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中規模・ミドルTier開発組織におけるDevRelの戦略と実行と成果 - DevRel Gui...

中規模・ミドルTier開発組織におけるDevRelの戦略と実行と成果 - DevRel Guild Conference Mini -

# DevRel Guild Conference Mini
19:00~19:20 セッション②:「中規模・ミドルTier開発組織におけるDevRelの戦略と実行と成果」

Tech Leverages

August 28, 2024
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Transcript

  1. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. 中規模・ミドルTier開発組織における DevRelの戦略と実行と成果 DevRel

    Guild Conference Mini 2024/08/29 レバテック株式会社 DevRel ヤマモトヒロキ
  2. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. 自己紹介 こんにちは!レバテックでDevRelやってます! •

    名前:ヤマモトヒロキ • キャリア:マーケ→PdM→事業企画→DevRel • 趣味 ◦ #猫、#麻雀、#ボドゲ • Xフォローしてね ◦ @Ymmt169
  3. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. レバテック開発部 社員数 52

    人 平均年齢 30 歳 新卒・中途 1 : 9 数字で見るレバテック開発部(参考)
  4. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. レバテック開発部のDevRel DevRelって多義的ですよね。弊社DevRelのメイン守備範囲は↓ 対

    社外 カンファレンス 社外交流会 対 社内 社内勉強会 制度充実化 開発者体験向上 テックブログ 指標や目標値は明確におかずに、 「①イケてる開発組織にする/認知する」「②社外に向けて発信して伝える」
  5. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. レバテック開発部のDevRelの変遷 1年で大きく変化!! テックブログ

    カンファレンス 開発者体験 採用 離職率 Before After 年間2本 毎月10~15本 年間0回 登壇8回,スポンサー6回 5.3 6.2 8人/年 20人/年 1(相対値) 0.6(相対値) 👏 👏
  6. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. レバテック開発部のDevRelの変遷 毎月コンスタントに投稿、アウトプット文化が醸成👏 After

    毎月10~15本 登壇8回,スポンサー6回 6.2 20人/年 0.6(相対値) →投稿数・PV数 Zenn上で上位1%(4/540)
  7. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. レバテック開発部のDevRelの変遷 エンゲージメント指標および開発者体験も向上👏 After

    毎月10~15本 登壇8回,スポンサー6回 6.2 20人/年 0.6(相対値) Before After 改善率 仕事を通じて成長を実感できてい るか 56 62 111% 優秀で刺激をもらえるメンバーと 働けているか 61 74 121% 自分が向き合っているシステム/ プロダクトに自信/愛着があるか 46 52 113% 開発に集中できる環境か 40 54 135% 全体的な開発者体験 5.31 6.23 117%
  8. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. レバテック開発部のDevRelの変遷 テックブログ カンファレンス

    Before 年間2本 年間0回 とはいえ、1年前までは... アウトプット文化 なし 有名なエンジニア なし 技術広報担当 なし お金の投資 なし
  9. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. レバテック開発部のDevRelの変遷 開発者体験イメージランキング上位には遠く及ばない。 有名なエンジニアもいないし、技術広報体制も厚くない。

    「...しかし、うちにも技術と熱量と良いメンバーが居る!」 「...実はイケてるところあるし、もっと発信していきたい!」 そんな会社が大半だと思います。
  10. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. 先行事例・アンチパターンの分析 • 初手で「アウトプットをして、頑張って継続する」が悪手

    • アウトプット頑張る、でどうにかなるのは強者の戦略 →ツヨツヨ以外の開発組織でこれやるとだいたい詰んでる、続かない 技術 ブラン ディング 認知・ フィード バック 受信 技術発信 実践 インプッ ト
  11. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. 課題設定・何が起きるか 継続のモチベーションが低下する要因 •

    「やれそう・やりたい・やらねば」モチベーション三原則 ◦ やれそう:方法論が示され、コストも低いこと ◦ やりたい:インセンティブがあること ◦ やらねば:意味があること、成果が組織ミッションに紐づくこと • コストが高くつき、モチベの源泉もなく、組織意義も曖昧だと継続でき ない
  12. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. 課題設定・何が起きるか 技術発信の継続が難しくなる要因 •

