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180728_9th_HMIIS_Basic_knowledge_of_Dose_inform...

Ash
July 28, 2018

 180728_9th_HMIIS_Basic_knowledge_of_Dose_information_management_GE_Ohkoshi.pdf

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July 28, 2018
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  1. GE Proprietary Information—Class III (Confidential) Export Controlled—U.S. Government approval is

    required prior to export from the U.S., re-export from a third country, or release to a foreign national wherever located. 徹底理解! 被ばく線量管理の基礎知識 第9回 兵庫医用画像情報システム研究会 2018年7月28日 GEヘルスケア・ジャパン株式会社 ヘルスケア・デジタル事業本部 大越 厚 (JSRT 放射線防護委員会 医療被ばく評価関連情報班)
  2. 4

  3. 予算申請など準備開始の好機 8 2018 7月 2019 4月 2020 4月 来年度 予算申請

    システム 検討 運用開始 システム 導入 システム 調達 義務 化 線量管理チームや評価・見直しプロセスの策定
  4. 最新トピックス 「画像診断管理加算3」の施設基準に線量管理が! 11 1. 放射線科を標榜している特定機能病院であること。 2. 画像診断を専ら担当する常勤の医師(専ら画像診断を担当した経験を 10 年以上有するもの又は当該療養について関係学会か ら示されている2年以上の所定の研修(専ら放射線診断に関するものとし、画像診断、Interventional

    Radiology(IVR)及び核医 学に関する事項を全て含むものであること。)を修了し、その旨が登録されている医師にる。)が6名以上配置されていること。なお、 画像診断を専ら担当する医師とは、勤務時間の大部分において画像情報の撮影又は読影に携わっている者をいう。 3. 当該保険医療機関において実施される全ての核医学診断、CT撮影及びMRI撮影について、(2)の医師の下に画像情報の管 理が行われていること。 4. 当該保険医療機関における核医学診断及びコンピューター断層診断のうち、少なくとも8割以上の読影結果が、(2) の医師により 遅くとも撮影日の翌診療日までに当該患者の診療を担当する医師に報告されていること。 5. 当該保険医療機関において、夜間及び休日に読影を行う体制が整備されていること。 6. 画像診断管理を行うにつき十分な体制が整備されており、当該保険医療機関において実施される全ての核医学診断、CT撮影 及びMRI撮影について、夜間及び休日を除いて、検査前の画像診断管理を行っていること。 7. 当該保険医療機関以外の施設に読影又は診断を委託していないこと。 8. 電子的方法によって、個々の患者の診療に関する情報等を送受信する場合は、端末の管理や情報機器の設定等を含め、厚生労 働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」を遵守し、安全な通信環境を確保していること。 9. 関係学会の定める指針に基づいて、適切な被ばく線量管理を行っていること。その際、施設内の全てのCT検査の線量情報を電 子的に記録し、患者単位及び検査プロトコル単位で集計・管理の上、被ばく線量の最適化を行っていること。 関係学会の定める指針に基づいて、適切な被ばく線量管理を行っ ていること。その際、施設内の全てのCT検査の線量情報を電子 的に記録し、患者単位及び検査プロトコル単位で集計・管理の上、 被ばく線量の最適化を行っていること。
  5. 3T MR撮影料 頭部検査加算 12 注8 1について、別に厚生労働大臣の定める施設基準に適合しているものと して地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、頭部のMRI撮影 を行った場合は、頭部MRI撮影加算として、100点を所定点数に加算する。 E202 磁気共鳴コンピューター断層撮影(MRI撮影)(一連につき)

    1 3テスラ以上の機器による場合 イ 共同利用施設において行われる場合 1,620点 ロ その他の場合 1,600点 (1)3テスラ以上のMRI装置を有していること。 (2画像診断管理加算2又は3に関する施設基準を満たすこと。 (3)画像診断を専ら担当する常勤の医師(専ら画像診断を担当した経験を10 年以上有するもの又は当該療養について関係学会から示されてい2年以上の所定の研修 (専ら放射線診断に関するものとし、画像診断、Interventional Radiology(IVR)及び核医学に関する事項を全て含むものであること。)を修了し、その旨が登録されているも のに限る。)が3名以上配置されていること。なお、画像診断を専ら担当する医師とは、勤務時間の大部分において画像情報の撮影又は読影に携わっている者をいう。 (4)当該保険医療機関において、夜間及び休日に読影を行う体制が整備されていること。 (5)当該保険医療機関において実施される全ての核医学診断、CT撮影及びMRI撮影について、夜間及び休日を除いて、検査前の画像診断管理を行っていること。 (6) 関係学会の定める指針に基づいて、適切な被ばく線量管理を行っていること。その際、施設内の全てのCT検査の線量情報を電子的に記録し、患者単位及び検査プ ロトコル単位で集計・管理の上、被ばく線量の最適化を行っていること。 関係学会の定める指針に基づいて、適切な被ばく線量管理を行っ ていること。その際、施設内の全てのCT検査の線量情報を電子 的に記録し、患者単位及び検査プロトコル単位で集計・管理の上、 被ばく線量の最適化を行っていること。
  6. 14 1)線量管理体制 施設内に CT 被ばく線量及び撮影プロトコル等を管理するチーム (被ばく線量・撮影プロトコル管理チーム)を作ること。本チーム は1名の責任医師の下、その他の医師、診療放射線技師、看 護師などで構成される。本チームの会合は年1回以上行うこと。 2)被ばく線量の記録 DICOM

