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2026 教材学会 小野沢 発表資料

2026 教材学会 小野沢 発表資料

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小野沢美明子

October 16, 2026

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  1. 1|本発表の目的および理論的視座 本発表の目的と資料 目的 1 園長の書面回答 教育・保育方針 クオッパヌンミ保育園の事例を 手がかりに、子どもの参加と保 育者の関わりを「協働参加」の 視点から検討する。

    2 観察記録・写真 制作活動の展開 3 担任保育者の説明 関わりと実践の変化 教育・保育方針と制作活動における 子どもと保育者の関わりを関連づけて考察 02
  2. 1|本発表の目的および理論的視座 分析概念としての「協働参加」 “ 保育者と子どもがお互いの発想や行為に関わり合いながら、活動内容を更新し、 ともに創るプロセス (小野沢,2026,p.14) 子どもの参加 保育者の参加 子ども自身の積極性だけに帰さない。 子どもの考えや行為に、保育者がどう応答

    し、活動に関わるかという関係性から捉え る。 子どもの活動を外側から補助することに 限定しない。 子どもの考えや願いを受けとめ、自らの 計画や関わり方を問い直し、ともに探究 する。 同じ場所で同じ作業をすることではなく、両者の相互作用が活動の内容と展開にどう関わるかを見る。 03
  3. 1|本発表の目的および理論的視座 「社会的世界の広がり」と分析の視座 社会的世界の広がり 1 活動の展開における子どもの参加の仕方 提案や行為が、活動の内容・素材・表現方法にどう関わるか 保育者と子どもがともに 関わり合い、活動が当初 の計画や予想を超えて創 造的に展開していく過程

    2 保育者の参加と実践の変化 子どもの発想への対応と、それに伴う関わり方の変化 (小野沢,2026) 子どもが、人・モノ・事象との 関わりを通して、活動の意味や 自らの役割を他者とともに創り 変える。 創造的な展開と社会的世界の広がり 3 他者や対象との関係、役割、意味づけがどう変化するか 関係性と活動の意味の変化に着目する 04
  4. 2|クオッパヌンミ保育園の教育・保育 協働参加の視点からみた教育・保育方針 1 2 3 4 子どもを能動的な主体と 捉える 自分の興味・関心に基づき グループの活動の計画と実

    施に参加する。 保育者が多様な参加を支える 安全で励ましのある雰囲気 をつくり、疑問や考えを表 すことを支える。 疑問や考えを伝え合う 他の子どもや保育者との対 話が、活動を広げ、深める 可能性を開く。 計画を見直し、更新する 子どもの発想や活動の展開 に応じて、年度の途中でも 内容を変える。 保育者も 探究する共同体の 一員 意見の対立や役割・ 責任の調整も、関係 性を創る過程として 捉える。 園長の書面回答(2025年11月13日)をもとに整理 06
  5. 3|クオッパヌンミ保育園の事例検討 保育者も、表現を形にする一員として参加 1 2 3 子どもと一緒に 色を塗る 一つずつ タイヤを作る 火の土台を用意し

    配置を相談する “ 「赤はどこに置こう」「黄色はどこに置いたらいい?」と互いにコミュニケーシ ョンを取りながら制作している。 担任保育者の説明より 子どもの活動を外側から補助するだけでなく、子どもとともに表現を形にしている 10
  6. 3|クオッパヌンミ保育園の事例検討 活動を閉じない問いと、次の構想 “アイデアが次から次へと出てくるので、 保育者の私にも、このプロジェクトがい つ終わるかわからない。どう進むかが楽 しみである。 「他に作りたいも のはある?」 子どもの 新しい提案

    問いが、活動を次へ開く 制作後に保育者が想定する展開 1 消防車と猫の物語を創る 2 消防士の役を演じる 3 家族に見てもらう 次の制作へ 今後の方向づけは、子どもだけでなく 保育者も担う。 11
  7. 3|クオッパヌンミ保育園の事例検討 葛藤への関わり:実践の変化 以前 現在 子ども 保育者が解決の方 向を示す 中立の仲裁者として問い返す 解決に参加する 「喧嘩はよくないから、

    ルールを決めて仲直りし よう」と指導 「これは、あなたたちの問題 だね。どうすればいい?」 互いの言い分を出し 合い、多様な解決策 を考える 保育者が関与をやめるのではなく、問いかけを通し て、子どもが問題の解決に参加する機会を支える。 MiniVerso 弁護士による、もめごとの仲裁方法 ・仲直りの方法を扱う劇から学ぶ機 会もあった。 12
  8. 4|協働参加の視点からみた考察 考察① 子どもの提案 × 保育者の関わり 保育者の関わり・参加 子どもの提案・行為 木に梯子をかける 消防車を呼ぶ 素材や土台を用意する

    活動内容が 更新される 子どもと共同で制作す る 火を作る 「他に作りたいものは ある?」と問う ホースやハンドルを 作りたい 次の活動を提案する 物語 → 制作 → 次の構想 子どもの発想だけでも、保育者の計画だけでもなく、両者の関係性によって活動が創られる。 13
  9. 4|協働参加の視点からみた考察 考察② 保育者も探究者として参加する 1 ゴールを固定しない 子どもの自由な発想を基調として、偶然性や即 興性を受け止める 2 活動の方向性をともに 形づくる

    物語、役割演技、家族への発表など、保育者自身も 今後の展開を提案する 3 自らの関わり方を問い直す 解決を先に示す関わりから、子どもが解決に参加 することを支える関わりへ移行する 保育者は、子どもの活動を実現する支援者にとどまらず、 自らの計画と関わり方を問い直す共同の探究者である。 14
  10. 5|総括 総括 1 関係性の再構成 子どもと保育者は相互に関わりながら、活動の意味と役割を変え ていく。 2 保育者の参加 単に支える役に徹するのではなく、活動の展開に関わる探究者と して参加する。

    社会的世界の 広がり 自由な発想と相互の応答を基調とした協働参加が、関係と活動の 意味を広げる可能性を示す。 3 本事例における協働参加は、活動に参加する一人ひとりが、 他者との関わりを通して自らの物語を紡ぐ営みとして捉えることができる。 15
  11. 付録 引用・参考文献 1 2 3 Hart, R. A. (1992). Children’s

    participation: From tokenism to citizenship (Innocenti Essays No. 4). Florence, Italy: UNICEF International Child Development Centre. 小野沢美明子(2026)「フィンランド・ヴィヒティ市における幼児教育の運営文化と協働参加の枠 組み―クオッパヌンミ保育園事例研究に向けた制度的・理論的検討―」『生活科学研究』(文教大 学附属生活科学研究所),47,11–20. VERSO programme. (n.d.). MiniVerso for early education. Suomen sovittelufoorumi ry. 18