Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

Bet AI Day 2026丨AIを「使う」から、AIが「働く」へ ― LayerXが進める...

Avatar for LayerX LayerX PRO
September 03, 2026

Bet AI Day 2026丨AIを「使う」から、AIが「働く」へ ― LayerXが進める「組織AI」の社会実装

2026年9月3日に開催されたイベント「Bet AI Day 2026」における登壇資料です。

■ 概要
もはやAI・LLMの利用は殆どの企業で日常となりました。しかし、個人がAIを使って生産性を高めることと、AIが企業の労働力として継続的に価値を生み出すことの間には、依然として大きな隔たりがあります。

AIを組織の中で働かせるためには、モデルやAgentを導入するだけでは足りません。業務プロセス、データ、権限、セキュリティ、評価、コスト管理、そして継続的な改善の仕組みまで含め、企業そのものをAIネイティブに再設計する必要があります。

昨年のBet AI DayでLayerXは、「人とAI Agentが共に働く未来」を掲げました。本講演では、その1年後の現在地として、バクラク、Ai Workforce、ALTERNA、AgenticSec、FDE/AI Builder、そしてLayerX自身の組織づくりを通じて、AIを実業務に組み込み、継続的な顧客価値へ変えてきた取り組みを紹介します。

「個人がAIを使う」段階から、「AIが組織の一員として働く」段階へ。LayerXが考えるAIネイティブ企業の姿と、その実現に向けた次の戦略をお話しします。

■ 登壇者情報
代表取締役 CTO 松本 勇気
X: https://x.com/y_matsuwitter

株式会社Gunosy、合同会社DMM.comのCTOを経て、2021年3月よりLayerX代表取締役CTOに就任。開発や組織づくり、ならびにFintechとAI・LLMの2事業の推進を担当。2019年には日本CTO協会の立ち上げに関わり、理事として活動したのち、2025年より顧問に就任。

■ 関連リンク
・イベント特設サイト: https://layerx.co.jp/events/2026/bet-ai-day/
・コーポレートサイト: https://layerx.co.jp/
・X Tech 公式アカウント:https://x.com/LayerX_tech

#BetAIDay

Avatar for LayerX

LayerX PRO

September 03, 2026

More Decks by LayerX

Other Decks in Technology

Transcript

  1. Bet AI Day 2026 AI Agents at Work AI Vision

    12:10-12:50 AIを「使う」から、AIが「働く」へ 「組織AI」の社会実装 松本 勇気 Yuki Matsumoto
  2. 1年前、LLMをとにかく使おう、と話しました レベル5 完全⾃動運転 AIが主体 レベル4 特定条件下における 完全⾃動運転 通常の運⽤範囲においては、AIが 業務をほぼ完璧に運⽤できる。 レベル3

    AIがある程度の業務を運⽤できるものの、 こまめに⼈間の介⼊が必要。 レベル2 いくつかの仕組みを組み合わせることで、 AIが⼈間の業務の⼀部を⾃動化していく。 条件付き⾃動運転 特定条件下での⾃動運転 ⼈間が主体 あらゆる条件下で、AIがすべての業務を 実⾏し完了できる。 レベル1 運転⽀援 レベル0 マニュアル 単純作業の⼀部をAIが実⾏する。 全て⼿作業。
  3. ⾃律性‧能⼒向上 01 02 03 04 ベンチマーク飽和 「⼈間超え」の性能 Loopの設計‧⾃律化 圧倒的な低価格化 Claude

    Mythosの登場、 METRのベンチマーク 飽和 CyberSecurity能⼒に 代表される「⼈間超え」 の性能 Loopを閉じる能⼒の 獲得、そしてLoopを 設計する段階に⾄る 来年の今頃、おそらく 同様の知能が 1/50以下の価格に
  4. 作ることが希少ではなくなった Claude Opus 4.5以降のモデル×Coding Agentは作ることのあり⽅を変えた。 Codingする、ということがほぼ無くなり、何を作るか決めることの重みが⼤きくなる。 依然として、最後の品質評価はボトルネック。 Claude Code Harness

    Engineering Claude Fable 5 現在 2025年5⽉ごろ。AIに 2025年12⽉ごろ。 2025年6⽉ごろ。 全てがAI化したわけ コードの実装を任せ、 Claude Opus 4.5の登場から、 Harness⾃体を設計 ではない。 レビューするという コードを1⾏も書かなくなった 可能な、Agentを構築 「何を作るか」の スタイルの誕⽣。 という声が急増。 するLLMとも⾔える 意志決定と検証は AIを⾃律させるための 世代の登場。 未だ残る専⾨的作業。 Harness議論が増える。
  5. Token MaxxingとToken Economics 2026年初頭からのToken Maxxing Movementから、過剰なAI投資へ。 反動としてのToken Economics / Token

    Management。 ⽬的に応じてOpen Weight Model等適切な軽量モデルを選定する時代に。 モデルの中⼼シェアは中‧軽量級モデルへ。 現在 2025.12 ~2026.03 Claude Opus 4.5 Token Maxxing Token Economics / Token Management Tokenを消費すればする だけSoftwareが⽣まれる 環境に到達。 とにかく⼤量のTokenを消費 しLearningを蓄積、より多く のアウトカムを⽣み出す⼈材 を重視するブームの到来。 TaskとModelの組み合わせを 最適化し、Tokenあたりの アウトカムを最⼤化する⽅向 へ。
  6. チャット起点からイベント起点へ、同僚としてのAgent OpenClawの登場に端を発する、Event起点に⾃律的に業務を⾏うAmbient(常駐型)Agentの波。 ユーザーが呼び出す、ではなく勝⼿に仕事をして⼈に聞く、アクティブなAgentへ。 これから これまで イベント起点のAgent チャット起点のAgent ◦◦について 教えてください はい、

