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現場力を向上させるプロジェクトファシリテーションの実践

 現場力を向上させるプロジェクトファシリテーションの実践

2007年8月31日に行われたPMシンポジウム2007での講演の際に使った資料です。

NotebookLMにて要約されたこの資料の概要

この資料は、プロジェクトファシリテーション(PF)の実践に焦点を当てたものであり、PMシンポジウム2007で松本潤二氏によって発表されました。PFは、個々人のスキルを集約してチームの成果を100%以上に引き上げることを目指し、リーダーシップコラボレーション型を促進すると定義されています。資料では、作業かんばん、計画ゲーム、朝会、ペアワーク、バーンダウンチャート、にこにこカレンダー、振り返り(KPT)といった具体的な手法と事例を紹介し、現場力の向上とモチベーションの活性化を図る方法を解説しています。最終的には、柔軟な対応や自己変革の重要性を強調し、プロジェクト成功に向けたメンバーの自律的な行動を促すアプローチが示されています。

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Transcript

  1. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 1 現場力を向上させる

    プロジェクトファシリテーションの実践 PMシンポジウム2007 2007年08月31日 松本屋 松本潤二 体験して学ぶプロジェクトファシリテーション
  2. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 2 現場力を向上させるPF

    ⚫プロジェクトファシリテーションとは ⚫体験を通しての学習 ⚫心理学的視点 ⚫自分の行動を変える
  3. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 3 プロジェクトファシリテーション

    ⚫ 個々人のスキルは重要です。そして、ここで取り上げる のは、集まった個人のスキルを100%以上に発揮させ るチーム作りとしての、「プロジェクトファシリテーション (PF)」です。  (株)永和システムマネジメント、オブジェクト倶楽部 平鍋健児氏の資料より ⚫ リーダシップコラボレーション型を促進 ⚫ 計画と実行のため、協力し創発的に成果の創出を促す ⚫ モチベーションに着目し現場の活性化を促す ⚫ 個人の自立と自律を促す ⚫ 相反する考えや主張を、共通の問題として捉え プロジェクトの成功に向かって団結させる
  4. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 4 PFに関する情報

    ⚫オブジェクト倶楽部 ◆プロジェクトファシリテーション ➢ http://www.objectclub.jp/community/pf/ ⚫プロジェクトファシリテーションを推進する会 ◆メーリングリスト ➢ http://groups.yahoo.co.jp/group/ProjectFacilitation/ ◆Project Facilitation Project wiki ➢ http://ProjectFacilitationProject.go2.jp/wiki/
  5. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 5 事例紹介

    ⚫作業かんばん ⚫計画ゲーム ⚫朝会 ⚫ペアワーク ⚫バーンダウンチャート ⚫にこにこカレンダー ⚫振り返り(KPT)
  6. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 6 作業かんばん(ソフトウェアかんばん)

    ⚫ ToDo,Doing,Doneの3つのブロックに分割 ⚫ 2週間の作業タスクがすべて貼られる ⚫ 今日の仕事 ◆朝会でDoingに移動 ◆終わったらDoneへ ⚫ タスクは2時間まで ◆集中力 ◆見通し感
  7. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 7 計画ゲーム

    ⚫イテレーションのゴールを共有化 ◆要件や仕様の理解と明確化 ◆ユースケースとストーリー ◆実現可能なゴールの設定 ⚫作業計画の立案 ◆要件単位で見積もり ◆要件を作業手順に分割 ◆作業手順で詳細に見積もり ⚫自分たちで見積し計画する事
  8. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 8 朝会

    ⚫スタンドアップで軽快にテンポ良く ◆全体で15分間、決まった時間に必ず開始 ◆昨日の報告、今日の計画、気付いた問題点 ◆今日の計画の際に、自身の仕事にコミットする ⚫問題点ではすべて挙げる ◆今の体調を言う ◆小さくても言う ⚫形骸化に注意 ◆役割を交代したりテンポ を変えたりする
  9. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 9 ペアワーク

    ⚫基本的に全ての作業をペアで実施 ◆文書作成や校正もペア ⚫メリット ◆クロスチェックによりケアレスミスが激減 ◆設計や製造の段階で品質の劣化防止 ◆集中力の維持・向上 ◆テスト工程の圧縮 ➢特にバグ発生時の戻り作業 ⚫互助意識
  10. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 10 バーンダウンチャート

