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[pmconf2023] アプリデベロッパーが IoTのプロダクトマネジメントに挑戦して マー...

ryo7rin
November 29, 2023

[pmconf2023] アプリデベロッパーが IoTのプロダクトマネジメントに挑戦して マーケットNo.1に至るまでに学んだこと

子育てママ・パパの2人に1人が使うアプリ「家族アルバムみてね」からのスピンオフ事業として、GPS端末を使ったIoT事業「みてねみまもりGPS」を2020年にスタート。
ファミリー領域のアプリデベロッパーとして持つドメイン知識や資産のアドバンテージを活かしながら、「みてねみまもりGPS」は2022年春に端末販売数No.1、2023年春にはオリコン顧客満足度ランキングNo.1を達成しました。

このセッションでは、ソフトウェアのプロダクトマネジメント手法でハードウェアビジネスに挑戦した過程と、立ちはだかった壁、そこから学んだエッセンスをお伝えしたいと思います。

ryo7rin

November 29, 2023
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Transcript

  1. 2 ©MIXI 2 2 2 ⾃⼰紹介 佐藤 僚 Ryo Sato

    株式会社MIXI Vantageスタジオ みてね事業開発部 部⻑ みてねみまもりGPS プロダクトマネージャー ソニー株式会社 ・Unixエンジニア 株式会社ネットエイジ ・CTO 技術開発部⻑ ・取締役 事業開発部⻑ ・代表取締役副社⻑ 頓智ドット株式会社 ・COO 株式会社Compath Me ・COO兼CTO 1993 1999 2009 2014 2016 株式会社ミクシィ(現MIXI) みてね競合 M&Aで合流
  2. 3 ©MIXI 3 3 3 家族アルバム みてね FAMILY ALBUM 家家相簿

    v ⼦どもの写真・動画を家族で共有し、 コミュニケーションで楽しむサービス v 国内ママ・パパの半数以上が利⽤中 v 2015年スタート・7⾔語対応・2000万⼈が利⽤ v ⽉額課⾦+フォト商材+家族向けサービス
  3. 4 ©MIXI 4 4 4 みてねみまもりGPS v 2021年事業ローンチ(みてね本体の6年⽬) v ⼩学校に⼊学した⼦どもの通学が不安…

    v GPS端末をランドセルに⼊れるだけ v ⼦どもの居場所がいつでもわかる v 登校や帰宅をプッシュ通知でお知らせ v 最⻑2ヶ⽉のロングライフバッテリー搭載 •No.1ロケーションアプリ (21年度11⽉〜22年度10⽉ ⽇系パブリッシャー iOS&Android合算 data.ai調べ)
  4. 6 ©MIXI みてねみまもりGPSの開発プロセス ・アンケート ・インタビュー ・共感マップ ・カスタマージャーニー ・市場分析 ・競合分析 顧客課題と

    市場の理解 製品仮説と 事業仮説の 設計 プロダクト マーケット フィット ビジネスの グロース ・インセプションデッキ ・ジャーニーマップ ・プロトタイピング ・ドッグフーディング ・ユーザーテスト ・事業計画 ・予算承認 ・MVP ・KPIモニタリング ・UX改善サイクル ・カスタマーサポート ・アップデート ・ユーザーグロース ・広告宣伝 みてねアプリ内の新商品・サービス開発と概ね同じで、普遍性あり
  5. 8 ©MIXI v 「あたりまえ品質」の要求が⾼い 品質 QUALITY 費⽤ COST 納期 DELIVERY

    スコープ SCOPE 価値が最⼩で成⽴する シンプルなHWは作れる ⼊学シーズンには 絶対に間に合わせたい 最後に利益が出るなら 初期費⽤は妥協できる 出荷後に不具合が出たら 修正が⾮常に難しい! トレードオフスライダー ・不良品(バグ)の修正コストが異常に⾼い ・発煙発⽕など重⼤事故のリスクもある
  6. 9 ©MIXI ハードウェアのMVP 作るものに妥協できない 最⼩プロダクトで仮説検証したい ロットあたり⽣産数 ⽣産費⽤ 合計 1台あたり コスト

    ⽣産数が増えるとリニアに増加 ⽣産数が増えると徐々に減少 中⻑期に減らして 利益を改善 MOQ 最低発注数量 10,000 50,000 100,000 0 初回⽣産数をミニマムにする = MVP といえるのでは コスト
  7. 15 ©MIXI ハードウェアのアップデート? v ハードウェアもアップデートできる - OTA:稼働中の端末のファームウェアをオンラインで⾃動更新する仕組み - 測位精度の改善などの⽬的で、不定期に実施 v

    QAは⾮常に重要 - LTE-Mは下り300kbpsで、ダウンロードに失敗する場合も 👉 適切なタイミングでリトライする必要あり - 衛星電波の受信状況は、利⽤環境によって⼤きく異なる 👉 屋内・屋外、建物の構造・素材、窓の位置、遮蔽物や反射物の有無 etc. - アップデート前に、のべ数百台で動作検証・アップデート検証を実施している
  8. 16 ©MIXI 実際にあった怖い話 端末の⽂鎮化 v 経緯 - ファームウェア ver.N をOTA公開

    - 公開後の監視で、アップデート反映数が妙に少ない v 原因 - ファームアップデートのバックアップ機構の不具合 - ver.L → M → N の特定順にアップデートした場合のみ発⽣ v 対応 - 全ての対象端末を交換・修理対応 - お客様に多⼤なご迷惑をおかけすることになった v 再発防⽌策 - OTA実施前に、過去全世代の組み合わせで更新試験を実施 - OTAを段階公開できるように - (いずれ)リカバリモードやPCでの更新も 起動不能・リセット不能 物理的な交換・修理が必要
  9. 18 ©MIXI まとめ vプロダクトの開発プロセスは、ソフトウェアもハードウェアも 共通の普遍性がある vハードウェアは「変更」の難易度が⾼い - 在庫の数 - アップデート

    - 利⽤環境の影響 vアジャイル・漸進的なアプローチと相性がよくない場合がある - 中⻑期の予測に基づく⼿配や改善準備が必要
  10. 19 ©MIXI まとめ 昨日、保育園卒園した息子ですが、 もう本日から(4/6の入学式の前から) 朝から晩までフルフルで学童2件掛け持ち生活 突入です。 16時の2軒目の学童のお迎えも、 これで見守れるな〜と思うと、 GPSが本当に心の支えなってくれています

    感謝しかありません!!!! しかも、信頼の「みてね」というのが、 さらに安心を増します。 開発してくださってありがとうございました〜〜!! 障害発⽣ ↓ ⾒守りできない ↓ お客様の信頼喪失 ⼦どもの⾒守りサービスは⼀種の社会インフラ 喜ばれて、役に⽴っている 実感も