Mercari Tech Research Vol.5

2018年7月に、メルカリメンバーが、
ドイツ、オランダ、フィンランドとスウェーデンで、
各自のテーマを調査し、その報告会を行った際の資料になります。

Transcript

1. Vol.5 1
2. Mercari Tech Research Night 2018/09/06 Vol.5
3. タイムテーブル 19:15 ~ 開場 19:30~ Mercari Tech Researchについて 19:35~ セッション1：ドイツ編 19:55~ セッション2：オランダ編 20:15~ セッション3：フィンランド/スウェーデン編 20:35~ フリータイム 21:30 終了 3
4. 企画者支援制度レポート-ベルリン- Mercari Tech Research Berlin 7/26-7/30 Growth ＆ Marketing @JP 中島 功之祐 @konosuke
5. 自己紹介 中島 功之祐(なかじま こうのすけ), @konosuke 2018年4月 メルカリ入社 Growth ＆ Marketing New Business @JP プロデューサー（PM） メルカリJPでの新たなビジネスを創る！ 5
6. 目次 • ドイツの概要 • ベルリンのMaaS • ベルリンのFintech • ベルリンのスタートアップ事情 ドイツでのCtoC売買の現状や、MaaSの未来、 スタートアップで働く人達へのインタビュー内容などは懇親会で話しましょう！ 6
7. なぜベルリンに行ったのか？ ・世界一のMaaS大国であるドイツ 　その中でも一際盛り上がっているのがベルリン (MaaSだけでなくFintechやその他スタートアップも多数) ・今の担当領域の将来展望の検討 ・日本と経済的には近いドイツで働く人達のマインド 7
8. スタートアップが集まる街ベルリン 8 ・人口は357万人（東京の37%）うち25歳以下は25% ・2015 年の Global Startup Ecosystem Ranking のス　　 タートアップの成長指数で1位 ・ドイツのスタートアップの16.8%はベルリンで生まれ、　その数 は毎年500社近く ・ドイツの大きな投資の100件のうち63件はベルリン ・行政もスタートアップ向けの 起業パッケージをつくっている ・仮想通貨Liskの生まれた地
9. ドイツの概要 9
10. ドイツの概要 GDPは世界4位 ヨーロッパ1位 EC市場規模は 7.7兆円 カーシェア大国 ドイツ ドイツの3大自動車メーカーで売上 高が55.4兆円 イギリスに次ぐヨーロッパ2位 前年比12%増 amazon.deが全体の53% BMWとダイムラーで合計400万人 の会員。車両台数は2万台 10
11. ドイツの概要 11 ・中古車の個人間売買の割合 　　　ドイツ　　 80%　 　　 　日本 4~5%
12. ベルリンのMaaS 12
13. MaaSって何？？ 13
14. MaaSってなに？ 14 ・MaaS（Mobility-as-a-Service）とはすなわち「移動のサービス化」 　クルマや自転車、スクーターなどを「モノ」として提供するのではなく、 「サービス」として提供をする。 例）タイムズカープラス, トヨタのe-Palette など
15. カーシェア【Drivenow】 15 ・BMWが運営。2011年に開始 ・会員数：2016年は68万人、2017年は100万人 ・車両台数は6,000台 ・料金は33円/1min 。その中には保険料金やガソリン代なども含まれている ・平均利用時間は30min ・売上高：92億 ・損失：22億
16. カーシェア【Drivenow】 16 徒歩5min以内にどこにでもある 好きな車を選ぶ 15分間の予約が可能
17. カーシェア【Drivenow】 ロゴが分かり やすいのです ぐ見つかる 17
18. カーシェア【Drivenow】 18 ICカードで鍵を開ける 事前登録のパスワードを入れる エンジンを切ってアプリ内でシェア を終了
19. カーシェア【Drivenow】 どこでも乗り捨てが可能！ 19
20. 配車タクシー：【My taxi】 20 ・2009年ハンブルグ発、現在はダイムラーの子会社 ・利用者は全世界で 1490万（116%増） ・ほとんどがEVなので、走っていても音がしない。快適。 ・10回ほど乗ったがすべて 5min以内に来た
21. 配車タクシー：【My taxi】 21 目的地を入力してOrder ドライバーとマッチ 黄色でMy taxiと書いている
22. 配車タクシー：【Mytaxi】 22 メーターが確認できる 料金の支払いはApp or Cash メールにて領収書を受領
