先もマーケットのボラティリティは見られるであろうが、この様な、「Big Picture」を頭に入れておくことが重要。 2. アノマリー。例年、9月前後(概ね8~10月にかけて)は1年を通じて相場 が非常に弱いことで知られる。今年は実際に10月も調整が続いたが、11月 から1月にかけては例年相場が強いことで知られており、上昇基調に乗った 後は高値掴みをしないよう自己を律することが重要。 3. MMF残高はAll Time Highを更新。⇒投資に向かう大量の実弾をバック ヤードに控えた状態(潤沢な待機資金が米国株を下支えする期待)。 4. 米国10年債利回りの推移。5%に瞬間タッチした後は4%台半ばまで下落。 更に下落し、3%台に入ってくると株式のValuationには大きな追い風となる 可能性大。 5. ①利上げに伴う米銀の満期保有目的債券含み損拡大⇒リスクアペタイト 縮小⇒貸し渋り/貸し剥がしのプレッシャー、②個人のクレジットカード延滞率 上昇。この2点は、ソフトランディングを超えるリセッションを引き起こす可能性 のあるリスクとして、要認識。 1. 季節性や大統領選挙サイクル等多くの指標は、ここからマーケットが上昇する ことを示唆。 2. 米国経済は主に消費の好調に支えられて着実に成長している。ブラックフライ デーの売上高は前年比+7.5%と、消費は未だ凹んでいない。 3. 第3四半期決算発表シーズンはS&P500企業の9割以上が決算発表を終 え、売上・EPS共に過半数以上がポジティブサプライズ。米国企業の業績は 既にボトムアウトし、この先は業績が再加速する可能性が高い。 【原則】 1. 強固な参入障壁を持ち、決算が順調な会社はホールド(相場全体が崩 れても、決算に問題ない限り売却しない)。 2. もし決算をミスした場合、そのミスの内容を確認することが重要。一過性の 要因で決算が不調だった場合はホールドを継続。 3. インフレのピークアウト及びそれに伴う金融引締めの最終局面に入りつつあり、 株価の大底は打ったと思われるものの、引き続きインフレ動向や米銀のバラ ンスシート等には警戒を要するため、タイミングを分けて購入。 4. 株式市場全体の下落に連れて優良銘柄も下落している局面は、それら優 良銘柄を購入する好機であるため積極的に購入する。 【具体的戦略】 1. 米国株式は既に大底は打っていると判断。上値を追うことなく、安値圏で推 移しているタイミングで、S&P500連動のETF購入(構成銘柄の幅広さ、米 国市場を代表する優良銘柄の組入状況、及び過去のリスクリターンを勘 案)を推奨。 2. 11月に入り、アノマリー通りに強い相場が続いてるが、順張りに乗って高値 掴みしないことが肝要。原則は、瞬間的に大きく下がったところで拾う。 3. ハイパーグロース銘柄への投資は、本来であればFRBのハト派転換を確認 してからでも十分値幅を狙えるが、現状は利上げ最終局面の可能性高く、 先回りして投資する考えもあり得る。機会損失も覚悟してハト派転換を待 つか、含み損を覚悟してフライングするか。ここは投資家のスタンス次第。 株式投資の原則 株式投資は、投資先の事業の中身に着目し、マーケットタイミングは考えない。ウォーレン・バフェットですらマーケットタイミングは判断できないとしており、バフェットでも実行できないことを目指すことは 合理的とは言えないのがその理由。 また、全米もしくはその一部をカバーする指数(例.S&P500)や、ファンダメンタルズが強靭な企業の株式をターゲットとするも、購入はマーケット要因あるいは個社の一過性要因などで株価が大き く下落したポイントや、時間分散で小刻みにエントリーすることを基本とする。