    ⚫進捗の数値が視覚化され直感的に理解 ◆過去と現在から未来が予測できる ⚫必ず終わりがあることを明示 ◆自分達の進捗上の位置を 視覚的に表現 ⚫モチベーション向上につながる ◆プレッシャーにもなりえる
  11. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 11 にこにこカレンダー

    「にこにこカレンダー」の名付け親、 さちさちさんの言葉 つらい気持ちの人も、 体調の悪い人も、 変化のない毎日の人も シールを貼っていくうちに、 このカレンダーが ニコニコマークで いっぱいになればいいなぁ、 と言う気持ちで ニコニコカレンダーとつけました。 ⚫一日終わって帰るときに貼る ⚫その時の心境や気持ちを表現 ⚫通常、見えない物を見る
  12. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 12 振り返り(KPT法)

    ⚫Keep/Problem/Tryで振り返り ⚫Keepからノリ良く開始 ◆最初は恥かしい ⚫Problemでダメな事象を抽出 ◆個人攻撃にならないように ⚫Tryで行動可能なものに ◆標語化に注意 ⚫次のイテレーションへ ◆学習のサイクルを繋げる
  13. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 13 見えることと見せることで変わる

    ⚫あまりにも見えない情報が多すぎる ◆進捗の度合い ◆メンバのモチベーション ⚫見えるようにする ◆いやでも見えるようにする ◆壁に張り出すなど ⚫単に情報の開示ではない ◆潜在意識に見せる(直感的) ◆言語情報をイメージ情報にする
  14. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 14 気持ちを見えるようにする

    ⚫にこにこカレンダー ◆毎日の終わりに自分自身に向かって問いかける ◆プロジェクトメンバが他人の様子を見て、互助の気 持ちが生まれる ◆個人の色味や、全体の色味からもプロジェクトの 現状がイメージとして受け取れる ◆単純に楽しい
  15. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 16 自分のスタイルを創り出す

    ⚫仕事に対する姿勢や考え方 ◆自分の目標や、人生の上での意味は? ◆想い入れは?大事にしている価値観は? ◆最高の学びを得ていますか? ⚫自分らしさ ◆あなたの自分らしさとは? ◆最大限に発揮するとどうなるか? ◆可能性、リスク、自分の気持ち
  16. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 17 学習パターンの例

    無いところから作り出す 有るものから新しいものを作り出す 有るもの自分なりに使う 有るものを使う 次の ステージへ
  17. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 18 学習パターンの例

    何がすべきか自分で考え行動 指示の前に自分で考え行動 指示を元に自分なりに行動 指示通り行動 次の ステージへ
  18. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 19 柔軟に対応する

    ⚫ 十人十色、同じ人はいない ◆オーダーメードの感覚で、フィットするものを選択 ⚫ コーチングの考え方や在り方が有効 ◆「自分で考えて行動する」良い見本 ◆押し付けでなく、相手に合わせて創り出す
  19. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 20 結局は・・・

    ⚫ 誰かを変えようとせず、自分が変わる ◆誰かを意のままに変えるには、大きなエネルギーが必要 ◆自分を変えるのは自分次第 ⚫ 自らの意思で行動する ◆今まで以上の充実感や達成感 ◆より深い経験と自信
  20. All rights reserved, Copyright © 2007, 松本屋 J.Matsumoto 21 参考

    ⚫ アジャイルプロセス協議会 ◆ http://www.agileprocess.jp/ ⚫ アジャイルアライアンス ◆ http://www.agilealliance.org/ ⚫ プロジェクトファシリテーションを推進する会 ◆ http://groups.yahoo.co.jp/group/ProjectFacilitation/ ⚫ オブジェクト倶楽部(プロジェクトファシリテーション) ◆ http://www.objectclub.jp/community/pf/ ⚫ コーチングバイブル ◆ コーチング・バイブル―人がよりよく生きるための新しいコミュニケーション手法 ➢ ローラ ウィットワース、フィル サンダール、ヘンリー キムジーハウス 著/東洋経済新報社 ⚫ 事例協力 ◆ 有限会社アッズーリ(http://www.azzurri.co.jp/)