23. シェアスクーター：【Coup】 23 ・電気で動くスクーターの台湾発シェアリングサービスを台湾の Gororoとボッシュが運営 ・2016年の開始。ベルリンで 1,000台 ・30分340円、1日2,300円という料金設定 ・1回の充電で約60マイル（約97km）走行可能 ・電気なので本当に音がしないので突然現れて怖い
24. シェアスクーター：【Coup】 24 徒歩圏内にどこにでもある アプリで解錠。ヘルメットを装着 ボタンを押してスタート
25. ベルリンの電車【BVG】 25
26. ベルリンの電車【BVG】 26 アプリ内で切符が購入可能 改札には誰もいない ＆ 改札もない ボタンを押して乗車
27. ベルリンの電車【BVG】 こんなに人がたくさんいて 抜き打ちチェックは不可能 .. 電車の中では何をしても OK 化粧でもダンスでも料理でも 一度もチェックされなかったの で、無銭乗車できてしまう。でも バレたら7,000円.. 27
28. MaaSプラットフォーム【Free2Move】 28 ・2017年2月にリリース。すでに 100万以上のユーザーを獲得 ・フランスのPSAグループの会社。提携先企業は 45社以上 ・決済手数料は無料 ・ヨーロッパとアメリカの 17都市以上で利用可能
29. MaaSプラットフォーム【Free2Move】 29 アプリ内であらゆるMaaSアプリを 探せる 予約＆決済もアプリ内で完結 必要のないアプリは非表示にもできる
30. ベルリンはまさに「所有」から「利用」 へのムーブメントの真っ只中！　　　　 30
31. ベルリンのFintech 31
32. ベルリン発ネットバンク：【N26】 32 ・ベルリン発の無料の銀行口座。銀行業を取得している ・支店も専用ATMも一切存在しない ・現在、欧州17ヵ国から利用可能で、2年で100万人が開設 ・最短8分で開設可能 ・資金調達は200億円以上（ピーター・ティールも出資） ▼特徴 ・入出金は提携のATMやスーパーマーケットのレジで可能 ・Transferwiseと提携。海外送金が可能 ・友人同士の送金も無料 ・無料クレカも配布。落とした場合はアプリから利用停止
33. ベルリン発オンラインバンク：【N26】 33 引き出し or 預け入れが可能な提携先 提携しているスーパーのレジでバーコードを見せ ると、キャッシュが引き出せる
34. ベルリン発オンラインバンク：【N26】 友人など他の人に送金可能 Google payもアプリ内で利用可能 どこでどれだけお金を使ったか 家計簿も自動でつけてくれる コメントをつけてMoney beam! Transfer wiseとも提携をしてい るので海外送金もアプリ内で可能 リアルのデビットカードを 落としてもアプリから利 用を止められる 34
35. その他フィンテックスタートアップ ▼Simple surance ・ベルリン発のオンライン保険代理店 ・2,500を超えるEC事業者と提携 ・31カ国展開 ・EC内でシンプルに保証を付与可能 ・日本にも拡大をしたい ・楽天の投資が入っている ▼Lendico ・ロケットインターネットのパクリビジネス のひとつ ・PtoPの個人ローンプラットフォーム ・Lending culbのパクリ 35
36. ベルリンのスタートアップ事情 36
37. ベルリンで働くCEO達 37
38. ベルリンで働く人たちとは？ 38 ▼ベルリンのスタートアップで働く人達 ・役職とかに拘らずに、自由に自分が好きなことをとことんしている。 ・世界を変えたい、何か新しい価値を生み出したい、という若者が多い。 ・コーワキングスペースやベンチャー間のコミュニティが多く、 　優秀な人材も多く集まってきているため新しいものを作れる環境が整っている ▼ドイツと日本 ・今までは国の成長性や国民性が似ていた ・ただドイツは日本を失敗のモデルケースとして、どんどん挑戦マインドになっている ・大企業のボードメンバーの動きが凄く早いのも日本のようにならないため。。 ・スタートアップと大企業が手を組み、相乗効果を生んでいるのがドイツ。
39. ベルリンで働く人たちとは？ 39 ▼エンジニアの環境は？ ・平均年収700万 ・スタートアップは外国人割合50%：公用語が英語 ・外国人がすごくビザが取りやすい。配偶者も働くことができる。 ・シードステージのスタートアップが多い ▼MaaSについて ・ベルリンは4人に1人は25歳以下と若く、合理的。それは移動に対しても合理的 ・A地点からB地点に移動する、という行為において手段は問わない。求めるのはただ「安く・ 早く・快適に」移動できるかどうかだけ ・これからもっとたくさんの優秀なエンジニアやデザイナーなど、クリエイターたちがベルリンに 集まってMaaSを盛り上げていく ・景観を壊さない程度の利便性・合理性を追求してほしい
