシュする ディレクトリ。 --generate-configuration XML構成ファイルを推奨デフォルト値で出 力。 --migrate-configuration 旧バージョンのXML構成ファイルを現在バー ジョンに更新。 3. The Command-Line Test Runner
  4. h2 h3 サマリ Command-Line Options Selection --list-suites XML構成ファイルに定義されたテストスイートをリスト表示。 --testsuite <name>

    XML構成ファイルに定義され、カンマ区切りで指 定したテストスイートを実行。 --exclude-testsuite <name> XML構成ファイルに定義され、カンマ 区切りで指定したテストスイート以外を実行。 --list-groups 利用可能なテストグループをリスト表示。 --group <name> カンマ区切りで指定したグループのテストを実行。 --exclude-group <name> カンマ区切りで指定したテストスイート以外 を実行。 --covers <name> 指定したクラス・メソッド・関数をカバーするテストを 実行。 --uses <name> 指定したクラスを使うテストを実行。 --list-tests テストをリスト表示。 --list-tests-xml <file> テストのリストを指定したXMLに出力。 --filter <pattern> 指定したテスト名パターンのテストを実行。複数パ ターン指定可。 --test-suffix <suffixes> 指定したファイル名末尾のテストを実行。 3. The Command-Line Test Runner
  5. h2 h3 サマリ Command-Line Options Execution Isolation --process-isolation 各テストを個別のプロセスで実行。 --globals-backup

    各テスト前にグローバル変数・スーパーグローバル変数を保存、テスト後に復 元。 --static-backup 各テスト前にクラスの静的プロパティを保存、テストに復元。 Risky Tests --strict-coverage コードカバレッジの測定を厳密にする。 --strict-global-state グローバル状態の変更を厳密にする。 --disallow-test-output テスト中の出力を厳密にする。 --enforce-time-limit テストサイズに基づく時間制限を適用。 --default-time-limit <sec> 時間制限がないテストのデフォルト時間制限。 --dont-report-useless-tests 何もしないテストは報告しない。 Automatically stop when… --stop-on-defect 最初にエラー、失敗、警告、危険が発生した場合にテストを停止。 --stop-on-error|failure|warning|risky|deprecation|notice|skipped|incomplete エラー、失敗、警告、危険、非推奨、通知、スキップ、不完全を確認したときにテストを停止。 Exit with error code when… --fail-on-warning|risky|deprecation|notice|incomplete|skipped 警告、危険、非推 奨、通知、不完全、スキップが1件以上あればテストを失敗とする。 Test Result Cache --cache-result 並び替え等のためにテスト結果をキャッシュする。 --do-not-cache-result テスト結果をキャッシュしない。 Test Order --order-by <order> default, defects, depends, duration, no-depends,  random, reverse, sizeのカンマ区切りでテストを並び変える。 --random-order-seed <N> ランダムで並び変える場合のシードを指定する。 3. The Command-Line Test Runner
  6. h2 h3 サマリ Command-Line Options Reporting Console --colors <flag> never,

    auto, always を指定して出力結果に色を付 ける。 --columns <n> 進捗状況出力の列数。 --columns max 進捗状況出力の列数を最大にする。 --stderr stdoutではなく、stderrに出力する。 Progress and Result Printing --no-progress 進捗状況を出力しない。 --no-results テスト結果を出力しない。 --no-output 何も出力しない。 Details about Issues --display-incomplete|skipped|deprecations|errors|notices| warnings 不完全、スキップ、非推奨、エラー、通知、警告の詳細を表示。 --reverse-list 欠陥を逆順で出力。 Alternative Output --teamcity 進捗状況とテスト結果をTeamCity形式で出力。 --testdox テスト結果をTestDox形式で出力。 3. The Command-Line Test Runner
  7. h2 h3 サマリ Command-Line Options Logging --log-junit <file> テスト結果をJUnit XML形式でファイルに出力。

