都市スケールAR制作で気をつけること

XR Meetup Aichi 2025（名古屋 / 2025.11.22）で登壇した際のスライドです。
都市スケールARにおける位置合わせ技術を、
「マーカー型 / 空間スキャン型 / 地理空間型」の3分類で整理しています。

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https://x.com/segur_vita

Transcript

1. 都市スケールAR制作で 気をつけること せぎゅ (segur) | XR Lead Engineer XR Meetup Aichi 2025 | 2025.11.22
2. せぎゅ (segur) / XR Lead Engineer ▪ ~2020 : CASIO（Web / IoT） ▪ 2020~2025 : STYLY • STYLY Studio 開発リーダー • コンテンツ制作部 EM ▪ 2025~ : フリーランス • AR / VR / Unity / Unreal 受託開発 ⾃⼰紹介 名古屋拠点 / IoT × XR / Unity & Unreal
3. 都市スケールARとは 巨⼤建造物にCGを リアルタイムで重ねる表現 左：中部電⼒ MIRAI TOWER 右：さっぽろテレビ塔
4. 制作に関わったARプロジェクトの分布
5. ARはどこでも動くわけではない
6. × × ＝ AR体験 技術 位置合わせ 会場 場所‧時間帯 演出 体験設計 AR体験の構成要素
7. 都市スケールAR位置合わせ技術の3分類 マーカー型 QR‧ロゴ画像等の ⽬印設置が必要 空間スキャン型 事前に3Dマップを作成 スキャンがシビア 地理空間型 街の地理情報を利⽤ 広範囲の屋外向き ◄ ⾼精度 ⼿軽 ►
8. QRコード等の物理的な⽬印を基準点とする マーカーを固定するためのポールサインの作成‧ 設置、会場への許可取りが必要 マーカー型 ▪ 利点: ⾼精度、屋内外両対応 ▪ ⽋点: 設置コスト⼤（ポール‧許可取り等） ▪ 代表技術: AR Foundation (Image Tracking) マーカー付ポールサイン
9. 事前にスキャンして3Dデータを作成する カメラ映像と照合して位置を特定 スキャン精度が体験品質に直結し、 失敗すると位置ズレが発⽣しやすい 空間スキャン型 ▪ 利点: ⽬印設置不要、屋内外両対応 ▪ ⽋点: スキャンコスト⼤ ▪ 代表技術: Lightship VPS, Immersal ⼤須商店街 万松寺 ⽩⿓像
10. 衛星測位‧⽅⾓‧建物形状などの地理情報と IMU を組み合わせて位置を特定 事前スキャンや設置物が不要で現場負担が最⼩ 地理空間型 ▪ 利点: 屋外広範囲に対応、現場負担が⼩さい ▪ ⽋点: 屋内では利⽤不可 ▪ 代表技術: ARCore Geospatial API ⼀宮市 ツインアーチ138
11. 都市スケールAR位置合わせ技術の3分類 マーカー型 QR‧ロゴ画像等の ⽬印設置が必要 空間スキャン型 事前に3Dマップを作成 スキャンがシビア 地理空間型 街の地理情報を利⽤ 広範囲の屋外向き ◄ ⾼精度 ⼿軽 ►
12. 会場に応じて 最適な技術を選ぶ
13. 会場を早めに FIXすることが重要
14. 会場が変わると 技術選定からやり直し
15. トラブル事例１：会場変更（屋外→屋内） 当初：屋外 ▪ 地理空間型 ▪ 準備：少 変更後：屋内 ▪ 空間スキャン型 ▪ 準備：会場スキャン
16. どの⽅式でも、暗所は共通の弱点 ▪ 暗い場所では特徴点が激減し、位置推定が破綻 ▪ 結果：位置合わせ不能に ※夜でも⼗分に明るい場所（名古屋駅など）は例外 トラブル事例２： 時間帯変更（昼 → 夜） 夜だとARがズレる様⼦
17. 対策
18. 全員でロケハン！
19. 技術視点 位置合わせ精度が ⾼い場所にしたい 演出視点 映える 場所にしたい ビジネス視点 ⼈の集まる 場所にしたい 会場選定には様々な判断軸がある
20. 現場での合意形成が 致命的な⼿戻りを防ぐ
21. 全員でロケハン！
22. ご清聴ありがとうございました。 せぎゅ (segur)