40. 何でも質問してください！ 40
41. @mexryoma 企画者支援制度レポート-オランダ- Mercari Tech Research netherlands
42. • 自己紹介 • オランダの基本情報 • 実はオランダはスタートアップ大国らしい • 自動運転が発達する理由 • まとめ アジェンダ 42
43. 今日伝えたいこと • 技術はあくまで必要条件であって十分条件ではない • 真の技術革新には以下の4点が必要 ◦ 政府の規制緩和 ◦ 技術の発達 ◦ インフラ ◦ 国民の理解 43
44. • Ryoma Tsuboi(24) • 2018/4に新卒で入社 • メルチャリ / プロデューサー(Product Manager) • 高校の時に1年メキシコに留学 • 大学時代にイスラエルに在住 • イスラエルのアドテクを日本に輸出してました 自己紹介 44
45. 45 アムステルダムの基本情報
46. • 背が高い • 風俗合法 • チューリップ • マリファナ合法 • ハイネケン • ノートルダムの鐘 • 風車 アムステルダムのイメージって？ 46
47. • 人口：1718.4万人 (2017/12月) • 公用語：オランダ語 • 英語話者率：90% • GDP：8245億円(2017年) 世界18位 • スマホ普及率：87%(Android 58% / iOS 47%) • エンジニアの平均給与：€45,857(約600万円) オランダの基本情報 47 参照：外務省HP
48. 48 知られざるスタートアップ大国
49. 参照： https://www.hubspot.com/european-tech-scene/cities?name=amsterdam49 EUでスタートアップにとってホットな街アムステルダム • 2015年3月にEU内でLondonの次の2番目となる拠点としてアムステルダムが選ばれた • 優秀なエンジニアが多まる ◦ 住みやすい環境 ◦ 平均所得の高さ (ベルリン、ロンドン、パリよりも高い ) ◦ 移民を受け入れる文化が強い • UberやNetflix、TeslaがEUのHeadquaterをアムステルダムに置いている UberやNetflix、TeslaがEUのHeadquaterをアムステルダムに置く
50. 50 若い力も確実に取り込むオランダ政府の取り組み • アイントホーフェンはフィリップスの創業地としても知られデザインとテクノロジーの街と呼ばれている • 自動運転のスタートアップ Amberが生まれたのがアイントホーフェン大学 • 日曜日のアイントホーフェン大学で話しかけた学生 (本学生ではなかった …)との世間話 ◦ 起業には前向き ◦ オランダの大学は奨励金が手厚い ◦ 給料が高い アイントホーフェン工科大学に訪問
51. 51 モビリティ先進国
52. KPMGが定義する「自動運転実現」の必須要素 52 • Policy & Legislation ◦ 政府や自治体が定める法律や規制 • Technology & Innovation ◦ 技術や革新 • Infrastructure ◦ インフラ • Consumer Acceptance ◦ 国民許容度
53. 世界一の自動運転先進国　オランダ 53 参照：KPMGレポート ・ ・ ・
54. 開放的なモビリティへの規制 54 日本 オランダ 小型車両 ・6キロメートル毎時を超える速度を出すこと ができない ・ヘルメットの着用 ・電動アシストバイク 25km 全ての小型車両の法定速度は一律で時速 25km 自動運転 ・道路交通法第70条で「制御不可能な」場合 はドライバーが即座に対応する必要がある ・自動運転を合法とするウィーン交通条約を 日本は批准していない “The Netherlands is the ideal testing ground” - 政府公式サイトにて表明 参照：https://diamond.jp/articles/-/169532?page=2 「オランダこそ自動運転の実験に最も適した国である」
55. 自動運転のオンデマンドライドサービス グローバルな3次元高精度地図を 作るために日中韓企業と大型提携 世界初の自動運転の実験 55 規制緩和のおかげで出来る様々な挑戦 参照： https://jidounten-lab.com/w_2153 https://readwrite.com/2017/08/03/dutch-amber-self-driving/ 世界初 = 他国企業よりもPDCAを回せる機会が多い