    --log-teamcity <file> テスト結果をTeamCity形式でファイルに出力。 --testdox-html <file> テスト結果をTestDox形式(HTML)でファイルに出力。 --testdox-text <file> テスト結果をTestDox形式(TEXT)でファイルに出力。 --log-events-text <file> イベントをファイルに出力。 --log-events-verbose-text <file> 。テレメトリ情報を含むイベントをファイルに出力。 --no-logging XML構成ファイルで指定されたログ出力設定を無視してログ出力しない。 Code Coverage --coverage-clover <file> コードカバレッジレポートをClover XML形式でファイルに出力。 --coverage-cobertura <file> コードカバレッジレポートをCobertura XML形式でファイルに 出力。 --coverage-crap4j <file> コードカバレッジレポートをCrap4J XML形式でファイルに出力。 --coverage-html <dir> コードカバレッジレポートをHTML形式でファイルに出力。 --coverage-php <file> シリアル化されたコードカバレッジレポートをファイルに出力。 --coverage-text=<file> コードカバレッジレポートをテキスト形式でファイルに出力。 --coverage-xml <dir> コードカバレッジレポートをXML形式で指定したディレクトリに出力。 --warm-coverage-cache コードカバレッジレポートに必要な静的分析用キャッシュ。 --coverage-filter <dir> コードカバレッジレポートにdirを含む。 --path-coverage パスカバレッジを計測する。 --disable-coverage-ignore コードカバレッジを無視するためのメタデータを無効にする。 --no-coverage XML構成ファイルで指定したコードカバレッジを無視してカバレッジ計測しない。 Miscellaneous -h|--help 使用状況を出力。 --version バージョンを出力。 --atleast-version <min> バージョンがminより大きいか確認する。 --check-version PHPUnitが最新版か確認する。 3. The Command-Line Test Runner
  8. h2 h3 サマリ PHPUnitはプロジェクト全体のテストや一部のコンポーネントのすべてのクラスのテスト 等を構成できる。 Composing a Test Suite Using

    the Filesystem シンプルなパターンはすべてのテストケースのファイルをテストディレクトリに保存するこ と。PHPUnitはテストディレクトリを再帰的に検索してテストを自動検出する。 通常、srcディレクトリのクラス構造をテストディレクトリのクラス構造に反映する。 src/ : ソースコード test/unit : ソースコードに対応するテストコード test/integration : 統合テストコード PHPUnitテストランナーにtestディレクトリを指定するとすべてのテストを実行する。 特定のテストコードのみや--filterオプションで実行するテストを細かく制御できる。 Composing a Test Suite Using XML Configuration XML構成ファイルを使用してテストスイートを構成できる。 XML構成ファイルを使用すれば引数やオプションなしでテストランナーを実行できる。 --list-suitesオプションでXML構成ファイルに定義されたすべてのテストスイートのリス トを出力する。 --testsuiteオプションでXML構成ファイルに定義された特定のテストスイートを実行で きる。 4. Organizing Tests(テストを構成する)
  9. h2 h3 サマリ テストは通常、「配置、実行、アサート」の構造になる。「配置」=Fixtures(準備)。 準備が単一オブジェクトの場合もあれば、複雑なオブジェクトグラフの場合もある。 PHPUnitはテスト間でのセットアップコードの再利用をサポートする。 テストメソッド実行前にsetUp()テンプレートメソッドが呼ばれる。 テストメソッド実行後に成功・失敗に関係なくtearDown()テンプレートメソッドが呼ばれる。 setUp、tearDownは各テストメソッドに対して1回ずつ実行される。 setUp、tearDownは必要が無いテストメソッドでも呼び出されることに注意すること。

    継承関係のテストクラスでparent::setUp()呼び出しを忘れるリスクがあるが、 PHPUnit\Framework\Attributes\Before|Afterを利用すればリスクを軽減できる。 More setUp() than tearDown() setUp()でファイルやソケット等の外部リソース割り当てた場合のみtearDown()を実装する必要 がある(完全に対照的ではない)。 Sharing Fixture 複数テスト間でデータベース接続を共有するとテスト実行を高速化できる。 setUpBeforeClass()、tearDownAfterClass()テンプレートメソッドは、テストケースクラス の最初のテスト実行前と、最後のテスト実行後に呼ばれる。 テスト間でフィクスチャを共有する設計は本来正しくない(密結合)。 Global State グローバル変数やクラスの静的プロパティを使用するコードをテストするのは困難。 --globals-backupオプションまたはXML構成ファイルでbackupGlobals=”true”を設定する とグローバル変数への変更が他のテストに影響しないようにできる。 5. Fixtures(準備)