■地方自治体 職員の太陽光・蓄電池の 経済効果シミュレーションに対する意識調査
環境保護やエネルギー問題に取り組む部署に所属する地方自治体職員に聞いた!
[独自レポートVol.22]【自治体に調査】82.4%が、再生可能エネルギーの施策を行う中で「市民からの理解が得られていない」と実感 「経済的負担」や「経済効果の不透明さ」に課題の声〜80.4%が、太陽光・蓄電池導入の際、経済効果シミュレーション結果を保証する制度があれば「スムーズに普及する」と期待〜
●82.4%が、再生可能エネルギーなどの施策を行う中で、「市民からの理解が得られていない」と感じている実態
「Q4.あなたは、再生可能エネルギーなどの施策を行う中で、市民からの理解が得られていないと感じたことはありますか。」(n=102)と質問したところ、「常にそう感じる」が15.8%、「たまにそう感じる」が44.1%、「そう感じたことがある」が22.5%という回答になりました。
●再生可能エネルギーなどの施策に関して市民から寄せられる声、70.5%が「経済的負担への懸念」と回答
Q4で「常にそう感じる」「たまにそう感じる」「そう感じたことがある」と回答した方に、「Q5.再生可能エネルギーなどの施策に関して、市民から寄せられる不安や懸念を教えてください。(複数回答)」(n=61)と質問したところ、「経済的負担への懸念」が70.5%、「景観の阻害への懸念」が60.7%、「災害時の被害拡大への不安」が50.8%という回答になりました。
●再生可能エネルギーをさらに普及させるためのポイント、「補助金や助成金の提供」「詳しく正確な情報の提供」が上位
「Q7.地域において再生可能エネルギーをさらに普及させるには、自治体としてどのようなことをする必要があると思いますか。(複数回答)」(n=102)と質問したところ、「導入する家庭や事業者への補助金や助成金の提供」が52.0%、「詳しく正確な情報の提供」が48.0%、「地域住民との協議会や説明会の開催」が38.2%という回答になりました。
●79.4%が、家庭や事業者に対して経済効果のシミュレーション結果を用いて説明をすることで、「より理解を得られる」と期待
「Q8.家庭や事業者に対して、太陽光発電・蓄電池の導入を進める場合、経済効果のシミュレーション結果を用いて説明をすることで、より理解を得られると感じますか。」(n=102)と質問したところ、「非常にそう感じる」が23.5%、「ややそう感じる」が55.9%という回答になりました。
●80.4%が、経済効果シミュレーション結果を保証する制度があれば「よりスムーズに普及する」と回答
「Q9.家庭や事業者に対して、太陽光発電・蓄電池の導入を進める場合、経済効果シミュレーション結果を保証する制度があったら、よりスムーズに普及すると思いますか。」(n=102)と質問したところ、「非常にそう思う」が22.6%、「ややそう思う」が57.8%という回答になりました。
●まとめ
今回は、地方自治体において、環境保護やエネルギー問題に取り組む部署に所属する職員102名を対象に、地方自治体の太陽光・蓄電池の経済効果シミュレーションに対する意識調査を実施しました。
まず、地方自治体が現在取り組んでいる再生可能エネルギー施策としては、「家庭や事業者への太陽光発電システム・蓄電池の導入補助金の提供」が46.1%で最も多く、再生可能エネルギー推進施策を実行していく上で、「自然環境との両立の難しさ」(52.0%)や、「長期的な経済効果の不透明さ」(47.1%)などの課題を抱えていることが分かりました。また、担当者の82.4%が、再生可能エネルギーなどの施策を行う中で、「市民からの理解が得られていない」と感じており、市民から寄せられる具体的な声として、70.5%が「経済的負担への懸念」と回答しています。再生可能エネルギーをさらに普及させるためのポイントでは、「導入する家庭や事業者への補助金や助成金の提供」(52.0%)や「詳しく正確な情報の提供」(48.0%)が上位になりました。最後に、79.4%が、経済効果のシミュレーション結果を用いて説明することで、「より理解を得られる」と期待を寄せており、80.4%が、経済効果シミュレーション結果を保証する制度があれば「よりスムーズに普及する」と感じています。
今回の調査では、地方自治体が再生可能エネルギー施策を推進する上で抱える様々な課題が明らかになりました。市民からの理解を得て再生可能エネルギーの普及を図るためには、経済効果シミュレーション結果を用いた説明や保証制度の導入が有効とされています。自治体がこれらの施策を強化することで、持続可能なエネルギー社会の実現に大きく寄与することが期待されます。
「エネがえる」のビジョンは”むずかしいエネルギー診断をかんたんにカエル”です。エネがえるは、住宅用から産業用まで太陽光パネル・蓄電システムやEV(電気自動車)・V2H(Vehcle to Home)販売に関わる営業担当者が、誰でもカンタンに需要家・施主向けの提案書を自動作成できる経済効果の試算ツールです。計算が難しい太陽光・蓄電システム、EV・V2Hの経済効果を誰でも専門知識なしにシミュレーションできるエネルギー診断特化型クラウドサービス(SaaS形式/API形式の2タイプ)として大手電力会社や有名太陽光・蓄電システムメーカー・国内TOPクラスの販売施工店まで全国700社以上に提供しています。
経済効果シミュレーション保証は、国際航業の「エネがえる」シリーズ全プロダクトの契約企業を対象に、有償オプションサービス(日本リビング保証への取次紹介サービス)として展開。「エネがえる」を利用して算出した経済効果シミュレーションに基づいて太陽光発電システム(産業用・住宅用ともに対象)を導入したにもかかわらず、対象機器の稼働率が低下し、これによって年間発電量実績が年間補償発電量を下回った場合、支払限度額を上限として、その損害を補てんするサービスです。(※1 2024年4月日本リビング保証調べ)