Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
qmuntal/stateless のススメ
Search
Sugar Sato
October 22, 2024
Programming
0
210
qmuntal/stateless のススメ
Sugar Sato
October 22, 2024
Tweet
Share
More Decks by Sugar Sato
See All by Sugar Sato
DeepWiki で Go をもっと好きになろう
sgash708
0
96
環境変数ライブラリ選手権
sgash708
0
130
はじめての Go * WASM * OCR
sgash708
1
220
もう僕は OpenAPI を書きたくない
sgash708
6
2.1k
【懺悔】1年目 EM の失敗から学ぼう
sgash708
0
160
testcontainers のススメ
sgash708
1
340
「僕ら」のテストに対する向き合い方
sgash708
4
440
spansql で ENUM を使いたかった話
sgash708
2
210
外部登壇のススメ
sgash708
1
16
Other Decks in Programming
See All in Programming
Use Perl as Better Shell Script
karupanerura
0
690
2度もゼロから書き直して、やっとブラウザでぬるぬる動くAIに辿り着いた話
tomoino
0
160
Select API from Kotlin Coroutine
jmatsu
1
110
セキュリティマネジャー廃止とクラウドネイティブ型サンドボックス活用
kazumura
1
170
Cursor Meetup Tokyo ゲノミクスとCursor: 進化と制約のあいだ
koido
2
990
C++20 射影変換
faithandbrave
0
420
アンドパッドの Go 勉強会「 gopher 会」とその内容の紹介
andpad
0
140
DroidKnights 2025 - 다양한 스크롤 뷰에서의 영상 재생
gaeun5744
2
130
人には人それぞれのサービス層がある
shimabox
3
670
Enterprise Web App. Development (2): Version Control Tool Training Ver. 5.1
knakagawa
1
110
Gleamという選択肢
comamoca
6
700
ドメインモデリングにおける抽象の役割、tagless-finalによるDSL構築、そして型安全な最適化
knih
10
1.8k
Featured
See All Featured
The MySQL Ecosystem @ GitHub 2015
samlambert
251
13k
Producing Creativity
orderedlist
PRO
346
40k
Writing Fast Ruby
sferik
628
61k
Creating an realtime collaboration tool: Agile Flush - .NET Oxford
marcduiker
30
2.1k
Principles of Awesome APIs and How to Build Them.
keavy
126
17k
Gamification - CAS2011
davidbonilla
81
5.3k
"I'm Feeling Lucky" - Building Great Search Experiences for Today's Users (#IAC19)
danielanewman
228
22k
Fight the Zombie Pattern Library - RWD Summit 2016
marcelosomers
233
17k
The Success of Rails: Ensuring Growth for the Next 100 Years
eileencodes
45
7.3k
個人開発の失敗を避けるイケてる考え方 / tips for indie hackers
panda_program
107
19k
Building Adaptive Systems
keathley
43
2.6k
It's Worth the Effort
3n
184
28k
Transcript
qmuntal/stateless のススメ Go Connect #3 2024.10.23
自己紹介 Sugar Sato (@satoIsSugar) • 2023年 BuySell Technologies入社 • 基盤チーム所属(Portal/Account/Approval)
PjM ◦ アソシエイトマネージャー • Go / Angular / Serverless ◦ Go歴: Go 年目くらい • 熱帯植物 ◦ ビカクシダ • 猫 ◦ Lambda (♀ 2才)
プロダクト群「バイセルリユースプラットフォーム Cosmos」の開発が進行中 リユースに必要なすべての機能を提供する 「リユースプラットフォーム Cosmos」の開発が進行中です。 Cosmosを活用して、バイセルグループ全体での業務効率改善やデータドリブン経営の深化を目指しています。 リユースプラットフォーム Cosmos 自社開発のリユース特化業務基幹システムでありサービス群の集合体 買取申込
買取・査定 在庫管理 販売 多様なチャネルで収益最大化 CRM -顧客対応- 買取種別に応じた最適なシステム構築 Visit -訪問買取 - Store -店舗買取 - Promas -商材マスタ - Appraisal -専門査定 - Stock -在庫管理 - EXS -販売管理 - Core -会員管理- Portal -データ利用- Pocket -データ基盤- 買取 専門チームによる真贋・査定と連携 査定 申込 効率的な顧客対応 在庫 在庫管理の最適・効率化 販売 データ 各事業プロセスにある データを一元管理 :基幹システム
アジェンダ ステートマシンとは 01 ステートマシン導入背景 02 まとめ 04 qmuntal/stateless とは 03
ステートマシンとは
みなさんは ステートマシンって知っていますか?