    規格の線量レポート(DICOM Radiation Dose Structured Reports: RDSR)を作成し記録・保存すること。 RDSR が作成できない CT 装置の場合は、検査ごとの被ばく線量 やスキャン条件 (mAs) 等を記録・保存すること。 3)撮影プロトコル 撮影プロトコルをリスト化し、適宜見直しを行うこと。小児用のプ ロトコルは成人用とは別に作成すること。Dose notification 値は、 診断参考レベルを考慮するなど、適切な値を設定すること。 4)被ばく線量管理 検査実施後の被ばく線量の評価は少なくとも年1回以上行い、 診断参考レベルを考慮して撮影プロトコルの見直し等に反映させ ること。なお、被ばく線量の評価にあたっては、診断参考レベルが 標準的体格の患者における特定の撮影プロトコルでの CTDIvol、 DLP の値から設定されたものであることを留意すること。 5)CT 装置の品質管理 始業時・終業時点検並びに保守点検を適宜実施すること。また 始業時には水ファントムスキャン等を行い、画像上のアーチファ クトの有無を確認し、CT 値および画像ノイズ値(標準偏差) 等を評価すること。なお、定期的(少なくとも6か月に1回)に 線量測定が行われていることが望ましい。 DRLs 2015 と同じ
  7. ツール 標準規格 DIR 目的 モダリティ 背景 DRL i/f CT IVR

    基準点線量率 CR/FPD 表面入射線量 MMG 平均乳腺線量 NM 実投与量 JJ1017 IHE REM RDSR MPPS Image 医療過誤 原発事故 ALARA NRDR 最適化 個人歴 CTDIvol DLP SSDE Dose Report CADI 主な機能 DRLs 2015 J -RIME 17 GOAL 患者のための 線量最適化 私にとってのゴール 皆さまが、線量管理システムを検討される際に、 必要と思われる情報を網羅してお伝えすること
  8. ▪世界各国の医療被ばくの現状 放射線の医学利用は、世界各国でも毎年増加し ています。「原子放射線の影響に関する国連科学委 員会(UNSCEAR)」の報告でも、放射線診断によ る医療被ばくの世界の平均値は、2000年報告では 年間0.4ミリシーベルトだったのが、2008年報告では年 間0.6ミリシーベルトと50%増加しました。一部の先進 国では、医療被ばくの線量が、実効線量として自然 放射線からの線量を超えています。 ▪日本における医療被ばくの現状

    わが国でも、年間延べ1億件以上の放射線診断が 行われ、放射線治療を受ける癌患者は年間16万人 を超え、さらにどんどん増加しています。わが国の医療 被ばくによる一人あたりの実効線量は、年間3.9ミリ シーベルトと推定され、自然放射線による年間被ばく 線量2.1ミリシーベルトよりも多いとされています。 被ばくに対する患者意識の高まり ▪CT検査の医療事故 2009年、米国の大病院において、装置の操 作を誤った結果、200人以上の患者のCT撮影 部位に一致して、頭部の脱毛や皮膚の紅斑と いった症状が生じる出来事がありました。放射線 過剰照射による急性皮膚障害よって、放射線 照射された部位で脱毛したのです。皮膚の線量 は3千から4千ミリシーベルト以上に達していたと 想定されます。 この事故をきっかけに、米国で医療被ばくが社 会問題となり、医療被ばくへの関心が一気に高 まりました。またCT検査を受けた子どもで、放射 線に起因した癌が増えるのではないかとの報告も あり、CT検査と発癌との関係も活発に研究され ています。 出典:首相官邸災害対策ホームページ http://www.kantei.go.jp/saigai/senmonka_g65.html 20
  9. ALARA “as low as reasonably achievable” 「合理的に達成できる限り低く」 (ICRPによる1977年の勧告) 23 ご参考)ICRPの勧告の変遷

