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Datadog APM による 性能改善から始める技術的負債解消

Recruit
August 06, 2024

Datadog APM による 性能改善から始める技術的負債解消

2024/08/07に、Japan Datadog User Group Meetup#5で発表した、moppの資料です。

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August 06, 2024
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Transcript

  1. #JDDUG Datadog APM による性能改善から始める技術的負債解消@スタディサプリ About mopp • 仕事 ◦ ソフトウェアエンジニア

    • エディタ ◦ NeoVim VimConf 2024 の運営スタッフをしています • 最近のできごと ◦ 浅草でカヌレを食べたら美味しかった
  2. #JDDUG Datadog APM による性能改善から始める技術的負債解消@スタディサプリ 今日はこれだけ 覚えればOK! Datadog 育成は 開発フローに組み込もう 例:

    rails new した → Dashboard も new する Code - Test - Monitor 開発フロー Code Test 開発者 Monitor 実装 動作確認 モニタリング構築 早くリリースし てぇ
  3. #JDDUG Datadog APM による性能改善から始める技術的負債解消@スタディサプリ ここから使う Datadog の機能 • Dashboard •

    APM ◦ Trace Explorer ◦ Continuous Profiler • (機能の正式名称が合っているか自信がない) • ※これからお話しする順序で導入したわけではありません。
  4. #JDDUG Datadog APM による性能改善から始める技術的負債解消@スタディサプリ レガシーソフトウェアの改善がしたい • ソフトウェアがレガシーとは? ◦ 雑に言えば「触るのが怖い」もの ◦

    技術的負債が溜まっている • 遭遇するとリファクタしたくなる 開発者 怖ぇ… リファクタしよ レガシー ソフトウェア エンドユーザ 可読性が低い テスト不足 非効率な実装 etc… めっちゃ 使うぞ お金を生む (とてもえらい) 開発する 利用する 生産性を低下させる (えらくない)
  5. #JDDUG Datadog APM による性能改善から始める技術的負債解消@スタディサプリ 改善には指標が必要 • ロブ・パイクの「プログラミング5カ条」にも書いてある ◦ ルール2: 計測せよ

    ▪ 計測するまで性能改善をしてはならない ▪ 計測しても、その箇所が圧倒的に遅くない限りは改善してはならない 計測する対象を表す 指標が必要
  6. #JDDUG Datadog APM による性能改善から始める技術的負債解消@スタディサプリ 改善指標の選定 • 今回は「レイテンシ」を採用 ◦ 計測しやすい ▪

    注: 本来求めている指標は可読性 • でも、妥当な定量化が難しい • 行数、クラス長、ABC metric などはあるが… • 開発者しかうれしくない ◦ エンドユーザにもメリットがある ▪ うれしい人は多いほうがいい • 他の指標は? ◦ CPU消費量、メモリ消費量、などが定番 エンドユーザ 早いほうが うれしい 開発者 レイテンシの グラフは もうあるぞ
  7. #JDDUG Datadog APM による性能改善から始める技術的負債解消@スタディサプリ 自身への戒め: 本当にユーザは嬉しい? • 先述のルール2は「労力に見合った価値はあるか?」と問うている ◦ 例:

    1週間で100msを30msにするより 3日でズレた CSS を直すほうがうれしいかも • プロダクトオーナーと合意形成するのが理想 ◦ すると「どのくらいの値なら許容なんだっけ?」となる ◦ これを進めていくと SLO にも繋がる ◦ でも、結構たいへん 開発者 リファクタ してぇ… プロダクトオーナー 新機能リリース してぇ… 重視する観点の違いが 対立の火種に
  8. #JDDUG Datadog APM による性能改善から始める技術的負債解消@スタディサプリ Dashboard 整備 ぬくもり コメント 処理ブロック毎に表示 ハズレ値を少し減らすために

    折れ線は p50, p75, p90, p95 の4つのみ 関心事の単位でグループウィジェット化 • グラフをいい感じに描画する
  9. #JDDUG Datadog APM による性能改善から始める技術的負債解消@スタディサプリ • APM 導入前 ◦ アプリケーションで時間計測 →

    Custom Metrics 送信 • APM 導入後 ◦ APM の Generate Metrics で Custom Metrics を生成 ◦ Trace も見られるし、グラフ描画も出来て一石二鳥 APM APM → Dashboard 連携 Trace Trace Trace Generate metrics Dashboard アプリケーション Send traces Send metrics (APM 導入前)
  10. #JDDUG Datadog APM による性能改善から始める技術的負債解消@スタディサプリ • Profiler ◦ 初手に見る ◦ 大きなボトルネックを探すため

    • Traces ◦ 次に見る ◦ 一つの処理の流れで • Dashboard ◦ 修正リリース後に影響確認 それぞれの使い分け Traces Profiler Dashboard ボトルネックを探る 全体影響確認 個別事例から探る リリース後
  11. #JDDUG Datadog APM による性能改善から始める技術的負債解消@スタディサプリ • 不要なクエリ削除 ◦ Profiler で発見 ▪

    「あれ、何でこのテーブルへのクエリがあるんだ?」 ◦ 定数に置換可能だった ◦ 合計2件あった 得られた成果
  12. #JDDUG Datadog APM による性能改善から始める技術的負債解消@スタディサプリ 得られた成果 • クエリ回数削減 ◦ Profiler であたりを付けて実装を読んだら発見

    ▪ 処理の流れで重めの同じクエリを2回実行していた ▪ オブジェクトにキャッシュして1回に削減 ◦ Trace でも同じようなものを発見 ▪ 同様に改善 ◦ 合計4箇所あった
  13. #JDDUG Datadog APM による性能改善から始める技術的負債解消@スタディサプリ 得られた成果 • レイテンシが下がった ◦ 約 50ms

    くらい、エンジニアの稼働で2人週弱 ◦ 先述したルール2を振り返ると物足りないかも?
  14. #JDDUG Datadog APM による性能改善から始める技術的負債解消@スタディサプリ 振り返り • 連鎖して改善点が見つけられる ◦ 似たような問題が意外とあった ▪

    目的なくコードリーディングすると案外見つけられない… • 実装を修正することで可読性の改善点も具体的に見えてくる • レイテンシを指標にしていたのに Profiler の CPU Time を見ていた ◦ WALL Time を見るべきだったかも? • Trace の活用余地がまだある ◦ 最近登場した Waterfall が便利そう!
  15. #JDDUG Datadog APM による性能改善から始める技術的負債解消@スタディサプリ まとめ • Code - Test -

    Monitor 開発フロー で監視も共に育てる • 性能改善を取っ掛かりに技術的負債解消を始める ◦ 連鎖して具体的な改善タスクが出てくる • APM の Traces, Continuous Profiler 最高便利 ◦ どんどん新しい機能が増えている ◦ まだまだ使い込める