Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
がんばらない個人開発
Search
Sponsored
·
Ship Features Fearlessly
Turn features on and off without deploys. Used by thousands of Ruby developers.
→
Kawakami Natsumi
March 03, 2023
Programming
1
1.4k
がんばらない個人開発
Kawakami Natsumi
March 03, 2023
Tweet
Share
More Decks by Kawakami Natsumi
See All by Kawakami Natsumi
個人開発サービスを使ってもらうための技術選定
natsumican63
1
1.8k
個人開発を加速させる効率アップ戦術
natsumican63
19
11k
スモールスタートのための技術スタック検討
natsumican63
0
330
GraphQL with Apollo Client
natsumican63
0
500
Other Decks in Programming
See All in Programming
Angular-Apps smarter machen mit Gen AI: Lokal und offlinefähig - Hands-on Workshop!
christianliebel
PRO
0
130
それはエンジニアリングの糧である:AI開発のためにAIのOSSを開発する現場より / It serves as fuel for engineering: insights from the field of developing open-source AI for AI development.
nrslib
1
520
DevinとClaude Code、SREの現場で使い倒してみた件
karia
1
1.1k
Understanding Apache Lucene - More than just full-text search
spinscale
0
140
今年もTECHSCOREブログを書き続けます!
hiraoku101
0
120
PHPで TLSのプロトコルを実装してみる
higaki_program
0
430
[SF Ruby Feb'26] The Silicon Heel
palkan
0
120
Migration to Signals, Signal Forms, Resource API, and NgRx Signal Store @Angular Days 03/2026 Munich
manfredsteyer
PRO
0
140
我々はなぜ「層」を分けるのか〜「関心の分離」と「抽象化」で手に入れる変更に強いシンプルな設計〜 #phperkaigi / PHPerKaigi 2026
shogogg
2
360
Codex CLIのSubagentsによる並列API実装 / Parallel API Implementation with Codex CLI Subagents
takatty
2
380
SourceGeneratorのマーカー属性問題について
htkym
0
210
ネイティブアプリとWebフロントエンドのAPI通信ラッパーにおける共通化の勘所
suguruooki
0
170
Featured
See All Featured
Building Adaptive Systems
keathley
44
3k
Facilitating Awesome Meetings
lara
57
6.8k
How to train your dragon (web standard)
notwaldorf
97
6.6k
The Cost Of JavaScript in 2023
addyosmani
55
9.8k
Skip the Path - Find Your Career Trail
mkilby
1
88
Mobile First: as difficult as doing things right
swwweet
225
10k
svc-hook: hooking system calls on ARM64 by binary rewriting
retrage
2
180
We Analyzed 250 Million AI Search Results: Here's What I Found
joshbly
1
1k
Utilizing Notion as your number one productivity tool
mfonobong
4
270
Git: the NoSQL Database
bkeepers
PRO
432
67k
Understanding Cognitive Biases in Performance Measurement
bluesmoon
32
2.8k
How to Talk to Developers About Accessibility
jct
2
160
Transcript
がんばらない個人開発 川上 奈津美
