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経営層を開発者体験向上にコミットさせる方法論 ~ Developer eXperience Day 2024 ~

経営層を開発者体験向上にコミットさせる方法論 ~ Developer eXperience Day 2024 ~

# Developer eXperience Day 2024
LT/CM動画

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放映時間①:Day1(7/16・火) 15:45-16:00の休憩タイム: 特別会場
放映時間②:Day1(7/16・火) 16:45-17:00の休憩タイム: A会場
放映時間③:Day2(7/17・水) 13:45-14:00の休憩タイム: B会場
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# 概要
- この1年の開発者体験向上の取り組み
- 経営層にコミットしてもらうメリット
- 経営層にコミットしてもらう方法

Tech Leverages

July 16, 2024
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Transcript

  1. © 2024 Levtech Co., Ltd. 2 この5分でお伝えしたいこと 1. What:経営層コミットが開発者体験向上のKeyFactor 2.

    Why:コミットできる経営層を巻き込み、開発組織に信頼を輸入する。 3. Who:巻き込む狙い目→「目標の時間軸が長い人」 4. How:①知識 + ②可視化 + ③追体験 = コミット 開発者体験の向上をしたいけれど、 いまいち推進力を持てていない企業の一助になれば。
  2. © 2024 Levtech Co., Ltd. 3 レバテック株式会社 事業企画室 兼 DevRel責任者

    ヤマモトヒロキ Yamamoto Hiroki 経歴 ご紹介 • レバテックのマーケティング責任者 • フリーランス採用プラットフォームのPdM • 事業企画室 責任者 • DevRel責任者(兼任)
  3. © 2024 Levtech Co., Ltd. この1年間で行った開発者体験の向上に関わる施策群 はじめに 4 2023年7月 経営層コミット開始

    CTO室 立ち上げ 技術的負債の解消 • 意思決定パスの変更 • 優先度決定軸の変更 • システムのリプレイス/リ ファクタ/リニューアル Metricsの計測 • DX Criteria • 開発者体験/習慣サーベイ • Four Keys Metrics DevOps推進G 立ち上げ DevRelチーム 立ち上げ システム戦略策定 • 事業戦略のすり合わせ • システムと組織の理想の 言語化 DevOps/ツール投資強化 • NewRelic導入 • Autify導入 • デザインシステムの構築 技術支援の強化 • 技術支援制度の刷新 • 勉強会支援 • 技術顧問の契約 技術広報の強化 • カンファレンス登壇8本、 スポンサー6本 • テックブログ 15本/月
  4. © 2024 Levtech Co., Ltd. この1年間で行った開発者体験の向上に関わる施策群 はじめに 5 2023年7月 経営層コミット開始

    CTO室 立ち上げ 技術的負債の解消 • 意思決定パスの変更 • 優先度決定軸の変更 • システムのリプレイス/リ ファクタ/リニューアル Metricsの計測 • DX Criteria • 開発者体験/習慣サーベイ • Four Keys Metrics DevOps推進G 立ち上げ DevRelチーム 立ち上げ システム戦略策定 • 事業戦略のすり合わせ • システムと組織の理想の 言語化 DevOps/ツール投資強化 • NewRelic導入 • Autify導入 • デザインシステムの構築 技術支援の強化 • 技術支援制度の刷新 • 勉強会支援 • 技術顧問の契約 技術広報の強化 • カンファレンス登壇8本、 スポンサー6本 • テックブログ 15本/月 経営層が「コミットする側」に回るといろいろ早い
  5. © 2024 Levtech Co., Ltd. コミットさせる方法 12 Who:誰を巻き込むべきか? 1. 目標の時間軸が長い人

    ◦ 「単年でストレッチしたPL責任」を負う人物と、開発者体験の向上は相性が悪い ◦ 逆に、「2~3年の事業の収益性/事業拡張性」に責務を持っている人が相性がいい 2. 投資志向性(不確実耐性)が高い ◦ 不確実性の高い投資への耐性が高く、提案力・稟議突破力も高い人 ◦ マーケティングや広報や人事など、投資~回収期間が長い職務は相性がいい 3. 他経営層からの信頼残高が十分、声が大きければ尚可 ◦ 一定期間、「事業成果につながるかわからないけど信じて任せてもらう」になる ◦ 輸入したはずの信頼残高が途中で底を尽きてしまうリスクを避ける
  6. © 2024 Levtech Co., Ltd. コミットさせる方法 13 巻き込むプロセスは以下の通り 1. 知識

    ◦ 起点は非エンジニア目線。とっつきやすさ重視で。 2. 可視化 ◦ 得た知識と、自社の実態を数字で繋ぐ 3. 追体験 ◦ 過去事例を知識とつなぎ、未来のリスクを具体化
  7. © 2024 Levtech Co., Ltd. コミットさせる方法 14 ①知識→起点は非エンジニア目線。とっつきやすさ重視で。 • 刺さりやすさ、理解のしやすさ

    ◦ 「開発者体験/開発生産性」ではなく「経営」を起点としているほうがベター ◦ 「開発者向け」ではなく「非開発者向け」のコンテンツがベター • おすすめ ◦ 「人が増えても速くならない ~変化を抱擁せよ~」倉貫 義人 (著) ◦ 「エンジニアリング組織論への招待」広木 大地 (著) ◦ 「CTOの頭の中:技術を財務で表現する」Shin Takeuchi(note)
  8. © 2024 Levtech Co., Ltd. コミットさせる方法 15 ②可視化→得た知識と、自社の実態を数字で繋ぐ • DX

    Criteria(日本CTO協会) ◦ 結果を参照/相対比較 • 開発者体験サーベイ • 開発者習慣サーベイ • Four Keys 体感的には、上から順に効果あり。 開発生産性の具体数値は、遠い。 ⇧ DX Criteria ⇧ 開発者体験サーベイ ⇧ Four Keys ⇧ 開発者習慣サーベイ
  9. © 2024 Levtech Co., Ltd. コミットさせる方法 16 ③追体験→過去事例を知識とつなぎ、未来のリスクを具体化 • 自社のシステムと事業の歴史の共有

    ◦ 年次でシステムの変遷 ◦ 行った意思決定と生まれた負債 • パターンごとの未来シナリオ ◦ 開発者体験/開発生産性を、あげた未来と あげなかった未来 ◦ 「今年は良くても来年・再来年で詰みます」 ⇧ システムの変遷を研修
  10. © 2024 Levtech Co., Ltd. 18 この5分でお伝えしたいこと 経営層が「説明を受ける側」ではなく、 「コミットする側」に回るといろいろ早い 1.

    What:経営層コミットが開発者体験向上のKeyFactor 2. Why:コミットできる経営層を巻き込み、開発組織に信頼を輸入する。 3. Who:巻き込む狙い目→「目標の時間軸が長い人」 4. How:①知識 + ②可視化 + ③追体験 = コミット
  11. © 2024 Levtech Co., Ltd. コミットさせる方法 20 Who:誰を巻き込むべきか?(再掲) 1. 目標の時間軸が長い人

    ◦ 「単年でストレッチしたPL責任」を負う人物と、開発者体験の向上は相性が悪い ◦ 逆に、「2~3年の事業の収益性/事業拡張性」に責務を持っている人が相性がいい 2. 投資志向性(不確実耐性)が高い ◦ 不確実性の高い投資への耐性が高く、提案力・稟議突破力も高い人 ◦ マーケティングや広報や人事など、投資~回収期間が長い職務は相性がいい 1・2を満たす経営層が見当たらない組織において、 開発者体験をより良くする営みは実現が難しい。