56. 56 自動運転の鍵になる充電ポート • CAR2GO　〜電気自動車のシェアリングサービス〜 • DaimerAG(Mercedez Benz)の子会社として、 2008年にスタート • 250万人の会員を誇り、 1万4千台の乗り物をを 26拠点で提供 • アムステルダムは電気自動車のみで 350台、電気自動車を提供するのはオランダ以外にドイツとスペインのみ。 • 充電ポートは国として力を入れており、 2018年までに4000箇所の設置を目標にしている 現代でのインフラが将来のインフラに繋がる
57. • OVfiets & Fietsdepot　〜国営のシェアサイクルと駐輪場〜 • 3.8ユーロ/24hのシェアサイクル • 観光客に特に人気だが、地元民もよく使う • 最終的に指定の駐輪場（駅内の駐輪場が中心）に戻せば、一時的に街中のどこにおいてもオーケー • 街中には他にも似たような民営のシェアサイクル屋さんがあり、 5ユーロ/1h・8ユーロ/24hくらいで貸してた • FiestSpotは基本無料だが 8週間を過ぎるともしくは不正駐輪で撤去される • 主要な駅周辺に複数ある (アムステルダム駅周辺に 10箇所) 57 自転車大国オランダ 画像引用 ：https://thenextweb.com/insider/2015/10/19/meet-the-internet-connect ed-dutch-system-making-it-easier-to-find-a-spot-to-park-your-bike/ オランダでメルチャリの乗り捨て型のシェアサイクルが流行らない理由
58. 58 自転車大国だからこそ希少性に価値がある • VANMOOF　〜サブスクリプションモデルの自転車メーカー〜 • 創業：2008年 • 総調達資金：$8M • 展開地域：オランダ、ドイツ、台北、イギリス、アメリカ、東京 • レンタルモデルではなく、サブスクリプションモデル ◦ オーナーシップ感 ◦ 購入障壁と払っている感覚をなくす 物欲はみんなと違うものを持ちたいという相対的比較欲求によって生まれる
59. 59 自転車大国だからこそ奇抜な発想も生まれる • LOPIFIT　〜歩ける電動自転車〜 • 創業：2017年8月 • 価格は2000ユーロ/1台 • 展開している市場 オランダ、ベルギー、ドイツ、スウェーデン、イギリス、アメリカ • BtoBtoCのモデル(製造会社⇨バイク販売店⇨顧客 ) • 電動ではなくあえてエコで持続可能なプロダクトを作りたいという創業者の思い 「効率化や機械化だけを考える時代は終わった。これからは企業は持続可能な製品を作るべきだ」
60. 60 アムステルダムの街中 • 道路は車道・軽車両道路・歩行者道路に分かれている • 小型車や原付は自転車と同じ道を走っている • 自転車は車両という認識があり、信号もそれぞれ異なる • 通行人も自転車を車両と認識しており、車道を渡る感覚で歩いている カオスな中に生まれる秩序
61. 自動運転の実現に向けた必須要素 • Policy & Legislation ◦ 自治体の積極的な規制緩和 ◦ 法定速度規制 • Technology & innovation ◦ 三次元高精度地図の here ◦ 自動運転のオンデマンドライドサービス Amber • Infrastructure ◦ 今は電気自動車、将来的に必要な自動運転のための充電ポートの確保 ◦ 専用道路の確保 • Consumer Acceptance ◦ 国民の様々なモビリティに対する理解度 ◦ ルールと習慣 61
62. まとめ • 技術はあくまで必要条件であって十分条件ではない • 真の技術革新には以下の4点が必要 ◦ 政府の規制緩和 ◦ 技術の発達 ◦ インフラ ◦ 国民の理解 62
63. ぼやき 63 民間企業が一丸となって日本政府をもっと動かさねば！
64. 64 Q&A
65. Finland / Sweden Tech Research Yujin Tsumuraya 65
66. 1. フィンランド・スウェーデンの概要 2. テックリサーチにいった理由（スカンジナビアのC2C） a. フィンランド：Tori b. スウェーデン：Blocket 3. ヨーロッパでのC2C展開の戦略 4. コンタクトレスペイメントと社会エコシステムの話 5. まとめ Index 66
67. Yujin Tsumuraya / 円谷 雄人 新卒で株式会社ECナビ（現：VOYAGE GROUP）入社 2010年 独立 日本発の工芸品や作品を海外へ販売する事業を開始 2013年 フランスで事業展開 2015年 帰国とともに株式会社ビズリーチに参画 スタンバイ事業部のプロデューサーを担当 2017年 株式会社メルカリ 　 プロデューサー（PM）として新規事業を担当 67
68. フィンランド 人口　550万人（ヘルシンキ 60万人） 経済規模　2,360億 USD 平均所得　326万円 物価（あくまで参考値） • 平均的なランチ 13€（1,690円） • ビッグマック　 7€（910円） *1€ = 130 JPY 68