自己紹介 1992年生まれ。音大中退後、Webエンジニアに転身。家族×テクノロ ジーをテーマに個人開発に取り組むワーキングペアレンツ 現在は週休3日で働いている 今年に入ってから息子(保育園児)の風邪ぜんぶもらってる natsumican / 川上 奈津美
取り組んでいる個人開発プロジェクト • 家族向けプリント共有管理アプリ『ポストック』 • リリース4ヶ月でユーザー数1000人突破 • iOSアプリストア評価4.7(2023年2月27日現在) • 仕事と育児の合間で一年かけてリリース https://postock.app/
「育児と仕事の合間に個人開発なんてきっとすごく頑張ったに違いない…!」 • 仕事や家庭が忙しいときは全くやらない(数ヶ月コードフリーズ状態) • 睡眠や趣味の時間は削らない • 家族や友人と過ごす時間はしっかり取る • ぜんぜんがんばってない 「がんばらない」かわりに、長期間かけて開発に取り組む
“がんばらない”ことのメリット • 長期間かけて取り組むことで取り組めなかったときにモヤモヤしない ◦ 予期せぬ体調不良やワンオペに凹まない • 数ヶ月手を動かせない状態でも、熱量を保てていれば、それは自分にとってかけがえのないプロダ クトであると自信が持てる ◦ 途中で投げ出しちゃったプロダクトもいっぱいあるけどね!!!(涙)
• 熱量が高いのでリリース後も燃え尽きず、継続的に機能追加や改善を行える
“がんばらない”=持続可能性を高める
今日話すこと • がんばらないための企画のコツ • がんばらないための技術スタック • がんばらないための開発方法 • がんばらないためのサービス運用
がんばらないための企画のコツ
①自分の身の回りのことを解決する • ドッグフーディングしやすい内容にする • 身の回りのこと=所属をフル活用して、営業や広告のコストを抑える
②自分がターゲットユーザーである期間が長い企画にする • 作ってる間にターゲットユーザーでなくなってしまう • 長く取り組める課題をみつける 出産準備リストアプリ,離乳食スケジュールアプリ,保育園クチコミアプリなどにも取り 組んだけど、これらは長くとも数ヶ月で当事者期間を終えてしまうのでモチベーショ ン維持が難しくお蔵入りに…
③既存のサービスの欠点を改善するような企画にする • すでに需要がある状況=つくったらある程度の利用が見込める • アプリストアのレビューは宝の山 ある日偶然見かけたツイート。「プリント管理 アプリ」で 検索してみると、既存サービスはあるが、それぞれ使いづら さを感じている、といった内容が散見された。
がんばらないための技術スタック選定
①とにかくお金がかからないことを優先する • 開発が長期化することを見込んで、開発費用のかからない構成にする • リリース後も放置できる状態にする
②使ったことのない技術はできるだけ使わない • 「お金」の部分が解決できる場合にのみ検討する • 新しい技術を触りたいモチベーションを個人開発に紐付けない ◦ 個人開発ではなく素振り(習作)でやる
③クロスプラットフォームを採用する • Flutter,ReactNativeなど • なるべく少ないリソースで、なるべく多くのユーザーにリーチする
がんばらない開発方法
①機能は究極まで削る • あえて削った状態で出す→ユーザーから要望が来る→想定済みなのでシュッ と出せる→運営への信頼度UP ◦ 「声を聞いてくれる運営」として他サービスとの差別化にもなる • ただしクリティカルな機能だけはしっかりと作り込む(これが難しんやけどな …)
②デザインは初期段階で作り込む • 「機能ができてから作り込めばいいや」だと、開発が長期化するにつれ見飽 きてしまう • 自分のテンションを上げるためにもデザインは初期段階から作り込む
③AIにコード書いてもらう • ChatGPTやGitHub Copilotなど • 個人開発なのでフル活用している
がんばらないサービス運用
①競合を発見しても焦らない • 競合が存在するのはあたりまえ • 個人開発だからこそ、ユーザーに対する寄り添いやコミュニケーションでロ イヤルカスタマー(サービスのファン)を育成しやすい • すべてを上回っていたとしても「このペインは私じゃなくて誰かがよりよい 方法で解決してくれた」と考える ◦
といいつつ実際はめっちゃ凹むんやが…
②レビューやお問い合わせの返事はAIに考えてもらう • ChatGPTに大まかな返答を考えてもらい、雰囲気だけ手直ししている • 雰囲気はロイヤルカスタマー育成につながるので手抜きしない
がんばらない個人開発まとめ
がんばらない個人開発まとめ • 熱量高く取り組めるアイデアに出会えるところまでが9割 • 企画段階から「永くつづけられる」ことにこだわる ◦ バーンレートを限りなくゼロに近づける • 無理せず続けられる範囲でやる •
正直週休3日じゃなかったら3年くらいかかってたかも… ◦ 会社に感謝しかない
“がんばらない個人開発”をやってみて見えてきた課題 • リリースするまでは自分だけのモノだったプロダクトが、ユーザーのモノで もあるようになった ◦ 機能追加や改善要望も1年かけてやる? • せっかく使ってもらえてるのに素早く対応できないもどかしさを感じている
さいごに • 自分のプロダクトで誰かのペインを解決して喜ばれるかけがえのない体験 • みんなが身の回りの問題を解決すればこの世から悩みが消えるはず(?) • なので是非皆様も個人開発に取り組んでみてください!(がんばらない程度 に!)
ご清聴ありがとうございました!