    インプット/実践の枯渇(発信できるようなネタが無い) • 受信・FBの枯渇(誰にも読まれてない、反応がない) • 意味・意義の薄れ(成果につながってる感触がない) そこからくる学習性無力感(やっても意味がない) 技術 ブラン ディング 認知・ フィード バック 受信 技術発信 実践 インプッ ト
  13. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. 戦略 ①「アウトプットできない要因をなくす」 ②「アウトプットを社外に届ける」+「社外FBを社内に届ける」仕組み化

    をやってから技術発信を強化していく 技術 ブラン ディング 認知・ フィード バック 受信 技術発信 実践 インプッ ト
  14. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. ①コストの引き下げ 1-1.経営層コミット 技術

    ブラン ディン グ 認知・ フィー ドバッ ク 受信 技術発 信 実践 イン プット • 前提:DevRelそれ自体が、不確実性が高い投資領域の特性を持つ • 継続していくには、時間的/金額的な投資優先度を維持することが必要 →先に経営層も含めて、DevRelへの理解と投資優先度の合意形成が必要 →経営層もDevRelにコミットする or DevRel組織の裁量を強める DXD2024「経営層を、開発者体験向上にコミットさせる方法論」
  15. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. ①コストの引き下げ 1-2.技術投資 技術

    ブラン ディン グ 認知・ フィー ドバッ ク 受信 技術発 信 実践 イン プット • 挑戦的な技術領域への投資を強化
  16. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. ①コストの引き下げ 1-3.技術支援制度の刷新 技術

    ブラン ディン グ 認知・ フィー ドバッ ク 受信 技術発 信 実践 イン プット Tier1企業群を参考に刷新 • 技術書支援:技術書購入を月1万円補助 • Udemy法人会員:Udemy講座学び放題 • カンファレンス費用補助:有料カンファレンスの費用を全額補助 • 技術顧問メンタリング:外部技術顧問や外部メンターとの相談 「技術支援制度の企画・提案の方法論 ~予算額を数十倍にした話~」
  17. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. ①コストの引き下げ 1-4.開発者体験および関連資料の計測 技術

    ブラン ディン グ 認知・ フィー ドバッ ク 受信 技術発 信 実践 イン プット 開発生産性・開発者体験および関連指標と、技術発信系の因果相関を計測 ⇧ DX Criteria ⇧ 開発者体験サーベイ ⇧ 開発者習慣サーベイ
  18. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. ②FB強化の仕組みづくり 2-1.テックブログのZennへの移行 読まれないものは書き続けられない。

    • 発信力の強いエンジニアがいる • 自社にすでにフォロワーがついている 以外の開発組織については、Zennが推奨。 技術広報LT大会「荒廃したテックブログの再生」 技術 ブラン ディン グ 認知・ フィー ドバッ ク 受信 技術発 信 実践 イン プット
  19. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. ②FB強化の仕組みづくり 2-3.Xでの反応を自動収集 Xで言及されたポストを自動収集

    • 99% ポジコメントなので嬉しい • たまにその技術領域で著名な方が言及 • コメント見つけたら書いた方に共有 • ネガFBの収集および炎上対策にもなる 技術 ブラン ディン グ 認知・ フィー ドバッ ク 受信 技術発 信 実践 イン プット
  20. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. ②FB強化の仕組みづくり 2-4.月次キックオフで表彰 開発組織の月次キックオフでいい記事を称賛

    • PV数やいいね数などは関係ない • 編集長の独断と偏見で「いい記事」 • 関連技術書を粗品としてプレゼント 技術 ブラン ディン グ 認知・ フィー ドバッ ク 受信 技術発 信 実践 イン プット
  21. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. ②FB強化の仕組みづくり 2-5.登壇アンケートFB アンケート内容は必ず本人+全体にFBしていく

    技術 ブラン ディン グ 認知・ フィー ドバッ ク 受信 技術発 信 実践 イン プット
  22. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. ②FB強化の仕組みづくり 2-6.成果のFB 「技術広報が採用や技術ブランディングにつながっている」というFB