69. スウェーデン 人口　990万人（ストックホルム 90万人） 経済規模　5,110億 USD 平均所得　340万円 物価 • 平均的なランチ 111kr (1,332円) • ビッグマック76kr (912円) *1kr = 12 JPY 69
70. Question : On a map Q1) Which one is Finland? Q2) Which one is Sweden? ① or ② or ③ or ④ ① ② ③ ④ 70
71. Answer : Scandinavia Finland : ③ Sweden : ② 71
72. テックリサーチにいった目的 1. スカンジナビアでのクラシファイドサービスの使われ方 2. C2Cマーケット今後の展望 3. ペイメントを含めたインフラサービス成長の仕方 FYI, 発表者とC2Cの出会いはフランスでした。 フランスにて以下のサービスをよく使っていたが、本サービスもスカンジナビアの会社が 運営している。 Le bon coin（フランスのクラシファイドサービス） https://www.leboncoin.fr/ 72
73. Schibsted Media Groupについて スカンジナビアの老舗メディア会社。 Schibsted（シブステッド） https://www.schibsted.com/ • 設立年：1839年 ◦ What began in 1839 as a small publishing company founded by Christian Schibsted, has evolved and grown into an international corporation with interests in a wide variety of areas. • 従業員数：8,000名 • 国：22カ国 参照元：Q2 2018 London roadshow presentation, 29.08.2018 73
74. Finland • クラシファイドサービス Tori https://www.tori.fi/ • 居住エリアを選択 • 取引するには連絡して会う • メール or SMS or Tel • 支払い • 現金（手渡し） • オンライン決済（一部） Pivo • 受け取りに行く 74
75. Sweden • クラシファイドサービス Blocket https://www.blocket.se/ • 居住エリアを選択 • 取引するには連絡して会う • メール or SMS or Tel • 支払い • 現金（手渡し） • ペイメントサービス Swish • 受け取りに行く 75
76. 総括 • クラシファイドサービスの認知度高い： Blocketは国民の99％認知 • 一部、シッピングOKの取引はあるが大部分が実際に会う必要がある • キャッシュレスは（コンタクトレスペイメントの文脈で）進んではいるが 未だにキャッシュを使う層はいる ◦ Blocket内のSwishでの決済の割合は全取引の 1/4程度 ◦ フィンランドでもSiirtoというペイメントサービスがはじまってる • 社会全体のエコシステムが良かった ◦ ペットボトルは0.2€ 76
77. Helsinki 77
78. ヘルシンキ市内 スカンジナビアでは短い夏。 日本が異常気象のようにフィンランドも 稀に見る暑さでした （って言っても28度ぐらい） ここのビルにTori（Schibsted）が入って ます→ 78
79. 建築物や歴史的建物 1. Academic Bookstore a. 20世紀を代表するモダニズム建築家ア ルヴァ・アアルト（Alvar Aalto）が、1969 年に設計したアカデミア書店 （Akateeminen Kirjakauppa） 2. Old Market Hall a. 1889年からやってるフィンランドの伝統 的なマーケット。チーズ、魚介類、野菜、 フルーツやケーキなどが買えます ① ② 79
80. Toriに関して（数字面） GMV 600m euros = 780億円（年間） 65億円（月間GMV） MAU 200万 = 全人口の40%が使用してる（フィンランド人 口500万人） 参照元 ：https://www.slideshare.net/zakoranssi?utm _campaign=profiletracking&utm_medium=sssit e&utm_source=ssslideview 80
