この資料は、OpenAIのChat以外の機能の検証についてまとめられたプレゼンテーションです。
プレゼンターは、蓬莱 秀伍という、虎の穴ラボ株式会社のプロジェクトマネージャーです。Chat以外のOpenAIのAPIの活用方法を知り、AI連携のライブラリ(特にJavaで書かれたSpring AI)を理解したいという動機で検証が行われました。
今回のアドベントカレンダーで試されたのは、主に以下の2つの機能です:
•Embedding: 文章をベクトル化するAPIです。検証方法としては、様々な文章をAPIを通じてベクトル化し、ベクトルのコサイン類似度を計算することで文章同士の類似性を評価しました。その結果、ベクトルは文字がベクトル化されており、意味は加味されず、単語の順序もあまり数値に影響しないことがわかりました。このことから、大きなズレがないデータからの外れ値チェックなどに利用できる可能性があると述べられています。
•Function Calling: 独自の処理とAIを融合させ、AIだけでは判断できない回答をする機能です。検証方法として、日付と入力された場所から気温を特定し、出かける際のアドバイスをしてもらうという試みが行われました。日付や気温の判定を行う関数が実行できることや、複数の役割をまとめて実行できることが確認されました。一方で、県庁所在地の取得に揺らぎがあったり、日本語で指示してもアルファベットで判定される場合があるといった課題も明らかになりました。また、役割を増やしすぎると意図しない出力になるため注意が必要であるとされています。
まとめとして、Chat以外のAPIの活用が確かめられ、AIのできない部分を補完できる可能性があると結論付けられています。ただし、詰め込みすぎると求めたことができなくなるため注意が必要です。
プレゼンテーションの最後に、OpenAIのEmbeddingが実際にどのように解釈されているかの検証や、Spring AIを使用してOpenAIのFunction Callingを試した結果に関する情報へのQRコードが示されています