• 状態遷移を表現するための理論モデル ◦ ゲームや組み込みなどで使われてきた技術 ▪ 「キャラクターにどのようなアクションをさせるか」 ◦ サービス ▪ AWS:
Step Functions ▪ GoogleCloud: Workflows ステートマシン
ステートマシン
ステートマシン導入背景
• 決裁サービス開発でステータス管理が必要 ◦ どんなイベントがきても不具合を起こしにくくしたい ◦ 新しく「状態」を追加することを簡単にしたい ◦ 状態遷移に漏れがないか気が付きやすくしたい ◦ テストパターンもシンプルにしたい
導入背景
導入するにあたって Go だと どんなステートマシンがあるだろうか、、、
技術選定 スター数 リリース 特徴 qor/transition 433 v1.1.0 (2019/04/23) GORMと統合 状態変化ログの自動
保存 bykof/stateful 209 v0.0.8 (2020/05/24) 構造体を作って stateful インター フェースを実装する looplab/fsm 2,830 v1.0.2 (2024/05/16) 他言語ステートマシ ンライブラリに触発さ れている ※ 2024/10/16 現在
• 不採用 ◦ GORM との相性がよい ▪ b.c. コミッターに jinzhu san
◦ 最後のリリースから早5年... ◦ [IMO] 状態遷移のコードが若干見づらいかも 技術選定 (qor/transition)
技術選定 (qor/transition)
• 不採用 ◦ 構造体を作って stateful インターフェースを実装する ◦ 状態は文字列で定義する ◦ 最後のリリースから早4年...
◦ graphviz を使ってグラフ化できる 技術選定 (bykof/stateful)
技術選定 (bykof/stateful)
技術選定 (bykof/stateful)
• 不採用 ◦ 他言語のステートマシンライブラリに触発されている ▪ oxplot/fysom, jakesgordon/javascript-state-machine ◦ [IMO] 若干使い勝手が悪く感じた
▪ fsm.Events 内が全て string 型のため • 定数が扱えない ▪ 既存のパラメータに対して fsm を合成する必要がある 技術選定 (looplab/fsm)
技術選定 (looplab/fsm)
選択肢のなかだと looplab/fsm がよさそうだけど より使いやすそうなステートマシンはないかな ...
「さらに便利なステートマシンをもとめ 我々はアマゾンの奥地へ向かった ――」
qmuntal/stateless とは
• > Create state machines and lightweight state machine-based workflows
directly ◦ UML ステートチャート に基づいている ◦ C# の dotnet-state-machine/stateless を Go に移植したもの • スター数: 945 (※ 2024/10/16 時点) • リリース: v1.7.1 (2024/08/23) qmuntal/stateless
• いろんなタイプの状態とトリガーをサポート ◦ int, string, boolean, struct, etc… • 階層化構造
• Entry/exit イベント • 条件付き遷移をサポートするガード機構 • スレッドセーフ • etc… qmuntal/stateless
• ステートマシン設定方法は、たったこれだけ! ◦ ステートマシン初期化 ◦ Configure 関数と Permit 関数をつかって定義 ◦
Fire 関数にトリガーを渡す qmuntal/stateless
None
なんか「良い感じ」に使いやすいかも
• ドキュメントが簡潔でよい ◦ This page is an almost-complete description of
Stateless, and its explicit aim is to remain minimal. • 直感的に使える ◦ looplab/fsm だと既存パラメータに対して合成して使っていた ◦ 基本的には Configure() と Permit() を使って定義するだけ ▪ どのトリガーを使い、どこに遷移するのかわかりやすい 推しポイント
推しポイント • トリガーに定数が使えるので誤字によるミスが防げる ◦ 内部実装的には Trigger は any ◦ looplab/fsm
は string 指定だったので独自型が使えなかった
とはいえ API リクエストごとに ステートマシンを初期化するのなんか冗長だな
None
ステートマシンの初期化を一度だけにするには • NewStateMachineWithExternalStorage を使う ◦ 初期化に適当な状態をいれておく ◦ 変更前の状態を適用させステータス変更処理を実行する ◦ https://github.com/qmuntal/stateless/issues/72
NewStateMachineWithExternalStorage を使う理由 • NewStateMachine ◦ 内部状態 (State) を自分自身で保持 ◦ 内部で
stateAccessor と stateMutator を持つ ◦ 状態を参照・変更するためにローカルメモリでのアクセスを行う ▪ あとから初期状態を変更することができない
NewStateMachineWithExternalStorage を使う理由
NewStateMachineWithExternalStorage を使う理由
実際に NewStateMachineWithExternalStorage を使った例
None
None
外部ストレージを使うことで リクエストごとに初期化しなくて済んだ 🙌
まとめ
まとめ • qmuntal/stateless を使ってみて ◦ 良かったこと ▪ 定数が使えるので誤字によるミスが防げた ▪ 簡単に新しい「状態」を増やすこともできる
▪ テストも楽になった ▪ それから猿人バーゴンも発見することができた ◦ 課題感 ▪ mermaid からコード自動生成できるといいな
ステートマシンを導入するなら qmuntal/stateless はどうでしょうか
Thank you
• https://thinkit.co.jp/article/10012 • https://www.slideshare.net/slideshow/statemachinefull/40100048 • https://github.com/qor/transition • https://github.com/bykof/stateful • https://github.com/bykof/stateful?tab=readme-ov-file#draw-graph
• https://github.com/looplab/fsm • https://github.com/oxplot/fysom • https://github.com/jakesgordon/javascript-state-machine • https://github.com/qmuntal/stateless • https://en.wikipedia.org/wiki/UML_state_machine • https://github.com/dotnet-state-machine/stateless • https://github.com/qmuntal/stateless?tab=readme-ov-file#project-goals 引用