    技術 ブラン ディン グ 認知・ フィー ドバッ ク 受信 技術発 信 実践 イン プット ←Zenn PV ←カジュ面 PV
  23. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. ③発信強化 前提:約半年かけて①②を整備し、2024.1から発信の強化をスタート 2023.7-9

    2023.10-12 2024.1-3 2024.4-6 ①コストの引き下げ 技術 ブラン ディン グ 認知・ フィー ドバッ ク 受信 技術発 信 実践 イン プット ②FB強化の仕組みづくり ③発信強化 2024.7-9
  24. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. ③発信強化 3-1.社内外の発信機会をカテゴライズ •

    初期は文化化されやすく低コストで始めやすいテックブログ主体 • 中期以降はカンファレンス登壇や社外勉強会などで露出強化 技術 ブラン ディン グ 認知・ フィー ドバッ ク 受信 技術発 信 実践 イン プット
  25. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. ③発信強化 3-2.フェーズ管理 発信の強化も、おおきく3段ロケットでフェーズを管理

    • 2024.1-3:初動の垂直立ち上げ • 2024.4-6:一般化 • 2024.7-9:露出の強化と関係構築 技術 ブラン ディン グ 認知・ フィー ドバッ ク 受信 技術発 信 実践 イン プット 2024.1-3 2024.4-6 ③発信強化 2024.7-9 垂直立上 一般化 露出強化
  26. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. ③発信強化 3-2.フェーズ管理 2024.1-3:初動の垂直立ち上げ

    • 技術発信に積極的な数名でミニマムサクセスを目指す時期 • ゴール:社内「めっちゃアウトプット増えたなあ」と感じている状態 • キックオフでも何度も方針/思想を共有していく 技術 ブラン ディン グ 認知・ フィー ドバッ ク 受信 技術発 信 実践 イン プット
  27. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. ③発信強化 3-2.フェーズ管理 2024.4-6:一般化

    • デビュー者数を重要視(目標設計はしないが計測はしてた) • ゴール:過半数がアウトプットをし、文化化されていく ◦ アウトプットへの初期ハードルをとにかく下げる 技術 ブラン ディン グ 認知・ フィー ドバッ ク 受信 技術発 信 実践 イン プット
  28. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. ③発信強化 3-2.フェーズ管理 2024.7-9:露出の強化と関係構築

    • カンファレンスの登壇 • カンファレンスのスポンサー • 共催イベント・勉強会の開催 • 事例掲出 技術 ブラン ディン グ 認知・ フィー ドバッ ク 受信 技術発 信 実践 イン プット
  29. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. レバテック開発部のDevRelの変遷 1年で大きく変化!! テックブログ

    カンファレンス 開発者体験 採用 離職率 Before After 年間2本 毎月10~15本 年間0回 登壇8回,スポンサー6回 5.3 6.2 8人/年 20人/年 1(相対値) 0.6(相対値) 👏 👏
  30. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. まとめ 「アウトプット」から始めずに、「継続の仕組み化」から。 •

    技術発信の継続が難しくなる要因 ◦ インプット/実践の枯渇(発信できるようなネタが無い) ◦ 受信・FBの枯渇(誰にも読まれてない、反応がない) ◦ 意味・意義の薄れ(成果につながってる感触がない) • おすすめの手順 ◦ ①アウトプットできない要因をなくす ◦ ②アウトプットを社外に届ける+社外FBを社内に届ける仕組み化 ◦ ③技術発信を強化していく
  31. © 2024 Levtech Inc All Rights Reserved. まとめ We Are

    Hiring! • 幅広めにDevRelを募集してます~! ◦ ハイリドキ! ◦ おはなししましょう! & DMください! • 懇親会で話したいこと・話せること・聞きたいこと ◦ 開発組織とDevRelの関係性 ◦ 事業上のDevRelの意義とは ◦ 予算の取り方・稟議の通し方 ◦ DevRel専任って採用すべき?兼任すべき? ◦ スポンサーって意味あるの? ◦ 最近勉強会系って飽和していないか?