    1950 the lowest possible level 可能な最低レベル 1954 the lowest practical level 実行可能な最低レベル 1958 as low as practical 実行可能な限り低く 1965 as low as readily achievable 容易に達成できる限り低く 1977 as low as reasonably achievable 合理的に達成できる限り低く
  10. 10 pearls (of wisdom) : Radiation protection for Patients in

    CT 25 必要な検査だけにしましょう 主治医と読影医で相談しましょう 非放射線検査を推奨しましょう (特に若年患者には) 妊娠の有無は 必ず確認しましょう
  11. 10 pearls (of wisdom) : Radiation protection for Patients in

    CT 26 診断にロスがない範囲で ノイズのある画像を 撮りましょう 各部位ごとに適した プロトコールを使いましょう
  12. 10 pearls (of wisdom) : Radiation protection for Patients in

    CT 27 マルチパス/マルチフェーズを ルーティーンで使わない 体格や部位ごとに適切な 照射パラメータを使いましょう あなたの機器を知りましょう 自動露出制御の正しい使い方を学びましょう
  13. 10 pearls (of wisdom) : Radiation protection for Patients in

    CT 28 良いテクニック集 低電圧、低電流、高ピッチ 必要な範囲だけ撮る 「DRL」と比較し 線量に注意を 払いましょう
  14. DIR Dose Index Registry DIR用 クライアント 兼ゲートウェイ DIR用 サーバ データ変換

    /匿名化 Internet 結果参照 (他施設平均との比較) 各医療機関 国や学会のクラウド 線量管理 システム (or PACS) 31
  15. 「NRDR DIR」でわかることの例 Figure 1: (a) ACR dose index registry report

    map of the 368 sites in the United States that currently participate. (b) Box-and-whiskers plot shows an example of ACR dose index registry report of CTDI for CT abdomen-pelvis examinations without intravenous contrast material. On the x-axis, the first column is all 368 vol registered sites, the second is metropolitan sites, the third is regional sites, and the fourth is academic facilities. The y-axis represents CTDI values. From this vol graph, the institution has a median CTDI of 11 mGy, which is below the median for other sites. vol 33
  16. DRLs2015 検査種ごとの指標・単位 一覧 39 CT XP MG IO IVR RI

    線量指標 CTDIvol 入射 表面 線量 (ESD) 平均 乳腺 線量 (AGD) 患者 入射 線量 (PED) 透視 線量率 (FDR) 実 投与量 (A) DLP 単位 mGy mGy mGy mGy mGy /min MBq mGy・cm パーセン タイル値 75 75 95 75 87 75 CTDI: CT Dose Index, DLP: Dose Length Product, ESD: Entrance Surface Dose, AGD: Average glandular Dose, PED: Patient Entrance Dose, FDR: Fluoroscopic Dose Rate, A: Administered Activity
  17. CT Image 「SR」はDICOMのオブジェクト(IOD) Patient Study Series Instance Patient ID Study

    instance UID Series instance UID Semanticな文字・数値情報 44
  18. 「SR」の性質を掴む ~「XML」と「HTML」の違い~ XML HTML Tag + 値 書式 + 値

    Semantic Presentation 意味 がわかる 見た目 がわかる 45
  19. GE PACSにおける「SR」への対応 Basic Text SR Enhanced SR Comprehensive SR Mammography

    CAD SR Chest CAD SR X-Ray Radiation Dose SR 用途ごとに「テンプレート」が用意 DICOM PS3.16 Content Mapping Resource 46
  20. GE PACSにおける「SR」への対応 注: 「Centricity PACSは、“X-Ray Radiation Dose SR”およびそれに関連した すべてのテンプレートのstorage, retrieval,

    sendをサポートしています。」 出典:「Centricity PACS Version 6.0 SP DICOM CONFORMANCE STATEMENT」より抜粋 47
  21. Image Patient's Weight(0010,1030) Patient's Size(0010,1020) Image Type(0008,0008) Series Description(0008,103E) Protocol