81. Tori（UI・UX） 1. 地域を選ぶ 2. 検索する 3. 欲しい商品を選ぶ 連絡するボタンを押して、 ・チャットする ・直接SMSする （電話番号を公開している場合は） 左ボタン : Get a phone call 右ボタン : Send a message 81
82. Tori（取引） SMSで連絡して、 実際に会いに行く 購入方法は多くの場合、 現金で支払う 結果、、 82
84. 困ったなぁ... 84
85. 結論 • C2Cの支払いが現金だとお釣りに困る（当たり前だけど） • ピッタリ払うためには、銀行振込か提携しているペイメントシステムを使う必要がある 85
86. Stockholm 86
87. Schibsted Media Group　（Blocketのオフィス） Central Stationから歩いて5分程度 線路を挟んで反対側にはGoogle Stockholm 87
88. Blocket（UI・UX） 1. 地域を選ぶ 2. 検索する 3. 欲しい商品を選ぶ 4. 購入するには、 • メッセージを送る • 電話する（公開している場合） • SMS送る（公開している場合） 値引きをすると→のようなデザインになる • WAU 500万人= 全人口の45% • STR 60% 88
89. Blocketに関して C2Cマーケットプレイスの考え方 1. Item ValueとWillingness to Pay （自発的支払水準）の関係性で考える 2. Item Value（商品価格）が消費財の市場に関して は、必然的に供給過多なマーケットになる ＝Supplyerが多くなる 3. Blocketがメインのマーケットにしているのは、 Item Valueの中〜上の価格帯になる a. Middle Class : 家具・家電・デバイス b. High Class　: 不動産、求人、車 ※High Classに関しては、それぞれBlocketとは別ブランドを持っている 不動産　: https://www.hemnet.se/　/　車：https://www.bytbil.com/ Blocketは全体のトラフィックエンジンとして、ポジションを確立する（している） スウェーデン国民の99％が認識している Blocketでものを探して、各ブランドサイトにトラフィック誘導する 89
90. App payment Siirto https://siirto.fi/ スカンジナビアでの３つの銀行が登録できる • Nordea(スカンジナビアの銀行　※本社ストックホルム→ヘルシンキ） Siitro via Nordea • OP Bank（フィンランドの銀行） • S-Pankki（フィンランドの銀行） Pivo https://pivo.fi/ ToriのApp内で使える決済方法 出品者が支払いの受け取りに選ぶことができる 90
91. Contactless payment スカンジナビアでは、もともとコンタクトレスペイメントの土壌が広まっていて、 Apple PayやSwishなどの アプリでのペイメントがスムーズ クレジットカードのマシーンとコンタクトレスペイメントは共通 91
92. Payment service ePassiのように外部のペイメントサービスと提携して、 通貨の異なる国を行き来しても通貨交換する必要がないサービ スは増える アリペイとも連携してるから、中国系の観光客は楽だと思われる この手のスウェーデンとフィンランドを結ぶペイメントサービスは 今後増える想定 理由は、スウェーデン通貨はクローナでフィンランドはユーロのた め現金だけ持って、この 2カ国を移動するとお互いの通貨が使え なくて不便。 ※SwishもSiirtoもNordeaと連携してるから、アプリさえ入れてお けば両方使える。 92
93. エコシステム • ペットボトル • 飲み終わったペットボトルを返却 マシーンに返す • 0.2€ 戻ってくる • レンタルバイク • ソーラーパネルで発電して充電 93
94. まとめ • C2Cのマーケットで活躍しているプレイヤーは当たり前の思考として、ペイメント機能を作って、ク レジットカードやローンを提供できる戦略を取ったほうが高収入モデルになることを自明の理とし て捉えている • C2Cの中にB2Cをマージしていくときは、 Item Valueが高まっていくと比例して信頼度を求められ るため、B2C（Professional Sellers)の割合が高まっていく • アプリ決済サービス（特に Swish）は使っている人はほぼ毎日使うユーザー体験を実現できている が、結局C2C領域ではまだそこまで広まっていない （キャッシュへの信頼度とのバランス） • 異なる通貨がまたがる地域にペイメントサービスは発展していく （そもそもインサイトとして通貨交換という課題があるため） 94