    以下の通りです イベントの例 新着 検知しました。 対応を進めます! レポート作成 予定 ‧‧‧ 更新 AI ユーザーが質問‧依頼することで、 Agentが応答する受動的な体験 ユーザー 質問‧依頼 Agentが回答 変化 情報を収集‧整理 AI 関係者へ通知 ✓ アクションを実⾏ イベントを起点に、Agentが⾃律的に業務を実⾏し、 ユーザーに価値を届ける能動的な体験 イベント発⽣ (システム/外部) Agentが検知し ⾃律的に実⾏ ユーザーに 価値を提供
  7. 「個⼈AI」から「組織AI」へ この3年で個⼈単位のAI活⽤は進んだ これからは組織全体でのAI活⽤の最適化へ 個⼈業務は劇的に効率化、 他⽅で組織全体へのAIインパクトはまだ出ていない 誰もが安全‧安価に⾼品質のAIを 組織全体で活⽤できる ChatGPT Aさんの使い⽅ Claude

    Bさんの使い⽅ 組織で共通セットアップされたAI Copilot Cさんの使い⽅ × プロンプトが属⼈化 × 再現性が × データがつながらない × ナレッジが蓄積されない × 権限管理が弱い × 業務知識 (Knowledge) データ‧ API連携 権限‧ セキュリティ ワークフロー 統合 コスト管理 社内ナレッジや ドキュメントを 活⽤ 社内データや 外部システムと 安全につながる アクセス制御‧ 監査ログで 安全に利⽤ 業務プロセスに 組み込み 再現性を確保 利⽤状況の可視化 最適化で 無駄を削減 い コストが⾒えない‧ 最適化できない 組織の全員が、同じ品質‧同じ安全基準で AIを業務に活⽤できる
  8. Token Managementと⽣産性 全社でLLMを全⼒で利⽤、その中でしか⾒えない知⾒が多くあった。 組織AIおよびToken ManagementのためのLLM Gateway等の投⼊で、コントロールされた活⽤へ。 Token Maxxing期 Enabling活動 Shepherd

    • Coding Agent Setup • MCP Gateway • Guardrails • Scheduler • …etc 当時500⼈を超える全社組織で制 成果 約なく⼤量のLLM活⽤、⼀⼈2~30 万円を超える利⽤が⽣まれる。 • 開発⽣産性の⼤幅増加、 参考指標としてcommit数 学びと最適化 • LLM Gateway • AI Token Cost Analyzer • 各業務における組織AIの整備 ◦ Salesportal ◦ Owlox ◦ …etc 3倍 • 営業⽣産性向上やあらた な経営スタイル(後述へ の道が拓ける)
  9. AIによるボトルネックの移動 LLMとCoding Agentの進化により、コードを書くことが安価に。 要件定義や検証、アウトカムの創出にボトルネックが移動した。 これまで 仕様 実装 検証 リリース 検証

    リリース Coding Agentに よって⾼速化 現状 仕様 何を作るかの重要性が ⼤きくなった 実装 実装物が増え、 安全に、正しく動作するものか 把握するコストが⼤幅に上昇
  10. デジタル化のボトルネックを解消し続ける 「すべての経済活動を、デジタル化する」ために、実装の⾼速化と伴⾛、検証(セキュリティ)や AI-BPOによる確実なデジタル化、内側からのデジタル化などあらゆる⼿段を取り続ける。 Platform Engineering AgenticSec Pentest 社内外のAgent実装を加速する Platformの洗練化。 AgentによるE2Eな脆弱性検証で

    安⼼して使えるソフトウェアへ。 ⾦融産業の内側からのAX‧DX アセマネ‧証券の1プレイヤー として引き続きデジタル化。 AI-BPO AI×⼈間の最適な実⾏体制を 実践し、DXを届ける。 Mission すべての経済活動を、 デジタル化する。 Agent⽣成Agent Platformを駆使し、 複雑な業務⽀援Agentを1⽇で⽣み出す。 FDE/Deployment Strategist お 様のデジタル化に伴⾛する スペシャリスト。
  11. 業務完了のために今必要なのはAI Builder Agentと共に働くこととなる全ての業務において変⾰の時。これを実現するAI Builderを求めています。 技術‧AI理解 事業‧ ドメイン理解 構想⼒ 変⾰⼒ 推進‧PM⼒

    特にLLM‧Agentの 対象となる事業や これまでの常識‧ 現状の課題や既に Agent Nativeな変 技術的な性質‧限 領域に対して学び ⼿法にとらわれな ある組織⽂化を理 ⾰を実際に前に進 界を理解し、 続け、factを集め、 い、Agentによって 解‧尊重したうえ めるための段取り 正しく活⽤へ導く 深く理解しようと 初めて可能となる で、Agent Native ‧プロジェクトマ ことが出来るか。 し続ける姿勢。 新たなデジタル化 な状況へ変化させ ネジメントの⼒。 の在り⽅を、対象 る改⾰の実現⼒。 領域において構想 できる。