    Name(0018,1030) Distance Source to Detector(0018,1110) Generator Power(0018,1170) Reconstruction Diameter(0018,1100) Distance Source to Patient(0018,1111) Slice Location (0020,1041) of the first image Slice Location (0020,1041) of the last image Focal Spot(0018,1190) Gantry/Detector Tilt(0018,1120) Slice Thickness (0018,0050) Spacing Between Slices (0018,0088) Convolution Kernel(0018,1210) Data Collection Diameter (0018,0090) Table Height(0018,1130) Filter Type(0018,1160) Rotation Direction(0018,1140) Body parts examined(0018,0015) Exposure Time(0018,1150) Single Collimation Width(0018,9306) Total Collimation Width(0018,9307) KVP(0018,0060) X-ray Tube Current(0018,1151) Spiral Pitch Factor(0018,9311) CTDIvol(0018,9345) CTDI Phantom Type Code Sequence(0018,9346) DICOM image tag Study Date(0008,0020) Study Time(0008,0030) Study Instance UID(0020,000D) Study ID(0020,0010) Accession Number(0008,0050) Study Description(0008,1030) Institution Name(0008,0080) Referring Physician's Name(0008,0090) Referring Physician's Name(0008,0090) Requesting Physician (0032,1032) Requesting Physician (0032,1032) Performing Physician's Name(0008,1050) Performing Physician's Name(0008,1050) Operators' Name(0008,1070) Operators' Name(0008,1070) Manufacturer(0008,0070) Manufacturer's Model Name (0008,1090) Protocol Name(0018,1030) Patient ID(0010,0021) Patient's Name(0010,0010) Patient's Name(0010,0010) Patient's Birth Date(0010,0030) Patient's Birth Time(0010, 0032) Patient's Sex(0010,0040) 48
  22. REM Profile Dose Registry Dose Reporter Image Manager Image Archiver

    Acquisition Modality Dose Consumer ↑[RAD-63] Submit Dose Information ↓[RAD-64] Query Dose Information ↓[RAD-65] Retrieve Dose Information ↑[RAD-62] Store Dose Information ↑[RAD-10] Storage Commitment ←[RAD-64] Query Dose Information ←[RAD-65] Retrieve Dose Information →[RAD-62] Store Dose Information 55
  23. モダリティごとの課題 63 CT XP MG IO IVR RI DRLs2015 線量指標

    CTDIvol 入射 表面 線量 平均 乳腺 線量 患者 入射 線量 透視 線量率 実 投与量 DLP 面積線量積(DAP)が望ましい 装置表示値が正確か ファントム種などの確認 デジタル化で 増加傾向にある 施設ごとのバラつきが大きい 目標線量指標EI, DI, EIt の活用 全般:装置表示値を用いる場合は 装置の保守管理を適切に実施する EI (Exposure Index), DI (Deviation Index), EIt (EI target), DAP (Dose Area Product)
  24. 線量管理システムが備える主な基本機能 1.データ送受信 ① DICOM RDSR, MPPS, Dose Reportなどの受信 ② DIRや他システムへの送信

    2.データ管理 3.自動アラート通知 • 閾値の設定と、それを超えた場合のアラート送信 4.線量統計レポート • 装置、検査、期間ごとなど様々な角度で統計情報を提供 5.患者レポート • 患者ごとの累積線量や撮影回数などの情報を提供 65
  25. ① モダリティから出力するデータを整理 ② ツールを使って自施設の中央値を把握 ③ DRLs2015や施設内との比較 ④ 最適化へ向けたアクションを実施 何をすれば良いのか? PLAN

    DO CHECK ACTION →分析しやすいようにProcedureなどを分類 →線量管理システムによる分析 →技師別、時間帯別などのバラつきチェック →継続的なDRLとの比較と改善への行動 67
  26. Atsushi “Ash” Ohkoshi GEヘルスケア・ジャパン株式会社 ヘルスケア・デジタル事業本部 戦略企画部 部長 2006 – 2017

    GE Healthcare Japan 2002 – 2006 Agfa-Gevaert Japan 1992 – 2002 NEC [email protected] 日本医療情報学会(JAMI)会員 日本放射線技術学会(JSRT)会員 (標準・規格委員会/放射線防護委員会) 日本医用画像管理学会(JSMIM)会員 医用画像情報専門技師 ご清聴ありがとう ございました! 69 生年月日:昭和43年(1968年)12月29日(申年/やぎ座) 血液型:O型(RH+) 出身地:東京都立川市 居住経歴:聖蹟桜ヶ丘、町田、横浜、厚木、板橋、高島平、大倉山、溝の口、狛江 学歴:神奈川県立座間高等学校、明治大学(政治経済学部) 家族構成:妻、長男、次男、愛犬(アンジー:トイプードル) 趣味:テニス、読書(歴史、宗教、美術)、映画鑑賞、麻雀、仕事、プレゼン 感銘を受けた本:「人を動かす」(デール・カーネギー) 好きな作家:宮城谷昌光、吉川英治、司馬遼太郎 好きな映画監督:デビット・リンチ 好きなアーティスト(邦楽):サザンオールスターズ、椎名林檎、岡村靖幸 好きなアーティスト(洋楽):Beatles, Matt Bianco, Guns N’ Roses, Iron Maiden