「インターネットにつながらない」を一つの故障として扱うと、相談先を決めにくくなります。ブラウザーでページを開く道筋を、名前、接続、通信相手、内容の四つの質問に分ける入門資料です。
説明用の概念図。実測結果ではありません。
名前から行き先を調べる
URLのホスト名を確認し、DNSで接続先の情報を調べます。名前が解決できたことは、そのサーバーが期待するサービスとして応答したことを意味しません。キャッシュやプロキシなどによって、毎回同じ問い合わせが見えるとも限りません。相談メモには、入力したURLと名前解決の結果を別々に記録します。
通信路を用意する
HTTP/1.1やHTTP/2をHTTPSで使う典型例では、TCPの接続を用意してTLSの処理へ進みます。HTTP/3はQUICを使うため、このTCPの図をそのまま当てはめません。通信路の到達性と証明書の確認を区別すると、「ポートに届かない」と「届くが信頼できない」を切り分けられます。
TLSで相手と保護を確かめる
通常の証明書を用いるHTTPSでは、証明書の信頼や接続先名などを確認し、暗号化された通信に使う鍵を確立します。暗号化されることと、相手を期待どおり確認できることは、どちらも重要です。エラーを消すために証明書の確認を無効にした結果を、正常な接続として扱いません。
HTTPで欲しい内容を頼む
TLSの処理ができても、HTTPでは404や500などが返ることがあります。逆に、HTMLは取得できても追加の画像やAPI通信が失敗することがあります。ページ全体を一つの成功・失敗だけで表さず、URL、応答、追加取得のどこまで確認したかを書きます。
相談先へ渡す四行
「対象URL」「発生時刻と環境」「どの段階まで進んだか」「その時のエラー」を残します。認証トークンや個人情報を含むURLは、そのまま共有せず必要な範囲で伏せます。画面の印象だけで原因を決めず、確認できた事実と推測を分けてください。
この図の使い方
会議では、困っている現象を四つの質問のどこへ置くか話し合います。この資料は診断の順序をそろえる概念図で、特定サイトの通信を測定した記録ではありません。再開されたTLS接続やHTTP/3など、実装に応じた違いは担当者と確認します。
一次資料
RFC 8446: TLS 1.3
MDN: URL structure
RFC 7301: ALPN
RFC 9114: HTTP/3
RFC 9525: Service Identity in TLS
もう少し詳しく知りたい方へ
本文で扱った仕組みや運用を、図解や関連する確認項目まで掘り下げる資料です。
TLSハンドシェイクとは:TLS 1.3の鍵共有と証明書認証を図解
DNSとは何か:名前解決と証明書発行・検証の接点を分ける
資料確認・執筆・図解制作にAIを使用しています。例や確認表は説明用で、実機試験の結果ではありません。