Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

Ractorが出たからRubyの並列処理をおさらいする

mokichi
February 24, 2021

 Ractorが出たからRubyの並列処理をおさらいする

mokichi

February 24, 2021
Tweet

More Decks by mokichi

Other Decks in Programming

Transcript

  1. 自己紹介 名前:齋藤 和也 HN:mokichi 年齢:33歳 居住:東京都 出身:福岡県 🍜 Twitter:@mokichi_s12m 株式会社スマートアルゴリズム 代表取締役 株式会社Vook

    外部CTO クラウドインフラを含むサーバサイド開発やDevOps が得意 ここ数年は Elixir/Phoenix にお熱 🔥 (ビルディット社との付き合いは結構長い )
  2. Ractorとは • アクターモデル風の並行・並列制御機構 • 並列実行単位をRactorと呼んでいる Ractor.new{ expr } • メッセージの送受信でRactor間のコミュニケーション

    • 各Ractorに少なくとも1つのスレッドがある • コントリビューター曰く「らくたー」と読むのが正しそうです (当初あーるあくたーと読んでいたのは内緒) https://www.youtube.com/watch?v=40t8EPpnujg
  3. GILについて • Global Interpreter Lock の略 RubyではGVL(Giant VM Lock)という名称 •

    同時に実行されるスレッドは常に1つ • I/Oの待機時には解放される ◦ WebアプリケーションのようにI/Oが処理の大部分を占めるものは マルチスレッドによる並列化の恩恵を受けられる
  4. Ractorの特徴 • 異なるRactorではGILの影響を受けない • ミュータブルな変数をRactor間で共有できない ◦ ディープコピーを渡す or 所有権を移動させる •

    別Ractorからのメッセージを待つことができるため、 依存関係がある処理やワーカープールを記述しやすい ◦ スレッドで同じことしようとすると、ロックが複雑に絡み合う
  5. 将来Ractorはこう使われる?(勝手な想像です) • Unicorn/Puma や Resque/Sidekiq の発展型 ◦ GILの影響を受けないことによる恩恵を受けられる • 機械学習

    (データ収集 > 前処理 > 学習 > 予測 の全工程) ◦ Ruby自体も処理速度が向上しているし、ライブラリも結構あるみたい ◦ RubyでWebアプリ作ってるのに、そこだけわざわざPython使うのは… • 分散コンピューティング ◦ PubSubとうまく使えば別マシンのプロセスと連動できたり?