書籍「チームトポロジー 価値あるソフトウェアをすばやく届ける適応型組織設計」で考え方のベースとなっている認知負荷。 この認知負荷という切り口から、チームのアジリティの高め方を考えます。
ちいとぽに学ぶチームのアジリティの高め方(認知負荷編)NTTCom PM LT大会 “Dash #1”NTT CommunicationsPS本 SkyWay推進室水嶋 彬貴
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自己紹介SkyWay PM(2015〜2019年)SkyWayは推進室になり、動きやすくなったよ社内も社外も、一緒に戦ってくれる仲間を募集中!社内のPM伴走支援 / 育成(2019年〜)軽い雑談や相談も大歓迎 🎉壁打ち相手に使ってくださいpmconf実行委員pmconf 2022も企画中。お楽しみに!水嶋 彬貴@mizuman@mizuman_
話すこと書籍「チームトポロジー」に記載されている内容の考え方の土台、共通点となっている認知負荷について紹介します書籍「チームトポロジー 価値あるソフトウェアをすばやく届ける適応型組織設計」https://www.amazon.co.jp/dp/4820729632
話さないこと● チームトポロジーの詳細について○ 特に各チームタイプとインタラクションモードQRC Team Topologies-jahttps://scrapbox.io/iki-iki/QRC_Team_Topologies-ja
● チームトポロジーの詳細について○ 特に各チームタイプとインタラクションモード○ 翻訳者である吉羽さんと永瀬さんの説明が端的で分かりやすいのでそっちを聞いた方が良い話さないこと【資料公開】30分で分かった気になるチームトポロジーhttps://www.ryuzee.com/contents/blog/14566チームトポロジーを成功させる実践方法の探求- Team Topologies Studyhttps://www.youtube.com/watch?v=uJL3M7R8MLc69. チームトポロジー(前編)w/ miholovesqfukabori.fmhttps://fukabori.fm/episode/69https://fukabori.fm/episode/70
ゴールチームの開発や価値の提供が遅いと感じているが何が問題かわからない人が、チームのアジリティを高める糸口が見つかるそして、チームトポロジーに興味が湧き、GWに書籍を読む際に理解しやすくなっているPhoto by Rohan Makhecha on Unsplash
本題
アジェンダ● 求められるアジリティとは● 認知負荷とは● 認知負荷から考えるチームのアジリティの高め方
VUCAな時代に求められるアジリティ
VUCAな時代に求められるアジリティ予測が難しい 理解が難しいUncertainty不確実性Complexity複雑性Ambiguity曖昧性Volatility変動性いかに早く理解し、素早く反応できるか環境課題対応
忙しくて顧客を理解する余裕がないんだけど…
間違ったものを爆速で届けても意味がない
理解だけ。反応だけ。ダメ🙅
Photo by Philippa Rose-Tite on Unsplash1つの生き物のように1つのチームで素早い理解と反応を両立させる
実現のヒントとなる(かもしれない)のが認知負荷
認知負荷
認知負荷(cognitive load)とは”認知負荷とは、ワーキングメモリに対してかかる負荷のことです。ワーキングメモリの容量は大きくなく、認知負荷が増えすぎると情報を処理しきれなくなります。”認知負荷とは何か?認知負荷を考慮し学習効果を高める方法を解説https://study-labo.com/Report/10.html
提供価値メンバーの成長顧客理解偉い人の意向社内調整責任複雑な社内プロセス食い違う目標サイロ担当者の異動進まない合議MTGで埋まる1日リーダー不在兼務雑なまとめ脳が処理できる量には限界があり負荷が高いとパフォーマンスが落ち学習や理解が止まる忖度指示待ちUXミッション分析心理的安全性仮説検証
ひっくり返すと余計な負荷を減らすことで有限な思考力(注意力、判断力)を価値提供に集中するそんな組織を設計しようメンバーの成長顧客理解UXミッション分析心理的安全性仮説検証提供価値
認知負荷から考えるチームのアジリティの高め方
認知負荷を下げて、チームのアジリティを高める1. チーム2. 境界線3. チーム間コミュニケーション
スモールチーム(2 pizza rule)● 少人数のチームで成果を出す○ 5-8名■ 人数が増えるとコミュニケーションのオーバーヘッドが増える○ 全ての基礎● 職能横断で、他のチームに依存しない○ 価値の提供に必要な能力一式をチームが持っている(価値探索から開発や本番運用の学びまで)○ 他チームの作業待ちや引継ぎがなく、独立している→ 自他ともに、気にしなくてよい状態を作る● チームで学び、チームで活かす○ 企画と開発の両方が1つのチームに揃っている○ フィードバックループを高速に回す● 機能しているチームを維持し、壊さないPhoto by shaian ramesht on Unsplash
適切な境界(節理面)● 適切なチームの境界が認知負荷を下げる○ 節理面:岩などの自然な割れ目○ 情報が多い状態は認知負荷が高い。○ 境界によって、その先を知らなくてよくなる。→ 共有するコンテキストを減らす○ 自分の提供価値や責任範囲が明確になる。→ オーナーシップやモチベーション向上に繋がる● チームの認知負荷に合わせて、適切な境界、責任範囲を設計する○ 認知負荷の許容量は人やチームによって許容量は違う○ 学習や難易度の変化でも認知負荷は変化するPhoto by Kristopher Roller on Unsplash
【資料公開】30分で分かった気になるチームトポロジーhttps://www.ryuzee.com/contents/blog/14566
不要なコミュニケーションの制限● チームAPIを設計する○ 相手が必要な情報を、受け取りやすい手段で提供する■ 他チームにとってのユーザビリティを考える「他のチームが依存なく価値を提供できるか?」○ チームのインタラクション、関わり方を明確にする■ APIがわかっていれば連携できる状態「自分たちと仕事をする方法は明確か?」■ チームAPIの例● コード、ドキュメント、チームの価値観、コミュニケーション方法など○ チームがスケールしても、アジリティが落ちないPhoto by Travis on Unsplash
まとめ
スモールチームで価値を出せているのが大前提
認知負荷に合わせた境界(節理面)の設計が肝
だけど難しい
チームで議論し、試し良い境界を探っていってください
そして、僕や吉羽さん(技術顧問)も無邪気に相談や雑談で呼んでね